部下が小悪魔に変貌して落されてしまいました  でも今は甘々で幸せです

宗介

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小悪魔 妃菜

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 「ふぅ~~、思ったより早く終わったな。妃菜ひなさんが手伝ってくれたおかげだよ。ありがとう」
両手を上げて大きく伸びをした。
「お疲れさまでした」
隣で制服のブラウスの袖を腕まくりした妃菜が言った。
「おや、もう7時かぁ。良かったら晩御飯でも一緒に食べに行くかい? お礼にごちそうするよ」
「え、ホントですかぁ?」
「妃菜さんはこの後の予定は何かあるの?」
「いいえ、何も」
「じゃ、行こう」
「はいっ、憧れの係長と一緒にお食事だなんて嬉しい」
満面に笑みを浮かべて答えた。
「妃菜さんから“憧れ”なんて言ってもらうと嬉しいな」
「でもぉ、ほかの女子社員から嫉妬されるかも」
今度はちょっと顔を曇らせた。表情がクルクル変化するのも愛くるしい。
「どうして?」
「だって、係長は若手の女子社員たちみんなの憧れの的なんですよ」
「ほんとに?そんなこと誰も言ってくれないよ」
「みんな牽制しあってるから、抜け駆けすると恨まれちゃいます」
「へぇーそうなんだ。妃菜さんもそう思ってくれてるの?」
「もちろんですっ!」
元気いっぱい返事が帰ってきた。
「そんな嬉しいことを言ってくれるのならうんと奮発しなくっちゃね」
「ほんとですかぁ!やったぁ!」
「なに、食べたい?何でもいいよ」
「そうですねぇ、じゃあ居酒屋に行きましょうよ」
「あ~、居酒屋かぁ。居酒屋もいいけど妃菜さんみたいな女子が喜ぶようなバエる店は行ったことないからよくわからないんだよな。この近くにあったかな?」
「ううん、係長たちがいつも行くようなお店が良いです」
「でも俺達が行くとこっておじさんばっかであんまり洒落たきれいな店じゃないよ」
「大丈夫です。男性のたまり場みたいなお店に一度行ってみたかったんです」
「そう?あまり気が進まないけど、妃菜さんのお望みならそうしようか」
「はい、喜んで」
 
 急ぎの仕事を残業で、部下の谷村妃菜たにむらひなに手伝ってもらって終わったところだ。
妃菜は短大卒で入社3年目、先月から俺の係に配属されたばかりで元気一杯ピッチピチの若手だ。愛嬌たっぷり、とにかくかわいい。多少天然のところはあるが、仕事は真面目に取り組んでいて指示されたことはちゃんとできている。気の合うアシスタントとしてずっと傍に置いておきたいと思っているところだ。
 
 手早く仕事の後片付けをして妃菜と一緒にオフィスを出て少し歩き、駅近くにある行きつけの居酒屋の隅の小上がりで妃菜と向き合って座った。いつもなら同僚とカウンターに向かうのだが、こんなかわいいをむくつけき酔客の無遠慮な視線に晒すなんてのは勿体ない。俺だけのものとして独り占めするんだ。
「妃菜さんはアルコールはいける方なの?」
オーダーする前に尋ねた。
「ええ、そんなに沢山は飲めないけど雰囲気が好きなんです。冷たいビールでキューっといきましょうよ」
「はっはっは、『居酒屋がいい』とか『冷たいビールでキューッと』とか、なんだか中年のおじさんみたいだなぁ」
「やだぁ、そんなこと言わないでください。かわいい女の子なんですよぉ」
「ふふっ、どっちがホントの妃菜さんなんだろうね?」
「じゃあ、酔わせちゃってください。そしたら本性が現れるかもしれないですよ」
「ええ?穏やかじゃないな」
「酔ったら素になって女の子らしく係長に甘えますからぁ」
「ええっ、なんだか怖くなってきたぞ」
「せっかくの機会だから部下の私の役得だと思って目いっぱい甘えたいです。お酒をどんどん飲ませて酔わせちゃってください。他の女子社員たちから恨まれてもかまいません」
「別に酔わずに甘えてくれていいんだよ。仕事以外ならいつでも甘えていいんだから。俺も妃菜さんに甘えてもらったらうれしいし」
「ほんとですかぁ、ほんとに甘えちゃいますよぉ」
「うん、その分仕事でう~んと厳しくするからね」
「えぇ、そんなぁ。それはやめてください。それなら甘えませんっ」
天使のような表情でほっぺを膨らませている。
「ハッハッハ冗談だよ。そんなことするわけないじゃないか」
「良かったぁ。じゃあ、今日は酔ってた~っくさん甘えますっ」
 
 本当にかわいい。若く元気なだけあって食欲は旺盛だ。変に飾らない素直なところも好ましい。ビールもジョッキでおいしそうに飲んでいるのだが、その飲みっぷりが良すぎて逆に少々不安になった。
「ホントにそんなにビールを飲んで大丈夫なのかい?」
「大丈夫でーす。酔ったらその時は係長にやさしく介抱してもらいます」
「あまり飲み過ぎるとおしっこに行きたくなるぞ」
「やだぁ、レディにそんなこと言わないでくださいぃ」
まだしっかりしているようなんだが、ホントに大丈夫かな? 
 
 断っておくが、この時は俺は酔った妃菜に何か良からぬことをしようなんて気はさらさらなかったんだ。かわいい妃菜だが、うかつに部下の女子社員に手を出すと社内で問題になりかねないので、俺の中の野獣が目覚めないようしっかりコントロールしていたのだ。でもあまり妃菜から無防備に素を見せられると我慢にも限度がある。
 
 しばらく食べ飲み、他愛のないおしゃべりで愉快に過ごした。妃菜は社内の恋愛事情にも詳しかった。年頃の娘たちの最大の関心事なんだろう。俺の知らないカップルの話もでてきてそれなりに参考になった。たまにはいつもと違う相手とのもいいものだ。

 楽しく過ごしているうちにいい時間になった。
「あまり遅くならないうちに解散しようか」
「はい、ごちそうさまでした。たくさん頂きました」
勘定を済ませて店の外に出た。店の中では妃菜は足下がおぼつかない様子はなかったのに、店を出た途端何かに躓いて俺に倒れかかって来たので慌てて腕を出して妃菜の身体を支えた。
「きゃっ、痛~い!」
「妃菜さん、大丈夫か?。」
「あ~、大丈夫じゃないですぅ。足を捻っちゃったかも」
「え?弱ったな。歩けるかい?」
「う~ん、ムリ…かもですぅ」
「大変だ、病院に行こうか?」
「いやいや、病院なんて行かなくても大丈夫。病院は怖いです。病院はイヤです。行きませぇん」
ブンブンかぶりを振って拒絶する。
「そんなに酔っちゃったのか? 弱ったな。妃菜さんの家は遠いのかい?」
妃菜の腕を抱えながら尋ねた。

「はい、遠いでーす。ひとりじゃ帰れないかもしれないから、係長の家でちょっと休んでいきましょう」
「ひとり暮らしの男の家に酔った女の子を連れ込むなんて、そんなことできないよ」
「じゃ、2人でどこか素敵なところで休憩する方がいいですか?」
「いやいや、とんでもない。それこそ変な疑いをかけられちゃうし」
「そしたら私ひとりだけほっぽりだして帰っちゃうんですかぁ?」
恨めしそうな顔をして俺を見る。その表情がなんとも色っぽい。それまで押さえつけていた俺の中のが力を増してくる様子を見せたが、まだ理性が勝っていた。
「それこそダメだよ」
「それなら私ひとりでなんとか帰ります」
「でも心配だなぁ」
「係長を困らせちゃいけませんからぁ。大丈夫です」
言葉とは裏腹に寂しそうな顔をする。そんな顔をしないでくれ、理性が崩壊してしまう。
「しょうがないな」
「じゃ、いいですか?係長のとこに行きましょう」
急に顔を輝かせて言った。
「うん」 
妃菜の攻撃によって少しずつバリアーが破壊されて攻め込まれていったのだが、このあと更に司令本部が完全に破壊されてしまうことになるとは少しも思ってなかった。

 

 「妃菜さん、着いたよ」
タクシーの中ではずっと俺に寄りかかって目をつぶっていた妃菜は、俺に支えられながら自分で歩いてアパートの階段を上がってきた。その間、妃菜の柔らかいけれども張りのある肉体の感触と体温がずっと俺の中のオスを刺激し続けていた。
「おじゃましまーす」
ハイヒールを脱いで上がる。
「ふ~ん、ずいぶんきれいにしてるじゃないですか。ひょっとして誰か女の人が来てくれるんですか?」
キッチンからダイニングとリビングをぐるっと見渡して言った。1LDKの狭い間取りのアパートだ。
「そんな人いないよ」
「ほんとに?あ~良かった。どこかに女の影があるかと思ってドキドキしてたんですよ。でもこんなに片付いてるんなら私の出る幕なんかないですね。せっかく来たのに残念だなぁ」
「このところ外食が続いたからキッチンも片付いてるんだよ」
「え~っ、それなら私に言ってくれればお料理するのにぃ。外食ばっかりはダメですよ。係長もそろそろ健康に気をつけないといけない年頃になるんですから私の手料理も食べてください。私が先に帰って晩ごはんを作って待ってますから」
「ありがとう、そのうち頼むよ。それより足はどうだい?」
「あ、いけない。私酔って足が痛かったんだ。痛たたたぁ」
妃菜はリビングの長椅子にへたへたと座り込んだ。
どういう事だ??
「ちょっと足を見てみようか」
「え?触るんですかぁ?いいですよ、どうぞ触ってください」
「いや、触るって、そんな…。まだ痛いのか?」
そう返されるとうかつに若い女の足に触るわけにいかない。
「ええまだちょっと…、それより係長すみません、お水1杯もらえませんかぁ」
「はい、どうぞ」
コップに水を入れて持ってきた。
「ありがとうございまぁす」
コップを渡してキッチンの方に戻ろうと背を向けた途端、妃菜が叫んだ。
「きゃあっ!!」
「なんだ、どうした?」
驚いて妃菜を振り返った。
「手が滑ってお水こぼしちゃって、ブラウスがびしょびしょ!」
ブラウスが濡れて肌に張り付いてその下にブラジャーが透けて見えている。
「早くタオルで拭いて」
新しいタオルを出してきて手渡した。
「ブラジャーまで濡れちゃった。冷たぁーい」
「えー、どうしよう」
おかしな状況になってきたぞ。
「これ乾くまで係長の着る物何か貸してもらえませんか」
「俺の?」
「だって私、裸になっちゃいますよぉ。見たいですかぁ」
ほんとにとんでもないことになってきた、弱ったな。
「じゃぁこれでも着ておいてよ」
奥の部屋に入り、タンスからトレーナーを出してハンガーも持ってきて渡した。
「脱衣場はそっちだから」
「はぁい、すみませ~ん」
妃菜はさっと立ち上がり、スタスタと脱衣場に歩いて行った。え?足取りが軽いな?足が痛かったんじゃないのか。さすがに俺もこの展開にかなり危険な匂いがしてきたのを感じていた。
 
「着換えてきましたぁ。きゃっ!」
「あっ、危ない」
だぶだぶのトレーナー姿で俺のそばまで来たところで、足がもつれよろけて俺にもたれかかった。
ノーブラのふくよかな胸が俺の腕にぶつかってくる。
「大丈夫かい?」
「すみません、まだふらついてるのかな」
妃菜は俺にしがみついているので、妃菜の両脇を抱えて長椅子に座らせた。トレーナーの裾がめくれあがって妃菜の腹が露出する。
「あっ危ないっ」
妃菜がトレーナーの裾を引き下げると今度は引っ張りすぎて襟元が広がって胸のふくらみの裾野がかなり露出する。
「えへへ、ごめんなさい」
と言っているが、さっきからなんとなくわざとらしい。やっぱり何かおかしいぞ、よーし。
「あっ、ゴキブリっ!」
妃菜の横を指さして叫ぶと妃菜は「キャーッ」と悲鳴を上げて跳び上がり、俺に抱きついてきた。
俺は妃菜の顔に冷たい視線を注いで言った。
「とても足が痛いようには見えないんだけどな」
「あっ、いけないっ」
妃菜は慌てて俺から離れた。
「さっきからなんかおかしいと思っていたんだ。足が痛いっていうのに、さっさと歩いて行ったし。とんだ猿芝居に引っかかっちゃったな」
妃菜はうなだれてシュンとしている。
「だってぇ、大好きな係長に甘えて優しくしてもらいたかったんですぅ。私ほんとはお酒は強いほうなんです。でも酔って足を痛めたふりすればいっぱい優しくしてくれるかと思ってぇ」
上目づかいで不安そうに俺を見る。その表情がなんとも色っぽくかわいすぎる。俺の中のがもうほとんど目覚めている。
「という事は、ひょっとして水もわざとこぼしたのか?」
「はい」
消え入るように返事した。
「ほんとにとんでもない奴だ。上司をだますなんて、よ~し罰として明日からビシビシしごいてやるからな」
「かんべんしてくださ~い。ビシビシ仕事なんてぇ、それだけはやめてください。仕事以外なら何でもしますからぁ」
手を合わせて俺の顔を見上げて拝むふりをする。
「ふはははは、ほんとに妃菜はかわいいなぁ」
思わず笑ってしまった。
「かわいすぎて食べちゃいたいくらいだよ」
抱き寄せて頭を撫でる。
「え、それならほんとに食べちゃってくださいっ」
妃菜はトレーナーの裾をめくりあげて裸のふくよかな胸を俺の前につき出した。みごとな2つの膨らみと輝く白い肌だ。俺は一瞬ためらったのだが、男としてここまで妃菜がアピールしているのに、尻込みして妃菜に恥をかかせるわけにはいかない。
完全に野獣が目覚めて天に向かって勢いよく立ち上がった。自制心なんてくそくらえだ。
「よし食べてやる。待ってろよ」
俺は妃菜の前にひざまずき、顔を妃菜の胸の前に近づけて、両手で胸のふくらみを支え、その頂上にあるピンク色をした突起を唇で挟んで舌で転がすとコリコリと固くなってきた。
「はああっ」
妃菜の喘ぎ声が漏れた。
そこで軽く歯をあてて甘噛すると、妃菜は「くぅッ」ともらしてピクンとけいれんした。もう一度甘噛すると、また「くうッ」とさらにもらして再びピクンとけいれんした。
「もっと!」
ともう一つの膨らみをつき出したのでまた乳首を軽く噛んだ。
「全部食べちゃってくださいっ」
妃菜はトレーナーを脱ぎ捨ててスカートを床に落とした。その下には白く滑らかな肌しかなかった。すでにショーツを脱いでいたのだ。
「脱衣場で脱いできたのかい?」
「ええ、シャワーも使わせてもらいました」
「段取りがいいなぁ。仕事もこれくらい段取り良くスムーズにできるといいのに」
「やだぁ、こんな時に仕事のことなんか言わないでくださいよぉ」
「ふふっ、そうだな。妃菜とのエッチに集中しよう」
「はいっ」
妃菜を静かに長椅子に横たえた。かがみこんで下腹部の薄い茂みを唇でかき分けて2枚の花びらを探る。その内側はすでに愛液がたっぷりあふれていた。そこに潜んでいた小さな突起を唇で挟み、固くなったところで歯をあてて甘噛した。
「ああーーっ!」
妃菜が叫んで激しくけいれんする。さらに舌と唇で固くなった突起を弄ぶとピクンピクンとけいれんを繰り返し、俺の腕を握りしめて耐えている。
「もっと食べてほしいかい」
「もっと…、係長のも食べさせて」
「じゃあ俺もシャワーを浴びてこよう。一緒に浴びようか」
「はい」
俺も裸になって、妃菜を抱き上げて浴室に向かう。しっとり滑らかな肌が密着して張り付きそうだ。洗面台の上には濡れたブラウスと花柄のかわいいブラジャーがハンガーに掛かって吊るされていた。
「お姫様抱っこ、うれしい」
ボディシャンプーを泡立ててお互いに洗いっこする。
「こんなのもやってみたかったんですぅ」
「いろいろ経験してみたい年ごろなんだなあ」

濡れた体をバスタオルでふいて全裸のまま、またお姫様抱っこで俺のベッドに運んできた。
「さあ俺のも食べてくれるかい」
「はい、いただきまぁす」
「んぐっ、お、おおきいぃ。くるしい。こっちにしてくださいっ」
いったんオレ自身ペニスを口に入れたものの、すぐに口から押し出して自分のデルタ地帯に誘導した。そこで俺は仰向けになった妃菜の両脚の間に入り、オレ自身の先端を十分に潤った花びらの間にあてがった。   
「いいかい?」
「はいっ」
「さあ食べてくれ」
少し力を入れるとするりと頭が潜り込んだ。
「くっ、はあっ!」
続いて内部のヒダのひとつひとつを確かめるようにゆっくりと押し込んだ。
「あーーっ、いい。もっと、いっぱい」
そしてオレ全体がすっぽり妃菜に包み込まれた。
「やっ、お・大きい~っ!」
「おいしいかい?俺も食べるよ」
往復運動を繰り返しながら、妃菜の乳首を数回甘噛した。
「くぅーーっ。もっとぉ」

2つの乳房を両手で真ん中に寄せて両乳首を2ついっぺんに口に含んで舌で転がし、噛み、転がし、噛んだ。ふくよかな膨らみだからこそできることだ。
「上…も、下…も、なんて…ダメえーっ」
その間、妃菜は腰をくねらせ全身をピクンピクンけいれんさせながら両手でシーツをつかんで必死に耐えていた。
「オレもしっかり咥えていてくれよ」
回転運動も加えながら先端から根本まで目いっぱい大きく妃菜の内部のヒダを摩擦する。さらに動きを早くすると妃菜は急速に上り詰めた。
「アッ、アッ、イ、イクーッ!!」
上体をのけぞらせて叫び到達した。
 
 しばらくつながったまま妃菜の上で休息していると、妃菜の内部が少しずつモコモコと動き始めた。次の刺激を求めてオレ自身をもぐもぐ食べているつもりなのか。
まだ大きさを保っていたオレは再び大きく膨れ上がった。
妃菜もまた荒い息をしてあえいでいる。
オレ自身ペニスを再び大きく動かし始めた。
妃菜はつながっている部分を支点にして両手両足をばたつかせ、首を左右に大きく振って悶えている。
「はあっ、はあっ!」
「もっと!いや、もうダメっ!」
「ダメッ、イクうぅ~!」
「俺もっ、いいか?」
「はいっ!」
何度目かの頂点を迎えたとき、オレも限界を迎えて大量に放出した。
 
 妃菜は汗でしっとり濡れて大きく息を弾ませながら、白くむっちり輝いた手足を投げ出してベッドに横たわっていた。俺も妃菜の隣に並んで倒れこんだ。
しばらく横になって呼吸を整えた後、起き上がって冷蔵庫から缶ビールをとってきて口移しでまだぐったりしている妃菜に飲ませると妃菜はごくごくッと喉を鳴らして何回も飲んだ。やがていつもの妃菜に戻った。
「はあ~っ、すごかったぁ。私、係長のおちんちん食べられてとってもしあわせです。大大大大好きになったから毎日でも食べたいです、いけませんか?」
「毎日なんてやめてくれよ。体がもたないよ」
「じゃ1日おきならいいですか?」
「ということはここに居座るつもりかい?」
「いけませんか?私、料理でも掃除も洗濯も何でもしますからぁ」
「でも妃菜だけを相手にしていたら、俺ほかの女子社員から恨まれちゃうよ」
「大丈夫、『私が係長を独り占めする』って宣言して、ほかの女子たちからガードします」
「それも困るなぁ。ほかの子も味わってみたいんだけど」
「いいえ、そんなこと絶対にダメです。係長はもう私だけのものですっ。ほかの女子社員に手を触れちゃいけません。私が許しませんっ」
「そこをなんとか頼むよ」
「いいえ、明日の朝は一緒に腕を組んで出勤するんですっ」
「いやいや、それは勘弁してよ」
とんでもないことになってしまったぞ。立場が逆転してしまった。妃菜がこんなに強い女だとは知らなかった。
 

 
 およそ1ヶ月が過ぎた。
「妃菜さん、ただいまぁ」
「おかえりなさい、かかりちょ…じゃなかった宗介さん」
「チュッ、チュッ」
「あん、ちょ・ちょっと待っ…」
「チュッ」
「あん…、ダ・ダメッ、まだご飯の用意してるんだから」
「待ちきれないよ。ベッドに行こう」
「ダメだったらぁ、煮物が焦げるわよ」
「やだやだ、そんなのどうでもいい!」
「ちゃんと言うこと聞かないと帰っちゃうわよ!」
「もっとやだ!」
「じゃ言う事聞きなさい!」
「は~い、ごめんなさ~い」
「明日も明後日もお休みで一緒にいられるんだからがっつかないの。先にお風呂に入ってらっしゃい」
「やだ、お風呂は妃菜さんと一緒がいい」
「もう、ほんとに駄々っ子ね!」
「ずっと妃菜さんと一緒がいい」
「じゃあお手々を洗って着替えてテーブルで待ってなさい」
「は~い」
 
 金曜日、妃菜が先に仕事を終えて、俺のアパートで夕食の支度をしている。この日は3回目のお泊りで、このところ土曜日曜は俺と一緒に過ごすことになっていて、着替えや身の回り品も少しずつ買い揃えているところだ。
 あの日以来、職場では妃菜との関係を隠して上司と部下の関係を保っているのだが、プライベートではこのように立場を逆転させて妃菜に甘える遊びが楽しくて仕方ない。
 もう妃菜にぞっこんなんだ。かわいくて仕方ない。妃菜と一緒にいて見つめ合っているだけで“幸せオーラ”がダダ漏れになってしまう。俺と妃菜が付き合っているのが職場でバレるのも時間の問題だろうな。それでも構わない。
 それまでにもう少し広いアパートに引っ越して妃菜との同棲を始めたいと思っている。そしてもっともっと甘えるんだ。この先もずっと妃菜に甘えていたい。
 
 
 おわり


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