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♥いいね5000突破記念♥ 凛の巣作り
なんやかんや、あるけれども。
おれ四ノ宮凛は、幸せに生きている。
おれの旦那様、四ノ宮京利はかっこいい。
絶対の絶対の絶対に、
おれの側から離れない。
復帰した大学では、なぜか京利も学生になっていて一緒に一緒の授業を受けていた。ゼミまでも同じになっていた。
しかもちゃんと講義を聞いている京利が、無限に京利らしくて最高にかっこよかった。
周りの学生達からの視線(京利を見ている)は、千切っては投げ千切っては投げし(京利はその視線は自分ではなくて、おれを見る色目だと思っている)、アルファ性の学生には、もれなく牽制の視線を投げていた。
おれは、いつも感心している。
よくおれに飽きないなぁって。
でもおれもまた、
京利に飽きないわけだから、
『運命』とは、つまりそういうものなのだろう。
大学は、卒業を目前に控えためいに手伝ってもらいながら『オメガ性の産休育休制度』と『子育て応援制度』を申請した。リモート授業を最大限に活用して、それでも大学に出向く必要があれば、京利と一緒に行った。
ともかく謎は残るばかりだが、めいが卒業した一年後おれも京利も?無事卒業した。
授乳しながらリモートの授業を聞いたり、子育てをしながら課題をしたり、卒論書いたり、みんなに手伝ってもらってようやくできた卒業。非常に感慨深いものがある。本当に感謝。
そんなとき、京舞くんは留学することになった。
何と飛び級して、海外の大学に編入するという。世界の大学ランキング1位の大国の大学だ。(ちなみにおれの京利も同じ大学を卒業しているからね)
心からがんばって欲しいと思う。
おれは、めいも誘って、家族みんなで空港でお見送りするぞ!と意気込み、さあ横断幕を持って行こう!ということになっていたのに……。
その当日の朝、おれの発情フェロモンが少し漏れていることが発覚し、ひとりでマンションにお留守番することになってしまった。
母乳を出している間は、身体のホルモンバランスで発情期は来ないんだけど、本当についこの間、凛真が卒乳したところだったから、まさかこんな早くに来るなんて誰も予想していなかった。
この…なんというか身体が微熱っぽい感じ…これが発情期の前触れなのか。覚えておかなきゃみんなに迷惑かけてしまうな。なにしろおれは、自分のフェロモンも上手く扱えない。
いち早く京利が気づいてくれたから良かったけど、もし出かけている最中に、本格的に発情期が来てしまうようなことになっていたらと思うと恐ろしいばかりだ。
当然に京利は、お見送りに行かず、おれと一緒にいようとしたけど、どうにか説得して行ってもらった。
だって京舞くんったら、成功するまで帰ってこないって心を決めたみたいだったから。
だから、おれは手紙を書いて京利に渡してもらった。
『めいは、つんでれだから、そこんとこよろしく』って。
そんなことわかってるよって言われるだろうけど、めいのことを思うと言わずにはいられなかった。応援しているよ京舞くん。凛真は大好きなおとーさんに抱っこ(京利は抱っこが上手い)されてご機嫌だったし、このあと、おれが落ち着くまでじいじばあばの家で滞在し、みんなにちやほやされるだろうから、ここは安心してお任せしようと思う。
なんか喉乾いたな。
冷蔵庫から水を出してキャップをひねる。
ゴクゴクといっぱい飲んだ。
すごい!
おれ、今ひとりじゃん!何百年ぶりだろうか。と思ってしまう程に、最後にひとりきりで過ごしたのは、遠い記憶だった。
ふと、家事でもしてみようと思い立つ。掃除機の準備をして、部屋に転がった洗い物を拾って、まとめて洗濯機に放りこんでいく。
今日はお天気も良いし、外に干しても気持ちよく乾いてくれるだろうな。
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