見かけは最弱の平民、でも本当は英雄レベル？

第一章

第五話 魔術師になるための

大陸統一平和会議経済隊とは、惑星全土の経済予算や経済の安定を統一平和会議と連携して行う組織である。

｢テロ！？｣

経済隊の支部の入口は火で塞がれている。

｢い、今すぐ憲兵隊か警察呼ばないと！｣ 

｢呼ぶ必要は無いさ、学生君。私、アドルスが憲兵隊副隊長だからね｣

30代くらいの男が横にたっていた。

｢学生君は国立高等に通ってる子か？｣

｢あ、はい…そうですけど？｣

｢ならこの事件。私と共に解決してくれたら四級魔術師か四級剣士どちらかの資格を授けよう。どうだやるか？｣

アドルスは賭け事みたいに言う。

｢是非やらせてください！｣

｢さぁ行くぞ…ん？そっちの嬢ちゃんも行くかい？｣

｢はい！｣



｢ちっ、暑いな…｣

中は火の海だった。その時、ペルラに火が迫る。

｢第三級魔法、瞬間冷却フローズレイ！｣

火が灯っていたところには氷がはり、全て消えた。

｢ありがと…ルイト｣

｢やるよりな。果たしてこれは誰の刺客かな。恐らくは国内の革命派か｣

｢また革命派…お父様に報告しないとかな…｣

｢ん？お父様？君名前聴いてもいいかい？｣

アドルスは疑うようにペルラを睨む。

｢えっと…ルイトちょっといい…｣

ルイトとペルラは小声で会話する。

｢私が王家の人間のこと言っていいのかな…｣

｢うーん…この人は信用出来る！って思うなら言ってみれば…？｣

｢わかった｣

ペルラは意を決して言った。襟と胸元にダイヤモンドの星を2つけこう言った。

｢私はバルザティア王国、国王ウィリルトの娘。バルザティア王国第一王女のペルラ・ルーストイルです！｣

｢っ、…！お、王女様であらせられましたか…御無礼をお許しください…いやはやペルラ殿下を拝見できるなど光栄という言葉には、表しきれませんな…。王城まで護衛致しましょうか？｣

｢大丈夫ですわアドルス殿。心強い護衛の人がいますので！あ、それとこのことは内緒で…｣

ペルラはルイトの腕に抱きつく。

｢ちょっ…｣

｢わかりました。学生君。君に殿下の護衛を任せる！｣

笑顔でアルドスは去っていく。

｢ふぅ…何とかなったね｣

｢この後どうする？｣

｢うーん。王城まで着いてきてくれない？｣



バルザティア王国、王国特別行政区｢ルーストイル｣第一区にある王城ガルンチュア。

｢で、でっけぇ…｣

｢こっちだよルイト｣

ガルンチュアの門を通っていると、一人の男も通っていた。黒のロングコート。フードもしていて顔が見えない。胸には飾緒をつけており、偉そうな人だ。

｢ペルラ…あれだれ？｣

｢あれ…は…、？誰だろう…私も見た事ない｣

疑問を持ちながらもペルラとルイトは王城に入っていく。