319 / 602
31♡迫る足音
31♡9※
しおりを挟む聖南は変わってる。
俺がエッチの時だけタメ口になるのがすごく好きらしい。
考えて喋る余裕なんて無い俺には、聖南にこんなに喜ばれると分かってても意図的にそうする事は不可能なんだ。
ましてや素面の時に、年上で仕事上での大先輩の聖南相手に……なんて。
「やっ……う、んっ……っ」
「どうせ〝ヤダ〟って言うんだろうけど。葉璃は俺が知ってるより頑固だもんな」
「はぅっ……んや、っ……せなさん……っ! そん、……っに奥まで、挿れな、いで……っ」
ニコッと笑って油断させといて、奥までねじ込むのは意地悪以外の何ものでもないと思う。
グプッ、グプッとお腹の中から音がする。
気まぐれて着けたコンドームの先から、聖南の先走りが突き破ってきちゃいそうなくらい激しく何度も奥を突かれた。
めいっぱい聖南の形に拡がったそこが、だんだん熱を持ち始める。擦られる度に、熱くなる。
半分くらい引き抜かれてホッとしていると、俺に覆い被さった聖南が何かを企んでるみたいな意地悪な声で囁いてきた。
「このまま騎乗位したらどうなるかな」
「えっ? や、ウソ……っ、待って! せなさん待っ……あぁぁっ」
抱き寄せられた俺は、反射的に聖南の背中にしがみついた……と同時に、抱え上げられて目を見開く。
ウソ……っ、ヤバイ!なんてオロオロしてる暇なんか無かった。
半分だけ貫かれた状態で、俺はゴロンと寝そべった聖南の上に座る……と、どうなるか。
「いっ……あぁっ……!」
一気に奥深くまで性器を挿し込まれる。
ぐちゅぐちゅぐちゅ……と卑猥な音を響かせながら、聖南のお腹に両手をついた俺は背中をしならせて喘いでしまった。
「葉璃、腰浮かせてみて」
「……っ!? そんなの……っ、できな……っ」
「んー。じゃあ俺が手伝う」
「えっ、いやっ……う、っ……うぅっ……!」
出来ないって言ったのに!
聖南は俺の腰を両手で掴んで、軽々と上に引き上げた。
ズルズルと聖南のものが俺の中から出て行く感覚と、擦られて疼く内側の熱さが、いつも感じてる挿抜とは少し違った。
俺たちは滅多にこの体位でしないから、聖南に抱き上げられて体が浮いた俺には成す術が無いって事が、すぐには分からなかったんだ。
向かい合って座り、俺の全体重が乗る深い侵食。お腹から内臓を押し上げられるような、普通に生きてたらまず感じる事のない独特の刺激を前に、俺は視界を潤ませて縋るように聖南を見た。
ところが縋るように向けた視線の先で、聖南はいやらしくセクシーに笑っている。目が合うと、目尻を下げて眩しそうに俺を凝視する。
あ……だめだ。
今だけは俺の制止なんか聞かないって顔してる。
「騎乗位でところてん、やってみよっか」
「なっ、えっ……!? せなさん……それは、あの……っ、やめよ……?」
「いやいや葉璃ちゃん。ところてん好きだからって、そんなに期待しなくても」
「ちが……っ! 期待とかじゃなくて……!」
「イくまで触るなよ、それ」
「──っっ!」
こんな時だけ命令口調になるのズルい……キュンてした。
微かに息を呑むと、孔をギュッと締めてしまって、俺の心が鳴ったのを聖南に勘付かれた。
そういう不意打ちが得意な聖南に隙を作るから、俺の〝やめて〟に信憑性が無くなっちゃうんだ……。
「や、やだ……っ、やだってば! せなさん……っ、ダメ──っっ!」
策士な聖南が、ニッと笑った。
俺の腰を掴んでる聖南の手首に触れて、何とかところてんを阻止しようとしても……無駄だった。
先端だけで繋がっていたそこへ、太くて長い杭を素早く挿し込まれる。聖南はそれだけじゃ足りなくて、もっと奥を目指すべく下から突き上げてきたかと思うと、痙攣する内側を抉るようにグジュッと腰を回した。
「あぁっ……!」
ズプズプっとローションを弾けさせて貫かれ、自分の意思とは関係ない射精に涙を流して体を震わせた。
びくんっ、びくんっと喉を反らせて、精液を吐き出す。締まりきった中を無理に擦る聖南は、意地悪としか言いようがない。
まだ一度も触れられていないのに、我慢強くない俺のものは悲しげに揺れながら聖南のお腹を汚していく。
「ところてん上手だな、葉璃」
「やだ……っ、そんなこ、と……っ! 言わないでよ……!」
「ほっぺた真っ赤だ。かわいー」
「せなさんっ」
息が整わない俺を見詰める聖南の瞳は、詫びるつもりなんか無いと力強くギラギラしてるけど、どこか優しくて甘い。
俺のことが大好きだって目をして、下から突いてくるのはやめないなんてヤンチャの度が過ぎてる。
でも俺は、タガが外れた獣みたいな聖南に愛してもらう度、彼の恋人でいていいんだとネガティブな心を奮わせた。
「次、俺の番な」
「はぁ、っ……んっ……! あっ……あっ……! せな、さん……っ」
お腹いっぱいに聖南のものを咥え込んで、呼吸もままならないほど突き上げられて、ふと上体を起こした聖南に抱き締められると痛いくらいに興奮する。
イったばかりの俺の性器が、突き上げに合わせてピタピタと揺れた。先っぽからは二度目の予兆が溢れ出て、また聖南の体を汚してる。
俺の脳みそも揺れてる気がして、正気をどんどん失くされた。
何も考えられない。目も開けてられない。
「葉璃、好き」と何回も愛を囁いて俺を貫く聖南に、しがみついてるのでやっとだ。
「葉璃……っ」
「あっ、んっ……んぁっ……!」
一際激しくベッドを軋ませた聖南は、射精の間も俺の中をさらに堪能するように動きを止めようとしない。
抱き締めた背中がぶるっと震えた。足先が攣りそうになった俺と一緒に、聖南もたぶんイったんだろうけど……いつもの事ながら一回くらいじゃ少しも萎えないから終わりが見えない。
ただ、甘い吐息が乱れてる。
ほんの少しだけ、余韻を感じようとしてる。
「……葉璃、……愛してる」
「う、……っ……うん、……俺も」
繋がったそこからくちゅっと音がして、今さら恥ずかしくなった俺は聖南の胸におでこをこすり付けて頷いた。
聖南はそんな俺を力いっぱい抱き締めると、簡単に押し倒して抜かずの二発目を追い始める。
まだするの?と焦って見上げても、恋人はさらりと俺の髪を撫でて、知らん顔で乳首を舐めてきた。
俺を無視するなんて普段じゃ考えられない。
エッチの時だけは勝手だ。でも……そんなところも好き。
毎日俺は、心も身体も熱くて暑くてヤケドしそうだ。
10
あなたにおすすめの小説
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
君と僕との泡沫は
七天八狂
BL
【ツンデレ美貌✕鈍感平凡の高校生】
品行方正才色兼備の生徒会長と、爪弾きの底辺ぼっちが親の再婚で義兄弟となった青春BLドラマ。
親の再婚で義兄弟となった正反対の二人の青春BL。
入学して以来、ずっと見つめ続けていた彼が義兄弟となった。
しかし、誰にでも親切で、みなから慕われている彼が向けてきたのは、拒絶の言葉だった。
櫻井優斗は、再婚を繰り返す母のせいで引っ越しと転校を余儀なくされ、友人をつくることを諦め、漫画を描くという趣味に没頭し、孤独に生きていた。
高校で出会った久我雅利の美貌に見惚れ、彼を主人公にした漫画を描くことに決めて、二年間観察し続けていた。
底辺ぼっちだった優斗は、周りから空気のように扱われていたから、見えない存在として、どれほど見ていても気づかれることはなかった。
そのはずが、同じ屋根の下に住む関係となり、当の本人に、絵を描いていたことまでもがバレてしまった。
天然くんは無自覚に手強い
結衣可
BL
営業部の敏腕先輩・真壁洋司は、30歳前後にして社内で一目置かれる存在。
冷静で仕事もできるが、恋愛はいつも軽い気持ち——「来るもの拒まず」で誰か一人に執着したことはなかった。
そんな彼の前に現れたのは、新人の佐倉有紀。
天然で人懐っこく、悪気なく距離の近い言動をするため、男女問わず人気者。
その無邪気さに翻弄される真壁。らしくないと思いつつも、心は変化していく。
一方、有紀もまた、遊び人だと思っていた真壁が自分にだけ見せる真剣な顔や、不器用な優しさに気づき始める。
次第に「僕だけを見てほしい」という独占欲が芽生え、やがて涙ながらに「僕だけにしてください」と告げることに——。
遊びの恋愛しか知らなかった男と、初めて本気で人を好きになった天然後輩。
仕事場とプライベートの狭間で、二人の関係はテンポよく、甘く、“ただの先輩と後輩”から“かけがえのない恋人”へと変わっていく。
目標、それは
mahiro
BL
画面には、大好きな彼が今日も輝いている。それだけで幸せな気分になれるものだ。
今日も今日とて彼が歌っている曲を聴きながら大学に向かえば、友人から彼のライブがあるから一緒に行かないかと誘われ……?
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
流れる星、どうかお願い
ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる)
オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年
高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼
そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ
”要が幸せになりますように”
オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ
王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに!
一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので
ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが
お付き合いください!
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる