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IF
【前編】一体、何があったのですか? (軽い凌辱後描写あり)
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あれは凄惨な光景だった、と彼女を運んできた警備隊の騎士は鉛を吐き出すように語った。
警備隊詰所に通報がきて彼らが到着した現場、ひっそりと隠れるような細い路地に目を覆いたくなる状態の女性が無造作に転がされていた。
衣服は無理矢理剥ぎ取られ、全裸と言って差し支えない状態で露になる肌には無数の跡。女性を中心として散らばる通常では考えられない夥しい量の白濁とした体液。それは女性がどんな暴行を受けたかを明確に示していた。
伴侶は生涯に唯一人という価値観を強く持つウィザンドラードで起きたとは信じられない惨たらしい光景に、警備隊に所属している騎士達と言えども言葉を失い、足は地に埋まったのかの様に動けなくなっていた。
静止した空気を破ったのは部下である騎士達を掻き分ける様に後方からやっていた部隊長だった。
いつもは騎士として恥じる事のない部下が突っ立っているだけの木偶の坊に成り下がった原因を視線に捉え、部隊長は一瞬動きを止めるがすぐさま動揺を抑え込むと、地の底からわき上がるような低い唸りを伴う声で「糞ったれが!」と吠え、部下を正気に戻す様に荒々しく指示を投げぶつけ始めた。
指示を出しながら部隊長は自身の階級にのみ着用を許されたマントを迷いなく外し、捨て転がされた女性に近付くと躊躇なくマントで毛先の一本、足の先さえも隠すように包み、抱き上げた。そのまま部隊の中で一番足の速い部下の名を呼ぶと女性を渡し、王城内の治癒所に運ぶように指示する。
女性を受け取った部下である騎士は部隊長の「行け!」という声を後方で聞きながら全身全霊を持って駆けた。
警備隊詰所に通報がきて彼らが到着した現場、ひっそりと隠れるような細い路地に目を覆いたくなる状態の女性が無造作に転がされていた。
衣服は無理矢理剥ぎ取られ、全裸と言って差し支えない状態で露になる肌には無数の跡。女性を中心として散らばる通常では考えられない夥しい量の白濁とした体液。それは女性がどんな暴行を受けたかを明確に示していた。
伴侶は生涯に唯一人という価値観を強く持つウィザンドラードで起きたとは信じられない惨たらしい光景に、警備隊に所属している騎士達と言えども言葉を失い、足は地に埋まったのかの様に動けなくなっていた。
静止した空気を破ったのは部下である騎士達を掻き分ける様に後方からやっていた部隊長だった。
いつもは騎士として恥じる事のない部下が突っ立っているだけの木偶の坊に成り下がった原因を視線に捉え、部隊長は一瞬動きを止めるがすぐさま動揺を抑え込むと、地の底からわき上がるような低い唸りを伴う声で「糞ったれが!」と吠え、部下を正気に戻す様に荒々しく指示を投げぶつけ始めた。
指示を出しながら部隊長は自身の階級にのみ着用を許されたマントを迷いなく外し、捨て転がされた女性に近付くと躊躇なくマントで毛先の一本、足の先さえも隠すように包み、抱き上げた。そのまま部隊の中で一番足の速い部下の名を呼ぶと女性を渡し、王城内の治癒所に運ぶように指示する。
女性を受け取った部下である騎士は部隊長の「行け!」という声を後方で聞きながら全身全霊を持って駆けた。
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