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第5章・揺心
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その日。
宇佐美は雑踏の中を歩いていた。
街の中を歩いていると色々な声が聞こえてくる。
その多くは現実の会話だが、時折聞こえてくる――囁くような声。
それが幾重にも層になって襲ってくる。
『こいつ、マジでムカつく!』
『なんなの?あの子、気に入らない』
『ふざけやがって!一発ぐらいヤラせろよ』
『もういい加減にして!ウンザリだわ………』
『早く死ねよ!』
『死んじまえ』
『死ねばいいのに』
『みんな死んじゃえ…』
『死ね』
『しね』
『シネ』
「――」
宇佐美は耐え切れず、耳を塞いでその場にしゃがみ込んだ。
(もういやだ……)
耳を塞いだまま、人の流れの中に埋もれるように身を震わせ蹲る。
こんな世界から、早く消えてなくなりたい。
もうこれ以上耐えられない……
自分の存在など、路傍の石ころみたいなものだ。その証拠に、誰も気にすることなく通り過ぎていくじゃないか。自分1人がこの世から消えたところで、悲しむ人など誰もいない。
(そうさ……誰もいない――)
そう思った時――ふと。
誰かの気配を感じて目を開いた。すぐ目の前に足が見えた。
ゆっくりと視線を上げると男が1人、心配そうに自分を見下ろしている。
「大丈夫かい?気分でも悪いの?」
優しい目をしたその男は、そっと手を差し伸べてきた。
怯えた目で自分を見上げる宇佐美に、男は「大丈夫だよ」と言った。
君だけじゃない――と。
「――彼は路上で蹲っていた。母親を亡くしたばかりで、精神状態はボロボロだったよ。完全に世界を遮断していて……周囲の人は誰も彼の存在に気づいていなかった」
「……」
「もしあの時、私が彼に声を掛けなかったら、きっと自ら命を絶っていただろうね。そのくらい危うい状態だった」
野崎は黙って聞いていた。
「彼が不思議な力を持っていることはすぐに分かったよ。私も似たような感覚を持っているからね。でも彼はコントロールを失っていた。母親の死がきっかけだろうが、ありとあらゆる声や気配を感じてしまっていて――あれでは気が変になるだろうと思ったよ」
神原はそう言って小さく笑った。
「必要に応じて目を閉じること。耳を塞ぐこと。それを上手にコントロール出来るようになれば大丈夫」
そう言うと、神原は野崎の顔を覗き込んだ。
「ああ見えて、彼は真面目な男だろう?家庭の事情で進学できなかったが、頭もキレる。しっかりした意見も言うし、文章も書く。ちょうどこの出版社を立ち上げたばかりの頃で、試みにコラムを書かせたら、これが結構評判良くてね」
神原は笑うと「彼なりの【目には見えない世界】はなかなか面白い。機会があったら読んでみるといい」
そう言って神原は雑誌を一冊、野崎の前に差し出した。野崎はそれを手に取ると、パラパラとめくった。その様子を見ながら、神原はソファーに深くもたれると、まるで独り言のように呟いた。
「彼は素晴らしい力を持っているのに、それに気づいていない。むしろ恐れている。自分の力は人を傷つけるだけだと……だから人に心を開かない」
「……」
「8年も一緒にいるのに、私は宇佐美君のことをほとんど知らない。彼は自ら語ることもないし、見せてもくれない。この私の力をもってしても知りえない人間がいるとは……驚きだ!」
そう言って、大げさに両手を広げる神原に野崎は笑った。
「もう気づていると思うが……彼は人の心を読むことが出来る――というより、聞こえてしまうらしい」
「やっぱり、そうですか」
野崎は雑誌をめくる手を止めて言った。そんな気はしたが……聞こえない声を聞くというのは、そういう声も含めてのことか。
「聞きたくない相手の本音を、無意識とはいえ聞いてしまうのは辛いだろう。良い事ばかりじゃないだろうからな」
「でしょうね……」
聞かれる方もたまったものではないが、と野崎は思った。でもそんなことがあれば、嫌でも人と関わるのが怖くなるだろう。いくら本音で付き合いたいとは言え、建前が必要な時もある。
人間関係は本音と建前のバランスだ。
「彼は自分の本心を決して明かそうとしないが、でも私には分かるんだ。彼は変わりたいと願っているんだとね」
「……」
「本当は人と深く関わりたい。人を信じて付き合いたい。誰かを本気で愛したい……とね」
「……」
「自分は一生独りでいいなんて強がっているが、あれは宇佐美君の本心ではないよ」
笑っているのに、どこか寂しそうに見えたことを思い出す。
そっけない素振りをしておきながら、時折甘えたような目で見てくることも。
急に寄ってきて「おやすみなさい」と挨拶してきた時も……変な奴だとは思ったが、不思議と嫌な感じはしなかった。
あいつなりに近づきたいと思っていたのだろうか?自分の急な呼び出しにも、文句ひとつ言わずにやってきたし、不満そうな顔をしながらも、協力は惜しまない。
つかみどころのない、やりにくい奴だと思っていたが――
何故だか唐突に、宇佐美と会って話がしたいと思った。
そんな野崎の心境を察したのか、神原は言った。
「彼を救ってくれないか?」
「え?」
「今の野崎になら、きっとそれが出来る」
野崎はじっと神原を見た。
「ずっと引き合わせるタイミングを迷っていたが、ようやく分かったんだ。今がその時だったんだと。時機到来だよ」
「…」
「彼の本質を見極めて、認めてあげることができれば、きっと最高のアシストをしてくれるはずだ」
「先生……」
「お互い、最高のパートナーになるよ。それは私が保証する。私のプライドを懸けてね」
野崎は黙ったまま俯いた。
自分が……宇佐美を救う?彼が変わる手助けをしろってこと?
黙ったまま、野崎はしばらく手にしていた雑誌をパラパラとめくっていたが、「買い被りすぎですよ」と呟いて苦笑した。
「俺に彼を救う力なんてないです……自分のことだってちゃんと出来てないのに」
夫婦間の問題を先送りにしている現状が頭をもたげる。
「心を開いてくれない相手を救うなんて……俺にはそんなこと――」
「――」
じっと自分を見る神原の視線を避けるように、野崎はゆっくりソファーから立ち上がると「でも、努力はしますよ」と言った。
神原は何も言わず。ただ静かに頷いた。
それで十分だと思ったからだ。
無理と言わないところが、この男の良い所だな……
一礼して去っていく野崎を、神原は黙って見送った。
宇佐美は雑踏の中を歩いていた。
街の中を歩いていると色々な声が聞こえてくる。
その多くは現実の会話だが、時折聞こえてくる――囁くような声。
それが幾重にも層になって襲ってくる。
『こいつ、マジでムカつく!』
『なんなの?あの子、気に入らない』
『ふざけやがって!一発ぐらいヤラせろよ』
『もういい加減にして!ウンザリだわ………』
『早く死ねよ!』
『死んじまえ』
『死ねばいいのに』
『みんな死んじゃえ…』
『死ね』
『しね』
『シネ』
「――」
宇佐美は耐え切れず、耳を塞いでその場にしゃがみ込んだ。
(もういやだ……)
耳を塞いだまま、人の流れの中に埋もれるように身を震わせ蹲る。
こんな世界から、早く消えてなくなりたい。
もうこれ以上耐えられない……
自分の存在など、路傍の石ころみたいなものだ。その証拠に、誰も気にすることなく通り過ぎていくじゃないか。自分1人がこの世から消えたところで、悲しむ人など誰もいない。
(そうさ……誰もいない――)
そう思った時――ふと。
誰かの気配を感じて目を開いた。すぐ目の前に足が見えた。
ゆっくりと視線を上げると男が1人、心配そうに自分を見下ろしている。
「大丈夫かい?気分でも悪いの?」
優しい目をしたその男は、そっと手を差し伸べてきた。
怯えた目で自分を見上げる宇佐美に、男は「大丈夫だよ」と言った。
君だけじゃない――と。
「――彼は路上で蹲っていた。母親を亡くしたばかりで、精神状態はボロボロだったよ。完全に世界を遮断していて……周囲の人は誰も彼の存在に気づいていなかった」
「……」
「もしあの時、私が彼に声を掛けなかったら、きっと自ら命を絶っていただろうね。そのくらい危うい状態だった」
野崎は黙って聞いていた。
「彼が不思議な力を持っていることはすぐに分かったよ。私も似たような感覚を持っているからね。でも彼はコントロールを失っていた。母親の死がきっかけだろうが、ありとあらゆる声や気配を感じてしまっていて――あれでは気が変になるだろうと思ったよ」
神原はそう言って小さく笑った。
「必要に応じて目を閉じること。耳を塞ぐこと。それを上手にコントロール出来るようになれば大丈夫」
そう言うと、神原は野崎の顔を覗き込んだ。
「ああ見えて、彼は真面目な男だろう?家庭の事情で進学できなかったが、頭もキレる。しっかりした意見も言うし、文章も書く。ちょうどこの出版社を立ち上げたばかりの頃で、試みにコラムを書かせたら、これが結構評判良くてね」
神原は笑うと「彼なりの【目には見えない世界】はなかなか面白い。機会があったら読んでみるといい」
そう言って神原は雑誌を一冊、野崎の前に差し出した。野崎はそれを手に取ると、パラパラとめくった。その様子を見ながら、神原はソファーに深くもたれると、まるで独り言のように呟いた。
「彼は素晴らしい力を持っているのに、それに気づいていない。むしろ恐れている。自分の力は人を傷つけるだけだと……だから人に心を開かない」
「……」
「8年も一緒にいるのに、私は宇佐美君のことをほとんど知らない。彼は自ら語ることもないし、見せてもくれない。この私の力をもってしても知りえない人間がいるとは……驚きだ!」
そう言って、大げさに両手を広げる神原に野崎は笑った。
「もう気づていると思うが……彼は人の心を読むことが出来る――というより、聞こえてしまうらしい」
「やっぱり、そうですか」
野崎は雑誌をめくる手を止めて言った。そんな気はしたが……聞こえない声を聞くというのは、そういう声も含めてのことか。
「聞きたくない相手の本音を、無意識とはいえ聞いてしまうのは辛いだろう。良い事ばかりじゃないだろうからな」
「でしょうね……」
聞かれる方もたまったものではないが、と野崎は思った。でもそんなことがあれば、嫌でも人と関わるのが怖くなるだろう。いくら本音で付き合いたいとは言え、建前が必要な時もある。
人間関係は本音と建前のバランスだ。
「彼は自分の本心を決して明かそうとしないが、でも私には分かるんだ。彼は変わりたいと願っているんだとね」
「……」
「本当は人と深く関わりたい。人を信じて付き合いたい。誰かを本気で愛したい……とね」
「……」
「自分は一生独りでいいなんて強がっているが、あれは宇佐美君の本心ではないよ」
笑っているのに、どこか寂しそうに見えたことを思い出す。
そっけない素振りをしておきながら、時折甘えたような目で見てくることも。
急に寄ってきて「おやすみなさい」と挨拶してきた時も……変な奴だとは思ったが、不思議と嫌な感じはしなかった。
あいつなりに近づきたいと思っていたのだろうか?自分の急な呼び出しにも、文句ひとつ言わずにやってきたし、不満そうな顔をしながらも、協力は惜しまない。
つかみどころのない、やりにくい奴だと思っていたが――
何故だか唐突に、宇佐美と会って話がしたいと思った。
そんな野崎の心境を察したのか、神原は言った。
「彼を救ってくれないか?」
「え?」
「今の野崎になら、きっとそれが出来る」
野崎はじっと神原を見た。
「ずっと引き合わせるタイミングを迷っていたが、ようやく分かったんだ。今がその時だったんだと。時機到来だよ」
「…」
「彼の本質を見極めて、認めてあげることができれば、きっと最高のアシストをしてくれるはずだ」
「先生……」
「お互い、最高のパートナーになるよ。それは私が保証する。私のプライドを懸けてね」
野崎は黙ったまま俯いた。
自分が……宇佐美を救う?彼が変わる手助けをしろってこと?
黙ったまま、野崎はしばらく手にしていた雑誌をパラパラとめくっていたが、「買い被りすぎですよ」と呟いて苦笑した。
「俺に彼を救う力なんてないです……自分のことだってちゃんと出来てないのに」
夫婦間の問題を先送りにしている現状が頭をもたげる。
「心を開いてくれない相手を救うなんて……俺にはそんなこと――」
「――」
じっと自分を見る神原の視線を避けるように、野崎はゆっくりソファーから立ち上がると「でも、努力はしますよ」と言った。
神原は何も言わず。ただ静かに頷いた。
それで十分だと思ったからだ。
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