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皆が新しい事をしようとしている中、僕自身は何をすればいいのか、少しわからなくなっていた。
二ツ森との交流はウドさんやホウさんが、久慈村についてはヤンさんとザシさんが、他の周辺の村にはお兄ちゃんが酋長の息子として行き、ジンさんと共に行き来している。
「それで、お前さんは子供の仕事が終わると、どうしてワシの家に来るんじゃ?」
キノジイが呆れ気味に、僕に尋ねてきた。最近、皆が忙しく働いている中、僕は何故かやる気が起きなくなっていたのだ。
「どうしてだろう。僕の提案した事はほとんど上手くいっているのに、どうしてやる気が出ないんだろう?」
「ワシに聞かれてもな」
僕はキノジイの家で横になり、横を向いて外を眺めた。
「どうしてお前が提案した事を、お前がやっていないんじゃ?」
「だって、二ツ森の交易に関してはウドさんとホウさんがやる事になって、久慈村にはヤンさんとザシさんが行って、他の村にはお兄ちゃんとジンさんが行って、栗やドングリの木の管理も大人たちがやって、あとイバさんはアワを育てていて、何だか僕のやる事が無くなったみたい」
僕は自分で言って気がついた。今まで自分が提案した事が、全て大人の仕事になってしまい、僕が入る事が出来なくなってしまっていたのだ。
そのことをキノジイに正直に話すと、「背伸びをしすぎて、疲れただけじゃろ」と、呆れたように言った。
「どういう事?」
「今までカラ、お前さんの様に動き回った子供をワシは知らんぞ。それも、大人がやる様な事もやっておったからな。お前さんは大人になりたいと願っておっても、まだ心身が子供のままじゃ。つま先立ちをし続けていたのじゃ。それじゃあ疲れるし、今のお前さんの様に横になって倒れていても、不思議じゃないわい」
キノジイに言われ、僕は大人のやる事をやろうとしており、背伸びばかりしようとしていた事に気がついた。
「じゃあ、子供の仕事に戻ればいいの?」
「それが一番いい。お前さんは他の村との交流を求めておったが、大事な自分の産まれた村の子供との交流が、おざなりになっておるのかもしれんぞ?」
キノジイに言われ、確かに僕は班長の仕事をキドさんやコシさんに任せ、他の物事をやっていた事が多かった気がした。
「わかった。じゃあ村に戻るね」
僕が立ち上がろうとすると、キノジイは普段杖代わりに使っている木の棒で、僕を軽く叩いた。
「たまには、のんびり昼寝でもしたらどうじゃ?」
キノジイの声色はいつもよりも優しく、何だかお母さんかお父さんのように感じた。
「キノジイ」
「なんじゃ?」
「キノジイの事を『お祖父ちゃん』って呼んでもいい?」
僕が尋ねると、キノジイは「そんな年じゃない」と即答した。僕はキノジイに『本当は何歳なの?』と続けて言おうとしたけど、それはどうでもいい様な気がした。僕にとって、キノジイはキノジイなのだから。
皆が新しい事をしようとしている中、僕自身は何をすればいいのか、少しわからなくなっていた。
二ツ森との交流はウドさんやホウさんが、久慈村についてはヤンさんとザシさんが、他の周辺の村にはお兄ちゃんが酋長の息子として行き、ジンさんと共に行き来している。
「それで、お前さんは子供の仕事が終わると、どうしてワシの家に来るんじゃ?」
キノジイが呆れ気味に、僕に尋ねてきた。最近、皆が忙しく働いている中、僕は何故かやる気が起きなくなっていたのだ。
「どうしてだろう。僕の提案した事はほとんど上手くいっているのに、どうしてやる気が出ないんだろう?」
「ワシに聞かれてもな」
僕はキノジイの家で横になり、横を向いて外を眺めた。
「どうしてお前が提案した事を、お前がやっていないんじゃ?」
「だって、二ツ森の交易に関してはウドさんとホウさんがやる事になって、久慈村にはヤンさんとザシさんが行って、他の村にはお兄ちゃんとジンさんが行って、栗やドングリの木の管理も大人たちがやって、あとイバさんはアワを育てていて、何だか僕のやる事が無くなったみたい」
僕は自分で言って気がついた。今まで自分が提案した事が、全て大人の仕事になってしまい、僕が入る事が出来なくなってしまっていたのだ。
そのことをキノジイに正直に話すと、「背伸びをしすぎて、疲れただけじゃろ」と、呆れたように言った。
「どういう事?」
「今までカラ、お前さんの様に動き回った子供をワシは知らんぞ。それも、大人がやる様な事もやっておったからな。お前さんは大人になりたいと願っておっても、まだ心身が子供のままじゃ。つま先立ちをし続けていたのじゃ。それじゃあ疲れるし、今のお前さんの様に横になって倒れていても、不思議じゃないわい」
キノジイに言われ、僕は大人のやる事をやろうとしており、背伸びばかりしようとしていた事に気がついた。
「じゃあ、子供の仕事に戻ればいいの?」
「それが一番いい。お前さんは他の村との交流を求めておったが、大事な自分の産まれた村の子供との交流が、おざなりになっておるのかもしれんぞ?」
キノジイに言われ、確かに僕は班長の仕事をキドさんやコシさんに任せ、他の物事をやっていた事が多かった気がした。
「わかった。じゃあ村に戻るね」
僕が立ち上がろうとすると、キノジイは普段杖代わりに使っている木の棒で、僕を軽く叩いた。
「たまには、のんびり昼寝でもしたらどうじゃ?」
キノジイの声色はいつもよりも優しく、何だかお母さんかお父さんのように感じた。
「キノジイ」
「なんじゃ?」
「キノジイの事を『お祖父ちゃん』って呼んでもいい?」
僕が尋ねると、キノジイは「そんな年じゃない」と即答した。僕はキノジイに『本当は何歳なの?』と続けて言おうとしたけど、それはどうでもいい様な気がした。僕にとって、キノジイはキノジイなのだから。
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