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新・第一章 月ノ氷結花編
第一話 月へ
しおりを挟む時に、崇拝され、敬愛され、世界の王になった英雄王リアク・ガルディア。世界最強となり、望むものは全て手に入る。そんな者に訪れるもの…それは『暇』というものだ。
「あーあ。暇だ…することが無い、」
新暦3年。リアク・ガルディアがギヴェルトスを倒してから約6年。今は世界には平和が訪れている。
「そんなこと言って、暇なんだからいいじゃない。暇ってことは平和ってこと!あなたが守ったことじゃない」
リエ・ファーリット。英雄王の妻であり魔女王。
「そうだけどさあ、あ!そうだ、月にでも行こうかな、月は人類より1000年以上文明が進化してるらしいし、魔法も相当レベルが高いと思う」
「月ね…、いってらっしゃーい、それまで代理議長務めるからさ、英雄王もたまには休暇が必要よ」
「休暇が月旅行って、ぶっ飛んでるな」
数週間後。リアクは月面にいた。
「月に行ける人が限られてるのは驚いたな…にしても呼吸ができるほどの酸素がある。それに木々が生えてる…空は黒い空に星空があって不思議だ…そして技術がすごいなぁ…」
空港の窓から遠くの森を見るリアク。
『火星便は23:15の便が本日最後となりますのでお気をつけください』
空港内にはアナウンサが響いた。
「これはほんとすごいなぁ…」
「すいません、人類惑星からのお客ですか?」
「あ、はい」
「私、空港スタッフのフィネ・レオンと言います。空港内での案内係をさせていただきます」
銀髪の女性は丁寧に言ってくれた。
「ありかどうございます。えっとじゃあまず何をすればいいんですかね…」
「うーん…月で生活できるようにまずは両替をしましょう。なにか金品はお持ちですか?」
「じゃあこれを…」
1万O札を200枚出したリアク。
「確認しますね。1Oが128Mなので2億5600万Mとなりますね、非常に大金なので銀行口座に入れといた方が安全ですよ」
「じゃあお願いします」
数秒たっただけで口座開設が完了し口座残高には256Mと表記されている。
「こんなにお金を持っていて人類ではさぞかし偉業をなされたのですね」
「そうなのですかね…?」
「人類圏からお越しされるお客様は最高でも6000万M程度で、それでも高いのに貴方様は2億と、とてつもないです」
200万Oって普通の人も稼げるくらいだけど…。まあいい!月に来たんだから楽しもっと!
「人類の王が月に来た。危険分子と捉えることも出来る」
月面にあるとある会議場。
「僕は友好的に行きたいですけどね」
「私も同意見。人類と敵対したら面倒だし陛下がお怒りになるかもしれない」
「ひとまずは五位の意見を優先しようか、」
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