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恋人編 遅かれ早かれの第一歩
Second Impact 1
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残念美少女・彩未香さんのアレやコレやと誤解を解いている内には、未成年の彩未香さんが出歩ける時間の期限が来た。
「とりあえず、兄貴に迎えに来てもらうぞ。俺たちはまだ帰らないし。」
「なんですの!?その意味ありげな言い方は!」
アイスティーを飲んでいたストローから口を離して、彩未香さんは一哉に抗議する。
「もう大人の時間ってことだよ。未成年のお前が一人で出歩けるシンデレラtimeは終了だ。」
「一兄様、そんな乙女心を捉えるようなネーミングには、騙されませんわよ!」
「お前を一人で帰らせたら、俺が親父と光兄に殺される。大人しく言うこと聞いてくれ。」
そう言うと一哉はスマフォを操作して耳にあてた。
その正面では制服のスカートを両手で握りながら、彩未香さんがぷくぅ~っと頬を膨らませている。
飽きれ顔の一哉の視線から逃げるようにプイッと顔を反らせる彩未香さんの姿は、まだまだ子供っぽくって可愛いと私は思った。
30分後、カラオケBOXを出て駅前のターミナルで一哉のお兄さんを3人で待っているとワインレッドのファミリーカーが目の前から5mほど行きすぎて止まった。
直ぐにバックして来たものの、慌てているのか微調整がうまくいかないらしく、何度かハンドルを切り直して車はやっと止まった。
運転席から一哉よりも少し身長が高い、長めのブロンズカラーのウェーブヘアの前髪を靡かせ、黒ブチ眼鏡をかけた華やかな御面相の男性が降りてきた。
「一哉!お前ゲイじゃなかったんだって!?」
挨拶をしようとした私の言葉より先に、一哉に近づいて両肩をガシッと掴むと半泣きで揺さぶりながら、開口一番そんな言葉を発した。
うん…往来で発するには気を使うべき発言なのに、彩未香さんもお兄さんもパニックに陥ると制御出来ないみたい…血筋なのかしら?
「彩未香…お前…」
ちゃんと順序立てて話すつもりだった様子の一哉は、出鼻をくじかれ隣に居た彩未香さんを目を細めて睨んだ。
「一兄様に言われる前に、LINEで自分の過ちを訂正させて頂きましたわ。」
「…兄貴がパニクるところを見たかっただけだろう、お前。」
「一哉ぁ~お兄ちゃんにちゃんと説明しろ~!」
「兄貴はとにかく落ち着け!」
美形揃いなのに落ち着きなく、まるでファミリードラマのようなやり取りを繰り広げている上原三兄妹が、とりあえずは落ち着くまで待つことにした。
賑やかな家族であることは悪いことではないと思うのだけど、未来の義兄と義妹と上手くやっていけるのか不安になりながら、彼らの様子を黙って見つめていた。
「とりあえず、兄貴に迎えに来てもらうぞ。俺たちはまだ帰らないし。」
「なんですの!?その意味ありげな言い方は!」
アイスティーを飲んでいたストローから口を離して、彩未香さんは一哉に抗議する。
「もう大人の時間ってことだよ。未成年のお前が一人で出歩けるシンデレラtimeは終了だ。」
「一兄様、そんな乙女心を捉えるようなネーミングには、騙されませんわよ!」
「お前を一人で帰らせたら、俺が親父と光兄に殺される。大人しく言うこと聞いてくれ。」
そう言うと一哉はスマフォを操作して耳にあてた。
その正面では制服のスカートを両手で握りながら、彩未香さんがぷくぅ~っと頬を膨らませている。
飽きれ顔の一哉の視線から逃げるようにプイッと顔を反らせる彩未香さんの姿は、まだまだ子供っぽくって可愛いと私は思った。
30分後、カラオケBOXを出て駅前のターミナルで一哉のお兄さんを3人で待っているとワインレッドのファミリーカーが目の前から5mほど行きすぎて止まった。
直ぐにバックして来たものの、慌てているのか微調整がうまくいかないらしく、何度かハンドルを切り直して車はやっと止まった。
運転席から一哉よりも少し身長が高い、長めのブロンズカラーのウェーブヘアの前髪を靡かせ、黒ブチ眼鏡をかけた華やかな御面相の男性が降りてきた。
「一哉!お前ゲイじゃなかったんだって!?」
挨拶をしようとした私の言葉より先に、一哉に近づいて両肩をガシッと掴むと半泣きで揺さぶりながら、開口一番そんな言葉を発した。
うん…往来で発するには気を使うべき発言なのに、彩未香さんもお兄さんもパニックに陥ると制御出来ないみたい…血筋なのかしら?
「彩未香…お前…」
ちゃんと順序立てて話すつもりだった様子の一哉は、出鼻をくじかれ隣に居た彩未香さんを目を細めて睨んだ。
「一兄様に言われる前に、LINEで自分の過ちを訂正させて頂きましたわ。」
「…兄貴がパニクるところを見たかっただけだろう、お前。」
「一哉ぁ~お兄ちゃんにちゃんと説明しろ~!」
「兄貴はとにかく落ち着け!」
美形揃いなのに落ち着きなく、まるでファミリードラマのようなやり取りを繰り広げている上原三兄妹が、とりあえずは落ち着くまで待つことにした。
賑やかな家族であることは悪いことではないと思うのだけど、未来の義兄と義妹と上手くやっていけるのか不安になりながら、彼らの様子を黙って見つめていた。
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