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第六章
『急展開に急展開をぶつけてみる』
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話が思わぬ方向へと急展開した。
予定よりも早くオロシャ国が平穏になるのは良いのだが、富国強兵政策に成ってしまい、そのまま他国へと出兵しかねない流れが見える程だった。
今まで反対していたヨセフ伯がいきなり歩み寄ったというのは、それほどの事態である。
「ミハイル。生来の貴族ではないお前に言っておくが、貴族の戦いは過程ではない。最後に笑うのが誰か……だ。その意味でヨセフは上手くやったな」
「確かにまずいですね。早いか遅いかの差だけすから」
何が問題かと言って、特に否定する要素が無い事だ。
国家間に永遠の友好などあり得ず、手を組んでいる同盟も状況が変れば平然と脅したり関税を変更するなど当然の時代なのだから。国内の貴族からしてみれば、魔物の討伐が出来ていない他国を征服し、自国が安全かつ豊かになるならば良いではないかと思っていても不思議ではない。
今までソレをしなかったのは、人類よりも遥かに強大な魔王と魔族の存在があったからだ。
(何がマズイかって、この間の二人と同じだ。最後以外の問題が無い)
(他の貴族から見れば国内の主導権の方が大きいと見るだろう)
(ヨセフ伯がこちらに譲り、統一した力で街道を整備しつつ魔物を狩る)
(それのどこが駄目なのだとみんな口にする筈だ。しかし沢山のゴーレムで畑や用水路を整え、集団農業を導入して難民を農民に変えるという案が、そのまま奴の狙いを補強してしまうんだ。量産するゴーレムだって元は工事用ではなく軍事用だからな。例え軽トラくらいの能力であっても、人を撥ねるには十分だ。いや3mもあるんだからまさにトラックだな)
この話は一見良い話に見えるのだが、最終系が侵略戦争になるのが問題だ。
仮に新型のケンタウルスゴーレムを増やさずとも、十機・二十機と旧型を揃えてしまったら意味が無い。少なくともその雄姿に貴族は軍事的な期待を有するだろうし、その事を警戒したからこそニコイチで魔王軍との最終戦では数の調整をしていたのだ(修理する余裕も無かったのもあるが)。
「……どちらかと言えば我々の方が異端なのかもしれんな」
「魔族に滅ぼされた国を見て来ましたからね。あの日々を過ごしたら戦いは二度と御免だと思うのは仕方が無いですよ。対して『彼ら』は食料や軍需物資を前線に送る以外の問題を見ていないでしょうから。まあ自分ちの畑で採れた野菜を前線で使うからともって行かれるのもつらい経験でしょうけどね」
正直な話、戦い続けた経験があると戦争はしたくない。
小説やゲームでいう冒険者だと、依頼中の集中した状態と言うよりは、ダンジョンに延々と潜り続けているハック&スラッシュの方が近いだろう。それだってプレイヤーや読者は毎日ダンジョンに潜っているわけではないので、緊張感の連続という意味では実感が無いだろう。
戦っても戦っても次々敵が出て来るし、安全地帯をつくって休憩していても、最前線の状況が気になるし味方を突破して此処も危険になるのではないかという思いが拭えなくなるのだ。
「ヨセフが此処までやったんだ。最終的に戦争に成るのは避けれまい」
「閣下っ!? それでは……」
「まあ聞け。南だとか人相手とは言っておらんだろう」
「……東。滅びた国と、魔族領ですか」
駄目だと言っても理屈をつけてゴーレムを持って行くだろう。
それを阻む理由が無い以上、富国強兵の果てに軍拡と軍事侵攻を行うのは避けられまい。少なくともレオニード伯はそう判断したようだ。だが、以前に俺がポーセス打通を提案したように、レオニード伯も別の流れに誘導しようと思ったらしい。
ゴルビーからみれば南東だが、バルガス河なら南東くらいの位置に魔族の島がある。その影響で東部は大変だし、更に東はもっと大変だった。そこならば大義名分も立つし人間相手にするよりも妥当ではある。
「苦労が比較にならんとは言うなよ? だが他に方法を思いつかん」
「そうですね。人間同士で争う事を考えたら随分と気が楽です」
戦力が増えて、戦いたいと皆が思ってしまうのは許容するしかない。
だが、人間同士で争うのは二重の意味で不毛だった。戦いで疲弊し難し見合う事に加えて、いつか魔族の勢力が再び勢いを増した時に酷い目にあるのは目に見えているからだ。それに比べたら。魔将がいない、今のうちに魔族を叩けるだけ叩いてしまうべきだろう。もちろん戦いに参加していない魔将が出てくるような藪蛇に成る可能性もゼロではない。だが、目に見えた将来の危機に備えるという意味でも、こちらの選択肢の方がまともだと言える。
少なくとも、魔王と思っていたのが落ち武者で、話に出ている島が魔界と言うオチはないのだけは判っているのだから。此処で動いて置けば、将来の苦労はかなり減る筈だった。
「その為にも今から仕込んで行くしかないが、ヨセフを数年黙らせたいな。今だと間違いなくプロシャと戦った方が早い。何かないか?」
「今の技術は過渡期だと言うしかないですね」
「あの新型の様にか?」
「出来ればもっと、です」
ヨセフ伯に直接渡しても行きつく先はクーデターだ。
だから彼に与えるというよりは、陛下の元で行政府や国軍に技術を渡すのが妥当だろう。その上で一定数を西にも配備するとか、探知システムを国境全域に張り巡らせるとか、そういう感じで現状をまとめるしかない。その間に次の新型を用意して、『現時点で戦争をするよりも、もっと待った方が良いのではないか?』と思わせるしかないだろう。
そんな都合の良いモノがあるのか?
そう言われたら存在する筈はないが、アイデアだけなら転生前の知識があった。ストーリーはシェイクスピアの時代に掘り尽くされ、特殊能力やロボットはクールジャパンの時代に出尽くしたと言われるくらいだからな。
「ガブリールの奴が冗談で口にした水に潜れるゴーレムは作れる範囲です。それがあれば海での移動は安全になるでしょうし、船自体にもゴーレムの能力を導入できます。空を飛ぶのは検討中ですが、魔法を増幅するアカガネの延長なら……いえ、あれは駄目ですね。クソガキが手に入れたら問題だ」
「悪夢だな。その時は三日で国が亡びるだろう。他の方法にしてくれ」
水中用ゴーレムは普通に作れる。何しろゴーレムは呼吸しないからな。
臨時でフレッシュゴーレムにしたケイブワームの死体なんか、もろに水中用ゴーレムだと言えるだろう。あの後、適当に地下水道を巡らせたが、始末するために地上に出した時に腐食した様子も浸水した様子も無かった。流石に深海での行動は駄目だろうが、水中での機動にに問題があるとも思えない。木材と石材で浮力のバランスをとれば、下手な潜水艦よりも戦えるだろう。
まあ、本当のことを言えば空飛ぶゴーレムを作りたいんだけどな。
「そのつもりです。ドラゴンでも倒したら直ぐなんですけどね。それと……人が乗るタイプはどうです?」
「チャリオットや馬そのものか? なら馬車でも行けそうな気がするな」
「それも作れますが、新型くらいに大きいと座席を用意できますからね」
「前に乗り心地が最悪だと言っていたろう。将来に期待はしておくがな」
俺はゴーレムの最終系として魔物の素材を使ったフレッシュゴーレムを口にした。
そしてソレを打ち消すかのように、もっと現実味を帯びた人間が搭乗できるゴーレムについて説明する。極論を言えば、伯爵が口にしたチャリオットや馬車の発展形として、車の様なゴーレムを用意するのは難しくない。ゴルビーに来る時に荷車を一時的にゴーレムにした事があるが、車輪付きのナニカをゴーレムにするのは難しくないのだ。
もし、荷車を全部ゴーレムに出来たら、それだけで出征は楽になる。そう思わせるだけで、ヨセフ伯を一年か二年は黙らせることが出来るだろう。
「以上の事を実現する為、大学でゴーレムの術師を育てませんか?」
「他にも有用な魔術系統があるなら、国家として育てて良いと思います」
「大学で学びたい者を集めるだけではなく、騎士や文官に魔術師を育てます」
「今よりも五年、十年後を見据えた提案ですけどね。今回には丁度良い筈です」
術師一人と侮るなかれ。先ほどの荷車型ゴーレム公開と共に募集を始める。
するとああいった生活に便利なゴーレムが一気に普及することになるし、そのために素質のある者を送り込もうとする勢力も増えるだろう。戦闘用のゴーレムでは戦争以外に使えないが、作業用と荷車のゴーレムは日頃から役に立つ。そして、そこまで揃えたら通常のゴーレムも欲しくなるし、騎士が鎧と軍馬を揃えるように、一つの領地に様々なゴーレムが存在する日もやって来るかもしれない。
少なくとも、ヨセフ伯には補給が少なくて済む、ゴーレム動力の戦車隊か何かを想像するはずだった。
「良いのか? そなたの知見だぞ……」
「流石に全部ではないですよ。それに、やるなら派手な方が良い筈です」
「確かにな。これならヨセフどころか私も野心を抱きそうになる」
「勘弁してくださいよ、閣下」
ひとまず、これで今回の件と将来の不安が軽減される筈だ。
ヨセフ伯が野心で行動しているにしても、ゲオルギアより西方にある諸国を警戒しているにせよ、今クーデターやら侵略戦争を引き起こすよりも、数年後の技術を見据えて人材教育に投資した方が良いのは判る筈だ。西でも街道整備と言う理由で魔物対策をするなら、それだけで二年・三年は掛かる。おそらく暫くは様子を見て、もっと強い国にしてから周辺諸国を脅すという方向に切り替えると俺たちは推測していたのである。
まさか既に戦力となるモノを試作させて、簡単には引けない状態だとはこの時の俺たちは思いもしなかったのである。
話が思わぬ方向へと急展開した。
予定よりも早くオロシャ国が平穏になるのは良いのだが、富国強兵政策に成ってしまい、そのまま他国へと出兵しかねない流れが見える程だった。
今まで反対していたヨセフ伯がいきなり歩み寄ったというのは、それほどの事態である。
「ミハイル。生来の貴族ではないお前に言っておくが、貴族の戦いは過程ではない。最後に笑うのが誰か……だ。その意味でヨセフは上手くやったな」
「確かにまずいですね。早いか遅いかの差だけすから」
何が問題かと言って、特に否定する要素が無い事だ。
国家間に永遠の友好などあり得ず、手を組んでいる同盟も状況が変れば平然と脅したり関税を変更するなど当然の時代なのだから。国内の貴族からしてみれば、魔物の討伐が出来ていない他国を征服し、自国が安全かつ豊かになるならば良いではないかと思っていても不思議ではない。
今までソレをしなかったのは、人類よりも遥かに強大な魔王と魔族の存在があったからだ。
(何がマズイかって、この間の二人と同じだ。最後以外の問題が無い)
(他の貴族から見れば国内の主導権の方が大きいと見るだろう)
(ヨセフ伯がこちらに譲り、統一した力で街道を整備しつつ魔物を狩る)
(それのどこが駄目なのだとみんな口にする筈だ。しかし沢山のゴーレムで畑や用水路を整え、集団農業を導入して難民を農民に変えるという案が、そのまま奴の狙いを補強してしまうんだ。量産するゴーレムだって元は工事用ではなく軍事用だからな。例え軽トラくらいの能力であっても、人を撥ねるには十分だ。いや3mもあるんだからまさにトラックだな)
この話は一見良い話に見えるのだが、最終系が侵略戦争になるのが問題だ。
仮に新型のケンタウルスゴーレムを増やさずとも、十機・二十機と旧型を揃えてしまったら意味が無い。少なくともその雄姿に貴族は軍事的な期待を有するだろうし、その事を警戒したからこそニコイチで魔王軍との最終戦では数の調整をしていたのだ(修理する余裕も無かったのもあるが)。
「……どちらかと言えば我々の方が異端なのかもしれんな」
「魔族に滅ぼされた国を見て来ましたからね。あの日々を過ごしたら戦いは二度と御免だと思うのは仕方が無いですよ。対して『彼ら』は食料や軍需物資を前線に送る以外の問題を見ていないでしょうから。まあ自分ちの畑で採れた野菜を前線で使うからともって行かれるのもつらい経験でしょうけどね」
正直な話、戦い続けた経験があると戦争はしたくない。
小説やゲームでいう冒険者だと、依頼中の集中した状態と言うよりは、ダンジョンに延々と潜り続けているハック&スラッシュの方が近いだろう。それだってプレイヤーや読者は毎日ダンジョンに潜っているわけではないので、緊張感の連続という意味では実感が無いだろう。
戦っても戦っても次々敵が出て来るし、安全地帯をつくって休憩していても、最前線の状況が気になるし味方を突破して此処も危険になるのではないかという思いが拭えなくなるのだ。
「ヨセフが此処までやったんだ。最終的に戦争に成るのは避けれまい」
「閣下っ!? それでは……」
「まあ聞け。南だとか人相手とは言っておらんだろう」
「……東。滅びた国と、魔族領ですか」
駄目だと言っても理屈をつけてゴーレムを持って行くだろう。
それを阻む理由が無い以上、富国強兵の果てに軍拡と軍事侵攻を行うのは避けられまい。少なくともレオニード伯はそう判断したようだ。だが、以前に俺がポーセス打通を提案したように、レオニード伯も別の流れに誘導しようと思ったらしい。
ゴルビーからみれば南東だが、バルガス河なら南東くらいの位置に魔族の島がある。その影響で東部は大変だし、更に東はもっと大変だった。そこならば大義名分も立つし人間相手にするよりも妥当ではある。
「苦労が比較にならんとは言うなよ? だが他に方法を思いつかん」
「そうですね。人間同士で争う事を考えたら随分と気が楽です」
戦力が増えて、戦いたいと皆が思ってしまうのは許容するしかない。
だが、人間同士で争うのは二重の意味で不毛だった。戦いで疲弊し難し見合う事に加えて、いつか魔族の勢力が再び勢いを増した時に酷い目にあるのは目に見えているからだ。それに比べたら。魔将がいない、今のうちに魔族を叩けるだけ叩いてしまうべきだろう。もちろん戦いに参加していない魔将が出てくるような藪蛇に成る可能性もゼロではない。だが、目に見えた将来の危機に備えるという意味でも、こちらの選択肢の方がまともだと言える。
少なくとも、魔王と思っていたのが落ち武者で、話に出ている島が魔界と言うオチはないのだけは判っているのだから。此処で動いて置けば、将来の苦労はかなり減る筈だった。
「その為にも今から仕込んで行くしかないが、ヨセフを数年黙らせたいな。今だと間違いなくプロシャと戦った方が早い。何かないか?」
「今の技術は過渡期だと言うしかないですね」
「あの新型の様にか?」
「出来ればもっと、です」
ヨセフ伯に直接渡しても行きつく先はクーデターだ。
だから彼に与えるというよりは、陛下の元で行政府や国軍に技術を渡すのが妥当だろう。その上で一定数を西にも配備するとか、探知システムを国境全域に張り巡らせるとか、そういう感じで現状をまとめるしかない。その間に次の新型を用意して、『現時点で戦争をするよりも、もっと待った方が良いのではないか?』と思わせるしかないだろう。
そんな都合の良いモノがあるのか?
そう言われたら存在する筈はないが、アイデアだけなら転生前の知識があった。ストーリーはシェイクスピアの時代に掘り尽くされ、特殊能力やロボットはクールジャパンの時代に出尽くしたと言われるくらいだからな。
「ガブリールの奴が冗談で口にした水に潜れるゴーレムは作れる範囲です。それがあれば海での移動は安全になるでしょうし、船自体にもゴーレムの能力を導入できます。空を飛ぶのは検討中ですが、魔法を増幅するアカガネの延長なら……いえ、あれは駄目ですね。クソガキが手に入れたら問題だ」
「悪夢だな。その時は三日で国が亡びるだろう。他の方法にしてくれ」
水中用ゴーレムは普通に作れる。何しろゴーレムは呼吸しないからな。
臨時でフレッシュゴーレムにしたケイブワームの死体なんか、もろに水中用ゴーレムだと言えるだろう。あの後、適当に地下水道を巡らせたが、始末するために地上に出した時に腐食した様子も浸水した様子も無かった。流石に深海での行動は駄目だろうが、水中での機動にに問題があるとも思えない。木材と石材で浮力のバランスをとれば、下手な潜水艦よりも戦えるだろう。
まあ、本当のことを言えば空飛ぶゴーレムを作りたいんだけどな。
「そのつもりです。ドラゴンでも倒したら直ぐなんですけどね。それと……人が乗るタイプはどうです?」
「チャリオットや馬そのものか? なら馬車でも行けそうな気がするな」
「それも作れますが、新型くらいに大きいと座席を用意できますからね」
「前に乗り心地が最悪だと言っていたろう。将来に期待はしておくがな」
俺はゴーレムの最終系として魔物の素材を使ったフレッシュゴーレムを口にした。
そしてソレを打ち消すかのように、もっと現実味を帯びた人間が搭乗できるゴーレムについて説明する。極論を言えば、伯爵が口にしたチャリオットや馬車の発展形として、車の様なゴーレムを用意するのは難しくない。ゴルビーに来る時に荷車を一時的にゴーレムにした事があるが、車輪付きのナニカをゴーレムにするのは難しくないのだ。
もし、荷車を全部ゴーレムに出来たら、それだけで出征は楽になる。そう思わせるだけで、ヨセフ伯を一年か二年は黙らせることが出来るだろう。
「以上の事を実現する為、大学でゴーレムの術師を育てませんか?」
「他にも有用な魔術系統があるなら、国家として育てて良いと思います」
「大学で学びたい者を集めるだけではなく、騎士や文官に魔術師を育てます」
「今よりも五年、十年後を見据えた提案ですけどね。今回には丁度良い筈です」
術師一人と侮るなかれ。先ほどの荷車型ゴーレム公開と共に募集を始める。
するとああいった生活に便利なゴーレムが一気に普及することになるし、そのために素質のある者を送り込もうとする勢力も増えるだろう。戦闘用のゴーレムでは戦争以外に使えないが、作業用と荷車のゴーレムは日頃から役に立つ。そして、そこまで揃えたら通常のゴーレムも欲しくなるし、騎士が鎧と軍馬を揃えるように、一つの領地に様々なゴーレムが存在する日もやって来るかもしれない。
少なくとも、ヨセフ伯には補給が少なくて済む、ゴーレム動力の戦車隊か何かを想像するはずだった。
「良いのか? そなたの知見だぞ……」
「流石に全部ではないですよ。それに、やるなら派手な方が良い筈です」
「確かにな。これならヨセフどころか私も野心を抱きそうになる」
「勘弁してくださいよ、閣下」
ひとまず、これで今回の件と将来の不安が軽減される筈だ。
ヨセフ伯が野心で行動しているにしても、ゲオルギアより西方にある諸国を警戒しているにせよ、今クーデターやら侵略戦争を引き起こすよりも、数年後の技術を見据えて人材教育に投資した方が良いのは判る筈だ。西でも街道整備と言う理由で魔物対策をするなら、それだけで二年・三年は掛かる。おそらく暫くは様子を見て、もっと強い国にしてから周辺諸国を脅すという方向に切り替えると俺たちは推測していたのである。
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