人違いで攫われた僕ですが、最強オネェマフィアに「運命の番」として溺愛されています。

flour7g

文字の大きさ
17 / 19

R_永遠の結び_本編fin.

しおりを挟む

その夜、
街で最も深い闇を持つ「BLACK-bull」の本拠地は、
かつてない熱狂と、そして厳粛な静寂に包まれていた。


会場を埋め尽くすのは、
胸に銀の立葵を輝かせた屈強な男たち。


その中央、
一段高い玉座に、
エリザベスが座している。

今夜の彼は、女王の優雅さと、
雄牛の猛々しさを同時に象徴するような、真紅の裏地を忍ばせた黒いスーツを纏っていた。

そして、その隣には、
純白のスーツに身を包んだリト。


「――同胞たちよ。よく聞きなさい」


エリザベスの声が、ホールの隅々まで響き渡る。


「今日この時をもって、
このリトは俺の『番』であり、
俺の、魂の半分となった。

彼を敬うことは俺を敬うことであり、
彼を傷つけることは、
俺の心臓を抉ることと同義だと知れ」


男たちが一斉に膝をつき、
拳を胸に当てる。
それは服従の誓いであり、
新しい主への祝福だった。


「リト、これを」


エリザベスが取り出したのは、
自らの折れない角と同じ色をした、
漆黒の石が嵌められた指輪だった。


彼はリトの細い指にそれを滑り込ませると、
同胞たちの見守る中で、深く、誓いの接吻を落とした。



彼の分厚く長い舌がリトの唇を割って入り込み、口内を蹂躪する。

彼の舌は僕の舌と絡み合い、喉奥まで深く探索する。

二人は吐息まで結びつくような、
誓いの接吻を落とした。



「……あなたの隣に、ずっといます」



リトの小さな、けれど震えない声が空気を震わせる。


人違いから始まった不運な夜は、
ここに、
ツガイの誕生として、永遠に上書きされたのだ。





宴の喧騒は、
分厚い扉の向こう側に消えた。

寝室に入った瞬間、
エリザベスはそれまでの「女王」の余裕を脱ぎ捨て、荒々しく、けれどどこか縋るような力で僕を押し倒した。


絹のシーツの上に散らばった僕の髪を、彼の逞しい指が梳いていく。


「リト、俺のリト……。ようやく、あんたを完全に…」


彼の瞳は、熱に浮かされたように潤み、そして暗い悦びに燃えていた。

スーツの前を緩めた彼が、僕のシャツのボタンを一つひとつ、焦れったそうに外していく。


月明かりの下、
露わになった僕のウナジのあたりには、
先日の事件の夜、
彼が深く刻み込んだ「印」――赤紫色の熱い歯列の痕が、
今も鮮やかに残っている。


「これ、まだ痛むわよね……。
でも、今夜からは…もっと深く、もっと….…俺なしでは生きられないようにしてあげないと」



彼の唇が、その痕をなぞり、
さらに深く、熱く、僕の肌を吸い上げた。

痺れるような痛みと、
それを遥かに凌駕する甘美な熱が、
背骨を駆け抜ける。

僕は、彼の首に腕を回し、
その漆黒の角を指先で愛しむように撫でた。


「……いいですよ。何度でも、どこにでも、エリザベスの印をつけてください。
……僕があなたのものだって、僕自身が忘れないように」


僕の言葉に、彼の呼吸が一段と荒くなる。


彼の手が僕の腰を強く引き寄せ、肌と肌が隙間なく密着した。

彼の肌からは、いつもと同じ石鹸のような甘い香りと、
それ以上に雄々しい、焦がれるような「熱」が溢れ出している。


「あんた、本当に……。俺を狂わせるのが上手いわね」


彼の手は僕の背中を這い、後頭部を掴まれる、
優しく顎を掴まれて、顔を持ち上げられると、もうエリザベスの顔しか見えなくなる。

彼は僕の耳たぶを甘く噛み、
そのまま首筋へと愛撫を滑らせていく。


その所作は女性のようにしなやかで、けれど僕を組み敷く力は、抗いがたい雄牛そのものだった。


まずは首筋、そして心臓の真上、
身体のいたるところに刻まれていく、彼だけの紅い刻印。


「愛しているわ、リト。……この世界が滅びても、あんたを離さない」


「僕もです、エリザベスさん。……あなたの腕の中で、死ぬまで…ずっと一緒」


僕は身体中の肌を舐め回され、執拗に敏感な部分を攻められる。

エリザベスに軽々と抱え上げられると、床に足がつかなくなる。

彼のものが僕の薄い腹を押し上げ、その存在は臍の上まで膨らみとなって動き回る。

狭い内壁を拡げられる感覚、最奥まで突き上げられる。


僕の腰が反り、力が抜けた足の先まで小刻みに痙攣しても止めてもらえない。

夜が深まるにつれ、
二人の境界線は溶けて曖昧になっていく。


漆黒の角に守られた聖域の中で、
僕たちは、永遠という名の悦楽に、深く、深く、沈み込んでいった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

「禍の刻印」で生贄にされた俺を、最強の銀狼王は「ようやく見つけた、俺の運命の番だ」と過保護なほど愛し尽くす

水凪しおん
BL
体に災いを呼ぶ「禍の刻印」を持つがゆえに、生まれた村で虐げられてきた青年アキ。彼はある日、不作に苦しむ村人たちの手によって、伝説の獣人「銀狼王」への贄として森の奥深くに置き去りにされてしまう。 死を覚悟したアキの前に現れたのは、人の姿でありながら圧倒的な威圧感を放つ、銀髪の美しい獣人・カイだった。カイはアキの「禍の刻印」が、実は強大な魔力を秘めた希少な「聖なる刻印」であることを見抜く。そして、自らの魂を安定させるための運命の「番(つがい)」として、アキを己の城へと迎え入れた。 贄としてではなく、唯一無二の存在として注がれる初めての優しさ、温もり、そして底知れぬ独占欲。これまで汚れた存在として扱われてきたアキは、戸惑いながらもその絶対的な愛情に少しずつ心を開いていく。 「お前は、俺だけのものだ」 孤独だった青年が、絶対的支配者に見出され、その身も魂も愛し尽くされる。これは、絶望の淵から始まった、二人の永遠の愛の物語。

強面龍人おじさんのツガイになりました。

いんげん
BL
ひょんな感じで、異世界の番の元にやってきた主人公。 番は、やくざの組長みたいな着物の男だった。 勘違いが爆誕しながら、まったり過ごしていたが、何やら妖しい展開に。 強面攻めが、受けに授乳します。

余命半年の俺を、手酷く振ったはずの元カレ二人が手を組んで逃がしてくれません

ユッキー
BL
半年以内に俺は一人寂しく死ぬ。そんな未来を視た。きっと誰も悲しむ人は居ないだろう。そう思っていたから何も怖くなかった。なのにそんな俺の元に過去手酷く振り、今では世界的スターとなった元カレ二人がやってきた。彼らは全てを知っていた。俺がどうして彼らを振ったのか、そして俺の余命も。 全てを諦めた主人公と、主人公を諦めきれないイケメンサッカー選手とシンガーソングライターの再会が導く未来は?

神獣様の森にて。

しゅ
BL
どこ、ここ.......? 俺は橋本 俊。 残業終わり、会社のエレベーターに乗ったはずだった。 そう。そのはずである。 いつもの日常から、急に非日常になり、日常に変わる、そんなお話。 7話完結。完結後、別のペアの話を更新致します。

不遇の第七王子は愛され不慣れで困惑気味です

新川はじめ
BL
 国王とシスターの間に生まれたフィル・ディーンテ。五歳で母を亡くし第七王子として王宮へ迎え入れられたのだが、そこは針の筵だった。唯一優しくしてくれたのは王太子である兄セガールとその友人オーティスで、二人の存在が幼いフィルにとって心の支えだった。  フィルが十八歳になった頃、王宮内で生霊事件が発生。セガールの寝所に夜な夜な現れる生霊を退治するため、彼と容姿のよく似たフィルが囮になることに。指揮を取るのは大魔法師になったオーティスで「生霊が現れたら直ちに捉えます」と言ってたはずなのに何やら様子がおかしい。  生霊はベッドに潜り込んでお触りを始めるし。想い人のオーティスはなぜか黙ってガン見してるし。どうしちゃったの、話が違うじゃん!頼むからしっかりしてくれよぉー!

私の番がスパダリだった件について惚気てもいいですか?

バナナマヨネーズ
BL
この世界の最強種である【バイパー】の青年ファイは、番から逃げるために自らに封印魔術を施した。 時は流れ、生きているうちに封印が解けたことを知ったファイは愕然とする間もなく番の存在に気が付くのだ。番を守るためにファイがとった行動は「どうか、貴方様の僕にしてください。ご主人様!!」という、とんでもないものだったが、何故かファイは僕として受け入れられてしまう。更には、番であるクロスにキスやそれ以上を求められてしまって? ※独自バース設定あり 全17話 ※小説家になろう様にも掲載しています。

一度は逃がしてあげたが、次は無いよ

BL
獣人もの。 今でも、昔付き合っていた狼獣人への恋慕が隠せない健気なリス獣人。 振られたのはリス獣人なのに、医師で狼の男は別れた後から何故か遊び方が派手になり、リス獣人に優しくしたり…突き放したり……。 狼獣人×リス獣人

僕だけの番

五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。 その中の獣人族にだけ存在する番。 でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。 僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。 それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。 出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。 そのうえ、彼には恋人もいて……。 後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。

処理中です...