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第8章
ストラディゴス、語る3
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フィリシスと付き合っている時、最初に関係を持ったのは猫人族のアスミィだった。
彼女は、元々暗殺者だったが、人を殺すのが嫌になって逃げだし、マルギアスまで流されてきたと言う。
フォルサ傭兵団では、長年斥候を務めていた。
アスミィは、典型的なルイシーに影響を受けた娘の一人であった。
ルイシーの様に幸せになりたいが故に、ストラディゴスを慕い、無邪気にじゃれ付いているうちに意識し始め、アスミィからストラディゴスへ夜這いをかけて関係が始まったと言う。
アスミィにとっては初恋であり、ストラディゴスのハーレムと言う、一夫多妻的な関係に入りたいと思っていた故の行動であった。
フィリシスを皆が恐れているからこそ、ストラディゴスを独占できると思ったと言うのだから、意外と策士である。
しかし、アスミィ一人ではストラディゴスは満足できなかった。
相手も、遊びだと思ってくれる相手を求め、そこで次に手を出したのが、テレティだった。
テレティは、元々戦士で、傭兵としてフォルサ傭兵団に加わって来た。
兎耳の美女で、知的な見た目とは裏腹に、思考がかなり単純でもある。
その上、兎人の特性のせいか、そう言った事にも積極的で、最初はお互い良い息抜きになったと言う。
だがテレティは、次第にストラディゴスに対して本気になってしまう。
すると、盛りのついた雌兎の様に、所かまわずストラディゴスを求め始める様になり、ストラディゴスは身体がもたないと別の息抜きを探し始める。
最後に関係を持ってしまったのが、ダークエルフのハルコスだった。
彼女は、家族が流行り病にかかって亡くなり、里を追い出された過去がある。
行く当てもなくさまよっている所を、フォルサ傭兵団に拾われたと言う。
傭兵団では、弓の腕を活かす為に弓兵をしていたが、木の上から戦場を俯瞰して分析する能力を見出されて、後に戦術家としてストラディゴスと共に指揮をとっていた。
フィリシスとアスミィとテレティと同時に関係を持っている事を、友人として相談され、ストラディゴスに最初から呆れていた。
だが、友人として恋人同士でコンフリクト(衝突)を起さない様にスケジュール管理を手伝ったり、助言を与えていたと言うのだから、良い性格である。
お互い恋をする対象として見ずに戦友として見ていた為、愚痴や相談にもよく乗っていた。
そんな善き友人だと思っていた相手が、友人の一線を越える時は突然やって来た。
二人の場合は、ストラディゴスが表向きフィリシスと付き合い、隠れて二人とも付き合っているのに慣れ、デートスケジュールをハルコスと共に組んでいた時に、ハルコスが「こうすればあと一人ぐらい」と、スケジュールに空きを作って、誘ってきたと言う。
スケジュールが空いているのだからと、ストラディゴスに断る理由は無い。
そして、ついに運命の日が近づき……
* * *
「ストラディゴスさん、前」
「すまん、話していたら……」
「むらむら?」
「違う! 勝手に! これは男なら仕方が無い事で!」
「……まあ、いいですよ。続けて」
「……すまん」
* * *
ストラディゴスは、ハルコスの協力を得る事で、デートスケジュールの圧縮を目論見始める。
同じ時間に同時に楽しめないかと考えたのだ。
ハルコスは、危険が少なく余暇が多い物資の馬車での運搬や見張り、斥候と言った任務を利用しだす。
違和感の無いメンバー構成や任務の理由をつけては、様々な場所に出かけては逢瀬を重ね、アスミィ、テレティ、ハルコスの三人はすぐに秘密を共有する仲間となった。
次にストラディゴスが目論んだのは、フィリシスをも仲間に引き込む事だった。
ルイシーを使って恋人関係に持ち込めたのだから、同じように「慣らせて」いけば、落とせると考えたのだ。
そこで、三人をフィリシスにとっての第二のルイシーにするべく、ハルコスが任務を割り当てていく。
ところが、フィリシスの人見知りの激しさは中々のもので、ルイシーとストラディゴスと一緒にいる時は活発なのに、他人が一緒にいると急に大人しく、内向的になってしまう。
どうにかせねばとストラディゴスは、三人をフィリシスとなるべく長く共にいられるように、裏に手をまわし始め、その甲斐もあってか、フィリシスは徐々に明るくなっていった。
* * *
「……目的さえまともなら、良い話っぽいのに……」
「……」
* * *
そして、運命の日。
三人の友人を探していたフィリシスは、三人がストラディゴスと共にどこかに行く事を偶然目撃してしまう。
ついて行くと、テントの中から楽しそうな声が聞こえたと言う。
誘われる様に入って行くと、そこではアスミィとテレティとハルコス、裸の三人と一緒にいる一糸纏わぬ姿のストラディゴス。
フィリシスは、友人の裏切りに最初は茫然としたと言う。
そんなフィリシスを見て三人は、最初ストラディゴスをかばってくれた。
元々女好きなのは分かっていたとか、自分から誘ったとか、フィリシスも誘おうと思っていたとか、三人も必死に言い訳をしたのだ。
そのうち、フィリシスの握り締めた手が震え始め、フィリシスの身体から殺意が溢れ出た事に、裸の四人は気付く。
このままでは、全員がフィリシスに八つ裂きにされてしまう。
命の危険を感じたストラディゴスは、どうにか場を治めようと、こんな事を言った。
「フィリシス! お前が本命だ!」
それは、ルイシーの事を最初に愛し、今も最も愛していたフィリシスには、逆効果だった。
ルイシーでは無く自分を本命と言い放った、ストラディゴスの浅はかさ。
完全に、怒れる竜の逆鱗に触れてしまったのだ。
同時に、さっきまで庇っていた三人にも「私たちは本命じゃないのか!」と言う話になり、修羅場は地獄とかす。
ストラディゴスは、この件で全治三ヵ月の大怪我を負い、ルイシー以外に看病をしてくれる女性はいなかったと言う。
この件で、ルイシーからも酷く叱られ、この時ばかりは反省したらしい。
最初から最後まで、自業自得の昔話であった。
* * *
「その後、四人とは傭兵団の中で避けられるようになって、そのうちお互い気まずいまま出て行かれた、と言うので、この話の全てだ」
「………………え、この流れで私、告白の返事させられるの!?」
彼女は、元々暗殺者だったが、人を殺すのが嫌になって逃げだし、マルギアスまで流されてきたと言う。
フォルサ傭兵団では、長年斥候を務めていた。
アスミィは、典型的なルイシーに影響を受けた娘の一人であった。
ルイシーの様に幸せになりたいが故に、ストラディゴスを慕い、無邪気にじゃれ付いているうちに意識し始め、アスミィからストラディゴスへ夜這いをかけて関係が始まったと言う。
アスミィにとっては初恋であり、ストラディゴスのハーレムと言う、一夫多妻的な関係に入りたいと思っていた故の行動であった。
フィリシスを皆が恐れているからこそ、ストラディゴスを独占できると思ったと言うのだから、意外と策士である。
しかし、アスミィ一人ではストラディゴスは満足できなかった。
相手も、遊びだと思ってくれる相手を求め、そこで次に手を出したのが、テレティだった。
テレティは、元々戦士で、傭兵としてフォルサ傭兵団に加わって来た。
兎耳の美女で、知的な見た目とは裏腹に、思考がかなり単純でもある。
その上、兎人の特性のせいか、そう言った事にも積極的で、最初はお互い良い息抜きになったと言う。
だがテレティは、次第にストラディゴスに対して本気になってしまう。
すると、盛りのついた雌兎の様に、所かまわずストラディゴスを求め始める様になり、ストラディゴスは身体がもたないと別の息抜きを探し始める。
最後に関係を持ってしまったのが、ダークエルフのハルコスだった。
彼女は、家族が流行り病にかかって亡くなり、里を追い出された過去がある。
行く当てもなくさまよっている所を、フォルサ傭兵団に拾われたと言う。
傭兵団では、弓の腕を活かす為に弓兵をしていたが、木の上から戦場を俯瞰して分析する能力を見出されて、後に戦術家としてストラディゴスと共に指揮をとっていた。
フィリシスとアスミィとテレティと同時に関係を持っている事を、友人として相談され、ストラディゴスに最初から呆れていた。
だが、友人として恋人同士でコンフリクト(衝突)を起さない様にスケジュール管理を手伝ったり、助言を与えていたと言うのだから、良い性格である。
お互い恋をする対象として見ずに戦友として見ていた為、愚痴や相談にもよく乗っていた。
そんな善き友人だと思っていた相手が、友人の一線を越える時は突然やって来た。
二人の場合は、ストラディゴスが表向きフィリシスと付き合い、隠れて二人とも付き合っているのに慣れ、デートスケジュールをハルコスと共に組んでいた時に、ハルコスが「こうすればあと一人ぐらい」と、スケジュールに空きを作って、誘ってきたと言う。
スケジュールが空いているのだからと、ストラディゴスに断る理由は無い。
そして、ついに運命の日が近づき……
* * *
「ストラディゴスさん、前」
「すまん、話していたら……」
「むらむら?」
「違う! 勝手に! これは男なら仕方が無い事で!」
「……まあ、いいですよ。続けて」
「……すまん」
* * *
ストラディゴスは、ハルコスの協力を得る事で、デートスケジュールの圧縮を目論見始める。
同じ時間に同時に楽しめないかと考えたのだ。
ハルコスは、危険が少なく余暇が多い物資の馬車での運搬や見張り、斥候と言った任務を利用しだす。
違和感の無いメンバー構成や任務の理由をつけては、様々な場所に出かけては逢瀬を重ね、アスミィ、テレティ、ハルコスの三人はすぐに秘密を共有する仲間となった。
次にストラディゴスが目論んだのは、フィリシスをも仲間に引き込む事だった。
ルイシーを使って恋人関係に持ち込めたのだから、同じように「慣らせて」いけば、落とせると考えたのだ。
そこで、三人をフィリシスにとっての第二のルイシーにするべく、ハルコスが任務を割り当てていく。
ところが、フィリシスの人見知りの激しさは中々のもので、ルイシーとストラディゴスと一緒にいる時は活発なのに、他人が一緒にいると急に大人しく、内向的になってしまう。
どうにかせねばとストラディゴスは、三人をフィリシスとなるべく長く共にいられるように、裏に手をまわし始め、その甲斐もあってか、フィリシスは徐々に明るくなっていった。
* * *
「……目的さえまともなら、良い話っぽいのに……」
「……」
* * *
そして、運命の日。
三人の友人を探していたフィリシスは、三人がストラディゴスと共にどこかに行く事を偶然目撃してしまう。
ついて行くと、テントの中から楽しそうな声が聞こえたと言う。
誘われる様に入って行くと、そこではアスミィとテレティとハルコス、裸の三人と一緒にいる一糸纏わぬ姿のストラディゴス。
フィリシスは、友人の裏切りに最初は茫然としたと言う。
そんなフィリシスを見て三人は、最初ストラディゴスをかばってくれた。
元々女好きなのは分かっていたとか、自分から誘ったとか、フィリシスも誘おうと思っていたとか、三人も必死に言い訳をしたのだ。
そのうち、フィリシスの握り締めた手が震え始め、フィリシスの身体から殺意が溢れ出た事に、裸の四人は気付く。
このままでは、全員がフィリシスに八つ裂きにされてしまう。
命の危険を感じたストラディゴスは、どうにか場を治めようと、こんな事を言った。
「フィリシス! お前が本命だ!」
それは、ルイシーの事を最初に愛し、今も最も愛していたフィリシスには、逆効果だった。
ルイシーでは無く自分を本命と言い放った、ストラディゴスの浅はかさ。
完全に、怒れる竜の逆鱗に触れてしまったのだ。
同時に、さっきまで庇っていた三人にも「私たちは本命じゃないのか!」と言う話になり、修羅場は地獄とかす。
ストラディゴスは、この件で全治三ヵ月の大怪我を負い、ルイシー以外に看病をしてくれる女性はいなかったと言う。
この件で、ルイシーからも酷く叱られ、この時ばかりは反省したらしい。
最初から最後まで、自業自得の昔話であった。
* * *
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