加工を極めし転生者、チート化した幼女たちとの自由気ままな冒険ライフ

犬社護

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1話 おかしな女神との出会い

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学校の帰り道、居眠り運転によるトラックの暴走に巻き込まれ、僕は17年という短い生涯を終えた…はずだった。

ここは、何処だろう?
真上も真下も真っ白、意味不明な空間だ。
あの巨大トラックに轢かれたのだから、間違いなく死んでいるはずだけど。

目覚めると白い空間って、小説でいうところの転生前に起きる神との出会いのようだ。

「正解」

背後から、女性の声が聞こえた。
この手の場合、次の行動はこれしかない。

僕は相手を見ることなく、無言のまま、全力ダッシュで前へと駆け出し、天国行きか地上行きへの階段を探す。

「な!? ちょっと、待ちなさい!!」

待つわけないだろ。

あの暴走事故の原因は、運転手の居眠り運転であって、神様のミスで起きたものじゃない。

だから、神自らが僕のところへ来るわけがない。
どうせ、僕を地獄へと誘う悪霊とかだろ。
生前、霊感があり、霊とも会話できるせいで酷い目に遭ってきた。

6歳の時、父に憑いた生霊と話し合い、それを家族に話したことで、家庭崩壊が起き、一家離散となり、児童養護施設に引き取られた。

9歳、幽霊が施設内で行われている大人たちの悪事を僕に教え、証拠の隠し場所を提示してくれたから、それを携えて警察に告発したら、運営組織が崩壊、同時に施設自体も取り壊しとなった。

あの時は、僕も子供で、後先のことを考えていなかった。悪いことをしているから行動に移したけど、今思えば、組織上層部はヤクザと繋がり、何も知らない僕らに麻薬を栽培させ運搬させたりと、かなり悪どいことをやっていたな。当時、全員が未成年だったこともあり、逮捕こそされなかったけど、かなり世間を騒がせた。

また、警察が告発者の僕の名を関係性たちにうっかり口にしたせいで、孤児の子たちを含めた関係性全員から恨まれてしまった。ほとぼりが冷めるまで、警察上層部が僕を守ってくれたから殺されることもなかったけど。

他にも沢山あるけど、中学3年生の時に偶然知り合った陰陽師の女性から、陰陽道の知識と術を教わったことで、ようやく平穏と呼べる生活を手にした。あの日以降、僕はその女性を師と仰ぎ、陰陽道の世界と関わりながら生きてきた。交通事故で17歳7ヶ月で死を迎えてしまったけど、先生と知り合えたことが、僕にとっての唯一の救いだ。

しかし、死んだ以上、頼れるのは自分だけとなる。
死んでからも、悪霊共に振り回されてたまるか。
後方の女が、なんか必死に喋っているけど、無視だ無視。

「おーし、下界の見える穴を発見!!」

穴の向こうには、止まったトラック、轢かれた僕の無惨な身体、事故で集まった野次馬連中が見える。

「少しの間、浮遊霊となって先生の家へお邪魔しよう。悪霊よ、さらばだ」
「させません!!」

げ、浮遊霊として地上へエンジョイしようと思ったのに、穴を塞がれた!!
ムカついたから、後ろを振り向く。

そこには、妙齢の綺麗な女性がいて、服装も日本の女性が着るものとは異質で、どこか神秘的なものを感じるが、僕は騙されない。

「悪霊、僕を閉じ込めてどうするつもりだ?」

「今の状況を瞬時に察して、躊躇なく行動し地上へ戻ろうとするなんて……。私は、異世界の神フォルテシアです。私は地球の人々を観察しながら、自分の所望する魂をずっと探していました。今回、あなたが私の目に叶ったのです」

「そんな詐欺めいた言葉なんていらないよ。僕にとっては、異世界の神だろうと、悪霊と同義なんだよ。どいつもこいつも、自分の目的のことしか考えていない愚か者ばかりだからな」

くそ、奇襲作戦、失敗か。
戦うという選択肢もあるけど、僕は先生のようなチート人間じゃない。
逃げ場なしだな。

「私の想定した以上の神仏不信ですね」

自称女神(悪霊)は、呆れた顔をしている。

「当たり前だ!! 僕は子供の頃から、霊に好かれていた。そこには、呪われた犬神や水神、悪霊もいて、様々な形で僕に接触し、こっちが尋ねてもいないのに、自分たちの募らせた恨みを僕に話した後、そいつらを殺すため、僕の身体を貸せと言い放ち、許可なく勝手に乗っ取ろうとしたり、『1人じゃ奈落へ行くの怖いから、一緒に来てよ』と言って、僕の魂を強引に奈落(=地獄)へ引き摺り込もうとする奴もいた。僕にとって、神も仏も敵なんだよ!!」

この女性は、これまで見てきた地上の悪霊と異なる雰囲気を醸し出しているけど、異世界の女神と言われて、すぐに信じられるわけがない。

「神仏不信に人間不信、真に信じられるのは、自分の命を助けた陰陽師のみですか。これからの人生と向き合っていく上で、それくらい用心深い性格の方が、私としてもありがたいです。あなたには今の記憶を維持したまま、私の世界へ転生してもらいます」

僕の都合をサクッと無視して、いきなり自分の話かよ。
転生…まさか、本当に異世界の神なのか?
逆らえる力もないし、ここは黙って話を聞いた方が得策か。
転生なら、僕にも悪い話じゃない。

「わかったよ。話を聞きます」 
「ふふ、ようやく納得してくれましたか」

「この世界で生きる人々は、5・10・15歳の誕生日に、ギフトを1個ずつ神-私から与えられます。あなたの場合、5歳で【成長促進】、10歳で【配置転換】、15歳で【加工】を与えますので、人としての生を全うして下さい」

事前に、どんなギフトを貰えるのか教えてくれるのはいいけど、それだけのために僕と会う必要性はない。

「そして、あなたにはこの空間で、ステータス、ギフト、スキル、魔法に関わるあらゆる知識を貴方の知りたい範囲内で全て教えますので、ここでその扱いを学んだところで、優れた魔法士を輩出している貴族の家に転生してもらいます」

まさに、至れり尽せり状態だな。

「目的は?」
「勿論ありますが、貴方はそれを知らずに生きて下さい」

は? 

「貴方が天寿を全うした後、ここに来てもらいますので、その際に私の目的を教え、その達成率を教えましょう」

おいおい、目的を言わないと達成しようがないぞ。 

「不可解になるのもわかります。私はこれまでにも目的を言わないまま、あなたのような人間を地上へ送り込んでいます。合計で13人、平均達成率は21%、誤解のないよう言っておきますが、私があなたに試練を与えるとか、そういった要素は一切ありません。貴方は、自分の力で生を楽しんでくれて結構です」

ますます、目的が気になるんだけど?

「国を救えとか、人命救助とかだったら、達成できない自信がある」

何も言われない以上、そいつと接点がなければ助けようがないからな。

「ふふふ、それはそれで構いませんよ。実際、私のお気に入りの勇者と聖女が、あなたのような転生者によって殺されたケースもありましたから」

何故、その衝撃的事実を笑って言える?
奇妙な女神(悪霊)だけど、まあ敵意や悪意はないようだ。

「わかった、覚悟を決めたよ。どうせ逃げられないし、とことん付き合おう」
「あら、嬉しい。まずは、異世界イリファラートについての勉強からスタートしましょう」

僕は女神フォルテシアから、異世界に住む種族たち、大陸、国々、魔王や魔物のいる世界観、生活基準、身分制度、全種族が持つステータスシステム、神から授与されるギフト、人の資質と努力で発現するスキルと魔法、それらを僕の知る範囲内で全て教わった。

ただ、転生する上で、気になる点もある。

誕生日に貰える3つのギフト【成長促進】【配置転換】【加工】、これらの基本説明を受けた際、自分の転生先となる貴族の家柄について知りたいと思い質問すると、厄介な答えが返ってきた。

転生先は、僕の取得するギフトと極めて相性が悪い。だから、魔力に関わるあらゆる事を質問して実践していき、ギフトと共にその技術をとことん磨いた。どのくらいの時間が経過したのか不明だけど、全てにおいて満足し、転生の覚悟を決めると、女神が和かな顔で僕を見ていた。

「あなたなら、私の望む未来になるかもしれないわね」

僕は、女神の都合などを無視して、これでもかというくらいの質問をぶつけ、自分が納得するまで、この空間で鍛錬したのに、何故笑顔なんだ? 何故、そう思えるんだ?

「一応、お礼を言っておきますよ、女神様」
「あら、(悪霊)が消えているわね?」

僕の心を読まないでくれ。

「そりゃあ、ここまでの事をしてくれたのだから、敬意を表しますよ。あなたの望む生き方になるかは分かりませんけどね」

「それでいいわ。5歳の時に、前世の記憶を覚醒させます。10歳、15歳の誕生日で、私の見合う生き方をしている場合、おまけ特典を進呈しましょう」

「おまけ特典ね。ありがたく頂きます」
「それじゃあ、新たな生へいってらっしゃい」

僕の身体が輝きだすと、女神様は笑顔で手を振ってくれた。
目的不明である以上、僕の好きに生きさせてもらう。

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