迅雷上等♡─無欠版─

須藤慎弥

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⑭彼氏がキレました……

─雷─⑦※

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 手ぇ出されるのが分かってりゃ、イチジク持ってきたのに。 ……いや学校に持ってくなんてチャレンジャー過ぎる!

 こんな恥ずかしい目にあうんなら、迅相手にイキるんじゃなかった。 ……いやこれはマジで俺責任。

 相手は元ヤリチン伝説保持者。制服脱がすのもお手の物な猛者だ。

 童貞処女がどんだけ抵抗したって敵うわけねぇ。


「迅~ッッ! 手荒な真似はよしてって言っ……」
「うるせぇな。ここはビジホなんだぞ。そんな騒いだら追い出されて野宿決定だけど?」
「うぅ~~ッッ!」
「キスしてりゃ大人しくなるか?」
「ふぇッ? んッ♡ ンン~~ッ!」


 キレちまって何から何まで強引な迅。

 お湯が入ってねぇ狭いバスタブん中に連れ込まれて、頭から温けぇシャワーをぶっかけられた。

 アメリカ式で風呂入んのか、なんて呑気に考えてた俺は、うるせぇと迅から怒られて唇を吸われる。

 迅を煽って三分も経ってねぇ。

 なんだ、この展開の早さは。


「んッ♡ ン、ンッ♡ む、ンッ……迅、……ッ、ちょっ、……落ち着けよ……ッ」
「手ぇ出していんだろ。黙っとけ」
「えぇッ!? ンむッ……♡」


 ちゅっと押し当てられた唇から、すぐさまベロが忍び込んでくる。温かくてやわらけぇ迅のベロの感触は久々だった。

 目を開けたら〝イケメンからちゅーされてる、どうしよう!〟だし、目を閉じても〝うわッ、音がやらしい!コイツわざとピチャピチャ音鳴らしてんだろ!〟って、八方塞がりのパニック状態。

 慣れてる迅とは違って俺は何もかも迅しか知らねぇから、必死で温かいものを追いかけようとしてもこれが正解なのかどうか分かんねぇ。

 戦いでも挑まれたみたいにベロをからませてくる。抱きしめられてる腕の力がどんどん強くなってきて、キスしながらアバラを折られるかと思った。


「ふ、ンッ……♡ 迅、……ッ、しつこ、い……ふぁッ♡」
「フッ……」


 返事はそれだけか! 俺のベロを甘噛みしてニヤッとほくそ笑みやがってぇ……!

 俺だって、男に二言は無えと言いたいとこだし、煽ったのは完全に確信犯だったことは認める!

 でもこんな、俺の意思はまるで無視してるみたいな一方的なキスは、全世界から非難受けてもしょうがねぇと思いますがねぇ!?

 まんまと煽られてキレた迅に、俺もお返しした。 やたらとしつこく絡ませようとしてくる迅のベロに、カリッと噛み付いてみたんだ。


「なに可愛いことしてんの」
「ヒッ……!」
「今日は俺を煽るのが上手いなぁ、雷にゃん?」
「う、あッ……♡」


 ……ただ俺は、加減が分かんなかった。

 この嬉しそうなツラ。

 ガリッといくつもりが、カプッ程度だったみたいだ。

 呼吸の出来ねぇ苦しいキスはやめてくれたけど、その代わり立派な迅様を腹に擦り付けられてあたふたしてしまった。


「雷にゃんも勃ってんじゃん」
「う、うッせぇ!!」


 密かに感じてたチン○をダイレクトに触られて恥ずかしくなった俺は、掴まれてた手首をブンブン振って逃げようとした。

 久しぶりのやらしいキスにドキドキすんのは当たり前だろッ? ほんのちょっと煽っただけで逆ギレするとか、元ヤリチンの名が廃るぞ!

 俺はなぁ、〝こわい、けどそんな迅もしゅき♡ 〟……って惚けちまう腑抜け野郎なんだ。

 全裸の迅に抱きしめられた時から、俺のチン○は元気いっぱいだったさ!


「痛くても我慢しろよ」
「えッ!? な、ナニする気!?」
「分かんだろ」
「いや分かるわけねぇだろ!!」


 何かを企んでるらしい迅は、俺の手首を掴んだまま屈んだ。伸ばした腕が目指すのは三本のボトル。

 いや……いやいやいやいや、ナニする気だ。

 洗いっこしましょな空気じゃねぇことくらい、童貞処女な俺にだって分かるぞ。


「迅……あ、あの、もしかしなくても、……レッスン開始……します?」
「します」
「ぅええッ!? 即答こわッ」
「違和感バリバリだろうが痛かろうが今日は三本いくからな」
「さッ!? ささささ三本……ッッ!? ンなの無理に決まって……ッ!」


 迅の目が本気と書いてマジだ!!

 俺が音を上げたから一本でやめといてくれた初級レッスンの難易度を、キレたコイツは二段階くらい一気に跳ね上げやがった。


「無理じゃねぇ。雷にゃんは俺とヤりてぇんだろうが」
「そ、そりゃそうなんだけど……! いきなり三本は……!」
「ビビッてんじゃねぇよ」
「お前それ根に持ちすぎなー!?」
「根に持ってねぇし。器が小せぇように聞こえるからやめてくんね?」


 うわわわ……ッ! 表示を確かめたボトルを丸ごと一本掴んだ迅さんったら、ガチでヤる気だ……!

 ぷしゅっと片手で白い液体を手のひらに乗っけた迅は、相変わらず左手だけで俺の体重を支えてる。

 俺にその白い液体を見せつけながら、ここでも何も面白えことなんか無えのにニヤッと笑った。

 これがまたクソイケメン過ぎて、俺の体温も股間もぐんぐん上昇中。

 シャワーヘッドの狙いを俺たちから少し外した迅は、こんなことを囁きながら俺のお尻をむぎゅっと鷲掴んだ。


「ここに入りたかった。指、入れてい?」
「…………ッッ!」


 ……イケメンのイケボは罪だ。

 ボディーソープをお尻に塗りたくって、勝手にコトを進めるのかと思いきやそんなお伺いを立ててきやがるんだぜ。

 声なんか……出なかった。



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