112 / 170
9 恋と聖女とダンジョン攻略
9ー7 二心持つ者に興味はない!
しおりを挟む
9ー7 二心持つ者に興味はない!
キンドさんの屋敷は、夏の花々が咲乱れる美しい庭園のある豪邸だった。
なんで?
キンドさんは、ただの男爵なんじゃ?
私が納得がいかない表情をしているとエリクさんが説明してくれた。
「キンドの家は、もともとは王家に連なる公爵家の内の一つだった。しかし、長年の浪費のためにその領地のほとんどを失い、今では、男爵にまで落ちぶれ領地も、『ヴェータ』沼しか残されてはいない。キンドは、この屋敷を維持するために裏社会に手を出し、そこで頭角を表した。そして、今では、この王国の闇の王となったのだ」
マジですか?
私から水とか買ってくれてたキンドさんからは、想像もできないし!
てっきりただの水売りおじさんかと思っていた。
屋敷の車寄せで馬車が止まり私たちは、馬車から降りた。先に外に出たダルメトさんとエリクさんに手をとられて私は、しずしずと馬車から降りていく。
「よくきたね、ユイ」
キンドさんが出迎えてくれた。キンドさんは、笑顔でエリクさんと握手をした後、私の手をとり軽く手の甲に口づけした。
「君が来てくれる日がくるのを待ち望んでいた」
「キンドさん・・」
私が離してもらおうと思って手を引こうとしたとき、ダルメトさんがキンドさんの手を払った。
「失礼。だが、ユイが嫌がっているようなので」
ダルメトさんを見たキンドさんが目を見開く。
「こんな美しい女性が『ヴェータ』沼にいたなんて!」
キンドさんがダルメトさんに跪くと手をとり微笑んだ。
「失礼だが、あなたの名前は?」
「ダルメト」
ダルメトさんが答えるとキンドさんの手を振り払った。
「悪いが、私は、私より弱い男に興味はない」
まあ、そうかもね。
私たちが見ている前でキンドさんがにぃっとダルメトさんに微笑んだ。
「試してみますか?ダルメト嬢」
ダルメトさんがちらっとキンドさんを見下ろした。
「お前は、聖女に色目を使っていた。そのうえ、私にも言い寄ろうとしている不実な奴だ」
ダルメトさんがぷいっとそっぽを向く。
「私は、二心持つ者に興味はない」
キンドさんの屋敷は、夏の花々が咲乱れる美しい庭園のある豪邸だった。
なんで?
キンドさんは、ただの男爵なんじゃ?
私が納得がいかない表情をしているとエリクさんが説明してくれた。
「キンドの家は、もともとは王家に連なる公爵家の内の一つだった。しかし、長年の浪費のためにその領地のほとんどを失い、今では、男爵にまで落ちぶれ領地も、『ヴェータ』沼しか残されてはいない。キンドは、この屋敷を維持するために裏社会に手を出し、そこで頭角を表した。そして、今では、この王国の闇の王となったのだ」
マジですか?
私から水とか買ってくれてたキンドさんからは、想像もできないし!
てっきりただの水売りおじさんかと思っていた。
屋敷の車寄せで馬車が止まり私たちは、馬車から降りた。先に外に出たダルメトさんとエリクさんに手をとられて私は、しずしずと馬車から降りていく。
「よくきたね、ユイ」
キンドさんが出迎えてくれた。キンドさんは、笑顔でエリクさんと握手をした後、私の手をとり軽く手の甲に口づけした。
「君が来てくれる日がくるのを待ち望んでいた」
「キンドさん・・」
私が離してもらおうと思って手を引こうとしたとき、ダルメトさんがキンドさんの手を払った。
「失礼。だが、ユイが嫌がっているようなので」
ダルメトさんを見たキンドさんが目を見開く。
「こんな美しい女性が『ヴェータ』沼にいたなんて!」
キンドさんがダルメトさんに跪くと手をとり微笑んだ。
「失礼だが、あなたの名前は?」
「ダルメト」
ダルメトさんが答えるとキンドさんの手を振り払った。
「悪いが、私は、私より弱い男に興味はない」
まあ、そうかもね。
私たちが見ている前でキンドさんがにぃっとダルメトさんに微笑んだ。
「試してみますか?ダルメト嬢」
ダルメトさんがちらっとキンドさんを見下ろした。
「お前は、聖女に色目を使っていた。そのうえ、私にも言い寄ろうとしている不実な奴だ」
ダルメトさんがぷいっとそっぽを向く。
「私は、二心持つ者に興味はない」
12
あなたにおすすめの小説
『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』
透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。
「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」
そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが!
突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!?
気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態!
けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で――
「なんて可憐な子なんだ……!」
……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!?
これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!?
ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆
子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました
もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
【完結】身分を隠して恋文相談屋をしていたら、子犬系騎士様が毎日通ってくるんですが?
エス
恋愛
前世で日本の文房具好き書店員だった記憶を持つ伯爵令嬢ミリアンヌは、父との約束で、絶対に身分を明かさないことを条件に、変装してオリジナル文具を扱うお店《ことのは堂》を開店することに。
文具の販売はもちろん、手紙の代筆や添削を通して、ささやかながら誰かの想いを届ける手助けをしていた。
そんなある日、イケメン騎士レイが突然来店し、ミリアンヌにいきなり愛の告白!? 聞けば、以前ミリアンヌが代筆したラブレターに感動し、本当の筆者である彼女を探して、告白しに来たのだとか。
もちろんキッパリ断りましたが、それ以来、彼は毎日ミリアンヌ宛ての恋文を抱えてやって来るようになりまして。
「あなた宛の恋文の、添削お願いします!」
......って言われましても、ねぇ?
レイの一途なアプローチに振り回されつつも、大好きな文房具に囲まれ、店主としての仕事を楽しむ日々。
お客様の相談にのったり、前世の知識を活かして、この世界にはない文房具を開発したり。
気づけば店は、騎士達から、果ては王城の使者までが買いに来る人気店に。お願いだから、身バレだけは勘弁してほしい!!
しかしついに、ミリアンヌの正体を知る者が、店にやって来て......!?
恋文から始まる、秘密だらけの恋とお仕事。果たしてその結末は!?
※ほかサイトで投稿していたものを、少し修正して投稿しています。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる