スラムに堕ちた追放聖女は、無自覚に異世界無双する~もふもふもイケメンも丸っとまとめて面倒みます~

トモモト ヨシユキ

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3 『ヴェータ』沼の聖女

3ー11 子猫がぴっかーん!

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 3ー11 子猫がぴっかーん!

 子猫は、ミャウミャウ鳴いててめっちゃかわいいけど、なんか、頭に角はえてる。
 これ、子猫でいいんだよね?
 「わぁ、かわいい!」
 私は、子猫を抱き締めてその頭の匂いを嗅いだ。
 うん。
 猫っぽい匂いがする!
 角は、なんかの突然変異かも。
 『あなたは!何をしてるんですか!』
 ルキエルがえらい慌てて大騒ぎし出したので私は、ふふん、と笑った。
 「安心して。特別にあんたにもヘイの世話をさせてあげるから」
 『ヘイって!』
 ルキエルが悲鳴のような声をあげたとき、子猫がぴっかーんと光った。私は、驚いて子猫を床に落としてしまった。
 「あ、ヤバい!」
 落とされてびっくりしたのか子猫が暴れてデッキの端から下のドブに落っこちてしまった!
 私は、すぐにデッキの下を覗き込んだ。
 子猫は、ばちゃばちゃと溺れていた。私は、慌てて手を伸ばして子猫を掬い上げた。塗れてしまった子猫は、なんか別の生き物みたいになっていた。というか、背中に小さい羽みたいなのついてるし!
 「ヘイ、ごめんねぇ。すぐに拭いてあげるからね」
 私は、なんか知らないけどプルプルしている感じのルキエルを無視して小屋の中へと入っていった。
 エリクさんは、謎の液体を煎じることに夢中になってるので私は、そっと自分の部屋に行くとベッドにかけていたぼろい布で子猫の体を拭いてやった。
 子猫は、ぶるっと体を震わせて私をその青い目で見上げている。
 「かわいいな、お前は!」
 私が濡れ細った子猫を抱き締めて頬擦りしているとルキエルが突然、大声を出した。
 『あなたという人は!ほんとに信じられない!』
 はい?
 私は、子猫を撫でながら呟いた。
 「やだねぇ、更年期天使なのかな?うるさいでちゅね、ヘイちゃん」
 『誰が更年期天使ですか!』
 ルキエルが耳元で叫んだので一瞬、頭がクラっとする。
 「もう、うるさいな!」
 『何が、うるさいな、ですか!』
 ルキエルがギャアギャア言い出す。
 『あなたは、自分が何をしてしまったのか、わかってるんですか?ユイ』
 
 
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