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成宮貴子は、からかうのがお好き! ②
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「…そう言うことなら早く話してくださいよ!」
一層寒さが骨身に染みる様になった1月の新年会。
本格的な京ばんざいを楽しめる個室のある居酒屋で、仕事で到着が遅れている仁彦と柚子を待ちながら、アタシは目の前の美丈夫に拗ねた様に咎められていた。
「ハハハ…ゴメン!宇佐美さんをからかうのが楽しくて。」
「本気で成宮さんが嫌いになるところでしたよ。」
「あ…そこまで思わせちゃった?本当にゴメンなさい!ヤバっ…危なく親友と会えなくなるところだった!」
ついつい、今回はからかい過ぎた。
真面目でいつもは余裕綽々で笑顔を絶やさない、食えなさを醸し出しているこの男は、柚子のことになると途端に余裕が無くなる。
それだけ我が親友を溺愛しているのだろうが、一途過ぎるその態度は好ましく思うものの、どうもアタシの悪戯心を擽るのだ。
反省はちょっとしている。
でも、後悔はしていない。
この男の素の感情溢れる嫌そうな顔を十分に楽しませて貰った。
「本当に悪ふざけが過ぎますよ、全く…。」
「…で、どうかなぁ?教材として使えるかは分からないんだけど、柚子と鑑賞させて貰ってもいい?」
「そういうところでお役に立てるのであれば…構いませんよ。より良い愛し合い方の参考になればと思って作った映像ですし。」
「ふぅ…許可出て良かった!宇佐美さんってさぁ…そういうところ真面目だよね。なんか男優独特の肉食絶倫ってイメージがない。」
「身体が資本の商売ですから、まぁ…それなりには…ですけどね。」
「うん…それ以上は言わなくていいよ。柚子が聞いたら泣きそうだから。」
「言いません。」
先程の運ばれてきた大葉味噌を纏ったつくねに半熟卵を絡ませて、頬張りビールジョッキを煽る。
ぷはっ!
やっぱりこの取り合わせは堪らない!
チラリと向かい合わせた席に座る男を見れば、姿勢正しく優雅に箸を扱い、鶏ワサを食べてはクイッと熱燗を煽っている。
4歳しか離れてない筈なのだが、この男はなかなか渋い酒のたしなみ方を知っている。
「真面目な話…柚子はさぁ…宇佐美さんに仕事を辞めてって言わないって言ってたけど、宇佐美さん的にはどう思ってんの?」
「契約があと1年ありますが、満了したら辞めますよ?」
サラッと事も無げに言ったので、アタシは呆気に取られた。
「…またアッサリ言ったね…この人。」
予想はしてた。
だって、この男の柚子に対する溺愛ぶりは半端ない。
見ている周りが気恥ずかしくなるほどに過保護で、そして砂糖を吐きそうになるほど甘やかす。
それはそれは甘く甘く柚子を扱うのだ。
子役タレントだった柚子は、今まで両親に甘えることすらままならない環境で育ったし、高校を卒業してからは一人で生きてきた。
その分、この男が甘やかしているのだとは思うが、それでも十分にお釣りが来るほどだと思う。
そんなこの男は今度は柚子の為に、今まで作り上げてきた地位を捨てると言う。
世間では今やAV男優としては異例なほど、世の女性を魅了する存在であり、歳だって30前半でまだまだ活躍できるだろうに、この男はアッサリ柚子の為に辞めると言い切った。
「あ、無職になってもヒモになるつもりはありませんからご安心下さい。」
「宇佐美さんの性格上、それを潔しとはしないでしょうから心配はしてませんよ!」
「少しは信用してくださっているんですね、僕のこと。」
「まぁ…ね。」
本人の性格と生業としている職業に、これ程ギャップがある人間はいないと思う。
だからだろうか?
逆に信用できる様な気がしているのは…。
「でも良いの?あんまり良く宇佐美さんのいる業界のことは分からないけど、確立した地位ってもんがあるんでしょ?」
「まぁ…有り難いことにトップクラスの地位は頂いてます。今の仕事、嫌いじゃないんです。寧ろ、真摯に人が生まれいづる時から持つ欲望に向き合う仕事なんで、面白いと思ってます。だけど…柚子さんと結婚したいなら辞めるべきかなぁ…と…。」
「柚子は“宇佐美さんから演じる仕事を奪いたくない!”って、言ってたよ。役者の下積み長かったのも知ってるからって…。」
「そんなこと…気にしなくても良いのに…。」
キリッとした眉を八の字に下げて、男は呟く。
「柚子は知ってるからね…望んでもその場所に立つことが出来なくなる辛さを…。」
「…僕はね…柚子さんさえ居てくれればそれで良いんです。生身の僕を柚子さんは好きになってくれたから…。本来なら肩書きで拒否されても仕方ないと筈なのに…。」
「本当にいいの?柚子は男優の宇佐美さんを支える!って覚悟決めてたみたいだけど?」
「業界の先輩たちの結婚話を聞いていたら、辞めるしかないって思ったんです。結婚のお許しが出なくて別れた先輩も沢山います。それをクリアして結婚したとしても、どうやったって産まれた子供に負担がかかるんです。」
お猪口を煽り、男は酒の熱さと一緒に深く息を吐き、話を続けた。
「物心つかない頃ならまだ何とかなるでしょう。今時、親の職業が原因でいじめにあうことも、珍しくないのかも知れない。でも、人生は長いんです。いくら僕が誇りを持って仕事していても、子供にはこの世に生まれた時から親の誇りを勝手に強いることになるんです。昔よりも業界のイメージは少し良くなりましたが、それでもまだまだ偏見の多い仕事です。そのイメージを改善するために、敢えて男優を続けていくことも考えました。でもこの前、結婚する子供に縁切りをされたって先輩の話を聞いて決心が着いたんです。僕と柚子さんが良くても、いつか生まれる子供に強いるのは僕は嫌ですから。それに…親の勝手を強いられていた柚子さんに、そんなことさせられないでしょ?」
「…じゃあ、一年後には柚子と結婚?」
「そう出来たら良いんですが…。勉強のし直しが間に合うかどうか…。」
「…勉強?」
「どうやったって、僕が業界にいたことは引退しても付いて回りますからね。自分でも言うのは何ですが…派手に顔が売れてしまったのでなかなか世間に忘れて貰うのは難しいですし…。なので、逆手に取ることにしたんです。」
「…逆手???」
「人間という生き物は大抵、掲げた看板1つで対応が変わるものです。それは良くも悪くも…ね?」
そう言いながら、男はお猪口を手に悪戯っぽく笑う。
「これ以上は一年後のお楽しみ!」と、その目は言っていた。
SNSの通知から、柚子たちの到着がもうすぐだということを知ると男の笑顔は甘く蕩けるものとなった。
(…やっぱり、この男の笑顔を見るとからかってやりたくなる。)
「宇佐美さん、これからもからかっていい?」
「友人として許せる範囲でお願いします。今回みたいなのは、さすがに嫌ですよ?」
「分かってるってば!」
「成宮さんと話すのは、僕も楽しいですからその楽しみを奪わないで下さいね。」
「アタシも楽しいからからかってるのよ!…今年もよろしくお願いいたします!」
「こちこそ、柚子さん共々よろしくお願いいたします!」
お猪口と大ジョッキのアンバランスな乾杯をしていると、柚子と仁彦が到着し、その夜は4人で長く長く飲み明かした。
一年後、“宇佐美 樹”という男は合格率22.1%の国家試験の難関を突破し華々しく引退会見をした。
AV男優から弁護士へと華麗なる転職を遂げた男は、会見でしれっとあの食えない笑顔で言い退けた。
「これから出来る家族の為に、やれることをした迄です。それに…当事者の僕が弁護士になったんですから、僕の大切な人を傷つけて簡単に名誉毀損をやらかす人はいないでしょ?」
その夜、派手にやらかしてくれた男をからかい倒したのは言うまでもない。
Fin
一層寒さが骨身に染みる様になった1月の新年会。
本格的な京ばんざいを楽しめる個室のある居酒屋で、仕事で到着が遅れている仁彦と柚子を待ちながら、アタシは目の前の美丈夫に拗ねた様に咎められていた。
「ハハハ…ゴメン!宇佐美さんをからかうのが楽しくて。」
「本気で成宮さんが嫌いになるところでしたよ。」
「あ…そこまで思わせちゃった?本当にゴメンなさい!ヤバっ…危なく親友と会えなくなるところだった!」
ついつい、今回はからかい過ぎた。
真面目でいつもは余裕綽々で笑顔を絶やさない、食えなさを醸し出しているこの男は、柚子のことになると途端に余裕が無くなる。
それだけ我が親友を溺愛しているのだろうが、一途過ぎるその態度は好ましく思うものの、どうもアタシの悪戯心を擽るのだ。
反省はちょっとしている。
でも、後悔はしていない。
この男の素の感情溢れる嫌そうな顔を十分に楽しませて貰った。
「本当に悪ふざけが過ぎますよ、全く…。」
「…で、どうかなぁ?教材として使えるかは分からないんだけど、柚子と鑑賞させて貰ってもいい?」
「そういうところでお役に立てるのであれば…構いませんよ。より良い愛し合い方の参考になればと思って作った映像ですし。」
「ふぅ…許可出て良かった!宇佐美さんってさぁ…そういうところ真面目だよね。なんか男優独特の肉食絶倫ってイメージがない。」
「身体が資本の商売ですから、まぁ…それなりには…ですけどね。」
「うん…それ以上は言わなくていいよ。柚子が聞いたら泣きそうだから。」
「言いません。」
先程の運ばれてきた大葉味噌を纏ったつくねに半熟卵を絡ませて、頬張りビールジョッキを煽る。
ぷはっ!
やっぱりこの取り合わせは堪らない!
チラリと向かい合わせた席に座る男を見れば、姿勢正しく優雅に箸を扱い、鶏ワサを食べてはクイッと熱燗を煽っている。
4歳しか離れてない筈なのだが、この男はなかなか渋い酒のたしなみ方を知っている。
「真面目な話…柚子はさぁ…宇佐美さんに仕事を辞めてって言わないって言ってたけど、宇佐美さん的にはどう思ってんの?」
「契約があと1年ありますが、満了したら辞めますよ?」
サラッと事も無げに言ったので、アタシは呆気に取られた。
「…またアッサリ言ったね…この人。」
予想はしてた。
だって、この男の柚子に対する溺愛ぶりは半端ない。
見ている周りが気恥ずかしくなるほどに過保護で、そして砂糖を吐きそうになるほど甘やかす。
それはそれは甘く甘く柚子を扱うのだ。
子役タレントだった柚子は、今まで両親に甘えることすらままならない環境で育ったし、高校を卒業してからは一人で生きてきた。
その分、この男が甘やかしているのだとは思うが、それでも十分にお釣りが来るほどだと思う。
そんなこの男は今度は柚子の為に、今まで作り上げてきた地位を捨てると言う。
世間では今やAV男優としては異例なほど、世の女性を魅了する存在であり、歳だって30前半でまだまだ活躍できるだろうに、この男はアッサリ柚子の為に辞めると言い切った。
「あ、無職になってもヒモになるつもりはありませんからご安心下さい。」
「宇佐美さんの性格上、それを潔しとはしないでしょうから心配はしてませんよ!」
「少しは信用してくださっているんですね、僕のこと。」
「まぁ…ね。」
本人の性格と生業としている職業に、これ程ギャップがある人間はいないと思う。
だからだろうか?
逆に信用できる様な気がしているのは…。
「でも良いの?あんまり良く宇佐美さんのいる業界のことは分からないけど、確立した地位ってもんがあるんでしょ?」
「まぁ…有り難いことにトップクラスの地位は頂いてます。今の仕事、嫌いじゃないんです。寧ろ、真摯に人が生まれいづる時から持つ欲望に向き合う仕事なんで、面白いと思ってます。だけど…柚子さんと結婚したいなら辞めるべきかなぁ…と…。」
「柚子は“宇佐美さんから演じる仕事を奪いたくない!”って、言ってたよ。役者の下積み長かったのも知ってるからって…。」
「そんなこと…気にしなくても良いのに…。」
キリッとした眉を八の字に下げて、男は呟く。
「柚子は知ってるからね…望んでもその場所に立つことが出来なくなる辛さを…。」
「…僕はね…柚子さんさえ居てくれればそれで良いんです。生身の僕を柚子さんは好きになってくれたから…。本来なら肩書きで拒否されても仕方ないと筈なのに…。」
「本当にいいの?柚子は男優の宇佐美さんを支える!って覚悟決めてたみたいだけど?」
「業界の先輩たちの結婚話を聞いていたら、辞めるしかないって思ったんです。結婚のお許しが出なくて別れた先輩も沢山います。それをクリアして結婚したとしても、どうやったって産まれた子供に負担がかかるんです。」
お猪口を煽り、男は酒の熱さと一緒に深く息を吐き、話を続けた。
「物心つかない頃ならまだ何とかなるでしょう。今時、親の職業が原因でいじめにあうことも、珍しくないのかも知れない。でも、人生は長いんです。いくら僕が誇りを持って仕事していても、子供にはこの世に生まれた時から親の誇りを勝手に強いることになるんです。昔よりも業界のイメージは少し良くなりましたが、それでもまだまだ偏見の多い仕事です。そのイメージを改善するために、敢えて男優を続けていくことも考えました。でもこの前、結婚する子供に縁切りをされたって先輩の話を聞いて決心が着いたんです。僕と柚子さんが良くても、いつか生まれる子供に強いるのは僕は嫌ですから。それに…親の勝手を強いられていた柚子さんに、そんなことさせられないでしょ?」
「…じゃあ、一年後には柚子と結婚?」
「そう出来たら良いんですが…。勉強のし直しが間に合うかどうか…。」
「…勉強?」
「どうやったって、僕が業界にいたことは引退しても付いて回りますからね。自分でも言うのは何ですが…派手に顔が売れてしまったのでなかなか世間に忘れて貰うのは難しいですし…。なので、逆手に取ることにしたんです。」
「…逆手???」
「人間という生き物は大抵、掲げた看板1つで対応が変わるものです。それは良くも悪くも…ね?」
そう言いながら、男はお猪口を手に悪戯っぽく笑う。
「これ以上は一年後のお楽しみ!」と、その目は言っていた。
SNSの通知から、柚子たちの到着がもうすぐだということを知ると男の笑顔は甘く蕩けるものとなった。
(…やっぱり、この男の笑顔を見るとからかってやりたくなる。)
「宇佐美さん、これからもからかっていい?」
「友人として許せる範囲でお願いします。今回みたいなのは、さすがに嫌ですよ?」
「分かってるってば!」
「成宮さんと話すのは、僕も楽しいですからその楽しみを奪わないで下さいね。」
「アタシも楽しいからからかってるのよ!…今年もよろしくお願いいたします!」
「こちこそ、柚子さん共々よろしくお願いいたします!」
お猪口と大ジョッキのアンバランスな乾杯をしていると、柚子と仁彦が到着し、その夜は4人で長く長く飲み明かした。
一年後、“宇佐美 樹”という男は合格率22.1%の国家試験の難関を突破し華々しく引退会見をした。
AV男優から弁護士へと華麗なる転職を遂げた男は、会見でしれっとあの食えない笑顔で言い退けた。
「これから出来る家族の為に、やれることをした迄です。それに…当事者の僕が弁護士になったんですから、僕の大切な人を傷つけて簡単に名誉毀損をやらかす人はいないでしょ?」
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