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第三章
26話 夢
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お風呂に入りたいという彼女を浴室に案内してから調理場に向かう。
温かいものでも口にすれば気持ちも少しは落ち着くだろうと、昼食の残りと思われるスープを温め直す。
まだ食べられるほど回復していないかもしれないけど、その時は僕が食べればいいだけだ。
スープが温まってきた頃に彼女が不思議そうな顔をして調理場にやってきた。
調理場にいるって話はしておいたからその事じゃないと思うんだけど、どうしたんだろう?
「…………あ、あの……」
少し嬉しそうにも見える彼女が戸惑った様子で口を開く。
「……ごめんなさい……さっきまでの話夢だったかもしれません……」
「えっ!?」
と、突然どうした。
彼女の言葉に驚いたところで、理由に思い当たった。
一通りきれいに治っていたみたいだ。
それは良かったし、夢だと思っているのならそのままにしておいた方がいいかな?
そんな考えが浮かぶけど、そうはいかないことを思い出した。
処女受胎なんて言う話になったら大変だ。
自分の身に起こったことが夢だと思いかけている彼女に、言葉を選びながら忠告する。
「あの……それは僕が魔法で治したからでね?
どこまでのことがあったのかは分からないけど、残念ながら君になにかがあったのはほぼ間違いないと思う。
だから……なんというか、一応注意はしておいてね」
僕の言葉を聞いてほんの少しだけ嬉しそうだった彼女の表情が不安に沈む。
申し訳ない気分になるけど、告げない訳にはいかない。
このまま何事もなくって、結局夢の中の出来事ほど酷いことはされなかったのではと思ってくれることを祈ろう。
「と、とりあえずスープでも飲む?
美味しいし落ち着くよ」
今日の料理当番は料理上手のシャルとこれまた意外と味付けの勘がいいノゾミちゃんで、味見してみたけど実に美味しい野菜スープだった。
美味しいだけじゃなく、ノゾミちゃんの嫌いなニンジンの匂いが実によく消えている。
「い、いえ、そこまでご迷惑は……」
遠慮しかけた彼女のお腹が『くーっ』と可愛くなった。
恥ずかしそうに俯いた彼女を食堂に案内して、スープとパンを持っていった。
遅い昼食を食べ終わったあと彼女を家まで送っていくことになった。
はじめは遠慮をしていて「あまり詮索されたくないのかも」と思ったけど、僕が「どうせ村に用があるから」と言うと、わりとあっさりと送っていくことになった。
なんやかんややっぱり不安なんだと思う。
食べながら軽く自己紹介をしてくれたけど、名前はネーニャさんといって、14歳で村外れの家に両親と妹の四人家族で暮らしているらしい。
食べ終わったネーニャさんと食休みを兼ねて軽く雑談をした。
とりあえずネーニャさんは孤児院の……僕の屋敷の存在は知ってはいたけどここがそうだとは思っていなくて、そうと知ってからはしきりに恐縮していた。
やはり没落貴族というのは聞こえがいいものじゃないようだ。
雑談をしているうちにお腹がこなれてきたのでネーニャさんを送っていくために席を立つ。
少し迷うけど、結局はネーニャさんがいるので表から出ていくしか無い。
子どもたちにどう説明しようか悩むところだけど……色々濁して正直に説明するしか無いだろう。
うちの子たちならある程度察してくれるはずと信じて、玄関から庭に出る。
「あ、せんせえー。
ご用事終わったー?」
目ざとく僕の姿を見つけたノゾミちゃんが駆け寄ってきた。
よ、よりによってノゾミちゃんに最初に見つかってしまうとは……。
ノゾミちゃんは頭のいい子だけど、なんといってもまだまだ三歳児。
色々察してもらうのはまだ難しいかもしれない。
うまいこと説明できるか心配になっていると、僕が口を開く前にノゾミちゃんがネーニャさんに気づいてしまった。
「あっ!
カミシロ・ノゾミ三歳ですっ!」
そして僕がなにか言う前に笑顔でそう言って勢いよく頭を下げる。
「え?え?
…………ネーニャ・ノルデン14歳です」
戸惑った様子のネーニャさんが自己紹介をかえして頭を下げる。
「せんせえ、ネーニャちゃん送ってくの?」
「え?あ、うん、そのつもりなんだけど……」
「はーい。
それじゃ、ノゾミたちお留守番してるねっ!」
そう言ってもう一度ネーニャさんに頭を下げるとみんなの元に走って戻っていく。
そしてノゾミちゃんも他のみんなもなにも聞かずに手を振って見送ってくれる。
……みんな良い子過ぎて逆に心配。
ネーニャさんちへの帰り道を雑談しながら歩く。
一応、目に見える被害が無くなっているせいか、思ったよりもネーニャさんは明るく笑って話をしてくれている。
「えっと、こっちでいいんだっけ?」
「あ、はい、ごめんなさい、そうです」
別れ道に差し掛かったのでネーニャさんに道を確認する。
ちょっと話に夢中になってしまっていた。
道を聞いてそちらに向かおうとしたところで……。
「お、ネーニャ……と伯爵さんじゃないっすか」
反対の道からやってきたアインがネーニャさんに明るく声をかけてきて……僕の姿を見て訝しげに軽く顔をしかめる。
この様子からするとネーニャさんとは知り合いっぽい。
「…………」
だけど、アインを見たネーニャさんは少し怯えた様子で僕の背中に隠れるように身を寄せてきた。
…………あー、アインとレオンが仲違いしたことを知らないから共犯だと思ってるのかな?
まったく悪びれてない様子からしてアインはたぶんこの件には関係ないと思うけど、今下手にその件に触れるわけには行かないしな。
ものすごい色々誤解されそうだけど、仕方ない諦めよう。
実際、もうすでにアインは険悪な顔をしている。
「伯爵さん、手当り次第女に手を出そうとするのは良くないっすよ?」
ひ、人聞き悪いこと言わないでくれるかなっ!?
い、いや、これはネーニャさんに僕の悪い印象を与えようとわざと言っているのだろう。
アインはネーニャさんに好意を持っている感じだし、気持ちは分かる。
……ちょっと腹は立つけど、アインにまで下手に悪印象を与える必要はない。
ここは気にしないことにしよう。
「いえいえ、仕事の件でノルデンさんに用があって案内していただいていただけですよ」
実際、送り届けているだけだから嘘をついているわけではない。
「……ネーニャ、本当か?」
アインは訝しげなままだし、下手に絡まれても面倒なので僕の服の裾を握っているネーニャさんの手を後ろ手に握って合図を送る。
「う、うん、とーちゃんに用があるって言うから案内してってるとこ」
幸いこちらの意図を汲み取ってくれたみたいで、ネーニャさんは僕から身を離して話を合わせてくれる。
隠したまま僕の手を握り続けているけど……少し震えているし不安なんだろう。
落ち着いてもらえるようにこちらも少し力を入れて握り返す。
「そうなのか?それなら俺もついていこうか?」
アインは心配そうな表情でそう言うけど、今のネーニャさんには逆効果だろう。
レオンの仲間が様子をうかがいに来ているようにしか受け取れないと思う。
実際、ネーニャさんの手の震えが激しくなってきている。
「いえ、申し訳ありませんが仕事の話になりますし……。
それに、アインさんの方もなにか用事があるのでは?」
それを聞いてアインが苦い表情になる。
「そうだ、レオンに呼ばれていたんだった……」
適当に言ったけど、ありがたいことに本当に用事があったようだ。
「ネーニャ、俺行くけどなにかあったら遠慮なく言いに来いよ?
俺とお前の仲なんだから隠し事はなしで行こうぜ」
アインはネーニャさんにそう言って笑いかけたあと。
「……それじゃ、伯爵さん、あんまり『彼女さん』『たち』に疑われることしないほうがいいっすよ?」
最後に人聞きの悪い事を言って僕に釘を差してから、たまり場の方に歩いていった。
なんていうか、悪気は――ネーニャさんに対しては――ないんだろうけどタイミングが悪いと言うか全部裏目に出てたな……。
「えっと……それじゃ、行こうか?
もう少しだから、家で休も?」
アインがいなくなって怯えた様子を隠しきれなくなったネーニャさんの手を引いて家に向かう。
…………手、繋いだままだけどネーニャさんの手冷たくなって震えているし……。
離しづらい……。
温かいものでも口にすれば気持ちも少しは落ち着くだろうと、昼食の残りと思われるスープを温め直す。
まだ食べられるほど回復していないかもしれないけど、その時は僕が食べればいいだけだ。
スープが温まってきた頃に彼女が不思議そうな顔をして調理場にやってきた。
調理場にいるって話はしておいたからその事じゃないと思うんだけど、どうしたんだろう?
「…………あ、あの……」
少し嬉しそうにも見える彼女が戸惑った様子で口を開く。
「……ごめんなさい……さっきまでの話夢だったかもしれません……」
「えっ!?」
と、突然どうした。
彼女の言葉に驚いたところで、理由に思い当たった。
一通りきれいに治っていたみたいだ。
それは良かったし、夢だと思っているのならそのままにしておいた方がいいかな?
そんな考えが浮かぶけど、そうはいかないことを思い出した。
処女受胎なんて言う話になったら大変だ。
自分の身に起こったことが夢だと思いかけている彼女に、言葉を選びながら忠告する。
「あの……それは僕が魔法で治したからでね?
どこまでのことがあったのかは分からないけど、残念ながら君になにかがあったのはほぼ間違いないと思う。
だから……なんというか、一応注意はしておいてね」
僕の言葉を聞いてほんの少しだけ嬉しそうだった彼女の表情が不安に沈む。
申し訳ない気分になるけど、告げない訳にはいかない。
このまま何事もなくって、結局夢の中の出来事ほど酷いことはされなかったのではと思ってくれることを祈ろう。
「と、とりあえずスープでも飲む?
美味しいし落ち着くよ」
今日の料理当番は料理上手のシャルとこれまた意外と味付けの勘がいいノゾミちゃんで、味見してみたけど実に美味しい野菜スープだった。
美味しいだけじゃなく、ノゾミちゃんの嫌いなニンジンの匂いが実によく消えている。
「い、いえ、そこまでご迷惑は……」
遠慮しかけた彼女のお腹が『くーっ』と可愛くなった。
恥ずかしそうに俯いた彼女を食堂に案内して、スープとパンを持っていった。
遅い昼食を食べ終わったあと彼女を家まで送っていくことになった。
はじめは遠慮をしていて「あまり詮索されたくないのかも」と思ったけど、僕が「どうせ村に用があるから」と言うと、わりとあっさりと送っていくことになった。
なんやかんややっぱり不安なんだと思う。
食べながら軽く自己紹介をしてくれたけど、名前はネーニャさんといって、14歳で村外れの家に両親と妹の四人家族で暮らしているらしい。
食べ終わったネーニャさんと食休みを兼ねて軽く雑談をした。
とりあえずネーニャさんは孤児院の……僕の屋敷の存在は知ってはいたけどここがそうだとは思っていなくて、そうと知ってからはしきりに恐縮していた。
やはり没落貴族というのは聞こえがいいものじゃないようだ。
雑談をしているうちにお腹がこなれてきたのでネーニャさんを送っていくために席を立つ。
少し迷うけど、結局はネーニャさんがいるので表から出ていくしか無い。
子どもたちにどう説明しようか悩むところだけど……色々濁して正直に説明するしか無いだろう。
うちの子たちならある程度察してくれるはずと信じて、玄関から庭に出る。
「あ、せんせえー。
ご用事終わったー?」
目ざとく僕の姿を見つけたノゾミちゃんが駆け寄ってきた。
よ、よりによってノゾミちゃんに最初に見つかってしまうとは……。
ノゾミちゃんは頭のいい子だけど、なんといってもまだまだ三歳児。
色々察してもらうのはまだ難しいかもしれない。
うまいこと説明できるか心配になっていると、僕が口を開く前にノゾミちゃんがネーニャさんに気づいてしまった。
「あっ!
カミシロ・ノゾミ三歳ですっ!」
そして僕がなにか言う前に笑顔でそう言って勢いよく頭を下げる。
「え?え?
…………ネーニャ・ノルデン14歳です」
戸惑った様子のネーニャさんが自己紹介をかえして頭を下げる。
「せんせえ、ネーニャちゃん送ってくの?」
「え?あ、うん、そのつもりなんだけど……」
「はーい。
それじゃ、ノゾミたちお留守番してるねっ!」
そう言ってもう一度ネーニャさんに頭を下げるとみんなの元に走って戻っていく。
そしてノゾミちゃんも他のみんなもなにも聞かずに手を振って見送ってくれる。
……みんな良い子過ぎて逆に心配。
ネーニャさんちへの帰り道を雑談しながら歩く。
一応、目に見える被害が無くなっているせいか、思ったよりもネーニャさんは明るく笑って話をしてくれている。
「えっと、こっちでいいんだっけ?」
「あ、はい、ごめんなさい、そうです」
別れ道に差し掛かったのでネーニャさんに道を確認する。
ちょっと話に夢中になってしまっていた。
道を聞いてそちらに向かおうとしたところで……。
「お、ネーニャ……と伯爵さんじゃないっすか」
反対の道からやってきたアインがネーニャさんに明るく声をかけてきて……僕の姿を見て訝しげに軽く顔をしかめる。
この様子からするとネーニャさんとは知り合いっぽい。
「…………」
だけど、アインを見たネーニャさんは少し怯えた様子で僕の背中に隠れるように身を寄せてきた。
…………あー、アインとレオンが仲違いしたことを知らないから共犯だと思ってるのかな?
まったく悪びれてない様子からしてアインはたぶんこの件には関係ないと思うけど、今下手にその件に触れるわけには行かないしな。
ものすごい色々誤解されそうだけど、仕方ない諦めよう。
実際、もうすでにアインは険悪な顔をしている。
「伯爵さん、手当り次第女に手を出そうとするのは良くないっすよ?」
ひ、人聞き悪いこと言わないでくれるかなっ!?
い、いや、これはネーニャさんに僕の悪い印象を与えようとわざと言っているのだろう。
アインはネーニャさんに好意を持っている感じだし、気持ちは分かる。
……ちょっと腹は立つけど、アインにまで下手に悪印象を与える必要はない。
ここは気にしないことにしよう。
「いえいえ、仕事の件でノルデンさんに用があって案内していただいていただけですよ」
実際、送り届けているだけだから嘘をついているわけではない。
「……ネーニャ、本当か?」
アインは訝しげなままだし、下手に絡まれても面倒なので僕の服の裾を握っているネーニャさんの手を後ろ手に握って合図を送る。
「う、うん、とーちゃんに用があるって言うから案内してってるとこ」
幸いこちらの意図を汲み取ってくれたみたいで、ネーニャさんは僕から身を離して話を合わせてくれる。
隠したまま僕の手を握り続けているけど……少し震えているし不安なんだろう。
落ち着いてもらえるようにこちらも少し力を入れて握り返す。
「そうなのか?それなら俺もついていこうか?」
アインは心配そうな表情でそう言うけど、今のネーニャさんには逆効果だろう。
レオンの仲間が様子をうかがいに来ているようにしか受け取れないと思う。
実際、ネーニャさんの手の震えが激しくなってきている。
「いえ、申し訳ありませんが仕事の話になりますし……。
それに、アインさんの方もなにか用事があるのでは?」
それを聞いてアインが苦い表情になる。
「そうだ、レオンに呼ばれていたんだった……」
適当に言ったけど、ありがたいことに本当に用事があったようだ。
「ネーニャ、俺行くけどなにかあったら遠慮なく言いに来いよ?
俺とお前の仲なんだから隠し事はなしで行こうぜ」
アインはネーニャさんにそう言って笑いかけたあと。
「……それじゃ、伯爵さん、あんまり『彼女さん』『たち』に疑われることしないほうがいいっすよ?」
最後に人聞きの悪い事を言って僕に釘を差してから、たまり場の方に歩いていった。
なんていうか、悪気は――ネーニャさんに対しては――ないんだろうけどタイミングが悪いと言うか全部裏目に出てたな……。
「えっと……それじゃ、行こうか?
もう少しだから、家で休も?」
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