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第二章 波乱の魔導具品評会
二十七話 魔導具品評会
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本日、放課後にて、魔導具品評会が開催される。
場所は校舎から少し離れた訓練場。
今回のテーマが、学生の魔法訓練に相応しい魔導具を製作することに重きを置いている以上、当然の計らいだろう。周辺には、審査員とVIP見学者用の座席が用意されれており、立見の見学者も大勢いる。学園の生徒もいれば、冒険、商人、魔導具といった各ギルドの人員もチラホラいる。
元々、このイベント事態は極小規模で実施されていたけど、所属する学生たちの技術レベルが年々増加していき、ここ十年では中等部の時点で、プロと同レベルの技術を有した学生が出始め、年々注目度が上がっていく。そして去年、私たち中等部が世界を震撼させるほどの大発見を成し遂げ、良い意味でも悪い意味でも、国内で目立ってしまう。学内だけの小さな品評会だったものが、今では国内、いえ他国にも注目されるレベルになってしまった。多分、見学者の中に、他国の間者も混じっているでしょうね。私たち中等部も、対戦相手の高等部メンバーも、失敗は許されない。
私、アデリーヌ、オースティンの三人は発表の場となる訓練場の東側に位置するテントに、対する高等部メンバー三人は西側のテントに位置し、二チームともに最後の調整へと入っている。
誘拐から解放されて以降、私は、兄や高等部の状況を知らない。全部監視すると、品評会での進行方法も知ってしまうからよ。勝負である以上、対等でやらないとね。監視対象はあくまでお兄様、高等部達の開発状況に関しては、又聞きでしか知らないから、何らの秘策を残しているかもしれない。彼らが私の設計図を基に、一つの魔導具としてどこまで昇華させたのか、私はそれを期待している。
審査員の数は五人、高等部の先生方が二人、中等部の先生方が二人、去年審査員として参加した先生方は一人もいない。あれだけ問題を起こし、高等部の品位を落とせば当然でしょうね。そして最後の一人は、魔導具ギルドのギルドマスター。
どちらにも有利に働かないよう、厳選した人選ね。ただ、見学席の方をチラッと見ると、去年の審査員の教師たちもいるから、勝負の行方だけは気になるようね。
今年の司会進行役はウィンドル・アレイザード、お兄様自らが司会を立候補したらしいけど、何かを企んでいるのかしら? まあ、司会だから問題ないと思うけど。
お兄様が訓練場の中心に移動し始める。
そろそろ、品評会開始のようね。
「只今より、魔導具品評会を開催する。今年は、ウィンドル・アレイザードが司会を進行させてもらうことになった。見学者の方々も待ち遠しいようだから、早速始めたいと思う。この学内イベントが開始されてから、二十一年の年月が流れている。これまではいずれも高等部が勝利を収めていたが、去年初めて中等部が勝利し、世間を注目させただろう」
へえ、真面目に司会しているわ。
お兄様としては、単に目の前でこの行く末を見届けたかっただけなのかもね。
「例年通りだと、去年の敗者から魔導具を発表させる。本来であれば、高等部のメンバーたちから新規開発した魔導具を発表してもらうのだが、今回高等部側から後攻に回してほしいと要望された」
ここにきて、例年通りに培ってきた順番を破棄するの?
大勢の見学者達の前で言うのだから、高等部側も大恥をかくことになるのよ?
少しでも時間稼ぎをして、魔導具の微調整を行いたいってことかしら?
「突然の順番変更というものは、中等部側にとってもイレギュラーなことだ。そこで、中等部のメンバー全員が賛同を受けた場合に限り、許可することになったが如何だろうか?」
なるほど、そうきたか。私はアデリーヌとオースティンを見ると、二人とも言葉を発することなく、静かに頷いてくれたわ。私が兄に構わないことを伝えると、早速発表する場が整えられ、私たちは訓練場中央へと赴いていく。
発表者と魔導具の操縦者は私、魔導具の練習相手となってくれるのがオースティンとアデリーヌ。いよいよ発表するのだけど、肝心の高等部のメンバーの方は私たちを一瞥することもなく、魔導具の調整に取り掛かっている。どうやら、調整に相当手こずっているようね。
まあ、いいわ。
私たちは、自分たちの出来うる限りの力を使い、この勝負に勝つことよ。
さあ、始めましょう‼︎
場所は校舎から少し離れた訓練場。
今回のテーマが、学生の魔法訓練に相応しい魔導具を製作することに重きを置いている以上、当然の計らいだろう。周辺には、審査員とVIP見学者用の座席が用意されれており、立見の見学者も大勢いる。学園の生徒もいれば、冒険、商人、魔導具といった各ギルドの人員もチラホラいる。
元々、このイベント事態は極小規模で実施されていたけど、所属する学生たちの技術レベルが年々増加していき、ここ十年では中等部の時点で、プロと同レベルの技術を有した学生が出始め、年々注目度が上がっていく。そして去年、私たち中等部が世界を震撼させるほどの大発見を成し遂げ、良い意味でも悪い意味でも、国内で目立ってしまう。学内だけの小さな品評会だったものが、今では国内、いえ他国にも注目されるレベルになってしまった。多分、見学者の中に、他国の間者も混じっているでしょうね。私たち中等部も、対戦相手の高等部メンバーも、失敗は許されない。
私、アデリーヌ、オースティンの三人は発表の場となる訓練場の東側に位置するテントに、対する高等部メンバー三人は西側のテントに位置し、二チームともに最後の調整へと入っている。
誘拐から解放されて以降、私は、兄や高等部の状況を知らない。全部監視すると、品評会での進行方法も知ってしまうからよ。勝負である以上、対等でやらないとね。監視対象はあくまでお兄様、高等部達の開発状況に関しては、又聞きでしか知らないから、何らの秘策を残しているかもしれない。彼らが私の設計図を基に、一つの魔導具としてどこまで昇華させたのか、私はそれを期待している。
審査員の数は五人、高等部の先生方が二人、中等部の先生方が二人、去年審査員として参加した先生方は一人もいない。あれだけ問題を起こし、高等部の品位を落とせば当然でしょうね。そして最後の一人は、魔導具ギルドのギルドマスター。
どちらにも有利に働かないよう、厳選した人選ね。ただ、見学席の方をチラッと見ると、去年の審査員の教師たちもいるから、勝負の行方だけは気になるようね。
今年の司会進行役はウィンドル・アレイザード、お兄様自らが司会を立候補したらしいけど、何かを企んでいるのかしら? まあ、司会だから問題ないと思うけど。
お兄様が訓練場の中心に移動し始める。
そろそろ、品評会開始のようね。
「只今より、魔導具品評会を開催する。今年は、ウィンドル・アレイザードが司会を進行させてもらうことになった。見学者の方々も待ち遠しいようだから、早速始めたいと思う。この学内イベントが開始されてから、二十一年の年月が流れている。これまではいずれも高等部が勝利を収めていたが、去年初めて中等部が勝利し、世間を注目させただろう」
へえ、真面目に司会しているわ。
お兄様としては、単に目の前でこの行く末を見届けたかっただけなのかもね。
「例年通りだと、去年の敗者から魔導具を発表させる。本来であれば、高等部のメンバーたちから新規開発した魔導具を発表してもらうのだが、今回高等部側から後攻に回してほしいと要望された」
ここにきて、例年通りに培ってきた順番を破棄するの?
大勢の見学者達の前で言うのだから、高等部側も大恥をかくことになるのよ?
少しでも時間稼ぎをして、魔導具の微調整を行いたいってことかしら?
「突然の順番変更というものは、中等部側にとってもイレギュラーなことだ。そこで、中等部のメンバー全員が賛同を受けた場合に限り、許可することになったが如何だろうか?」
なるほど、そうきたか。私はアデリーヌとオースティンを見ると、二人とも言葉を発することなく、静かに頷いてくれたわ。私が兄に構わないことを伝えると、早速発表する場が整えられ、私たちは訓練場中央へと赴いていく。
発表者と魔導具の操縦者は私、魔導具の練習相手となってくれるのがオースティンとアデリーヌ。いよいよ発表するのだけど、肝心の高等部のメンバーの方は私たちを一瞥することもなく、魔導具の調整に取り掛かっている。どうやら、調整に相当手こずっているようね。
まあ、いいわ。
私たちは、自分たちの出来うる限りの力を使い、この勝負に勝つことよ。
さあ、始めましょう‼︎
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