129 / 138
3章:夕凪雅(体育祭で活躍せよ)
夜の憩い3
しおりを挟む
夕食が出来上がり、僕がお皿に盛り付け、日和がテーブルに運ぶ。
全てを運び終えたところで、僕たちはテーブルを挟んで向かい合う形で座った。特に見るわけではないのだが、BGMとしてテレビをつけておく。
「「いただきます」」
一緒のタイミングで食べようという意思表示をするために、スプーンを持つ前に僕らは両手を合わせ、挨拶を済ませる。
スプーンでカレーを掬い、口に入れる前に1度凝視する。匂いから感じては分かっていたが、鍋の底に黒い模様が描かれていたことでより一層『焦がしてしまった』という現実が僕に押し寄せた。
「うまく作れなくて、ごめん」
不甲斐ない自分を恥じ、日和に謝ってしまう。
「仕方ないよ。元はといえば、私があんなことしたり、言ったのが悪かったわけだし」
日和はそう言って我先にカレーを口に入れる。
「うん、焦げても案外美味しいよ」
二、三回噛んだところで味の感想を言ってくれた。口元を手で隠しているため顔全体を見ることは叶わないが、優しげな目から美味しいと思ってくれているのは確かだった。
日和に感化され、僕もまたスプーンで掬ったカレーを口の中に入れる。若干焦げた味はするけれど、総体的には普段食べるカレーと遜色はない。日和の言ったとおりだ。
「確かに行けるね。焦げたことにすぐ気づけたのが良かったのかな」
「それだけじゃないと思う。このカレーには隠し味が入っているのよ」
口に含んだカレーを食べ終えた日和は得意げな様子で僕に言ってくる。
隠し味。そんなものを入れたつもりはない。僕はただ商品に印字された作り方を見ながら調理したに過ぎないのだが。
「それはね……」
僕の表情から分かっていないと思ったのか、日和は自ら答える素振りを見せる。
「私のことを『大好き』と言った文也の愛情だよ」
日和の発言に僕は口に含んだカレーが喉に詰まる。「ゴホッ、ゴホッ」と咳き込みながら胸を叩き、近くにあった麦茶を飲んだ。
発言することに恥ずかしさを微塵も見せなかった日和とは反対に僕は羞恥心に囚われる。体の熱さはカレーの熱によるものではないだろう。
焦る僕を日和は満面の笑みで見ていた。テーブルに料理を運んでいる時から日和はずっと上機嫌だ。僕の発言がよっぽど効いてくれたらしい。
「まあ、そうかもしれないね」
流石に無心で作っていたなんて言えないので肯定しておくことにする。
「でしょ!」
日和は一切の疑いもなく、僕の肯定に頷いてみせた。
夫婦生活では、互いの愛情を確かめるために相手に対して定期的に「好き」と伝えることが大事だとテレビで聞いたことがあるが、その実用性を肌で感じることができた。
「雅ちゃん、1000メートルで1位取れるかな?」
しばらく二人で食べることに注力していると、夕凪さんについての話題が飛び出る。発話者は日和だ。その発言を受け、夕凪さんのお姉さんの発言が脳裏によぎる。
「日和は夕凪さんが1位を取れると思う?」
口の中を空にしてから日和に尋ねる。
「うーん、わたしは陸上経験がないから1ヶ月でどれくらいタイムを縮めることができるか分からないんだよね。だから1位が取れるかどうかは分からない。あるのは1位を取ってほしいっていう願望だけかな」
日和の発言に僕は頷く。
「僕も同感。夕凪さんに教えている立場ではあるけれど、僕も陸上経験は皆無みたいなもんだから。SNSの発信を生かして教えているけれど、その訓練によってどれくらいの効果が得られるかは分からない。でも、1位を取れると信じてる。信じなければ何も始まらないからね」
今度は日和が僕の発言に頷いた。
「ただ……」
そこで僕は変に言葉を区切る。日和は「ただ?」と次の発言に興味を持つように僕の前置きを繰り返した。言う前に一度麦茶を口にする。
「夕凪さんのお姉さんは違うみたいなんだ」
「夕凪さんが……雅ちゃんのことを一番信じてそうな人な気がするけど……」
日和の言うことはごもっともだ。
夕凪さんの口ぶりから彼女は夕凪さんに対して誰よりも情を抱いているのは間違いない。であれば、夕凪さんが1位を取るために頑張っている姿勢を目の当たりにしたら、応援するのが道理のはずだ。
「夕凪さんはなんて言ってたの?」
彼女が夕凪さんに対して何を思っているのか気になるらしく、前のめりになって聞いてくる。
「1位を取るのは不可能だと思っているみたい。今すぐ諦めて楽になった方がいいって言ってた。夕凪さんが傷つく姿は見たくないからだって」
僕の発言に日和は耳を疑っているようだった。目を大きくしながら何か言いたそうに口を開いている。
「そうなんだ……」
先ほどまでの上機嫌はどこに行ったのか、日和は寂しそうな表情をしながら力なさげに座り直す。僕はこの話題について話したことを少しばかり後悔した。
「私ね、文也がいないところで雅ちゃんから夕凪さんについていろいろな話をするの」
どう励まそうか悩んでいると日和が再び口を開いた。
「雅ちゃん、小さい頃から泣き虫でよく揶揄われてたんだって。そんな時はいつも夕凪さんが助けてくれたらしい。雅ちゃんが泣いていると泣き止むまでずっと励ましてくれるんだって。雅ちゃんにとって夕凪さんは憧れの存在みたい。お姉さんの話をする時の雅ちゃんはいつもキラキラ輝いているから、『この子は本当にお姉さんが好きなんだ』っていたいくらい伝わってくるの。私、夕凪さんのことがすごく苦手だったけど、雅ちゃんの話を聞いた今は一緒にいることが苦にならないんだよね」
その時の光景を思い出しているのか、口調は穏やかだった。最初に会った時は怯えた様子を見せていた日和だが、今日はそんなに警戒心を見せてはいなかった。それは夕凪さんが話してくれたことと一昨日の夕凪さんのお姉さんの振る舞いを見た結果なのだろう。
「ただ、今の文也の話を聞いて、夕凪さんのことがまた苦手になりそう。いや、苦手というよりは嫌いになりそうと言ったほうが正しいかも。夕凪さんのために頑張っている雅ちゃんに対してそんなことを言うのは流石に許せない」
日和は今まで見せたこともないような雰囲気を見せる。悲しさと怒りが混じったような、そんな雰囲気だ。
彼女の様子を見て、僕は一度拳を握った。一度深く息を吸う。それから意を決するように口を開いた。
「でも、」「日和」
同じタイミングで話そうとして声がバッティングする。互いに呆気に取られながらも、次の瞬間には頬を緩めた。
「お先どうぞ」
日和が僕に話を促す。ここで僕が同じようにすれば話は平行線を辿ることが見えたので、「じゃあ」と言って話を進めることにする。
「夕凪さんが言ってたんだけどさ。お姉さんは最近、何らかの問題があって元気をなくしているらしいんだ。もしかすると、その問題があったから夕凪さんに対して『諦めたほうがいい』なんて思ったのかもしれない。だって夕凪さんの言う人物像であれば、『諦めたほうがいい』なんて絶対に言わないだろうからね」
僕の話に日和は「そうだね」と肯定する。僕は区切るように一呼吸おいてから次の言葉を口にした。
「それで、これはあくまで僕の推論にすぎないんだけど、もしかするとその問題っていうのが日和をいじめたことと関係があるかもしれないって思ったんだ」
日和の一件は解決した。でも、それは表面的に解決しただけであって、互いの腹の中は未だ消えていない。夕凪さんの話を聞いた今、日和も色々と疑問に思っていることだろう。
「だから、夕凪さんのお姉さんがどうして日和にひどいことをしたのか調べてみるのもありかなって思ったんだけどどうかな?」
せっかくの機会だ。一度深く踏み込んでおくのもありかもしれない。もし、何かあればその時は僕がまた日和を守ればいいだけの話だ。
これは大事な話だ。だから僕は日和の視線から目を逸らさず、尋ねる。
日和は口を小さく開きながら、瞳を輝かせて僕を見る。瞬きで瞳を閉じると同時に、口を閉ざす。その時には口角が上がっていた。
「私も同じこと考えてた」
全てを運び終えたところで、僕たちはテーブルを挟んで向かい合う形で座った。特に見るわけではないのだが、BGMとしてテレビをつけておく。
「「いただきます」」
一緒のタイミングで食べようという意思表示をするために、スプーンを持つ前に僕らは両手を合わせ、挨拶を済ませる。
スプーンでカレーを掬い、口に入れる前に1度凝視する。匂いから感じては分かっていたが、鍋の底に黒い模様が描かれていたことでより一層『焦がしてしまった』という現実が僕に押し寄せた。
「うまく作れなくて、ごめん」
不甲斐ない自分を恥じ、日和に謝ってしまう。
「仕方ないよ。元はといえば、私があんなことしたり、言ったのが悪かったわけだし」
日和はそう言って我先にカレーを口に入れる。
「うん、焦げても案外美味しいよ」
二、三回噛んだところで味の感想を言ってくれた。口元を手で隠しているため顔全体を見ることは叶わないが、優しげな目から美味しいと思ってくれているのは確かだった。
日和に感化され、僕もまたスプーンで掬ったカレーを口の中に入れる。若干焦げた味はするけれど、総体的には普段食べるカレーと遜色はない。日和の言ったとおりだ。
「確かに行けるね。焦げたことにすぐ気づけたのが良かったのかな」
「それだけじゃないと思う。このカレーには隠し味が入っているのよ」
口に含んだカレーを食べ終えた日和は得意げな様子で僕に言ってくる。
隠し味。そんなものを入れたつもりはない。僕はただ商品に印字された作り方を見ながら調理したに過ぎないのだが。
「それはね……」
僕の表情から分かっていないと思ったのか、日和は自ら答える素振りを見せる。
「私のことを『大好き』と言った文也の愛情だよ」
日和の発言に僕は口に含んだカレーが喉に詰まる。「ゴホッ、ゴホッ」と咳き込みながら胸を叩き、近くにあった麦茶を飲んだ。
発言することに恥ずかしさを微塵も見せなかった日和とは反対に僕は羞恥心に囚われる。体の熱さはカレーの熱によるものではないだろう。
焦る僕を日和は満面の笑みで見ていた。テーブルに料理を運んでいる時から日和はずっと上機嫌だ。僕の発言がよっぽど効いてくれたらしい。
「まあ、そうかもしれないね」
流石に無心で作っていたなんて言えないので肯定しておくことにする。
「でしょ!」
日和は一切の疑いもなく、僕の肯定に頷いてみせた。
夫婦生活では、互いの愛情を確かめるために相手に対して定期的に「好き」と伝えることが大事だとテレビで聞いたことがあるが、その実用性を肌で感じることができた。
「雅ちゃん、1000メートルで1位取れるかな?」
しばらく二人で食べることに注力していると、夕凪さんについての話題が飛び出る。発話者は日和だ。その発言を受け、夕凪さんのお姉さんの発言が脳裏によぎる。
「日和は夕凪さんが1位を取れると思う?」
口の中を空にしてから日和に尋ねる。
「うーん、わたしは陸上経験がないから1ヶ月でどれくらいタイムを縮めることができるか分からないんだよね。だから1位が取れるかどうかは分からない。あるのは1位を取ってほしいっていう願望だけかな」
日和の発言に僕は頷く。
「僕も同感。夕凪さんに教えている立場ではあるけれど、僕も陸上経験は皆無みたいなもんだから。SNSの発信を生かして教えているけれど、その訓練によってどれくらいの効果が得られるかは分からない。でも、1位を取れると信じてる。信じなければ何も始まらないからね」
今度は日和が僕の発言に頷いた。
「ただ……」
そこで僕は変に言葉を区切る。日和は「ただ?」と次の発言に興味を持つように僕の前置きを繰り返した。言う前に一度麦茶を口にする。
「夕凪さんのお姉さんは違うみたいなんだ」
「夕凪さんが……雅ちゃんのことを一番信じてそうな人な気がするけど……」
日和の言うことはごもっともだ。
夕凪さんの口ぶりから彼女は夕凪さんに対して誰よりも情を抱いているのは間違いない。であれば、夕凪さんが1位を取るために頑張っている姿勢を目の当たりにしたら、応援するのが道理のはずだ。
「夕凪さんはなんて言ってたの?」
彼女が夕凪さんに対して何を思っているのか気になるらしく、前のめりになって聞いてくる。
「1位を取るのは不可能だと思っているみたい。今すぐ諦めて楽になった方がいいって言ってた。夕凪さんが傷つく姿は見たくないからだって」
僕の発言に日和は耳を疑っているようだった。目を大きくしながら何か言いたそうに口を開いている。
「そうなんだ……」
先ほどまでの上機嫌はどこに行ったのか、日和は寂しそうな表情をしながら力なさげに座り直す。僕はこの話題について話したことを少しばかり後悔した。
「私ね、文也がいないところで雅ちゃんから夕凪さんについていろいろな話をするの」
どう励まそうか悩んでいると日和が再び口を開いた。
「雅ちゃん、小さい頃から泣き虫でよく揶揄われてたんだって。そんな時はいつも夕凪さんが助けてくれたらしい。雅ちゃんが泣いていると泣き止むまでずっと励ましてくれるんだって。雅ちゃんにとって夕凪さんは憧れの存在みたい。お姉さんの話をする時の雅ちゃんはいつもキラキラ輝いているから、『この子は本当にお姉さんが好きなんだ』っていたいくらい伝わってくるの。私、夕凪さんのことがすごく苦手だったけど、雅ちゃんの話を聞いた今は一緒にいることが苦にならないんだよね」
その時の光景を思い出しているのか、口調は穏やかだった。最初に会った時は怯えた様子を見せていた日和だが、今日はそんなに警戒心を見せてはいなかった。それは夕凪さんが話してくれたことと一昨日の夕凪さんのお姉さんの振る舞いを見た結果なのだろう。
「ただ、今の文也の話を聞いて、夕凪さんのことがまた苦手になりそう。いや、苦手というよりは嫌いになりそうと言ったほうが正しいかも。夕凪さんのために頑張っている雅ちゃんに対してそんなことを言うのは流石に許せない」
日和は今まで見せたこともないような雰囲気を見せる。悲しさと怒りが混じったような、そんな雰囲気だ。
彼女の様子を見て、僕は一度拳を握った。一度深く息を吸う。それから意を決するように口を開いた。
「でも、」「日和」
同じタイミングで話そうとして声がバッティングする。互いに呆気に取られながらも、次の瞬間には頬を緩めた。
「お先どうぞ」
日和が僕に話を促す。ここで僕が同じようにすれば話は平行線を辿ることが見えたので、「じゃあ」と言って話を進めることにする。
「夕凪さんが言ってたんだけどさ。お姉さんは最近、何らかの問題があって元気をなくしているらしいんだ。もしかすると、その問題があったから夕凪さんに対して『諦めたほうがいい』なんて思ったのかもしれない。だって夕凪さんの言う人物像であれば、『諦めたほうがいい』なんて絶対に言わないだろうからね」
僕の話に日和は「そうだね」と肯定する。僕は区切るように一呼吸おいてから次の言葉を口にした。
「それで、これはあくまで僕の推論にすぎないんだけど、もしかするとその問題っていうのが日和をいじめたことと関係があるかもしれないって思ったんだ」
日和の一件は解決した。でも、それは表面的に解決しただけであって、互いの腹の中は未だ消えていない。夕凪さんの話を聞いた今、日和も色々と疑問に思っていることだろう。
「だから、夕凪さんのお姉さんがどうして日和にひどいことをしたのか調べてみるのもありかなって思ったんだけどどうかな?」
せっかくの機会だ。一度深く踏み込んでおくのもありかもしれない。もし、何かあればその時は僕がまた日和を守ればいいだけの話だ。
これは大事な話だ。だから僕は日和の視線から目を逸らさず、尋ねる。
日和は口を小さく開きながら、瞳を輝かせて僕を見る。瞬きで瞳を閉じると同時に、口を閉ざす。その時には口角が上がっていた。
「私も同じこと考えてた」
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる