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8 元の世界に帰れない
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「神子様。昨日の貴方を見て、あそこでどういった扱いをされていたかは大体わかっている。この双子が言うように貴方はこの世界で最も尊い方だ。この部屋も決して貴方に釣り合った部屋ではない。だから気にせずこの部屋を使って欲しい」
オースティンさんにまでそう言われて戸惑ってしまう。最も尊い存在……? 俺がここへ来てからそんな扱いは一度としてされたことなんてない。皆口を揃えて『化け物』だと言っていたし、最後の方は完全に放置されていた。
だけどここでは俺は神子として扱ってもらえるのか。別に特別待遇をして欲しいわけじゃない。あそこにいた時のように監禁と放置みたいにされなければそれでいい。そう言ったらーー。
「この国の人間は神子様を一体何だと思っているんですか……嘆かわしい事この上ないです」
「本当だよね。違う世界から全てを奪ってこの世界に呼んでおきながら、こんな扱い酷すぎる!」
「全てを奪って……?」
どういう事だ。困惑した視線を送れば「まさか……」と双子は絶句する。
「神子様。もしや何も聞かされていないのか?」
オースティンさんにそう問われ、首を縦に振っておく。俺は正直何も教わっていない。多少いくつか本を渡され読んではいたが、肝心な事は何も分かっていない。「何という事だ……」とオースティンさんは大きなため息を一つ付くと、俺の境遇について話してくれた。
「この世界は100年に一度、神子を異世界から召喚することが出来る。そして呼ばれた神子は、元の世界との縁を全て切られる代わりに女神テラから大いなる加護を授かるのだ」
「縁を全て切られるってことは、もしかして2度と元の世界に帰れない、ってこと……?」
「そうだ」
ああ、そうか。俺はもう2度と家族に会う事が出来ないのか。
元の世界にいた時も、家族とはほとんど会わずに過ごしていた。悲しい目で見られることが嫌だったから。だけどもう2度と会いたくないと思っていたわけじゃない。近くに存在している。それだけで俺は良かったんだ。
なのにそれはもう2度と叶う事はない。家族の姿を、声を聞くことはもう2度と出来ないのだ。
「……向こうでの俺は行方不明扱いだな。皆、大丈夫なんだろうか」
いきなり俺がいなくなって家族はパニックだろうな。今頃は警察に届けを出して捜索してるんじゃないだろうか。
「神子様がどう思うかはわからないが、神子様がこちらに来たと同時に向こうでの神子様の存在はなかったことになる。女神テラの慈悲というか、神子に対し元の世界に憂いを残さなくてもいい様になっているらしい」
俺の存在が無かったことになっている……? ということは、家族は俺を覚えていないっていう事になるのか。じゃあ必要ない心配をしたりパニックになったりしてないってことなのか。
「神子様……」
不安げな声を掛けてくれたのはレイフだ。ローリーも元気な表情は鳴りを潜めている。
「そっか……それなら良かった、のかな。俺はこんな見た目だから家族にも極力会わないようにしていたんだ。だけど俺のことを心配してくれたり気にかけてくれる優しい人だったから。俺がいなくなったことで大変な目に遭っていないのならそれでいいや」
「神子様、貴方を無理やりこの世界に召喚したのだ。仕方ない事とはいえ、それはこの世界の勝手な事情だ。貴方がこの世界を恨んでも仕方のない事だと思う。少なくともこの公爵家では貴方を不当に扱う事はないと誓おう」
「ありがとうございます」
俺がそう言って頭を下げればレイフもローリーも「やめてください!」と俺の側へとやってくる。俺の手をそっと握り俺は大事にされるべき存在だと、それが当たり前なのだと言う。
「いきなりこちらの勝手な事情で貴方をこの世界へと呼んでいるんです。貴方の人生をめちゃくちゃにしているんです。この世界では貴方は何をしても許されるんです」
「兄上の言う通りだ! 神子様はこの世界で最も大事にされるべき人なんだ。なのにあいつら神子様に対して自分勝手に扱って……僕はそれが許せない!」
「ありがとう」と双子にそう声を掛けるも、双子は俺の手を離すどころかよりぎゅっと握り締めている。
俺に触れることも目を合わすことも嫌じゃないんだと、今回の話の中で感じることが出来た。心の中ではどう思っているかわからない、なんて思っていたけどきっとこの場にいる人に関してはそれはない。そう思えた。
「神子様。きっとこんなことを聞かされて混乱していることと思う。家族と問答無用で引き離され、あちらには神子様の存在が無かったことにされている。貴方が覚えていても、家族は、あちらの世界は、貴方のことを誰も覚えていない。誰の心にも残らないというのは残酷な事だと私は思う」
俺もそう思う。きっと双子もそう思っているから俺の手を離さずにいるのだろう。
「だから大丈夫だなんて言わなくていい。もう元の世界へ帰れないことが、大丈夫なわけがないのだから」
オースティンさんはすっと立ち上がると俺の前まで来た。そして手を伸ばし顔の右半分を隠していた髪をそっと除ける。
「我慢する必要はない。思っていることを言っていい。貴方にはそれをする権利がある」
「あ……」
真っすぐ俺の目を見てそう言ってくれたオースティンさん。その言葉を聞いて、知らず知らずに涙が零れた。その落ちた涙を指でそっと拭われる。そしてそのまま優しい手つきで火傷の跡がある右側をそっと撫でてくれた。
オースティンさんの表情は無表情に近いのに、瞳孔が縦になった金の瞳は不思議と優しくて。双子に握られた手も温かくて。それが心の中にまで広がっていく。
「お、れは……いきなりこんなところへ連れてこられて『化け物』だって言われて……」
「ああ」
「2度と家族に会う事は出来なくて……なのに理不尽なことされて……」
「ああ」
オースティンさんは相槌を打ちながら、俺の目から零れ落ちる涙を優しく拭ってくれた。
「本当は辛くてっ……」
「当然だ」
「でも俺は醜い化け物だから、何も言えなくてっ……」
「貴方は醜い化け物なんかじゃない。十分に綺麗だと私は思う。もう顔を隠す必要はない。貴方は『化け物』じゃないのだから」
自分を綺麗だとは思わないけど、顔を隠さなくてもいいと言ってくれた。化け物じゃないと言ってくれた。俺を認めてくれた。
もう涙が止まらなかった。
あちらの世界は俺の事を誰も覚えていない。向こうにいる家族が俺の事で心配をかけていることはないのだと、それに安心すると同時に20年過ごした家族との思い出が俺1人の中にしかないことが辛く悲しいと思う。寂しいと思う。
知らない世界に勝手に呼びつけられ突き付けられた現実。理不尽な扱い。向けられた言葉。目線。
それに憤っても良いと言ってくれた。我慢する必要はないのだと。
俺を「化け物」なんかじゃなく、1人の人間として扱ってくれるこの人たちが温かい。
悲しみと喜びが入り混じり感情がぐちゃぐちゃだ。
1人で泣く俺を双子はギュッと抱きしめてくれた。オースティンさんは俺の頭をそっと撫でてくれる。
その優しい温かさを体で感じながら、しばらく涙が止まることはなかった。
オースティンさんにまでそう言われて戸惑ってしまう。最も尊い存在……? 俺がここへ来てからそんな扱いは一度としてされたことなんてない。皆口を揃えて『化け物』だと言っていたし、最後の方は完全に放置されていた。
だけどここでは俺は神子として扱ってもらえるのか。別に特別待遇をして欲しいわけじゃない。あそこにいた時のように監禁と放置みたいにされなければそれでいい。そう言ったらーー。
「この国の人間は神子様を一体何だと思っているんですか……嘆かわしい事この上ないです」
「本当だよね。違う世界から全てを奪ってこの世界に呼んでおきながら、こんな扱い酷すぎる!」
「全てを奪って……?」
どういう事だ。困惑した視線を送れば「まさか……」と双子は絶句する。
「神子様。もしや何も聞かされていないのか?」
オースティンさんにそう問われ、首を縦に振っておく。俺は正直何も教わっていない。多少いくつか本を渡され読んではいたが、肝心な事は何も分かっていない。「何という事だ……」とオースティンさんは大きなため息を一つ付くと、俺の境遇について話してくれた。
「この世界は100年に一度、神子を異世界から召喚することが出来る。そして呼ばれた神子は、元の世界との縁を全て切られる代わりに女神テラから大いなる加護を授かるのだ」
「縁を全て切られるってことは、もしかして2度と元の世界に帰れない、ってこと……?」
「そうだ」
ああ、そうか。俺はもう2度と家族に会う事が出来ないのか。
元の世界にいた時も、家族とはほとんど会わずに過ごしていた。悲しい目で見られることが嫌だったから。だけどもう2度と会いたくないと思っていたわけじゃない。近くに存在している。それだけで俺は良かったんだ。
なのにそれはもう2度と叶う事はない。家族の姿を、声を聞くことはもう2度と出来ないのだ。
「……向こうでの俺は行方不明扱いだな。皆、大丈夫なんだろうか」
いきなり俺がいなくなって家族はパニックだろうな。今頃は警察に届けを出して捜索してるんじゃないだろうか。
「神子様がどう思うかはわからないが、神子様がこちらに来たと同時に向こうでの神子様の存在はなかったことになる。女神テラの慈悲というか、神子に対し元の世界に憂いを残さなくてもいい様になっているらしい」
俺の存在が無かったことになっている……? ということは、家族は俺を覚えていないっていう事になるのか。じゃあ必要ない心配をしたりパニックになったりしてないってことなのか。
「神子様……」
不安げな声を掛けてくれたのはレイフだ。ローリーも元気な表情は鳴りを潜めている。
「そっか……それなら良かった、のかな。俺はこんな見た目だから家族にも極力会わないようにしていたんだ。だけど俺のことを心配してくれたり気にかけてくれる優しい人だったから。俺がいなくなったことで大変な目に遭っていないのならそれでいいや」
「神子様、貴方を無理やりこの世界に召喚したのだ。仕方ない事とはいえ、それはこの世界の勝手な事情だ。貴方がこの世界を恨んでも仕方のない事だと思う。少なくともこの公爵家では貴方を不当に扱う事はないと誓おう」
「ありがとうございます」
俺がそう言って頭を下げればレイフもローリーも「やめてください!」と俺の側へとやってくる。俺の手をそっと握り俺は大事にされるべき存在だと、それが当たり前なのだと言う。
「いきなりこちらの勝手な事情で貴方をこの世界へと呼んでいるんです。貴方の人生をめちゃくちゃにしているんです。この世界では貴方は何をしても許されるんです」
「兄上の言う通りだ! 神子様はこの世界で最も大事にされるべき人なんだ。なのにあいつら神子様に対して自分勝手に扱って……僕はそれが許せない!」
「ありがとう」と双子にそう声を掛けるも、双子は俺の手を離すどころかよりぎゅっと握り締めている。
俺に触れることも目を合わすことも嫌じゃないんだと、今回の話の中で感じることが出来た。心の中ではどう思っているかわからない、なんて思っていたけどきっとこの場にいる人に関してはそれはない。そう思えた。
「神子様。きっとこんなことを聞かされて混乱していることと思う。家族と問答無用で引き離され、あちらには神子様の存在が無かったことにされている。貴方が覚えていても、家族は、あちらの世界は、貴方のことを誰も覚えていない。誰の心にも残らないというのは残酷な事だと私は思う」
俺もそう思う。きっと双子もそう思っているから俺の手を離さずにいるのだろう。
「だから大丈夫だなんて言わなくていい。もう元の世界へ帰れないことが、大丈夫なわけがないのだから」
オースティンさんはすっと立ち上がると俺の前まで来た。そして手を伸ばし顔の右半分を隠していた髪をそっと除ける。
「我慢する必要はない。思っていることを言っていい。貴方にはそれをする権利がある」
「あ……」
真っすぐ俺の目を見てそう言ってくれたオースティンさん。その言葉を聞いて、知らず知らずに涙が零れた。その落ちた涙を指でそっと拭われる。そしてそのまま優しい手つきで火傷の跡がある右側をそっと撫でてくれた。
オースティンさんの表情は無表情に近いのに、瞳孔が縦になった金の瞳は不思議と優しくて。双子に握られた手も温かくて。それが心の中にまで広がっていく。
「お、れは……いきなりこんなところへ連れてこられて『化け物』だって言われて……」
「ああ」
「2度と家族に会う事は出来なくて……なのに理不尽なことされて……」
「ああ」
オースティンさんは相槌を打ちながら、俺の目から零れ落ちる涙を優しく拭ってくれた。
「本当は辛くてっ……」
「当然だ」
「でも俺は醜い化け物だから、何も言えなくてっ……」
「貴方は醜い化け物なんかじゃない。十分に綺麗だと私は思う。もう顔を隠す必要はない。貴方は『化け物』じゃないのだから」
自分を綺麗だとは思わないけど、顔を隠さなくてもいいと言ってくれた。化け物じゃないと言ってくれた。俺を認めてくれた。
もう涙が止まらなかった。
あちらの世界は俺の事を誰も覚えていない。向こうにいる家族が俺の事で心配をかけていることはないのだと、それに安心すると同時に20年過ごした家族との思い出が俺1人の中にしかないことが辛く悲しいと思う。寂しいと思う。
知らない世界に勝手に呼びつけられ突き付けられた現実。理不尽な扱い。向けられた言葉。目線。
それに憤っても良いと言ってくれた。我慢する必要はないのだと。
俺を「化け物」なんかじゃなく、1人の人間として扱ってくれるこの人たちが温かい。
悲しみと喜びが入り混じり感情がぐちゃぐちゃだ。
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