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終末の死神編

58話 転校生からの新入部員

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次の日の朝
コンコンコン
ドアがノックされる

「レゼさん ディーさん おはようございます 制服をお持ちしました・・・・?」

コンコンコン
「・・・・」

ドアノブに手をかけると鍵がかかっていない
「入りますよ」
部屋に入り奥に進んで行くと賑やかな音楽が聞こえてくる

「むぅ 強い」

「へ へ まだまだだな」

「・・・えーとぉ あれからずっとゲームしてたんですか?」

「ん? あぁ 面白くてな こんなものがあるとは思わなかったぜ ゲームの世界には行ったがそれとは全然違うな」

「うん この車に乗るのとサイコロを転がすの楽しい」

「はぁ・・・あのリリスさまの親戚なだけありますね・・・そうではなくてお二人に制服をお持ちしました 早くこれに着替えて下さい 授業が始まってしまいますよ」

「っん」

「あわわわ ここで脱がないでください」

「?」

着替えを終え部屋を出る
ディーは学園の制服ではなく執事の様な服だ
レゼはセーラー服の様なワンピースに丈の短いブレザーを羽織っているこの学園の女生徒の制服だ

「ディー制服じゃない」

「それはディーさんが学園の生徒と言うよりレゼさんの従者のようなポジションだからですよ」

スカートを摘みあげる
「制服(女の子の)始めて着る」

「学校に通うの始めてなんですね レゼさんのクラスは1組なのでこちらです 案内しますね」

廊下を歩く
「自己紹介が遅れましたね 僕は須藤 樹って言います
姉さんにはもう会っていますよね」

「姉さん?」

「はい 姉は須藤 早苗で僕の双子の姉になります 今日は姉さんの変わりに案内するよう言われてきました どうも昨日のリリスさまの件で燃え尽きたみたいでして」

「大丈夫?」

「心配いりませんよ 頑丈なのが取り柄みたいな人ですから」
扉の前で止まる

「ここがレゼさんのクラスになります」
中から賑やかな喋り声が聞こえてくる
樹がノックして扉を開ける
始めに樹が入りその後に続いてレゼとディーが入る

「・・・・それではお願いします」
樹は先生と話すと出ていってしまった

「はい 皆さん今日から新しいお友達が加わりまーす」
黒板にレゼとディーの名前が書かれる
「レゼ・ロータスさんです 彼女はリリスさまの遠い親戚です 皆さん仲良くするように」

「小さい 可愛い」
「美少女キター」

「はーい 静かにそれとレゼさんの従者であるディーさんです 仲良くするように」

「従者だって リリスさまの親戚だからきっとお嬢様なのね」
「従者同伴ってありかよ」

ディーが教室を見渡すと急に静かになる

「席はローゲンシュタインさんの隣よ」

「同じクラスになりましたわね 嬉しいですわ これから宜しくお願いしますわ」

「うん」

「授業始めるぞー」

休み時間
「ねえねえ どこから来たの?」
「何が好き?」
「リリスさまと同じなの?」

「はい はい 質問はそれくらいにしなさいな 休み時間の度に質問攻めにしてレゼさんも困っていますわよ 気になる気持ちも分かりますけど」

「はーい」

「ふぅ 大丈夫?」

「うん」

「レゼに馴れ馴れしく話かけやがって」

「ディーは憤慨しているようですわね・・・ははは・・・そうでしたわ 放課後時間あるかしら?」

「何かあるの?」

「えぇ レゼさんには私たちの部に入っていただきたいのですわ」

「部?」

「私を含め四人の蒼月の管理者候補生で構成された部活がありますの 学園や学園周辺で起きたトラブル等を解決する部ですわ 表向きは生徒の学園生活をサポートする部ってことになっていますけどね」

「ただのお助け部ってことか? 何でレゼがそんな部に入らねぇといけねぇんだ?」

「詳しくは聞いてませんけどリリスさまのお達しみたいですわ」

「生徒と協力してって言ってたがこの事か」

授業開始を告げるチャイムが鳴る
「そう言うことですから宜しくですわ」

放課後
シャロンに連れられ1号棟3階の使われていない美術室まで来ている

「ここが私が所属している生活向上部の部室ですわ 皆さんすでにお揃いだと思いますわ」

部室に入る
パーンといきなりクラッカーが鳴らされる
「ようこそ!生活向上部へ! オレは相裂(あいざき) レイ よろしくな」
レイと名乗った金髪オッドアイの美少女に手を握られ激しく振られる 掴んできた右手から顔の右半分は黒い包帯で巻かれていた

「よぉシャロン 連れてきたか俺は副部長の神白 冬真(かみしろ とうま)だ で、こっちのぐうたれてる女が部長のライナ・リューリアス おい 起きろ」

「うーん 初めましてー」
ソファーに寝そべったまま手を上げるが冬真に言われ起き上がるがとても気だるそうだ

「僕はレゼ・・・レゼ・ロータス」
「俺は従者のディー」

「話はきいてるよー 生活向上部の新しいメンバーなんだってね」
ソファーから立ち上がり正面の円テーブルの席に座る
「シャロンちゃん ご苦労様ー そこの2人もあいてる席に着いて」

促され席に座る
「自己紹介も済んだし部の活動について話そうかなー 冬真が」

「はぁっ!? 俺が話すのかよ・・・えーと上の指令に従ってトラブルや面倒事を一般生徒に気付かれずに解決する部って感じかな」

「簡単に言うとそうだな!オレ、シャロンの他に後輩ができて嬉しいぞ 困ったことがあったら何でも頼ってくれよな」

話していると部室の壁が揺らぎ、黒いゲートの中から眼鏡をかけたスーツの女性が現れた
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