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そっくり魔法ってすごい_後半ディアロス視点
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玄関先でゼンジと、
焼き菓子を分け合う、
静かで親密な時間。
それを切り裂いたのは、
氷の礫が砕けるような、
ディアロスの冷ややかな声だった。
「……随分と楽しそうじゃないか。
影に潜むのが得意な男は、あなたを誘い出すのも手慣れているらしい」
振り返ると、
そこには不機嫌を隠そうともしないディアロスが立っていた。
だが、驚いたのはその後ろだ。
全く同じ銀髪、
同じ青い瞳、
同じ皮肉げな口元をした、
《もう一人のディアロス》が、
音もなく並んで立っている。
「え……? 二人……?」
「幻術の分身だよ。
……さあ、どちらが本物か、当ててごらん?」
二人のディアロスが、左右から僕を挟み込むように歩み寄ってくる。
一人は僕の肩を抱き寄せ、
もう一人は僕の肘に、自分の肘を擦り合わせるようにして密着した。
少しだけ冷んやりしているディアロスの体温が、
両側からじりじりと絡みついてくる。
「……こっちが本物かな? それとも、こっち?」
「分からない?
もっと密着したら分かるかもしれないよ」
左右から交互に囁かれる、
全く同じ声。
銀色の長い髪が僕の頬を撫で、
二人分の青い視線が、
僕を逃がさないように射抜く。
至近距離で重なる彼らの気配に、
僕は頭がぼうっとしてきた。
グラウスの包容力とも違う、
ゼンジの献身とも違う、
絡みつくような、
執拗なまでの密着感。
(……なんだろう。ドキドキする……)
今まで、彼らを「守ってくれる頼もしい人たち」だと思っていた。
でも、肌を擦り合わせ、
甘い声で翻弄される中で、
僕の中に初めて、
違う感情が芽生え始める。
この人たちは、僕を崇めているだけじゃない。
一人の「男」として、
僕を欲しがっているんだ――。
そう意識した瞬間、
触れ合っている肩や腕が熱を帯び、
僕は抗いがたい高揚感に包まれていった。
――ディアロス視点
(ああ、ああ……はぁ……
あなたの体温が、二倍になって。おかしくなりそう……!)
分身体を通して伝わってくる、
あなたの柔らかな肉体の感触。
混乱し、頬を染め、
視線を泳がせるその姿。
なんて、なんて……
悍ましくも愛おしい。
本物も分身も関係ない。
今の私の心の内は、ただの飢えた蛇だ。
あなたを左右から締め上げ、
その鼓動が一つになるまで、
圧し潰してしまいたい。
(……見てる、
あなたが俺を見てる。
グラウスでもゼンジでもなく、
今、あなたの瞳には私しか映っていない……!)
あなたの肩が、
私の胸板に触れるたび、
腰の後ろ側と太ももの付け根にある、
「白蛇の鱗」が歓喜に震えて逆立つのがわかる。
本当は分身なんてまどろっこしいことはしたくない。
今すぐ本物のこの腕で、
あなたの細い腰を限界まで引き寄せ、
首筋に牙を立てて、
俺だけの印を刻み込んでやりたい。
「……ふふ、私の本体は、
……あなたが一番、熱く感じている方だよ……」
耳たぶをかすめるように囁きながら、
私はわざとらしく、
あなたに腰を押しつける。
困惑しながらも、
俺の密着を拒まないあなた。
その無防備さが、
私の中の凶暴な独占欲を加速させる。
もっと、もっとだ。
あなたが私の魔力と、
私の体温なしでは息もできなくなるまで、この銀髪であなたを絡めとりたい。
俺だけの深淵へ呑み込みたい……。
(……次は、どこに触れようか。
あなたの指先?
それとも、その震える唇?
……ああ、想像するだけで、壊れてしまいそうだ……!)
焼き菓子を分け合う、
静かで親密な時間。
それを切り裂いたのは、
氷の礫が砕けるような、
ディアロスの冷ややかな声だった。
「……随分と楽しそうじゃないか。
影に潜むのが得意な男は、あなたを誘い出すのも手慣れているらしい」
振り返ると、
そこには不機嫌を隠そうともしないディアロスが立っていた。
だが、驚いたのはその後ろだ。
全く同じ銀髪、
同じ青い瞳、
同じ皮肉げな口元をした、
《もう一人のディアロス》が、
音もなく並んで立っている。
「え……? 二人……?」
「幻術の分身だよ。
……さあ、どちらが本物か、当ててごらん?」
二人のディアロスが、左右から僕を挟み込むように歩み寄ってくる。
一人は僕の肩を抱き寄せ、
もう一人は僕の肘に、自分の肘を擦り合わせるようにして密着した。
少しだけ冷んやりしているディアロスの体温が、
両側からじりじりと絡みついてくる。
「……こっちが本物かな? それとも、こっち?」
「分からない?
もっと密着したら分かるかもしれないよ」
左右から交互に囁かれる、
全く同じ声。
銀色の長い髪が僕の頬を撫で、
二人分の青い視線が、
僕を逃がさないように射抜く。
至近距離で重なる彼らの気配に、
僕は頭がぼうっとしてきた。
グラウスの包容力とも違う、
ゼンジの献身とも違う、
絡みつくような、
執拗なまでの密着感。
(……なんだろう。ドキドキする……)
今まで、彼らを「守ってくれる頼もしい人たち」だと思っていた。
でも、肌を擦り合わせ、
甘い声で翻弄される中で、
僕の中に初めて、
違う感情が芽生え始める。
この人たちは、僕を崇めているだけじゃない。
一人の「男」として、
僕を欲しがっているんだ――。
そう意識した瞬間、
触れ合っている肩や腕が熱を帯び、
僕は抗いがたい高揚感に包まれていった。
――ディアロス視点
(ああ、ああ……はぁ……
あなたの体温が、二倍になって。おかしくなりそう……!)
分身体を通して伝わってくる、
あなたの柔らかな肉体の感触。
混乱し、頬を染め、
視線を泳がせるその姿。
なんて、なんて……
悍ましくも愛おしい。
本物も分身も関係ない。
今の私の心の内は、ただの飢えた蛇だ。
あなたを左右から締め上げ、
その鼓動が一つになるまで、
圧し潰してしまいたい。
(……見てる、
あなたが俺を見てる。
グラウスでもゼンジでもなく、
今、あなたの瞳には私しか映っていない……!)
あなたの肩が、
私の胸板に触れるたび、
腰の後ろ側と太ももの付け根にある、
「白蛇の鱗」が歓喜に震えて逆立つのがわかる。
本当は分身なんてまどろっこしいことはしたくない。
今すぐ本物のこの腕で、
あなたの細い腰を限界まで引き寄せ、
首筋に牙を立てて、
俺だけの印を刻み込んでやりたい。
「……ふふ、私の本体は、
……あなたが一番、熱く感じている方だよ……」
耳たぶをかすめるように囁きながら、
私はわざとらしく、
あなたに腰を押しつける。
困惑しながらも、
俺の密着を拒まないあなた。
その無防備さが、
私の中の凶暴な独占欲を加速させる。
もっと、もっとだ。
あなたが私の魔力と、
私の体温なしでは息もできなくなるまで、この銀髪であなたを絡めとりたい。
俺だけの深淵へ呑み込みたい……。
(……次は、どこに触れようか。
あなたの指先?
それとも、その震える唇?
……ああ、想像するだけで、壊れてしまいそうだ……!)
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