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モニカ令嬢のシュークリーム①
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「レオンハルト、モニカ嬢はどんな人物だった?」
「はい、聡明で、とても素晴らしい方でしたよ。未来の王妃にふさわしい方です。モニカ嬢以外の伴侶は考えられません」
今はちょうど晩餐時。両親である国王陛下、王妃殿下と共に夕食を食べていると、今日、俺がモニカと逢う事を知っていた国王陛下がさっそく探りを入れてきた。
「そうか、そこまでの人物だったか。最近のお前は婚約者探しに消極的になっていたから心配していたのだぞ。だが、要らぬ心配だったみたいだな」
「ご心配をお掛けして申し訳ありません。ですが、もう大丈夫です」
そうか、そうか、と安心したかのように、国王陛下とお母様が頷いている。
俺が世継ぎを残さないという事態は、非常に問題になるので、気にするのも仕方がないのだろう。
「カタルーニャ公爵夫人はモニカさんが少し変わったところがあると心配していたのですが、杞憂だったみたいですね」
お母様がおっとりと笑う。
多分、あの転生者発言の事を言っているのだろう。それに加えて、キッチンを使って料理を作っていたとなると、モニカが他にも色々とやらかしているのは間違いないだろう。
後でフォローするためにも、早目にモニカについての調査をしておいた方がいいだろう。
「モニカ嬢とは、また来週、逢う約束をしています。その時に、お母様のお庭をまたお借りしたいのですが、よろしいですか?」
「あらあら、もちろん構わないわよ。あんな人けがないところにモニカさんを連れ込むだなんて。レオンハルト、変な事をしちゃ駄目よ?」
お母様は淑女の鑑である。彼女を手本にしたいと思う貴族夫人や令嬢はたくさんいた。
プロポーションも抜群で、外から見た感じは非の打ち所がない。
だが、中身は少々残念な部分があった。
色恋事を非常に好み、ゴシップ好きでミーハーなのだ。何で国王陛下がお母様を選んだのか、いつか聞いてみたいところだ。
俺はウキウキとした足取りで馬車の停留所まで足を運んだ。
すれ違う人達が怪訝そうな顔でこちらを見ていたが、そんな事は全くのお構い無しだった。
何故なら今日は、モニカがシュークリームを持って、この城に来る日だったからだ。
ソワソワしながら待つことしばし。カタルーニャ公爵家の家紋がさんぜんと輝く馬車がゴトゴトとやって来た。
周囲にはいくつもの馬車があったのだが、そのどれよりも立派で豪華な馬車だ。
光沢のある艶やかな黒色が日の光を受けてきらびやかに輝き、大変美しい。
馬車を牽く馬も立派な体格をしており、鬣が風を受けてキラキラと輝いていた。
俺が停留所で待っている事に御者が気づいたのだろう。
一旦は別の場所で停めようとした馬車を、丁寧に俺の前まで移動させてくれた。
良く気の利く御者である。
馬車から降りて来た使用人が馬車の扉の前に踏み台を置いた。そして周囲に問題がないかをしっかりと確認した後に扉をノックした。
「モニカお嬢様、お城に到着致しました。すでに皇太子殿下がお待ちになっておりますよ」
その声が聞こえたのが、馬車の中からガタガタと人が慌てて動いたかのような音がした。
ちょっと慌てさせてしまったかな? と反省していると、馬車の扉が開き、中からモニカが顔を出した。そして、こちらに気がつくと、はにかむような可愛い笑顔を見せた。
その笑顔に心臓を鷲掴みにされた俺は、どうやら一瞬意識が飛んでいたようであり、使用人に肩を揺すられて我に返った。
「ようこそ、モニカ。今日逢えるのを楽しみにしてましたよ」
俺はモニカをエスコートすべく、手を差しのべた。
あの日と同じようにモニカの柔らかな手が添えられる。その手をしっかりと握りしめたいのを我慢して、極めて紳士的にモニカを庭園へと誘った。
チラリと後ろを見ると、モニカの使用人が大事そうにバスケットを持っている。きっとあの中に例のブツが入っているのだろう。
微かに漂う香ばしい匂いと、甘い匂いが俺のお腹を刺激した。
グ~~。
「まあ」
「すいません、あまりにも良い匂いだったものですから」
恥ずかしい。王子たるものが人前でお腹を鳴らすとか、恥ずかし過ぎる。あまりの恥ずかしさにモニカを見る事ができない。
これは残念な王子として認識されてしまったな。
「うふふ、そんなに殿下が楽しみにして下さっていたなんて、嬉しいですわ」
モニカは嬉しそうに笑った。
ああ、王子だから、王族だからと気にしているのは俺だけだったか。
そうだよね。前世が同じような境遇だとしたら、そんな事なんか気にしないよね。
やっぱりモニカとなら、気負う事なく、気兼ね無く何でも話せそうな気がするな。
お母様が丹精込めて手入れしている庭園の中には、目の高さほどの木がいくつも列なって、ちょうど目隠しのようになっている場所があった。
今回はそこにテーブルを用意していた。毎回同じ場所だと芸がないし、お母様の庭園を余すところなくモニカに堪能して欲しいとの思いからだ。
俺達がテーブルに着くころには、すでにモニカ令嬢の作ったシュークリームと紅茶が並べられていた。
俺は目の前に並べられたシュークリームを、さっそく口へと運んだ。
うまぁぁい! 何これ、美味し過ぎるんだけど! カスタードクリームの再現性がマジ半端ない。バニラビーンズとか、どこで手にいれたんだ? どうなってるんだ、モニカ!
と叫びたいのを我慢して、王子スマイルを放った。
「とても美味しいですよ、このシュークリーム。特にこのカスタードクリームが絶品ですね。それに、バニラビーンズなんて代物、良く見つけましたね」
「さすがは殿下、良くご存知ですわね。カスタードクリームは味の決め手の一つですので、こだわりましたのよ。カスタードクリームと生クリームの二層仕立て、素敵でしょう? バニラビーンズは香辛料やハーブを売っている商人をお呼びして、商品を全部見せてもらってようやく見つけましたのよ」
上機嫌になったモニカが輝くような笑顔をこちらに向けた。
ま、眩しい!
いやぁしかし、やればできるものだな。前世の食べ物を再現できるとは思ってもみなかった。しかも、代替品まで見つけ出すとか、完璧か!
……そういえば、シュークリームもカスタードクリームもバニラビーンズも、どれもまだ世の中に出回っていないものばかりだな。
当然、どの書物にもそれらの情報は載っていないはず。
そんなことを俺が知っているとなると、俺が転生者である事がモニカにバレてしまうのではなかろうか。
どうする? いっその事、カミングアウトするか? 「モニカ、私は転生者なのです」って……。
「殿下、どうなさいましたか? まさか、私のお菓子を食べてお加減が……!」
モニカの顔がサッと青くなった。今にも泣き出しそうだ。これはまずい。
「モニカ、私の事は殿下ではなく、レオと呼んで欲しいなぁ」
「で、殿下!?」
俺はスズイとモニカに顔を近づけた。
カミングアウトの件はまだ保留する事にした。
モニカがすでに色々とやらかしている事は明白だ。
そこにもうひとり問題児が加われば、収拾がつかなくなる恐れがある。
今は我慢だ。
「そうお呼びするのは、まだ恥ずかしいですわ。れ、レオ様……」
ぐっ! 尊! 恥ずかしそうに頬を染めてうつむく姿が、なんて尊いんだ。こんなに素敵な女の子が俺の嫁になるだなんて、最高じゃないか!
今までの令嬢はすぐに「レオ様と呼んでもいいか」と聞いてきたぞ。
そんなに親しくもなっていないのに。
いや、待てよ。俺もついこの間、モニカに同じ事しなかったか? うん、やってたわ。
「モニカ、前回は大変申し訳ない事をしてしまいました。それほど親しくもなっていない段階で愛称呼びを強要してしまって。本当に申し訳ありません」
「と、突然どうされたのですか!? レオ様、謝らないで下さいませ。そんな事、全く気にしておりませんわ。むしろ、嬉しかったくらいですわ」
ポッと頬を赤く染めた。これは、反則だな。
モニカとの距離をいつ詰めるか? 今でしょ。
「モニカ」
そう言うと俺は向かい合って座っていた椅子をずらし、モニカの隣に移動させた。モニカとの距離はもう肩が当たるくらいの距離にまで近づいている。
「れ、レオ様……」
俺はそっとモニカの両手を自分の手で掴んだ。モニカの潤んだ透き通った瞳がすぐそこまで迫った。
もうちょっとで……。
「はい、聡明で、とても素晴らしい方でしたよ。未来の王妃にふさわしい方です。モニカ嬢以外の伴侶は考えられません」
今はちょうど晩餐時。両親である国王陛下、王妃殿下と共に夕食を食べていると、今日、俺がモニカと逢う事を知っていた国王陛下がさっそく探りを入れてきた。
「そうか、そこまでの人物だったか。最近のお前は婚約者探しに消極的になっていたから心配していたのだぞ。だが、要らぬ心配だったみたいだな」
「ご心配をお掛けして申し訳ありません。ですが、もう大丈夫です」
そうか、そうか、と安心したかのように、国王陛下とお母様が頷いている。
俺が世継ぎを残さないという事態は、非常に問題になるので、気にするのも仕方がないのだろう。
「カタルーニャ公爵夫人はモニカさんが少し変わったところがあると心配していたのですが、杞憂だったみたいですね」
お母様がおっとりと笑う。
多分、あの転生者発言の事を言っているのだろう。それに加えて、キッチンを使って料理を作っていたとなると、モニカが他にも色々とやらかしているのは間違いないだろう。
後でフォローするためにも、早目にモニカについての調査をしておいた方がいいだろう。
「モニカ嬢とは、また来週、逢う約束をしています。その時に、お母様のお庭をまたお借りしたいのですが、よろしいですか?」
「あらあら、もちろん構わないわよ。あんな人けがないところにモニカさんを連れ込むだなんて。レオンハルト、変な事をしちゃ駄目よ?」
お母様は淑女の鑑である。彼女を手本にしたいと思う貴族夫人や令嬢はたくさんいた。
プロポーションも抜群で、外から見た感じは非の打ち所がない。
だが、中身は少々残念な部分があった。
色恋事を非常に好み、ゴシップ好きでミーハーなのだ。何で国王陛下がお母様を選んだのか、いつか聞いてみたいところだ。
俺はウキウキとした足取りで馬車の停留所まで足を運んだ。
すれ違う人達が怪訝そうな顔でこちらを見ていたが、そんな事は全くのお構い無しだった。
何故なら今日は、モニカがシュークリームを持って、この城に来る日だったからだ。
ソワソワしながら待つことしばし。カタルーニャ公爵家の家紋がさんぜんと輝く馬車がゴトゴトとやって来た。
周囲にはいくつもの馬車があったのだが、そのどれよりも立派で豪華な馬車だ。
光沢のある艶やかな黒色が日の光を受けてきらびやかに輝き、大変美しい。
馬車を牽く馬も立派な体格をしており、鬣が風を受けてキラキラと輝いていた。
俺が停留所で待っている事に御者が気づいたのだろう。
一旦は別の場所で停めようとした馬車を、丁寧に俺の前まで移動させてくれた。
良く気の利く御者である。
馬車から降りて来た使用人が馬車の扉の前に踏み台を置いた。そして周囲に問題がないかをしっかりと確認した後に扉をノックした。
「モニカお嬢様、お城に到着致しました。すでに皇太子殿下がお待ちになっておりますよ」
その声が聞こえたのが、馬車の中からガタガタと人が慌てて動いたかのような音がした。
ちょっと慌てさせてしまったかな? と反省していると、馬車の扉が開き、中からモニカが顔を出した。そして、こちらに気がつくと、はにかむような可愛い笑顔を見せた。
その笑顔に心臓を鷲掴みにされた俺は、どうやら一瞬意識が飛んでいたようであり、使用人に肩を揺すられて我に返った。
「ようこそ、モニカ。今日逢えるのを楽しみにしてましたよ」
俺はモニカをエスコートすべく、手を差しのべた。
あの日と同じようにモニカの柔らかな手が添えられる。その手をしっかりと握りしめたいのを我慢して、極めて紳士的にモニカを庭園へと誘った。
チラリと後ろを見ると、モニカの使用人が大事そうにバスケットを持っている。きっとあの中に例のブツが入っているのだろう。
微かに漂う香ばしい匂いと、甘い匂いが俺のお腹を刺激した。
グ~~。
「まあ」
「すいません、あまりにも良い匂いだったものですから」
恥ずかしい。王子たるものが人前でお腹を鳴らすとか、恥ずかし過ぎる。あまりの恥ずかしさにモニカを見る事ができない。
これは残念な王子として認識されてしまったな。
「うふふ、そんなに殿下が楽しみにして下さっていたなんて、嬉しいですわ」
モニカは嬉しそうに笑った。
ああ、王子だから、王族だからと気にしているのは俺だけだったか。
そうだよね。前世が同じような境遇だとしたら、そんな事なんか気にしないよね。
やっぱりモニカとなら、気負う事なく、気兼ね無く何でも話せそうな気がするな。
お母様が丹精込めて手入れしている庭園の中には、目の高さほどの木がいくつも列なって、ちょうど目隠しのようになっている場所があった。
今回はそこにテーブルを用意していた。毎回同じ場所だと芸がないし、お母様の庭園を余すところなくモニカに堪能して欲しいとの思いからだ。
俺達がテーブルに着くころには、すでにモニカ令嬢の作ったシュークリームと紅茶が並べられていた。
俺は目の前に並べられたシュークリームを、さっそく口へと運んだ。
うまぁぁい! 何これ、美味し過ぎるんだけど! カスタードクリームの再現性がマジ半端ない。バニラビーンズとか、どこで手にいれたんだ? どうなってるんだ、モニカ!
と叫びたいのを我慢して、王子スマイルを放った。
「とても美味しいですよ、このシュークリーム。特にこのカスタードクリームが絶品ですね。それに、バニラビーンズなんて代物、良く見つけましたね」
「さすがは殿下、良くご存知ですわね。カスタードクリームは味の決め手の一つですので、こだわりましたのよ。カスタードクリームと生クリームの二層仕立て、素敵でしょう? バニラビーンズは香辛料やハーブを売っている商人をお呼びして、商品を全部見せてもらってようやく見つけましたのよ」
上機嫌になったモニカが輝くような笑顔をこちらに向けた。
ま、眩しい!
いやぁしかし、やればできるものだな。前世の食べ物を再現できるとは思ってもみなかった。しかも、代替品まで見つけ出すとか、完璧か!
……そういえば、シュークリームもカスタードクリームもバニラビーンズも、どれもまだ世の中に出回っていないものばかりだな。
当然、どの書物にもそれらの情報は載っていないはず。
そんなことを俺が知っているとなると、俺が転生者である事がモニカにバレてしまうのではなかろうか。
どうする? いっその事、カミングアウトするか? 「モニカ、私は転生者なのです」って……。
「殿下、どうなさいましたか? まさか、私のお菓子を食べてお加減が……!」
モニカの顔がサッと青くなった。今にも泣き出しそうだ。これはまずい。
「モニカ、私の事は殿下ではなく、レオと呼んで欲しいなぁ」
「で、殿下!?」
俺はスズイとモニカに顔を近づけた。
カミングアウトの件はまだ保留する事にした。
モニカがすでに色々とやらかしている事は明白だ。
そこにもうひとり問題児が加われば、収拾がつかなくなる恐れがある。
今は我慢だ。
「そうお呼びするのは、まだ恥ずかしいですわ。れ、レオ様……」
ぐっ! 尊! 恥ずかしそうに頬を染めてうつむく姿が、なんて尊いんだ。こんなに素敵な女の子が俺の嫁になるだなんて、最高じゃないか!
今までの令嬢はすぐに「レオ様と呼んでもいいか」と聞いてきたぞ。
そんなに親しくもなっていないのに。
いや、待てよ。俺もついこの間、モニカに同じ事しなかったか? うん、やってたわ。
「モニカ、前回は大変申し訳ない事をしてしまいました。それほど親しくもなっていない段階で愛称呼びを強要してしまって。本当に申し訳ありません」
「と、突然どうされたのですか!? レオ様、謝らないで下さいませ。そんな事、全く気にしておりませんわ。むしろ、嬉しかったくらいですわ」
ポッと頬を赤く染めた。これは、反則だな。
モニカとの距離をいつ詰めるか? 今でしょ。
「モニカ」
そう言うと俺は向かい合って座っていた椅子をずらし、モニカの隣に移動させた。モニカとの距離はもう肩が当たるくらいの距離にまで近づいている。
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