人違いです。

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底なし沼にて

94.

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 それはずっとずっと、昔の話。







 
「殿下!!!殿下!!!どこにいらっしゃるのです!!」


 毎日毎日つまらない教育ばかりが僕を襲う。やりたくもない魔法や剣術の訓練、勉強をひたすら惰性で続けるのだ。
 次第に、そんな日々が退屈で嫌で仕方がなくなって、僕は外に逃げだしては馬に乗って、街に出かけて遊ぶようになった。時には弟であるというヴィンセントも連れて行っては道連れにし(連れていけば教育役の怒りの矛先は彼に行くから都合がよかったのだ)、時にはまだまだ幼い末の弟に刺客を放って場内を混乱に陥れてはそれに乗じて逃げ出して。

 でも、仕方がないだろう?城の外にはこんなにも楽しい楽しい世界があふれているのだから。
 王家の証でもある薄紫色の瞳をしている僕に逆らう国民なんていないから、これが食べたいと言えばお金を払わなくても食べれた。これが欲しいと言えば国民は喜んで俺に献上した。当然だ。だって僕はこんな汚らしい格好をした愚民たちよりも何倍も何倍も偉いのだから。

 ーーなのに。


「おかあさーん!!おとうさーん!!あれ食べたい!!」
「こらっ!我慢をし!!」
「まぁまぁ、今日は此奴の誕生日なんだから」


 不敬にも僕に気付かなかったらしく、僕のすぐ後ろを通り過ぎていく親子。真ん中にいる子どもは両手を親に握ってもらい、それはそれは楽しそうに笑っている。母親も父親も幸せそうに微笑んで我が子を見つめていて。

 気付けば僕は、呆然とその様子を眺めていた。

 あんなのは、知らない。僕はしてもらったことがない。どうして父上と母上と手を繋いで歩くことができるのか。この僕になくて、あの子どもにある権利は何なのか。分からない。わからない。わからない。

 父上はいつも自室から出てこないで、侍女とか娼婦とかと遊んでばかり。母上は側妃を殺そうと躍起になって僕の事なんて見やしない。
 最早名前すら、呼んでもらえないのに。教育係は「殿下が優秀な王子になれば、名を呼んで頼っていただけるようになります」なんて口酸っぱく言うけれど。あの子どもは僕よりも絶対に無能なのに、ああほら、今だって抱き上げられている。どうして。

 わからない。なんでこの僕が当たり前のように持っているべきものが、もらえないの。なんで何も無い国民如きがそんなものを持っているの。



「何度言えばわかるのです!!!ご自分の立場を理解して行動するようにと私めは何度言いましたか!!」
「ごめんなさい!!ごめんなさーーぁああ"!!」

 ーーバシィイイ!!!ビシィイイイ!!!


 侍従たちに身体を押さえつけられ、前に出された手の甲に仕置き用の鞭が何度も何度も振り下ろされる。どれ程謝っても泣き叫んでも、お仕置きは止まない事を教えこまされた。辛くても悲しくても、奈落のような時間は自分の力では終わらない。教育係の男が満足するまでひたすら続くのだ。
 でも、だって、僕は王になりたくなんてないのに。イリアスになりたかった。街をあるいて、美味しいものを食べて遊んで、自由に暮らしたかった。つまらない教育なんて受けたくない。

 だから、抜け出すこともやめなかった。半ば意地になっていた僕は、教育係の部屋にある教科書全てを魔法で燃やして騒ぎを起こした。大騒ぎになっている間に、僕は初めて使う隠し通路へと逃げ込んだ。

 嫌がらせと自棄もかねて、うんと遠くに行ってやろうと思って。




 そこで、僕は、運命のような子どもに出会ったのだ。










 は、は、と浅い息を吐き、眉間に深い皺を刻んだまま身体を小さく丸めるようにして眠っている青年を見下ろす。眠っているのか気絶しているのかは曖昧だが、僕の気配にも彼が目覚めることはなく。
 真っ暗な部屋の中に、机の上に適当に置かれた魔具灯の光だけがゆらゆらと揺れていて。


「ねぇ、レーネ。可愛い可愛い、僕のレーネ」


 ギシリ、と寝具が軋む音が鳴った。
 彼が眠る寝具に乗り上げるようにして座り、耳元に覆いかぶさってひそひそと囁きかける。するとすぐに悪夢がやってきたとばかりに身体が震えだすのだから、もう面白くて仕方がない。次いで頭を撫でてやれば、ガチガチと歯軋りが始まった。
 ゴーダンやレーネのように素の実力では到底叶わない強い騎士達が、自分のような人間相手に全てを支配されて怯えている姿が、これほどまでに愉悦を煽るだなんて。少なくとも、小さい頃の己は知らなかった。

 静まり返った部屋の中に、レーネの荒い呼吸だけが響く。
 レーネの自室を覆っていた魔法結界は、彼の両親がお亡くなりになった時に、すっかり壊れて消えてしまったらしい。ゴーダンの部下たちが自由に出入りしているという話をどこからか聞いた為に来てみれば、やっぱり何の抵抗もなく通ることが出来た。
 魔具を使わずに結界魔法を常に展開し続けるには、並大抵ではない集中力と想像力が必要となる。つまり、今の彼にそれを維持するほどの思考力はなくなってしまったという訳だ。なんて憐れで可哀想で、僕好みの展開なのだろう。

 僕は未だ目を覚ますことの無いレーネから目を逸らし、彼の机を見つめる。沢山の蔵書と、書類と、そして、殺風景な部屋に異様に目立つ赤い花。それはゴーダンの部下が定期的に変えているのか、荒廃した部屋の中から乖離したように美しく咲き誇っている。
 暫くの間見つめていると、何故かその花に僕の衝動的な苛立ちが何となく煽られたような不快感が襲いかかった。僕はに逆らうこと無くゆっくりと立ち上がって机へと近づいていく。

 彼の机の前に立った僕は、迷いのない手付きで花瓶に手を伸ばした。そして、持ち上げてーーふと、机の上に視線を巡らせる。

 が、面白そう追い詰められそうなものは、何も見つからなかった。


「……血。赤い花。ーー中々小賢しいねぇ、君も」


 ぽい、と。まるで塵を投げるが如き躊躇のなさで、窓の外に花瓶を投げ捨てる。つかの間の静寂の後、なにかに触れて硝子が割れる音と、次いで人々の悲鳴や喧騒が聞こえ始めた。しかし、そんなものは僕の興味の対象にはならない。偶然下に誰かいたのか、「直ぐに治療を!早く!救護室へ!」なんて焦っり切った声が聞こえたけれど、僕は窓の外に視線をやることもしなかった。

 だって、僕が殺したわけじゃないもの。僕が殺したわけじゃないから、僕は悪くない。
 
 1度も人を手に駆けたことの無い手の甲を、するりと優しく撫でる。僕の命令でゴーダンが殺してもレーネが殺しても、誰が死んでも誰が悲しんでも別にボクは悪くない。何故なら、僕は殺していないもの。全ては殺した人間が悪いのだ。

 にこやかに微笑み再び寝具の上に戻った僕は、可愛いレーネのかさついた髪を梳く。直様身じろいで逃げようとする彼の髪を掴んでグイッと引き寄せれば、彼は小さく呻いてさらに身を縮こまらせた。そのなんとも幼げな仕草に嬉しさがこみあげてきて、僕はくすくすと嗤う。


「ねぇ、レーネ。なんでいっつもそんなに真面目ぶってるの?大人になんてならなくていいのに。ーー…………はーあ、……なんで、時間は進むんだろ」


 ねぇ、そう思わないかい。時なんて止まってしまえばいいのにって。歳なんて取らなければいいのにって。
 何時までも、何の責任もない子どものままでいたいと思うことの一体何が悪いというのだろう。国を背負う王になんてなりたくもない。責任なんて負いたくない。だって僕は何も悪くないのに。僕が一番偉いのに。

 思考の根底にある矛盾には気付かないまま、ふつふつと苛立ちがこみあげてきて、僕はお飾りの笑みを消し去った。笑うのは、疲れる。


『いりあす、ともだちいないの?かわいそー!!おれがなったげよっか?』
「嬉しいなぁ。約束したものね。友達だって…………なのに、なんで裏切ったの?」
『御前に馳せ参じる栄誉、謹んでお受けいたします。第1王子殿下』
「なんで?イリアスって呼んでよ。僕の事忘れたの?酷いよレーネ」


 小さなレーネは忘れちゃったんだ。ーー僕は、一瞬たりとも忘れたことなんてなかったのに。
 ムカついたから、その日から鞭打ちしてやったら必要最低限しか僕の所に近寄らなくなった。呼び出せばやっては来るものの、絶対に1人にならないように無駄な努力をして、僕から逃げようとした。無駄だったけれど。

 ギチリ、と己の口元から嫌な音が鳴って、ふと思考が現実に戻ってくる。気付かぬうちに歯を食いしばっていたらしい。僕は身体から力を抜き、再びレーネの顔を見下ろしてーー

 ーー目が、合った。

 暗闇の中で煌々と光る翡翠の瞳が、異様な程見開かれて僕の事を見上げている。なかなかどうして恐怖を煽る視覚情報に思わずびくりと震えてしまって、慌ててなんでもないような顔を取り繕った。しかし心臓は嘘が付けないらしい。バックンバックン身体中を震わせるように激しく動いている。
 いや、考えても見て欲しい。自分と反対側を向いてすやすや眠っていると思って見下ろしたらカッと目を見開いて此方を見ているのだ。普通なら絶叫して気絶すると思う。

 荒い息にならないよう努めて少しずつ息を吐き、胸に手を当てて心を鎮める。その間にも彼は悲鳴を上げるでも平伏するでもなく真っ直ぐに僕を見上げていた。暫くして漸く呼吸が整ったところで、僕は未だ瞬きもしない青年を見下ろした。ーーうーん、やっぱり怖い。


「レーネ。起きたのかい?」
「……」
「無視は良くないねぇ。お仕置きしてあげよーー」


「いりあす?」


 ーーえ。


「いりあすでしょー。おれのかみひっぱってたの!」
「レーネ?」
「?そうだよ、」


 ほかのだれにみえるの。そうたどたどしい口調で呟き、仰向けに寝転び直したレーネが不遜に僕の顔を見上げている。この僕王子の顔を見ても、全く怯えることもへりくだることもないその様子。挙句の果てには「しゃざいして」なんて座る僕の膝をべしべしと遠慮なく叩き始める青年ーーいや、少年を見つめ
て。
 僕は、己の心の奥底から、尋常ではない媚薬のような歓喜が溢れてくるのを感じた。じわじわと身体中を埋め尽くす多幸感に、自然笑みが溢れ出す。


「いりあすー?……んー……ねむ……」


 そんな僕の様子を不思議そうにーーそして酷く眠たげに溶け始めた瞳で見上げる少年の頬へと手を添え、僕はにっこりと微笑みかけた。







「うわッ、いたそー……なにそれおててぶじ?」


 教育係の悲愴なる絶叫を背後に逃げ出し、抜け道の一つから城の外と続く地下通路を歩いて地上へと続く扉を開けた瞬間。偶然そこで花を摘んでいたのだろう。1人の少年がポカンと大口を開けて此方を見つめていた。
 僕はそんな馬鹿そうな少年を気にすることなく地上へと乗り上げ、パンパンと汚れた両手足をはたく。すると、僕の動きを無駄に度胸があるのか悲鳴すら上げずに凝視していた少年が、口を閉じて開き直した。そのままーーこの国で一番偉い自分相手におよそ不適切な口調で告げられたその言葉に、僕は。


「へー、いりあすもえらいんだ。おれもえらいよ。らしいよ」
「ふぅん。どの位?」
「おうけのつぎだって」


 まだ歯も生え揃わぬ年齢の少年はじぃい、と翡翠の瞳を輝かせて隣に座った僕を見つめ、ただ馬鹿みたいに真摯に返事を返してくる。
 今まで僕に話しかけてくる子どもなんて、精々意地汚い大人の息のかかった子どもしかいなかったから、彼の純粋さがあまりにも新鮮で楽しくて面白くて、僕は沢山の質問をした。誰にも邪魔されないで、対等に話が出来ることさえ僕にとっては初めての経験だったのだ。


「レーネは何をしていたの?親は?使用人は?」
「えとねぇ、おそらみてた。にいさまとかあさまととおさまはもうちょっとむこう。しようにんは
「え、普通にすごいねぇ」
の。おれはえいゆーになるので!」


 ふふん、と胸を張って「えいゆー」になる事が夢だという少年に、僕は目を瞬かせた。「えいゆー」とは恐らく「英雄」だ。そして、この国において「英雄」とは「エドモン・フィオーレ」ーーつまりは王を指す。幼い少年が言う事ならばまだ許されるだろうが、大人になってそれを口にしたら絶対にされそうだ。
 とはいえ、子ども特有の傲慢さを振りかざして笑う少年が面白くて、僕も知らずクスクスと嗤ってしまう。叶うはずのない夢を語る姿は何とも滑稽で愉快だった。

 僕はなおも「にいさまがよんでくれた」と幸せそうに微笑むレーネを見下ろし、酷薄に微笑む。それは知らない。
 すると、僕の感情の些細な変化を敏感に感じ取ったのか、レーネが不遜な笑みを引っ込めて翡翠の瞳をきょろりと不思議そうに動かした。そして僕の傷ついた手の甲を見つめ、這うような体勢で近づいてくる。思ったよりも大分近くまで寄ってくるものだから、思わず身をのけぞらせてしまって。そんな自分が何となく屈辱的で、慌てて彼に向き直った。

 翡翠の目が、純粋無垢に此方を覗き込んでくる。


「いりあすともだちいないの?」
「うん、いないよ。全員手下だもん」
「かわいそー!!おれがなったげよーか?」
「いいの?お父様達に怒られちゃうかもよ?」
「だいじょーぶだよ。とおさまやさしーから」


 ふぅん。この子どもの父親も、優しいんだ。王家の1つ下というレーネの言葉が本当なのならば、恐らく彼は公爵家。そしてここはその屋敷の敷地内だろう。隠し通路の到着地点が設置されていることも考えると、相当長い歴史を持って王家の信頼を得てきた一族に違いない。

 ならば、優しく名前を呼んで愛してくれる親は、手に入らないんだ。

 合点がいったとばかりに頷く僕を、レーネは不思議そうに見つめている。僕は、そんな彼をにこやかに見下ろし、1度こくんと頷いて見せた。途端、明るい表情になるのだから馬鹿で可愛らしい。


「うん。友達になって欲しいな」
「いいよぉ」
「でも、レーネが英雄になっちゃったら僕、遠い人みたいになっちゃって寂しいな」


 寂しくて堪らない、とばかりにしょんぼりと眉を下げて悲しそうな表情を取り繕うと、ニコニコと笑っていたレーネは途端慌てた様に目を泳がせる。彼の困った姿が面白くて涙も追加してやれば、少年は今度こそ大慌てで僕の両手を掴んだ。すぐに手の甲に走る痛みにビクリと眉を顰めてしまって。ーーあ、涙目になってる。あは、可愛いなぁあ。
 でも、優しい僕は少しだけ手の力を緩めてやった。しかしそれでも手を離さない少年から、直接子ども特有の温かさが伝わってくる。

 そういえば手を繋ぐの、初めてかも。
 そう呟けば、目の前の少年はさらに驚いたように目を真ん丸にした。「してる!」と叫ぶレーネに首を傾げれば、彼は自分の意見を肯定するように頷いて見せて。何度も何度も僕に伝えるかのように柔らかく両手をにぎにぎと動かしてくれる。
 それにしても、言葉の節々がどうにも子どもっぽくないというか。言い回しが妙に大人びているというか。なんとも歪な少年に、僕の仄暗い好奇心が更に煽られるのだろう。飽きないなあ。
 

「ーーおれ、いりあすのことまもってあげる!」
「……本当?」
「うん!えいゆーになっていりあすまもってあげる。わるいまものは、ずばーっといちげきでたおしたげる!」
「ねぇ、それ本当?ねぇ嘘じゃない?裏切らない?ねぇ、レーネ僕の友達だもんね?」


 少年の言葉と共に身体中を埋め尽くす喜びに、僕は思わず身を乗り出してレーネに顔を近づける。するとレーネも益々嬉しそうに頷いてくれて。「ともだちをたいせつにするのがえいゆーだから!」なんて溌溂と翡翠を輝かせるのだ。

 だから、僕は。


「ねぇ、レーネ。お願い」
「んー?」
「僕の事、連れ去って?」


 遠くに連れて行って。僕、偉くなんてなりたくないんだ。自由がいい。宝石なんかより優しい家族がいい。
 離されたレーネの手を、今度は僕の方から握り直して昂った感情のまま矢継ぎ早に言葉を続ける僕に、レーネが驚いたように身をのけぞらせる。駄目、逃げるなんて赦さない。僕はそのまま後ろに倒れ込んだ彼の上に乗り上げ、覆いかぶさった。翡翠の瞳に驚愕と一抹の不安が滲み、直ぐに消え去っていくのが分かって、更に興奮が煽られる。

 ねぇ、レーネ。僕の事自由にしてよ。そう言って口を止める。沈黙が、森の中を包んだ。


「んー……?よくわかんないけど、いりあす、いやなこといっぱいなの?」
「……まぁ、そうだね。一杯じゃなくて、全部だけど」


 吐き捨てるように零した言葉に、嘲笑が漏れる。そうだ。不相応に幸せそうな国民も、うるさい教育係も、僕を見もしない両親も、愚鈍なヴィンセントも馬鹿な弟も、何もかもが嫌だ。唇を噛み締めて俯く僕の顔が、透明度の高いレーネの瞳に酷く歪んで映っている。
 ああ、なんて醜い顔をしているんだろう。これも全部、あいつ等の所為だ。僕はなんにも悪くないのに。

 そんな恨み節をただ黙って聞いていたレーネ。彼は僕の怨念じみた悪口が終わったのを確認すると、


 不思議そうにーーそして悍ましく純粋に、無垢に、ニッコリと笑ってみせた。


 そして。





 





 

「どう?レーネ。僕、言われた通りに全部捨ててみたのだけれど……ああ、大丈夫だよ。レーネはいらなくなんてないからね。だって、僕を護ってくれるのだものね?」


 僕とゴーダンと一緒に、死後の先にある理想世界でずっと一緒に過ごそうね。ねぇ。僕の「えいゆー」さん。

 束の間のを終えて、再び深い眠りについてしまったレーネを見下ろし、僕はゆったりと残酷に嗤ってみせた。


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