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第二章 始めてのクエスト
31話 女の子
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考えた結論。
結局正直に説明するしか無い。
しっかり説明して、状況を理解してもらったあと対面してもらう。
そんな当たり前の方法しか思いつかなかった。
そして、大事なことほど当たり前を当たり前にやったほうがいいと思った。
ということで、リンとギギャーギルゥさんに森の中で待っててもらって、まずは僕の方から子供たちに状況を説明する。
「ということで、森にいたゴブリンはリンの乳姉妹……生まれたときから一緒に育ったゴブリンでした」
僕の前に並んだ子供たちはみんな「ほへー」という顔をして聞いている。
普通なら一生遭遇する機会のない出来事なので実感が湧いてないんだと思う。
「今、そのゴブリンはこの孤児院にリンと一緒に住まわせてほしいとお願いしに来ています」
「えっ!?来てるのっ!?どこっ!?どこどこっ!?」
僕の言葉を聞いたノゾミちゃんは妙に嬉しそうに森の方、僕の出てきたあたりを見回している。
「え、えっと、今は森の中で待っててもらってるけど……。
え?なんていうか……会うの嫌じゃないの?」
「え?なんで?リンちゃんの兄弟なんでしょ?」
「い、いや、そうなんだけどね……」
あれ?なんだこれ?
もしかして、ノゾミちゃんにギギャーギルゥさんがゴブリンってこと、ちゃんと伝わってない?
リンみたいなハーフゴブリンを想像してるんじゃないかと訝しがる僕にユーキくんが優しく笑いかけてくる。
「僕たち先生が出かけて行ってからみんなで話したんです」
「話し……?」
「先生なら、ゴブリンさんを悪いようにはしないって。
だから、もしかしたら先生はゴブリンさんを連れてくるかもしれないから、その時はどうしようって」
「私もノゾミちゃんも、ユーキくんがすぐに安全な方に逃してくれたおかげで結局街を襲った魔物を見ていないんです」
そう言われれば、僕もフランツに連れられて逃げていたから……何より父上と兄上たちみんなが街に魔物がなだれ込むのを抑えてくれていたから、結局街では魔物の姿を見ていない。
ここに逃げるまでの間も常にフランツが先行して対処してくれていたから、僕たちが直接魔物を目にすることはなかった。
「だから、私たち、あんまり魔物怖くない……というかピンとこないんです。
洞窟で見たゴブリンさんたちはみんな大人しかったし……」
もちろん魔物……魔王軍のせいで酷い目にあったというのは分かっているだろうけど、子供たちは直接的には魔物に怖い思いはさせられていないのか……。
ここでもフランツたちに助けられた……。
いや、でも、シャルは直接ゴブリンに襲われている。
そう思ってシャルの方を見るけど、シャルはなぜか少し恥ずかしそうに笑いながら僕を見てるだけだった。
「わ、私は、あ、あなたが、た、助けてくれましたし……こ、これからも……な、なにがあっても、あなたが助けてくれると思って……ますから」
シャル……。
やばい、はにかむように笑っているシャルを抱きしめたい。
フラっとシャルに引き寄せられそうになった僕をユーキくんが腕を掴んで引き止める。
「ということで、みんなと話して、もしご主人さまがゴブリンさんを連れてきたらとりあえず会って話してみようってことになっています」
ユーキくんの言葉を肯定するように、子供たちはみんなニコニコと笑ってくれている。
「みんな……」
今の気持ちをどう言葉に表していいか分からず……。
「ありがとう」
ただお礼を言って頭を下げた。
子供たちにはそのまま庭で待っててもらって、森の中にいたリンとギギャーギルゥさんに子供たちとの会話の内容を話して連れてきた。
「リ、リンさん頭を上げてくださいっ!」
「そ、そうですよっ!そ、そんなことしなくて、だ、大丈夫ですからっ!」
子供たちの前に出るなり、地面に膝をついて最敬礼をし始めたリンとギギャーギルゥさんに子供たちが慌ててる。
「二人はみんなにとりあえず会ってくれた感謝を伝えたいんだってさ」
事前に話を聞いていた僕はこの光景を苦笑しながら見ている。
そこまでやらなくても大丈夫とは伝えたんだけど、二人にどうしてもと言われたので好きにさせることにした。
「わ、分かりましたからっ!!感謝は受け取りましたからっ!!」
「リン、みんな二人の気持ちは分かってくれたってさ。
あんまりやりすぎるのも失礼だよ」
「ハイデス」
リンが立ち上がるのに合わせて、ギギャーギルゥさんも膝をついたままだけど体は起こした。
子供たちもホッとした顔をしている。
「ということで、こちらがリンの乳姉妹のギギャーギルゥさん」
「ギギャーギルゥ、コトバ ハナセル ナイ、アタシ カワリ。
コレ ギギャーギルゥ。
アタシ イッショ ソダツ シマイ。
ギギャーギルゥ、ギギャーグギャオ将軍 ムスメ」
僕の後をついで人間の言葉を話せないギギャーギルゥさんのかわりにリンがギギャーギルゥさんの紹介をしてくれたんだけど……。
「え、なにそれ、僕も聞いてない」
なんか知らない名前が出てきたんだけど?
将軍ってゴブリン・ジェネラルのこと?
「ゴメデス。
イウ ワスレル デス。
ゴメデス」
リンもちょっと焦ったようにペコペコ頭を下げている。
いやまあ、リンの乳姉妹だとか、孤児院に住みたいだとか、ギギャーギルゥさん個人のことを気にしていられない話が続いたからな。
「いや、ちゃんとギギャーギルゥさんのこと聞き忘れてた僕も悪いから。
それで、そのギギャーグギャオ将軍っていうのは?」
「アタシ チチ ミギウデ。
チチ ドウクツ グン イチバン」
リンの父親、つまりキングの右腕で軍のトップとなると、やっぱりジェネラルだろう。
ゴブリン・ジェネラルは特殊個体の中でもキングと並んで希少な個体で、魔法にも秀でるキングと違い魔法は一切使えないけど戦闘能力ではキングを凌ぐ武闘派だ。
正直、一対一だと僕では負けないまでも厳しい相手になる。
ジェネラルは大規模の巣のキングの下でキングが直率する軍以外を率いている、その名の通り人間で言う将軍ということになる。
考えてみれば王族であるリンの乳姉妹が普通の身分のはずがなかった。
そこまでは驚きはしたけど、いい。
問題はすぐ南にあるキングのいるゴブリン族の巣、後々ユーキくんたちとともに討伐することになる巣はジェネラルがいるほどの規模の巣ではないということだ。
「え?リン、どこの巣から来たの?」
「?ミナミ デス。
ズーット ズーット ミナミ デス。
ズーット ズーット ズーット ミナミ デス」
「…………少し離れた南にある巣からじゃないの?」
「サスガ 王、ヨク シル デス。
ソコ アタシ アニ ドウクツ デス」
マジかー、色々と考えてたのと違ったわー。
「……えっと……先生……?」
「あ、ユーキくんごめん。
なんでも無い、こっちの話」
……のハズ。
リンの出身地が思っていたところと違っても、大した問題にはならないはずだ……多分。
「あ、いや、リン、大丈夫なの?
そんな将軍の娘がこんなところにいて」
「ダイジョブデス イクサ デス」
取り返しにとか来ないといいけど……。
やだぞ、世界初のゴブリン族との捕虜交換交渉とか。
そんなことを考えていたら、ノゾミちゃんが思わぬ方向から話を投げ込んできた。
「リンちゃん、その子女の子なの?」
姉妹とか娘とかいう言葉が出て気になってしまったのだろう。
ノゾミちゃんがキョトンとした顔をしてる。
いや、うん、失礼な話だけど分かんないよね、ゴブリンの男女……。
「ノ、ノゾミっ!しーっ!そういうこと言っちゃダメっ!しーっ!」
慌ててノゾミちゃんを黙らせようと焦るユーキくんと、さらにキョトンとした顔になったノゾミちゃんを見て……。
「ギャッギャッギャッギャッギャッ!!!」
リンが笑い頃げてた……。
結局正直に説明するしか無い。
しっかり説明して、状況を理解してもらったあと対面してもらう。
そんな当たり前の方法しか思いつかなかった。
そして、大事なことほど当たり前を当たり前にやったほうがいいと思った。
ということで、リンとギギャーギルゥさんに森の中で待っててもらって、まずは僕の方から子供たちに状況を説明する。
「ということで、森にいたゴブリンはリンの乳姉妹……生まれたときから一緒に育ったゴブリンでした」
僕の前に並んだ子供たちはみんな「ほへー」という顔をして聞いている。
普通なら一生遭遇する機会のない出来事なので実感が湧いてないんだと思う。
「今、そのゴブリンはこの孤児院にリンと一緒に住まわせてほしいとお願いしに来ています」
「えっ!?来てるのっ!?どこっ!?どこどこっ!?」
僕の言葉を聞いたノゾミちゃんは妙に嬉しそうに森の方、僕の出てきたあたりを見回している。
「え、えっと、今は森の中で待っててもらってるけど……。
え?なんていうか……会うの嫌じゃないの?」
「え?なんで?リンちゃんの兄弟なんでしょ?」
「い、いや、そうなんだけどね……」
あれ?なんだこれ?
もしかして、ノゾミちゃんにギギャーギルゥさんがゴブリンってこと、ちゃんと伝わってない?
リンみたいなハーフゴブリンを想像してるんじゃないかと訝しがる僕にユーキくんが優しく笑いかけてくる。
「僕たち先生が出かけて行ってからみんなで話したんです」
「話し……?」
「先生なら、ゴブリンさんを悪いようにはしないって。
だから、もしかしたら先生はゴブリンさんを連れてくるかもしれないから、その時はどうしようって」
「私もノゾミちゃんも、ユーキくんがすぐに安全な方に逃してくれたおかげで結局街を襲った魔物を見ていないんです」
そう言われれば、僕もフランツに連れられて逃げていたから……何より父上と兄上たちみんなが街に魔物がなだれ込むのを抑えてくれていたから、結局街では魔物の姿を見ていない。
ここに逃げるまでの間も常にフランツが先行して対処してくれていたから、僕たちが直接魔物を目にすることはなかった。
「だから、私たち、あんまり魔物怖くない……というかピンとこないんです。
洞窟で見たゴブリンさんたちはみんな大人しかったし……」
もちろん魔物……魔王軍のせいで酷い目にあったというのは分かっているだろうけど、子供たちは直接的には魔物に怖い思いはさせられていないのか……。
ここでもフランツたちに助けられた……。
いや、でも、シャルは直接ゴブリンに襲われている。
そう思ってシャルの方を見るけど、シャルはなぜか少し恥ずかしそうに笑いながら僕を見てるだけだった。
「わ、私は、あ、あなたが、た、助けてくれましたし……こ、これからも……な、なにがあっても、あなたが助けてくれると思って……ますから」
シャル……。
やばい、はにかむように笑っているシャルを抱きしめたい。
フラっとシャルに引き寄せられそうになった僕をユーキくんが腕を掴んで引き止める。
「ということで、みんなと話して、もしご主人さまがゴブリンさんを連れてきたらとりあえず会って話してみようってことになっています」
ユーキくんの言葉を肯定するように、子供たちはみんなニコニコと笑ってくれている。
「みんな……」
今の気持ちをどう言葉に表していいか分からず……。
「ありがとう」
ただお礼を言って頭を下げた。
子供たちにはそのまま庭で待っててもらって、森の中にいたリンとギギャーギルゥさんに子供たちとの会話の内容を話して連れてきた。
「リ、リンさん頭を上げてくださいっ!」
「そ、そうですよっ!そ、そんなことしなくて、だ、大丈夫ですからっ!」
子供たちの前に出るなり、地面に膝をついて最敬礼をし始めたリンとギギャーギルゥさんに子供たちが慌ててる。
「二人はみんなにとりあえず会ってくれた感謝を伝えたいんだってさ」
事前に話を聞いていた僕はこの光景を苦笑しながら見ている。
そこまでやらなくても大丈夫とは伝えたんだけど、二人にどうしてもと言われたので好きにさせることにした。
「わ、分かりましたからっ!!感謝は受け取りましたからっ!!」
「リン、みんな二人の気持ちは分かってくれたってさ。
あんまりやりすぎるのも失礼だよ」
「ハイデス」
リンが立ち上がるのに合わせて、ギギャーギルゥさんも膝をついたままだけど体は起こした。
子供たちもホッとした顔をしている。
「ということで、こちらがリンの乳姉妹のギギャーギルゥさん」
「ギギャーギルゥ、コトバ ハナセル ナイ、アタシ カワリ。
コレ ギギャーギルゥ。
アタシ イッショ ソダツ シマイ。
ギギャーギルゥ、ギギャーグギャオ将軍 ムスメ」
僕の後をついで人間の言葉を話せないギギャーギルゥさんのかわりにリンがギギャーギルゥさんの紹介をしてくれたんだけど……。
「え、なにそれ、僕も聞いてない」
なんか知らない名前が出てきたんだけど?
将軍ってゴブリン・ジェネラルのこと?
「ゴメデス。
イウ ワスレル デス。
ゴメデス」
リンもちょっと焦ったようにペコペコ頭を下げている。
いやまあ、リンの乳姉妹だとか、孤児院に住みたいだとか、ギギャーギルゥさん個人のことを気にしていられない話が続いたからな。
「いや、ちゃんとギギャーギルゥさんのこと聞き忘れてた僕も悪いから。
それで、そのギギャーグギャオ将軍っていうのは?」
「アタシ チチ ミギウデ。
チチ ドウクツ グン イチバン」
リンの父親、つまりキングの右腕で軍のトップとなると、やっぱりジェネラルだろう。
ゴブリン・ジェネラルは特殊個体の中でもキングと並んで希少な個体で、魔法にも秀でるキングと違い魔法は一切使えないけど戦闘能力ではキングを凌ぐ武闘派だ。
正直、一対一だと僕では負けないまでも厳しい相手になる。
ジェネラルは大規模の巣のキングの下でキングが直率する軍以外を率いている、その名の通り人間で言う将軍ということになる。
考えてみれば王族であるリンの乳姉妹が普通の身分のはずがなかった。
そこまでは驚きはしたけど、いい。
問題はすぐ南にあるキングのいるゴブリン族の巣、後々ユーキくんたちとともに討伐することになる巣はジェネラルがいるほどの規模の巣ではないということだ。
「え?リン、どこの巣から来たの?」
「?ミナミ デス。
ズーット ズーット ミナミ デス。
ズーット ズーット ズーット ミナミ デス」
「…………少し離れた南にある巣からじゃないの?」
「サスガ 王、ヨク シル デス。
ソコ アタシ アニ ドウクツ デス」
マジかー、色々と考えてたのと違ったわー。
「……えっと……先生……?」
「あ、ユーキくんごめん。
なんでも無い、こっちの話」
……のハズ。
リンの出身地が思っていたところと違っても、大した問題にはならないはずだ……多分。
「あ、いや、リン、大丈夫なの?
そんな将軍の娘がこんなところにいて」
「ダイジョブデス イクサ デス」
取り返しにとか来ないといいけど……。
やだぞ、世界初のゴブリン族との捕虜交換交渉とか。
そんなことを考えていたら、ノゾミちゃんが思わぬ方向から話を投げ込んできた。
「リンちゃん、その子女の子なの?」
姉妹とか娘とかいう言葉が出て気になってしまったのだろう。
ノゾミちゃんがキョトンとした顔をしてる。
いや、うん、失礼な話だけど分かんないよね、ゴブリンの男女……。
「ノ、ノゾミっ!しーっ!そういうこと言っちゃダメっ!しーっ!」
慌ててノゾミちゃんを黙らせようと焦るユーキくんと、さらにキョトンとした顔になったノゾミちゃんを見て……。
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