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帝国調査編
第八話 世界の英雄
しおりを挟む両手両足が椅子に縛られて身動きが取れない。
「くっ…」
「まだ答えないのか?そろそろ殺すぞ?」
レイディオは表情ひとつかえない。
「ちっ、もういい、軍曹。ナイフを持ってこい」
ナイフを手にした大佐はレイディオの足の甲を刺した。
「さすがは警備隊の部隊長。動じないか。それとも、もう何も感じないか?軍曹」
大佐は両手にナイフを持った。
大佐はレイディオの両腕の縄を切り、両手の平の中心にナイフを刺した。右手は、もう死んでいた。
レイディオは大佐を睨むように顔を上げた。
それに反応するように大佐「なんだその目は」と言いレイディオの顔を殴る。
「本当に殺すぞ…」
「ララ~、リアク知ってる?」
「あー確か、旅行に行くって言ってたよ」
「旅行?」
「どこに連れて行く気だ…バルブルッジ」
「研究所だ…。アイファロン第7特殊研究所…俺らの目的は、お前の中にある莫大な魔力を吸い取ることにある。それが終われば解放してやる」
バルブルッジの声は馬車の前付近から聞こえてきた。
「それと、少しでも魔力反応が上がれば胸の中央についてる爆弾が爆発するぞ」
「なぁなぁ、お前誘拐されてんの?」
急に謎の人物が現れた。
「誰だ貴様!全員こいつを殺せ!!」
「英雄ナル我ガ唱エル。属性火…炎帝ナル火炎竜…!」
空が一気に赤くなり雲から火竜が現れ、馬車を燃やした。
「お前!馬に乗って逃げろ!」
謎の人物がリアクに言ったらリアクは馬車に繋がれていた馬に乗り森の中に消えてった。
「うっ…き、貴様…まさか…世界の英雄と言われる…」
「そう…確かに俺は、英雄と言われるな。自覚はまだないけどなぁ。」
謎の人物は改まって「俺は、レゼンティアだ。レゼンティア・ガゲンベルトだ」と言った。
「やはり…英雄か…!お前ら…っ、!」
周りの隊員達は倒れ込んでいた。
「なぁ。さっきアイファロンって言ったろ?それってよ大陸でも随一のテロ組織だよな。アジトを教えてくれんか?」
「嫌だって…言ったら?」
レゼンティアは大佐の前髪をつかみ─
「容赦なく警察…または軍に突き出す」
「ふっそっちの方が楽かもな…」
「ならそうしろ。お前が黙っていてもすぐに見つける」
レゼンティアは消えた。
「そこのもの動くな」
数十人の軍人が大佐に銃を向けている。
「俺は、ワルディニア陸軍大佐のメリアトだ、少なくとも君たちよりは階級が上だぞ?」
「大佐ですか…」
軍人達は、銃をさらに構えた。
「っ…!大佐だぞ…?貴様ら!」
「あぁ、言い忘れていました。ワルディニア帝国議会より通達。ワルディニア陸軍大佐メリアト・ペンリサは帝国反逆罪として、陸軍大佐を剥奪。二等兵とする…と、ありますよ」
「なん…だ…と…」
大佐は言葉を失った。
「メリアト二等兵。あんたの命令はもう聞かない。さぁ着いてきてもらう」
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