4 / 57
第4話 今は西暦何年?そして名前決定
しおりを挟む
前回までのあらすじ
みなさん、目が見えるようになってわかったことがあります。巨人がいました。今のところ、3人です。この世界は巨人に支配れていたんですね。そして、今、俺がいる場所は、白く高い壁に囲まれています(ただのリビングです)。
☆☆☆
(生後16日目)
俺は正直侮っていたよ。子犬の体力を舐めていたな。あの後、昼以降も探検しようと思ったんだが、よちよち歩きだし、なによりも自分自身が小さい。リビング周辺を兄妹達とあそびながら歩いてたら、疲れて寝てしまった。結局、成果は殆どなかった。次の日もそうだ。どうも、1日の殆どの時間を寝てる気がする。
唯一あったとすれば、テレビの件だな。
体力つけないとな。あと、耳も聞こえるようになれば、大分違ってくるはず。とりあえず、今日はカレンダーと新聞を探そう。
---------カレンダー、さっそく見つけました。けど、高いよ!!!
どんだけ、高い場所に付けてるんだよ。高すぎて、数字がまったく見えん。あ、あの子のお母さんが台所にいる。試しに、アピールして見よう。
俺は目をぱっちりと開け、少し涙目になり、首を少し横に傾けた。
お願いします。抱っこして、カレンダーを見せて!
お母さんも、その視線に気づいてくれました。
「きゃあ、何、この子。物凄く、可愛い!!!抱っこしてスリスリしたいんだけど。ごめんね、今、夕食の準備してるの。危ないから、向こうに行っててね。」
あ、よく見ると包丁持ってるよ。何気に怖いな、包丁持ってると。
怒らせないようにしよう。夕食の準備中だったのか、残念。仕方ないか、新聞探そう。テレビの近くにあるテーブル付近を探索するとあった。テーブルの上に新聞らしきものがあったよ。けど、届かね~~~。子犬、不便すぎる。あ、母犬も小さいから、大きくなっても不便だ。
うーん、焦っても仕方ないか。
「ただいま~~。」
む!、あの子の匂いを感じる。
家に帰ってきたのかな。
「アリー、みんなただいま。」
「お帰りなさい。18時30分くらいにご飯できるわよ。」
「わかった~、なんか面白い番組やってないかなー」
「その前に、帰ったら、手を洗ってうがいでしょ。」
「はーい!」
あ、戻ってきた。テレビをつけるみたいだ。抱っこしてもらおう。
「ク~~ン」
足に抱きついて、アピールしてみた。
「可愛い!どうしたの?もしかして、テレビ見たいの?」
お、これは多分、わかってくれてるな。
「ワンワン」
「いいよ~、」
抱っこしてソファにあげてくれた。
「そういえば、お母さん、この子達、名前、決めなくてもいいの?」
「そうね、名前がないとやっぱり不便ね。楓、貴方が付けてあげなさい。」
「え、いいの?実は、もう決めてあるんだ。ちょっと待っててね。」
あれ、立ち上がって、2階に行ったぞ。どうしたんだろう?
あ、戻ってきた。何か紙を持ってるな。
「アリー、この子達の名前を決めたんだ。この子は女の子だからリル、あとの2匹は男の子だから、この子がレオでどうかな?」
それぞれの子犬に何か見せてるな。えーと、!リルとレオかいいね。
可愛いしカッコいいからいいよ。
すると、今度は、こっちにやって来て紙を見せてくれた。
ワクワク、さあ、俺の名前は。
「貴方は、ラッキーだよ。」
は!なんで、俺がラッキーなの?俺だけ安直だろ!
俺は猛抗議した。
「ほら、お母さん、ラッキーも喜んでるよ。」
喜んでねーよ!耳はまだ聞こえないけど、なんとなくわかるぞ。
抗議してるんだよ、気づけよ。
「うーん、リルとレオは良いと思うんだけど、ラッキーはどうかな?」
「だって、この子だけ、他の犬と何か違うんだよね。どう言ったらいいかわからないんだけど、でも私達に何か幸運を運んで来てくれそうな気がするから。」
「だから、ラッキーね。ふふ、いいんじゃない。」
「やったー。貴方は今日からラッキーだよ。」
げ、喜んでるてことはラッキーで決まりか!
はあ、仕方ないか。
今日から俺はラッキーだ。なんか、複雑。
☆☆☆
さあ、テレビを見るか。あ、そういえば、ここからなら、テーブルに届くぞ。よし、あの子にお願いしよう。
「クーン」
「どうしたの?」
俺は、テーブルに行きたいと足を動かした。
「え、テーブルの上に乗りたいの?駄目だよ、危ないから、」
あ、これは駄目だな。口の動きでわかった。仕方ないか、テレビ見よう。
ちょうどバーゲンのCM中か。え、えー~~~!
おい、まじか!
わかっちゃったよ、今、西暦何年か?
西暦2016年だ。俺が死んでから28年経ってるよ!
まじか~~~。そんな未来に転生したのかって、あれ、別にそこまで未来てわけでもないか。でも、28年かー。なら、俺の当時の知り合いや妹、両親たちも生きてるだろうな。
妹は、もう41歳になってるから、順調なら子供もいるな。
いつか会ってみたいな。俺、犬だけど。
ふふふ、やろうと思えば、人間ともコミニュケーションは可能だ。なんたって、前世の記憶があるからな。紙に字を書くだけだ。いわゆる筆談だな。
だが、よく考えろ、俺。
そんなことしたら、大騒ぎになるぞ。下手したら、テレビ出演してアイドル犬になるかもしれん。そんなのはごめんだ!
この2日、テレビ番組を見ててわかったが、犬や猫がCMにでて、そこから一躍、時の人じゃない、時の犬や猫になったケースがあるからな。振り回されるのは好きじゃない。
でも、今後、飼い主のことを考えると字を書けるように練習だけでもしておこう。
必要な時がくるかもしれない。
もう少ししたら、耳も聞こえてくるだろうし、それまでは体力をつけておこう!
あー、会話がしたい。早く、母犬や兄妹達と話がしたいぜ。
というか、俺、犬語、喋れるのかな?
みなさん、目が見えるようになってわかったことがあります。巨人がいました。今のところ、3人です。この世界は巨人に支配れていたんですね。そして、今、俺がいる場所は、白く高い壁に囲まれています(ただのリビングです)。
☆☆☆
(生後16日目)
俺は正直侮っていたよ。子犬の体力を舐めていたな。あの後、昼以降も探検しようと思ったんだが、よちよち歩きだし、なによりも自分自身が小さい。リビング周辺を兄妹達とあそびながら歩いてたら、疲れて寝てしまった。結局、成果は殆どなかった。次の日もそうだ。どうも、1日の殆どの時間を寝てる気がする。
唯一あったとすれば、テレビの件だな。
体力つけないとな。あと、耳も聞こえるようになれば、大分違ってくるはず。とりあえず、今日はカレンダーと新聞を探そう。
---------カレンダー、さっそく見つけました。けど、高いよ!!!
どんだけ、高い場所に付けてるんだよ。高すぎて、数字がまったく見えん。あ、あの子のお母さんが台所にいる。試しに、アピールして見よう。
俺は目をぱっちりと開け、少し涙目になり、首を少し横に傾けた。
お願いします。抱っこして、カレンダーを見せて!
お母さんも、その視線に気づいてくれました。
「きゃあ、何、この子。物凄く、可愛い!!!抱っこしてスリスリしたいんだけど。ごめんね、今、夕食の準備してるの。危ないから、向こうに行っててね。」
あ、よく見ると包丁持ってるよ。何気に怖いな、包丁持ってると。
怒らせないようにしよう。夕食の準備中だったのか、残念。仕方ないか、新聞探そう。テレビの近くにあるテーブル付近を探索するとあった。テーブルの上に新聞らしきものがあったよ。けど、届かね~~~。子犬、不便すぎる。あ、母犬も小さいから、大きくなっても不便だ。
うーん、焦っても仕方ないか。
「ただいま~~。」
む!、あの子の匂いを感じる。
家に帰ってきたのかな。
「アリー、みんなただいま。」
「お帰りなさい。18時30分くらいにご飯できるわよ。」
「わかった~、なんか面白い番組やってないかなー」
「その前に、帰ったら、手を洗ってうがいでしょ。」
「はーい!」
あ、戻ってきた。テレビをつけるみたいだ。抱っこしてもらおう。
「ク~~ン」
足に抱きついて、アピールしてみた。
「可愛い!どうしたの?もしかして、テレビ見たいの?」
お、これは多分、わかってくれてるな。
「ワンワン」
「いいよ~、」
抱っこしてソファにあげてくれた。
「そういえば、お母さん、この子達、名前、決めなくてもいいの?」
「そうね、名前がないとやっぱり不便ね。楓、貴方が付けてあげなさい。」
「え、いいの?実は、もう決めてあるんだ。ちょっと待っててね。」
あれ、立ち上がって、2階に行ったぞ。どうしたんだろう?
あ、戻ってきた。何か紙を持ってるな。
「アリー、この子達の名前を決めたんだ。この子は女の子だからリル、あとの2匹は男の子だから、この子がレオでどうかな?」
それぞれの子犬に何か見せてるな。えーと、!リルとレオかいいね。
可愛いしカッコいいからいいよ。
すると、今度は、こっちにやって来て紙を見せてくれた。
ワクワク、さあ、俺の名前は。
「貴方は、ラッキーだよ。」
は!なんで、俺がラッキーなの?俺だけ安直だろ!
俺は猛抗議した。
「ほら、お母さん、ラッキーも喜んでるよ。」
喜んでねーよ!耳はまだ聞こえないけど、なんとなくわかるぞ。
抗議してるんだよ、気づけよ。
「うーん、リルとレオは良いと思うんだけど、ラッキーはどうかな?」
「だって、この子だけ、他の犬と何か違うんだよね。どう言ったらいいかわからないんだけど、でも私達に何か幸運を運んで来てくれそうな気がするから。」
「だから、ラッキーね。ふふ、いいんじゃない。」
「やったー。貴方は今日からラッキーだよ。」
げ、喜んでるてことはラッキーで決まりか!
はあ、仕方ないか。
今日から俺はラッキーだ。なんか、複雑。
☆☆☆
さあ、テレビを見るか。あ、そういえば、ここからなら、テーブルに届くぞ。よし、あの子にお願いしよう。
「クーン」
「どうしたの?」
俺は、テーブルに行きたいと足を動かした。
「え、テーブルの上に乗りたいの?駄目だよ、危ないから、」
あ、これは駄目だな。口の動きでわかった。仕方ないか、テレビ見よう。
ちょうどバーゲンのCM中か。え、えー~~~!
おい、まじか!
わかっちゃったよ、今、西暦何年か?
西暦2016年だ。俺が死んでから28年経ってるよ!
まじか~~~。そんな未来に転生したのかって、あれ、別にそこまで未来てわけでもないか。でも、28年かー。なら、俺の当時の知り合いや妹、両親たちも生きてるだろうな。
妹は、もう41歳になってるから、順調なら子供もいるな。
いつか会ってみたいな。俺、犬だけど。
ふふふ、やろうと思えば、人間ともコミニュケーションは可能だ。なんたって、前世の記憶があるからな。紙に字を書くだけだ。いわゆる筆談だな。
だが、よく考えろ、俺。
そんなことしたら、大騒ぎになるぞ。下手したら、テレビ出演してアイドル犬になるかもしれん。そんなのはごめんだ!
この2日、テレビ番組を見ててわかったが、犬や猫がCMにでて、そこから一躍、時の人じゃない、時の犬や猫になったケースがあるからな。振り回されるのは好きじゃない。
でも、今後、飼い主のことを考えると字を書けるように練習だけでもしておこう。
必要な時がくるかもしれない。
もう少ししたら、耳も聞こえてくるだろうし、それまでは体力をつけておこう!
あー、会話がしたい。早く、母犬や兄妹達と話がしたいぜ。
というか、俺、犬語、喋れるのかな?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
239
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる