スラムに堕ちた追放聖女は、無自覚に異世界無双する~もふもふもイケメンも丸っとまとめて面倒みます~

トモモト ヨシユキ

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13 聖女の行進

13ー2 連帯責任

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 13ー2 連帯責任

 「だって、この糧は、女神の恵みですもの」
 他の誰かが答えるのが聞こえた。
 「残すだけでも罪深いというのに、召し上がらないなんて」
 「主が召し上がらないなら、使用人に食べていただかなくてはね」
 湖面にさざ波が広がっていくように静かに笑いが拡がっていく。
 私は、腹の底から冷えていくのを感じていた。
 嫌な感じ!
 すごく、嫌な感じだ!
 このままここにとどまれば、私だけでなく一緒に来ているエリクさんやルシアさんにまで危害が及ぶかもしれない。
 私は、そうそうにここを辞することを心に決めていた。
 デミルさんたちへの義務は果たしたし!
 もう、『ヴェータ』沼に帰る!
 その前に解決しなくてはいけないことがいくつかあった。
 そのうちの1つが、『ヴェータ』沼への攻撃の件だった。
 たぶん。
 いや、ほぼほぼ確実にあの空が落ちてきた攻撃は、ここにいる誰かの仕業だろう。
 もしかしたら複数の聖女たちが関わっているのかも。
 あれだけの力だ。
 とても1人でできたとは思えないし!
 「先日」
 私は、ゆっくりと話し始めた。
 「私のもとに素敵な贈り物を送ってくださった方がいるのですが」
 私は、ぐるっとテーブルについている聖女たちを見回した。
 「ぜひともお礼をしなくてはならないと思っているんですけど」
 数人が顔を伏せるのが見えた。
 私は、にぃっと唇を歪ませた。
 「それともここにいるみなさん、連帯責任でいいでしょうか?」
 「連帯責任?」
 縦ロールの女が信じられないというような顔をした。
 「なんのことかわかりませんわ、ユイ様」
 そうですか。
 私は、チェシャ猫みたいな笑みを浮かべた。
 「そうですか?みなさん、心当たりがないと?」
 私の言葉にミアが震え出すのがわかった。
 安心して。
 私は、心の中で思っていた。
 何をするにしてもあんたは、まだ殺したりしないからね。
 食堂内は、しんと静まり返った。
 もう、誰も食事を続けようとはしていなかった。
 「みなさん、おはようございます」
 声がしてみながそちらを向くと、そこにはアルム神官長の姿があった。
 「昨日、行方不明だったユイ様が戻られてすべての聖女が揃いましたのでこれから神殿より大聖女の任命が行われます。食事後もこのままここにお残りくださいますようにお願いいたします」
 
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