ある日『運命の番』に出逢ったオレに起こる、なんやかんや、でもやっぱり最高に幸せだと思う。

音羽 りんね

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♥いいね5000突破記念♥        凛の巣作り4




「なんてことだ…」


 京利が手に持つスマートフォンの画面には、くっきりと映る、凛の姿がある。凛は、ひたすらベッドの上でお尻をあげて自慰に耽っている。


『んん…けいと…』


 画面からは、凛の声がこれまたはっきりと聞こえてくる。


「ああ…凛っ!待っていろ!
 【ピン】赤坂っ!安全運転で急いでくれ!頼む」


『京利様、承知しました!
 あと3分で到着します』

 
「流石だ」


 運転席との通話スイッチを切る。


「凛!なんてことだ。俺は…気が狂いそうだ」


 目を閉じる。








「はあっはあっはあっ…あつい…」


 おれは、おしりのあなにゆびを三本さしこんで、ぐりぐりとうごかして、もえあがるしょうどうにたえていた。


 とうとつに、はしるあしおとが聞こえる。

 どっどうしよう誰?!


 バッン!!!


 こわれそうないきおいで寝室のドアが開いた。


 「凛っ!」


 えっ京利?!
 おれは、水をぶっかけられたように冷静になる。

 この姿勢だということは、京利にお尻も、後孔にずっぷりはいってる指も、おれが集めてきた京利の匂いが強いものたちに囲まれているのも、京利の履いたあとの下着に涎を垂らしながら噛み付いているのも、おれの精液や愛液が京利の衣類や、布団を濡らしていることも全部、全部丸見えだ。

 どうしよう!恥ずかしい。
 おれの変態行為がバレてしまった。

 どうしよう…。
 京利に嫌われてしまったらどうしよう…。
 目頭が熱くなって涙が出てくる。


「京利…ごめん。おれ、変なことしてごめん」


 身体が恐怖でがくがくと震え出す。

 なんとか指を抜いて、ベッドに座り直す。京利の顔が見られない。震えながら正座をして下を向く。涙がいっぱいこぼれていった。



 えっ…なんで…?あっああ…こんな…。



 ぶわあっ!!と、とんでもない濃度の京利のフェロモンが爆発したかのように大量に部屋中に飛散し、そして凄まじい量が充満した。

 濃厚なフェロモンがおれの精神と身体に、圧倒的な速さで隙間なく侵食しようとしてくる。逃げ場がないこの場所で。


 なんで?おれ、また…わけわかんなくなっちゃうよ…。


「京利、怒ってないの?」


 おもいきって、涙で濡れた顔をあげた。
 でも目を合わすことができない。


「凛、なぜ俺が怒る?俺を見ろ、凛」


 逆らえるはずもなく、京利のことばにかってにからだがしたがう。濃厚なフェロモンがしみるように目がしっかりひらかないけど、京利をみた。


「けいと…」


 けいとのひとみがきゅうぅってなってる…。あの目だ。けものの目だ。でも目じりがさがってるからわらってる?のかな。


「凛、近くにいってもいいか?」


 おれは、すなおにうなづいた。


「うん、いいよ…」


 すぐにけいとは、近くにきて、ベッドのはしにすわって、さらにおれにきいた。


「凛、俺が今どれほど喜んでいるかわかるか?」


「けいと…よろこんでるの?」


「そうだ、来い凛」


 おそるおそるけいとに近づく。

 すぐに引き寄せられて、だっこされて、ひざにのせられて抱きしめてくれた。でもおれ今、顔もおしりもおちんちんも、ぐちゃぐちゃでぬれてるし、恥ずかしい。けいとのひざの上で、もぞもぞしてしまう。
 
 上目使いでけいとを見上げると、けいとはおれをぴったり抱き寄せて、すごくまじかでおれを見ていた。目がしんけんだけどこわくない。


「あのっ…おれきたないよ?」


 けいとがものすごく怒ったような、悲しい?ような顔をした。眉間にしわが寄る。


「凛、いいか?二度と汚いなんて言うな。何にも恥ずかしいことではない。むしろ誇れ。素晴らしい巣だ。凛は本能で俺達が蜜日を過ごす巣を作ってくれたんだ。

 アルファ性とオメガ性は、人間がまだ獣そのもので本能に忠実に生きていたころのさがを残している。

 そのひとつ、オメガ性は、発情期に入ると巣を作るんだ」




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