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冒険者(プレイヤー)死神編
32話 街の教会
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クトゥルルに言われた教会までやって来た
近くで見るとかなりの大きさだ
日はすっかり落ち暗くなっているが教会に明かりが灯っていない
「他の冒険者が集まってるって言ってたが暗いな 誰もいねぇんじゃねぇのか?」
「でも微かに気配はするから奥か地下にいるのかも」
「じゃあ 入ってみるか」
扉を開き中に足を踏み入れると扉が勝手に閉まった
中は奥まで暗く窓があるにも関わらず光が届いていない
奥に進むにつれ肌にまとまり付くような生暖かい風に乗って血の匂いが濃くなっていく
「クククク」
突然、笑い声と共に青白い魔方陣がレゼ達を中心に広がる
魔方陣の光で辺りがぼんやりと明るくなると部屋を囲むように黒いローブを纏った人達が立っていた
黒ローブのひとりがフードを取るとそれはクトゥルルだった
クトゥルルはギルドで会った姿では無く、頭の左右から角が生え白眼が黒くなっていた
「ギルド長がデーモンで黒幕だったんっすね 私は初めから怪しいと思っていたっすよ」
「本当かよ」
「ククク 冒険者と言うのは本当に間抜けな奴らだ 高い報酬目当てに私が支配するこの街にのこのこ入ってきたのだからな! 俺様の為に死ぬとも知らずに ククク! さぁおまえ達もこいつらみたいに俺様に命を差し出しな!」
クトゥルルの側には死体の山がありどの死体も損傷が激しく血溜まりができている
「俺たち以外にもいたのは本当だったんだな」
「魔術師じゃないが多少は俺様の力になるだろう・・・グールども殺れ!」
クトゥルルの合図で全員がローブを取り、襲い掛かってきた
影双剣を作り、攻撃をかわすため魔方陣の外に出ようとしたが見えない壁に阻まれた 影双剣も作れない
「出られない?・・・くっ!」
レゼの右腕にグールが噛みつく
「てめえ!・・・ちっ!」
ディーが魔銃を錬成しようとするができないので素手で噛みついたグールの頭を握り潰す
「レゼ!大丈夫か?」
「うん」
自動回復で受けたダメージと傷は元から無かったかのように綺麗に無くなった
「ククク 自動回復とは厄介な、だがいつまでもつかな!?
その魔方陣の中じゃ攻撃スキルは使えない お前らもこいつらのように物言わぬ死体になる運命なのだからな ククク 無駄な足掻きは止めた方がいい」
「うるせぇ てめえは俺がぜってぇぶっ殺す!」
指の骨を鳴らし戦闘体勢にはいる
「クククク」
「むう 動き辛い」
レゼ達は襲い掛かるグール達を殴り飛ばしていく
行動できる範囲が狭いのでディーがレゼの体を支え、協力しアクロバティックに攻撃を繰り出していく
「もう終わりか?」
「所詮元人間だな これだから肉体派の冒険者は煩わしい・・・これならどうかな!?」
クトゥルルが手を床にかざすと赤い魔方陣が現れる
アガァァ!!
叫び声と共に魔方陣からタイラントオークが現れた
街の外で会った時より禍々しいオーラが強くなっている
「こいつは俺様の力を分け与えているからそこら辺のタイラントオークよりよっぽど強いぞ だからさっさと俺様のために死にな」
ウガァァ!!
レゼ達の頭上から大槌を振り下ろし魔方陣ごと叩き潰した
床に大槌がめり込み魔方陣が消える
「ククク あっけないものだな これでまた俺様の力が高まるな ククク」
「終わった気でいるには早ぇんじゃねぇか?」
「なにっ!?」
大槌が持ち上がる
「むう 早とちり」
「まさかこんなしょぼい攻撃で俺たちを殺れたと思ったのかぁ? お前 おめでたい頭してんだな」
「はぁ!? 俺様がお前らみたいな低能と同じなわけないだろうっ!」
「はははっ! 魔方陣が消えてるぜ これでおまえをぶっ殺せるなぁ!」
「雑魚が吠えるな!スキルが使えるようになったからといっていい気になるな タイラントオークこいつらを殺せ」
アガァァ!!
再び大槌を振り下ろす
体勢を低くしタイラントオークの腹を撃ち抜くが禍々しいオーラが傷口を覆うと傷が無くなっていた
「ククク どうだ俺様のしもべは 優秀だろう」
「ははっ!木偶の坊の間違いだろ」
「ほざくな! 頭の悪い冒険者は体に教え込まないとダメらしいな タイラントオークこいつらに分からせてやれ」
ウゴォォ!!
大槌がディーに振り下ろされるが魔銃で弾き返す
「どうした こんなものかぁ?」
タイラントオークは大槌を乱れ打ちするがことごとく弾き返される
「それで全力かぁ?」
タイラントオークは大槌を振るう力を強める
グオォォ!!
禍々しいオーラが大槌に集まる
渾身の一撃がディーを捉え後ろの壁まで吹っ飛ばした
グォフッ!
吹き飛ばされたディーではなくタイラントオークが血を吐き倒れた
「なっ!? どうなってる!」
「見えなかった? ディーがこっそり毒魔弾を撃ち込んでいたんだよ」
「毒っ!?」
「そうだぜ 自己再生する敵と戦ったことがあったからよぉ
対策を考えてたんだ」
木屑を払いながら無傷のディーが戻ってくる
「ははっやっぱり傷は直せても毒は無理だったみてぇだな
どうする?自慢の木偶の坊はこのとおり泣いて逃げ出すかぁ?」
「散々俺様を愚弄しやがって!
泣いて詫びてももう遅いぐちゃぐちゃに引き裂いてやるからな 覚悟し・・・」
「ごちゃごちゃしゃべってねぇでかかってこいよ」
クトゥルルに被せるように喋りだす
「黙れぇぇ!雑魚の分際で俺様の手を煩わせる下等生物が!
遊びは終わりだ」
そう言うと体の半分が大きな獣の口になり魔術師の死体をペロリと平らげた
鋭い牙が頭を潰し骨を噛み砕く不快な音が教会中に響いた
近くで見るとかなりの大きさだ
日はすっかり落ち暗くなっているが教会に明かりが灯っていない
「他の冒険者が集まってるって言ってたが暗いな 誰もいねぇんじゃねぇのか?」
「でも微かに気配はするから奥か地下にいるのかも」
「じゃあ 入ってみるか」
扉を開き中に足を踏み入れると扉が勝手に閉まった
中は奥まで暗く窓があるにも関わらず光が届いていない
奥に進むにつれ肌にまとまり付くような生暖かい風に乗って血の匂いが濃くなっていく
「クククク」
突然、笑い声と共に青白い魔方陣がレゼ達を中心に広がる
魔方陣の光で辺りがぼんやりと明るくなると部屋を囲むように黒いローブを纏った人達が立っていた
黒ローブのひとりがフードを取るとそれはクトゥルルだった
クトゥルルはギルドで会った姿では無く、頭の左右から角が生え白眼が黒くなっていた
「ギルド長がデーモンで黒幕だったんっすね 私は初めから怪しいと思っていたっすよ」
「本当かよ」
「ククク 冒険者と言うのは本当に間抜けな奴らだ 高い報酬目当てに私が支配するこの街にのこのこ入ってきたのだからな! 俺様の為に死ぬとも知らずに ククク! さぁおまえ達もこいつらみたいに俺様に命を差し出しな!」
クトゥルルの側には死体の山がありどの死体も損傷が激しく血溜まりができている
「俺たち以外にもいたのは本当だったんだな」
「魔術師じゃないが多少は俺様の力になるだろう・・・グールども殺れ!」
クトゥルルの合図で全員がローブを取り、襲い掛かってきた
影双剣を作り、攻撃をかわすため魔方陣の外に出ようとしたが見えない壁に阻まれた 影双剣も作れない
「出られない?・・・くっ!」
レゼの右腕にグールが噛みつく
「てめえ!・・・ちっ!」
ディーが魔銃を錬成しようとするができないので素手で噛みついたグールの頭を握り潰す
「レゼ!大丈夫か?」
「うん」
自動回復で受けたダメージと傷は元から無かったかのように綺麗に無くなった
「ククク 自動回復とは厄介な、だがいつまでもつかな!?
その魔方陣の中じゃ攻撃スキルは使えない お前らもこいつらのように物言わぬ死体になる運命なのだからな ククク 無駄な足掻きは止めた方がいい」
「うるせぇ てめえは俺がぜってぇぶっ殺す!」
指の骨を鳴らし戦闘体勢にはいる
「クククク」
「むう 動き辛い」
レゼ達は襲い掛かるグール達を殴り飛ばしていく
行動できる範囲が狭いのでディーがレゼの体を支え、協力しアクロバティックに攻撃を繰り出していく
「もう終わりか?」
「所詮元人間だな これだから肉体派の冒険者は煩わしい・・・これならどうかな!?」
クトゥルルが手を床にかざすと赤い魔方陣が現れる
アガァァ!!
叫び声と共に魔方陣からタイラントオークが現れた
街の外で会った時より禍々しいオーラが強くなっている
「こいつは俺様の力を分け与えているからそこら辺のタイラントオークよりよっぽど強いぞ だからさっさと俺様のために死にな」
ウガァァ!!
レゼ達の頭上から大槌を振り下ろし魔方陣ごと叩き潰した
床に大槌がめり込み魔方陣が消える
「ククク あっけないものだな これでまた俺様の力が高まるな ククク」
「終わった気でいるには早ぇんじゃねぇか?」
「なにっ!?」
大槌が持ち上がる
「むう 早とちり」
「まさかこんなしょぼい攻撃で俺たちを殺れたと思ったのかぁ? お前 おめでたい頭してんだな」
「はぁ!? 俺様がお前らみたいな低能と同じなわけないだろうっ!」
「はははっ! 魔方陣が消えてるぜ これでおまえをぶっ殺せるなぁ!」
「雑魚が吠えるな!スキルが使えるようになったからといっていい気になるな タイラントオークこいつらを殺せ」
アガァァ!!
再び大槌を振り下ろす
体勢を低くしタイラントオークの腹を撃ち抜くが禍々しいオーラが傷口を覆うと傷が無くなっていた
「ククク どうだ俺様のしもべは 優秀だろう」
「ははっ!木偶の坊の間違いだろ」
「ほざくな! 頭の悪い冒険者は体に教え込まないとダメらしいな タイラントオークこいつらに分からせてやれ」
ウゴォォ!!
大槌がディーに振り下ろされるが魔銃で弾き返す
「どうした こんなものかぁ?」
タイラントオークは大槌を乱れ打ちするがことごとく弾き返される
「それで全力かぁ?」
タイラントオークは大槌を振るう力を強める
グオォォ!!
禍々しいオーラが大槌に集まる
渾身の一撃がディーを捉え後ろの壁まで吹っ飛ばした
グォフッ!
吹き飛ばされたディーではなくタイラントオークが血を吐き倒れた
「なっ!? どうなってる!」
「見えなかった? ディーがこっそり毒魔弾を撃ち込んでいたんだよ」
「毒っ!?」
「そうだぜ 自己再生する敵と戦ったことがあったからよぉ
対策を考えてたんだ」
木屑を払いながら無傷のディーが戻ってくる
「ははっやっぱり傷は直せても毒は無理だったみてぇだな
どうする?自慢の木偶の坊はこのとおり泣いて逃げ出すかぁ?」
「散々俺様を愚弄しやがって!
泣いて詫びてももう遅いぐちゃぐちゃに引き裂いてやるからな 覚悟し・・・」
「ごちゃごちゃしゃべってねぇでかかってこいよ」
クトゥルルに被せるように喋りだす
「黙れぇぇ!雑魚の分際で俺様の手を煩わせる下等生物が!
遊びは終わりだ」
そう言うと体の半分が大きな獣の口になり魔術師の死体をペロリと平らげた
鋭い牙が頭を潰し骨を噛み砕く不快な音が教会中に響いた
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