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第3章 惹かれる心
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「———報告は以上です」
「ご苦労だった。下がっていいぞ」
第二騎士団長室で小隊長からの報告書を受け取るとヴァイスはそう告げた。
「団長、お茶を淹れましょうか」
「ああ」
控えていた別の部下が部屋から出ていくのを見届けると、上着の懐へと手を入れ白いハンカチを取り出した。
ハンカチには装飾されたヴァイスのイニシャルが丁寧に刺繍されていた。
刺繍部分を指先でなぞると、そこから暖かくて心地の良い気が伝わってくるようだった。
青と灰色が組み合わされた糸に贈り主の瞳の色が思い出されてヴァイスは口元に笑みを浮かべた。
宰相家に娘がいたという噂は騎士団の中でも持ちきりだったが、自分には関係のない事と思っていた。
その娘が後宮の王妃の元へ行くのに護衛をするよう命じられた時も、何故自分がと不満があった。
宰相家の秘蔵の娘だからその辺の騎士には任せられないといわれ、しぶしぶ向かった先で———けれどそんな不満は、彼女と会った瞬間に吹き飛んでしまった。
その面立ちは兄とよく似ていたが、冷たい雰囲気のフェールに対して、ロゼは春に咲く花のような柔らかな印象を与えた。
自分を見上げる青灰色の瞳は吸い込まれそうな輝きを持ち、紅い唇から溢れる声は耳に心地良く響く。
社交界にはほとんど出ず女性と接する機会を自ら避けていたヴァイスだったが、他の貴族令嬢には抱いた事のない感情をロゼにはすぐに抱いたのを自覚していた。
繋がりを失いたくなくて花を贈った翌日、ロゼから返事とハンカチが届いた。
手紙には花のお礼と早く返事を返したかったのでイニシャルしか刺繍出来なかった事へのお詫び、そして彼女もまた、ヴァイスと過ごした時間が楽しかったという事が書かれていた。
「ロゼ」
口の中で呟いて、唇にハンカチをそっと近づけ……ふいにヴァイスの視線が鋭くなった。
「何だ」
「あ…いえ」
マグカップを手に入口に立っていたブレイク中尉は、マグカップを机に置くと視線をそっとヴァイスの手元へと移した。
「…それは女性からの贈り物ですか」
「だったら何だ」
「いや…団長もそういう顔をするんですね」
将軍の息子で色持ちとはいえ、二十五歳の若さで騎士団長となったヴァイスは仕事一筋で、これまで浮いた話も女性の影も全くなく、そんな彼を部下たちは心配していた。
「いつも冷静で堅い表情の団長を…こんな顔にさせる女性がとうとう現れるなんて」
「お前な…」
感極まって涙ぐんだ中尉をヴァイスがあきれ顔で見ていると、ドアをノックする音が聞こえた。
「失礼します。団長、将軍閣下がお呼びです」
「———分かった」
ハンカチをしまい、お茶を一口飲むとヴァイスは立ち上がった。
「お前、ノワール家の娘に花を贈ったそうだな」
いつも厳つい表情の将軍、オーウェン・アルジェント公爵はその口端に笑みを浮かべて言った。
「執事から報告があった。珍しくお前から連絡が来たから何事かと思えば花の手配を頼まれたと」
「…わざわざここでする話ですか」
「お前が家に寄り付かないからここでするしかないのだろうが」
他の者を人払いさせた将軍の執務室で、親子は二人きりで向かい合って座っていた。
騎士団長ともなれば家から通うのが普通だが、ヴァイスは士官時代同様、騎士団の宿舎で暮らしており父親と顔を合わせるのも勤務中くらいだった。
———家に頼むべきではなかったか。
ヴァイスは心の中でため息をついた。
だがまさか部下に花を手配させる訳にもいかず、また相手が公爵家の令嬢である以上、こちらの身分を使わなければ受け取ってもらえない可能性もあったため仕方なく実家の執事に頼んだのだ。
口止めしておくべきだったかと思ったが、あの忠義心の強い執事の事だ、口止めしてもきっと主人へ報告したであろう。
「それで、返事も貰えたそうだな」
「何が言いたいんです、父上」
「お前が本気でノワール家の娘を望むならば手を貸そうと思ってな」
「余計な事はしないで下さい」
「娘への婚姻申し込みが殺到しているそうだ。その中には王妃も入っているとか」
「王妃…まさか殿下に?!」
「ノワール家は全て断っているらしいがな」
思わず動揺したヴァイスに将軍は目を細めた。
「公爵家の娘を娶る事ができれば箔がつく。それはヴァイス、お前もだ」
「…俺は」
「将軍職はお前に継がせるつもりだ。———ディランは人の上に立てるだけの器がない」
将軍はため息をつくと宙を仰いだ。
「だが公爵位までお前に与えてしまうのもしのびない。今お前にやれるのはせいぜい伯爵位、あとはお前の成果次第だが…平和な時代が続くと我々の出番は少ないからな。功績も立てづらい」
国に取っては良い事だが。
そう言葉を続けて将軍はヴァイスを見た。
「将軍が伯爵では弱いが、色持ちのお前がやはり色持ちで公爵家の娘を娶れば文句は言われないだろう。娘を逃すなよ」
「…俺はそんなつもりで花を贈った訳ではありません」
「貴族社会は爵位と血筋がモノを言う。お前もいつまでも騎士仲間たちとばかりつるんでいないでアルジェント家の人間としてそろそろ腹をくくれ」
いつまでも社交界から距離を置いている息子にそう苦言した。
「…話はそれだけですか」
ヴァイスは立ち上がった。
「失礼いたします」
「———若いうちは恋の駆け引きも楽しいが」
息子の背中に向かって公爵は言った。
「お前たちを大勢の貴族が狙っている事を忘れるな」
婚姻の申し込みがあるのはロゼだけではない。
公爵家の次男としてのヴァイスを婿にと望む家も多くあるのだ。
「…肝に命じておきます」
わずかに振り返り、そう返すとヴァイスは執務室を出ていった。
「ご苦労だった。下がっていいぞ」
第二騎士団長室で小隊長からの報告書を受け取るとヴァイスはそう告げた。
「団長、お茶を淹れましょうか」
「ああ」
控えていた別の部下が部屋から出ていくのを見届けると、上着の懐へと手を入れ白いハンカチを取り出した。
ハンカチには装飾されたヴァイスのイニシャルが丁寧に刺繍されていた。
刺繍部分を指先でなぞると、そこから暖かくて心地の良い気が伝わってくるようだった。
青と灰色が組み合わされた糸に贈り主の瞳の色が思い出されてヴァイスは口元に笑みを浮かべた。
宰相家に娘がいたという噂は騎士団の中でも持ちきりだったが、自分には関係のない事と思っていた。
その娘が後宮の王妃の元へ行くのに護衛をするよう命じられた時も、何故自分がと不満があった。
宰相家の秘蔵の娘だからその辺の騎士には任せられないといわれ、しぶしぶ向かった先で———けれどそんな不満は、彼女と会った瞬間に吹き飛んでしまった。
その面立ちは兄とよく似ていたが、冷たい雰囲気のフェールに対して、ロゼは春に咲く花のような柔らかな印象を与えた。
自分を見上げる青灰色の瞳は吸い込まれそうな輝きを持ち、紅い唇から溢れる声は耳に心地良く響く。
社交界にはほとんど出ず女性と接する機会を自ら避けていたヴァイスだったが、他の貴族令嬢には抱いた事のない感情をロゼにはすぐに抱いたのを自覚していた。
繋がりを失いたくなくて花を贈った翌日、ロゼから返事とハンカチが届いた。
手紙には花のお礼と早く返事を返したかったのでイニシャルしか刺繍出来なかった事へのお詫び、そして彼女もまた、ヴァイスと過ごした時間が楽しかったという事が書かれていた。
「ロゼ」
口の中で呟いて、唇にハンカチをそっと近づけ……ふいにヴァイスの視線が鋭くなった。
「何だ」
「あ…いえ」
マグカップを手に入口に立っていたブレイク中尉は、マグカップを机に置くと視線をそっとヴァイスの手元へと移した。
「…それは女性からの贈り物ですか」
「だったら何だ」
「いや…団長もそういう顔をするんですね」
将軍の息子で色持ちとはいえ、二十五歳の若さで騎士団長となったヴァイスは仕事一筋で、これまで浮いた話も女性の影も全くなく、そんな彼を部下たちは心配していた。
「いつも冷静で堅い表情の団長を…こんな顔にさせる女性がとうとう現れるなんて」
「お前な…」
感極まって涙ぐんだ中尉をヴァイスがあきれ顔で見ていると、ドアをノックする音が聞こえた。
「失礼します。団長、将軍閣下がお呼びです」
「———分かった」
ハンカチをしまい、お茶を一口飲むとヴァイスは立ち上がった。
「お前、ノワール家の娘に花を贈ったそうだな」
いつも厳つい表情の将軍、オーウェン・アルジェント公爵はその口端に笑みを浮かべて言った。
「執事から報告があった。珍しくお前から連絡が来たから何事かと思えば花の手配を頼まれたと」
「…わざわざここでする話ですか」
「お前が家に寄り付かないからここでするしかないのだろうが」
他の者を人払いさせた将軍の執務室で、親子は二人きりで向かい合って座っていた。
騎士団長ともなれば家から通うのが普通だが、ヴァイスは士官時代同様、騎士団の宿舎で暮らしており父親と顔を合わせるのも勤務中くらいだった。
———家に頼むべきではなかったか。
ヴァイスは心の中でため息をついた。
だがまさか部下に花を手配させる訳にもいかず、また相手が公爵家の令嬢である以上、こちらの身分を使わなければ受け取ってもらえない可能性もあったため仕方なく実家の執事に頼んだのだ。
口止めしておくべきだったかと思ったが、あの忠義心の強い執事の事だ、口止めしてもきっと主人へ報告したであろう。
「それで、返事も貰えたそうだな」
「何が言いたいんです、父上」
「お前が本気でノワール家の娘を望むならば手を貸そうと思ってな」
「余計な事はしないで下さい」
「娘への婚姻申し込みが殺到しているそうだ。その中には王妃も入っているとか」
「王妃…まさか殿下に?!」
「ノワール家は全て断っているらしいがな」
思わず動揺したヴァイスに将軍は目を細めた。
「公爵家の娘を娶る事ができれば箔がつく。それはヴァイス、お前もだ」
「…俺は」
「将軍職はお前に継がせるつもりだ。———ディランは人の上に立てるだけの器がない」
将軍はため息をつくと宙を仰いだ。
「だが公爵位までお前に与えてしまうのもしのびない。今お前にやれるのはせいぜい伯爵位、あとはお前の成果次第だが…平和な時代が続くと我々の出番は少ないからな。功績も立てづらい」
国に取っては良い事だが。
そう言葉を続けて将軍はヴァイスを見た。
「将軍が伯爵では弱いが、色持ちのお前がやはり色持ちで公爵家の娘を娶れば文句は言われないだろう。娘を逃すなよ」
「…俺はそんなつもりで花を贈った訳ではありません」
「貴族社会は爵位と血筋がモノを言う。お前もいつまでも騎士仲間たちとばかりつるんでいないでアルジェント家の人間としてそろそろ腹をくくれ」
いつまでも社交界から距離を置いている息子にそう苦言した。
「…話はそれだけですか」
ヴァイスは立ち上がった。
「失礼いたします」
「———若いうちは恋の駆け引きも楽しいが」
息子の背中に向かって公爵は言った。
「お前たちを大勢の貴族が狙っている事を忘れるな」
婚姻の申し込みがあるのはロゼだけではない。
公爵家の次男としてのヴァイスを婿にと望む家も多くあるのだ。
「…肝に命じておきます」
わずかに振り返り、そう返すとヴァイスは執務室を出ていった。
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