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「よく人の言うことを聞く小鳥ですね」
「そうなの、動物って人よりも賢いって聞くし言ってることわかるのかしれない」
「ふふ、そうですね。姫様はなんだかお姫様らしくないですね」
「えっ?」
「あっ、すみません。姫様に失礼な事言ってしまいました、お許しください」
「いいの、私自分の国でもお手伝いさんとはこういう風に話していたので気にしないで?」
「ありがとうございます、姫様はお優しいのですね。ここに使えてからそんな優しい事を言われたのは初めてなんです」
「他の方もそう言っていましたね、ここの人は厳しいのかな?」
「どうでしょう、やはり私たち使用人と国王や王子や姫様では身分が違いますし、仕方ありません」
「そうだけど、私はそういう身分が違うからとかそういうのは好きじゃなくて、こんな事言ったら変かもしれないけど私は姫になんて産まれたくなかった、でもそれは今私が姫として生きているから思える事で、きっと私の様な身分に憧れている人もたくさんいると思うし、私はお姫様の自覚も資格もないのです」
「姫様‥そうですね、庶民の私たちから見ればとても羨ましい世界だと思います。綺麗な服を着て大きなお城に住んで毎日おいしい食事が食べられてって思いますよね、でもきっと苦労も私たち庶民よりたくさんされてるんだろうなって思うと私は私で良かったなって思うんです」
「苦労なんて私はしてません、国のみなの為だったらなんでも出来ますから」
「さすが姫様ですね、十分姫様としての自覚も資格もお持ちですね。さあそろそろ上がりましょうか」
私は頷き湯船から出ると慣れた手つきで体を拭いてくれる、そしてドレスを着せてくれる
そのまま手を引かれて鏡の前へ
「姫様、とてもお綺麗です。お世話をさせていただけて光栄でした」
「ありがとう、恥ずかしいですね。私もついに‥」
「緊張されてますか?大丈夫です、今姫様は世界中で一番お綺麗です自信をお持ちになってください」
私はゆっくりと頷いた
もうすぐ、もうすぐ私はこの国の姫になりシェイド王子の妻になる
それでいい、それでいいんだ
我が儘が叶うならこの姿ユノウに見て欲しかったな
きっと怒るんだろうな
でも誰よりも綺麗だって褒めてくれるんだろうな
手を握ってあの綺麗な目をキラキラさせて綺麗ですねって言ってくれるんだろうな
「姫様、シェイド王子も準備が出来たそうなので儀式の間へご案内します」
「はい、お願いします。小鳥さんの事よろしくお願いします」
「では後で姫様のお部屋にお連れしておきます」
お手伝いさんに手を引かれて部屋を後にする
私を気遣ってゆっくり歩いてくれる
儀式の間ってどんなところだろう、なんか怖い気もする
儀式の間の扉の前まで来た
私は自分の鼓動がとても早くなっていた事に気が付いた
どうしよう急にすごく緊張してきた
一国の姫なんだ、どっしり構えないと
でも無理かも
経験した事ないし、聞いておけば良かった‥
「姫様大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃないかな‥急に緊張して怖くなってきた」
「大丈夫ですよ、王子がちゃんとリードしてくださいますよ。何度も何度も練習されておりましたから」
「シェイド王子が?」
「はい、全てご自分でお決めにならないといけないとすごく責任感を持って準備されておりました、きっと姫様の事がとても大事なのだなと見ていてわかるぐらいでした、羨ましいです」
「そうだったんだ‥」
「今お召しのドレスも時間をかけてお選びになっておりました、姫様の雰囲気に合う様にと」
「ありがとう、シェイド王子が頑張ってくれたんだから私も頑張ってきます」
「はい、見守っております」
扉の前に立ち深呼吸して目を閉じた
「そうなの、動物って人よりも賢いって聞くし言ってることわかるのかしれない」
「ふふ、そうですね。姫様はなんだかお姫様らしくないですね」
「えっ?」
「あっ、すみません。姫様に失礼な事言ってしまいました、お許しください」
「いいの、私自分の国でもお手伝いさんとはこういう風に話していたので気にしないで?」
「ありがとうございます、姫様はお優しいのですね。ここに使えてからそんな優しい事を言われたのは初めてなんです」
「他の方もそう言っていましたね、ここの人は厳しいのかな?」
「どうでしょう、やはり私たち使用人と国王や王子や姫様では身分が違いますし、仕方ありません」
「そうだけど、私はそういう身分が違うからとかそういうのは好きじゃなくて、こんな事言ったら変かもしれないけど私は姫になんて産まれたくなかった、でもそれは今私が姫として生きているから思える事で、きっと私の様な身分に憧れている人もたくさんいると思うし、私はお姫様の自覚も資格もないのです」
「姫様‥そうですね、庶民の私たちから見ればとても羨ましい世界だと思います。綺麗な服を着て大きなお城に住んで毎日おいしい食事が食べられてって思いますよね、でもきっと苦労も私たち庶民よりたくさんされてるんだろうなって思うと私は私で良かったなって思うんです」
「苦労なんて私はしてません、国のみなの為だったらなんでも出来ますから」
「さすが姫様ですね、十分姫様としての自覚も資格もお持ちですね。さあそろそろ上がりましょうか」
私は頷き湯船から出ると慣れた手つきで体を拭いてくれる、そしてドレスを着せてくれる
そのまま手を引かれて鏡の前へ
「姫様、とてもお綺麗です。お世話をさせていただけて光栄でした」
「ありがとう、恥ずかしいですね。私もついに‥」
「緊張されてますか?大丈夫です、今姫様は世界中で一番お綺麗です自信をお持ちになってください」
私はゆっくりと頷いた
もうすぐ、もうすぐ私はこの国の姫になりシェイド王子の妻になる
それでいい、それでいいんだ
我が儘が叶うならこの姿ユノウに見て欲しかったな
きっと怒るんだろうな
でも誰よりも綺麗だって褒めてくれるんだろうな
手を握ってあの綺麗な目をキラキラさせて綺麗ですねって言ってくれるんだろうな
「姫様、シェイド王子も準備が出来たそうなので儀式の間へご案内します」
「はい、お願いします。小鳥さんの事よろしくお願いします」
「では後で姫様のお部屋にお連れしておきます」
お手伝いさんに手を引かれて部屋を後にする
私を気遣ってゆっくり歩いてくれる
儀式の間ってどんなところだろう、なんか怖い気もする
儀式の間の扉の前まで来た
私は自分の鼓動がとても早くなっていた事に気が付いた
どうしよう急にすごく緊張してきた
一国の姫なんだ、どっしり構えないと
でも無理かも
経験した事ないし、聞いておけば良かった‥
「姫様大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃないかな‥急に緊張して怖くなってきた」
「大丈夫ですよ、王子がちゃんとリードしてくださいますよ。何度も何度も練習されておりましたから」
「シェイド王子が?」
「はい、全てご自分でお決めにならないといけないとすごく責任感を持って準備されておりました、きっと姫様の事がとても大事なのだなと見ていてわかるぐらいでした、羨ましいです」
「そうだったんだ‥」
「今お召しのドレスも時間をかけてお選びになっておりました、姫様の雰囲気に合う様にと」
「ありがとう、シェイド王子が頑張ってくれたんだから私も頑張ってきます」
「はい、見守っております」
扉の前に立ち深呼吸して目を閉じた
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