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学園対抗戦
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ジュエル王国に新しい春がやってきた。そして俺達も中等部最終学年の三年生へと無事に進級していた。
新一年生の入学式も無事に終わり、いつもの日常が戻ってきた。
今年も例年同様に特に何もなく日々が過ぎていくものだと思っていたのだが……今年は違った。
そう、今年は三年に一度のジュエル王国全土の学園が一堂に集まって開催される「学園対抗戦」が開催される年なのだ。何で俺が三年生のときに、しかも、王立学園に普通に通っているときに開催されるかなぁ。何だか色々と面倒くさそうなことが降りかかってきそうで、今から嫌な感じである。
「シリウス様、今年は学園対抗戦が開催される年ですわねっ……て、どうしてそんなに嫌そうな顔をしているのですか」
俺の顔を見たクリスティアナ様が聞いてきた。それを見たフェオはあきれたように口を挟んだ。
「クリピー、決まってるじゃない。シリウスは面倒くさいことに巻き込まれそうだって思っているのよ。どうせ巻き込まれるんだから、諦めたらいいのにね!」
酷い、フェオが酷い!俺だって好き好んで騒動に巻き込まれているわけじゃないんだからね!
「確かに……。私も巻き込まれそうな、何だか嫌な予感がしますわ」
ブルリと震えたクリスティアナ様は、そのままこちらに目を向けた。
「クリスティアナ様だけ一人で逃げようだなんて……。逃がしませんからね?」
「ひえっ!」
こうして俺とクリスティアナ様は学園対抗戦が来る日をビクビクしながら待つことになった。
学園対抗戦が開催されるのは毎回王立学園と決まっていた。その理由としては、地方からの貴族達が集まりやすいこと。そしてこの学園対抗戦がジュエル王国で開催されるお祭りの一種として認知されているからであった。
そのため、学園対抗戦が開催される時期になると、城下町では多くの出店が出現し、観光客も増えてかなりの賑わいを見せ始めていた。もちろん他国からそれを目当てにやってくる人たちも多かった。
「今回も賑わっているみたいですわね」
「そうですね。その賑わいに参加できないのが残念ですが。いっそこの期間だけ休学して、お祭り気分を味わいませんか?」
俺の提案にクリスティアナ様は小さくため息をついた。
「またそんなことを言って。現実逃避はいけませんわ」
「そうだよ、シリウス。そのうち良いこともあるよ」
フェオが励ましてくれるが、正直あんまり嬉しくない。
そう、俺は、というか、俺たちは選ばれたのだ。学園対抗戦のメンバーに。
学園対抗戦は剣術と魔法をそれぞれの学園の代表者が競い合うというのがメインのイベントだ。そしてそこに、各クラブの成果を公表したり、別の学園のクラブと比較したりする場が加わったり、さらには新しく考案された魔道具のお披露目会なんかもあったりする。
そんな中で俺は剣術と魔法の対抗戦に、クリスティアナ様は魔法の対抗戦にそれぞれ出場することになっているのだ。何で俺だけ両方に、と思っていたのだが、どうやらエリオットも両方に出場することになっているらしい。
利用できるものはたとえ他国の王子でも利用する。この王立学園のしたたかさを垣間見た瞬間である。
エリオットが許されないなら、当然俺が許されるはずはないわな。うん、諦めよう。諦めて、この学園対抗戦が終わったらクリスティアナ様にベッドの中で慰めてもらおう。
学園対抗戦は一週間という期間で行われる。そしてその中でももっとも人気が高い剣術の対抗戦と魔法の対抗戦は毎日開催され、トーナメント戦ではなく総当り戦となっている。なんだそれ、トーナメント戦にしろよ。
俺とエリオットが剣術と魔法の両方に登録されているのはそのためである。とにかく試合数が多いので、人数がいるのだ。人数が足りなくて困るなら試合数を減らせばいいのに……。
学園対抗戦は各学園の面子がかかっているので、かなりガチな試合となっている。手加減なしで行われるそれは、まるでコロッセオで行われていた試合のようである。
ガチでやっていいと言うことだったので、俺も手加減せずにやらせてもらうことにした。そうしたらどうだ。今度は少し手加減してくれときたもんだ。俺は完全にふてくされた。
「まあまあ、シリウス様、落ち着いて下さいませ。シリウス様が本気で戦ったら、対峙した方がみんな自信をなくしてしまいますわ。ここは王者としての貫禄を見せるところですわ」
「王者の貫禄ですか? 手加減しながら戦って勝つのは、全力で戦って勝つよりも大変なんですけどね……」
はぁぁ、と深いため息をつくと、フェオが顔に張り付いて慰めてくれた。
「シリウスはよく頑張ってるよ。あたしが褒めてげるわ! 良い子良い子」
「フェオはほんとに良い子やな……」
そう言ってフェオに頬ずりしていると、クリスティアナ様とエクスも一緒になって慰めてくれた。
「私もシリウス様が大変なことは重々承知しておりますわ」
「マスターはいつも大変。いつも頑張ってる」
二人も頭を撫でてくれた。よし、少し元気が出てきたぞ。たかが一週間。終わればみんなのご褒美が待っているはず。
そして本日も魔法対抗戦の行われるグラウンドに立った。
魔法対抗戦は五対五で行われるが、勝ち抜き戦ではないため、一戦すれば終わりである。これは剣術対抗戦でも同じであり、勝っても負けても一回戦えばいいが、必ず一回は戦う必要があった。
本日のお相手はルーウェンと言う名前らしい。眼鏡をかけた眼鏡男子であり、なかなかのイケメンである。同じ学校の生徒だろうか? 後ろで女の子達がキャーキャーと黄色い声援を送っている。しかし当の本人は全く気にしていない様子で、俺の出方をうかがっていた。
特に小細工をする気もなかったので、試合が始まるとすぐに適当な魔法を放った。ルーウェンは俺が使った火の魔法を防御結界のようなもので防いだ。そして今度は俺に向かって氷の魔法を撃ち返してきた。
俺はその魔法をそっくりそのまま防御結界で跳ね返した。自分の使った魔法がそのまま戻ってきたことに驚いたルーウェンは、再びさっきの防御結界を使おうとしたが、そこに俺が火の魔法を追加しておいた。
倍返しのようになった魔法をさばききれず、ルーウェンは俺の魔法をもろに食らってあえなくダウンした。どうやらルーウェンの使った防御結界は一属性しか防ぐことができなかったようである。まだまだ修行が足りなかったな。俺は余裕の足取りで応援席にいるフェオとエクスの元に戻った。
なお、クリスティアナ様は俺の前の試合で戦っており、圧倒的な火力で相手を瞬殺していた。どうやら俺はクリスティアナ様に手加減のやり方を教えていなかったようである。この対抗戦が終わったら、しっかりと教え込んでおきたいと思う。
魔法対抗戦が終わると、次は剣術対抗戦である。本当に忙しい。これではゆっくりと嫁達とデートができないではないか。
「シリウス様、私が治せるからと言って、ワザと怪我などなしないで下さいよ」
「そうだよ。クリピーが治せるから、ガツンとやっちゃっていいんだからね!」
「マスター、私を使う?」
「いや、さすがにエクスを使うのは反則なんじゃないかな?」
三人からの声援を受けて、俺は競技場に立った。
本日の俺の相手はオルト少年。とても同じ年齢とは思えないほどの童顔で、顔だけでなく、体格も子供のようである。これはゲームで言うところのショタ枠だな。なんか剣で叩くのが可哀想な気がする。
しかもこのオルト少年、どうやら俺に負けることを想定して出てきたようである。俺は相手を見ただけで大体の強さが分かるので、オルト少年がチームの中で中の下くらいの実力であることがすぐに分かった。
試合開始の合図がなり、果敢に俺に挑んでくるオルト。それを余裕でさばいていくのだが、剣で叩くのがなんだか可哀想で上手く攻撃できないでいた。周りの観客もオルト頑張れという空気になっており、ますます戦い難い。
そうこうしている間にオルトの体力がなくなったのか、オルトの足下がふらついてきた。これ以上長引くと可哀想なので、心を鬼にして軽い一撃を入れておいた。
そのままふらふらと倒れたオルト。試合には勝利したが、なんだか後味の悪さを感じてしまった。俺が悪いわけではないのに、どうして……。
色々と思うところがあった学園対抗戦は無事に王立学園が総合一位で幕を閉じた。
俺とクリスティアナ様は全戦全勝という素晴らしい記録を打ち立てることができ、最優秀選手として表彰された。
俺は別にどうでも良かったのだが、クリスティアナ様にさらに箔がついたので、その点だけは良かったと思う。
こうして色々と思うところがある学園対抗戦は幕を閉じたのであった。
もちろん毎日、ベッドの中で三人に癒やしてもらった。
新一年生の入学式も無事に終わり、いつもの日常が戻ってきた。
今年も例年同様に特に何もなく日々が過ぎていくものだと思っていたのだが……今年は違った。
そう、今年は三年に一度のジュエル王国全土の学園が一堂に集まって開催される「学園対抗戦」が開催される年なのだ。何で俺が三年生のときに、しかも、王立学園に普通に通っているときに開催されるかなぁ。何だか色々と面倒くさそうなことが降りかかってきそうで、今から嫌な感じである。
「シリウス様、今年は学園対抗戦が開催される年ですわねっ……て、どうしてそんなに嫌そうな顔をしているのですか」
俺の顔を見たクリスティアナ様が聞いてきた。それを見たフェオはあきれたように口を挟んだ。
「クリピー、決まってるじゃない。シリウスは面倒くさいことに巻き込まれそうだって思っているのよ。どうせ巻き込まれるんだから、諦めたらいいのにね!」
酷い、フェオが酷い!俺だって好き好んで騒動に巻き込まれているわけじゃないんだからね!
「確かに……。私も巻き込まれそうな、何だか嫌な予感がしますわ」
ブルリと震えたクリスティアナ様は、そのままこちらに目を向けた。
「クリスティアナ様だけ一人で逃げようだなんて……。逃がしませんからね?」
「ひえっ!」
こうして俺とクリスティアナ様は学園対抗戦が来る日をビクビクしながら待つことになった。
学園対抗戦が開催されるのは毎回王立学園と決まっていた。その理由としては、地方からの貴族達が集まりやすいこと。そしてこの学園対抗戦がジュエル王国で開催されるお祭りの一種として認知されているからであった。
そのため、学園対抗戦が開催される時期になると、城下町では多くの出店が出現し、観光客も増えてかなりの賑わいを見せ始めていた。もちろん他国からそれを目当てにやってくる人たちも多かった。
「今回も賑わっているみたいですわね」
「そうですね。その賑わいに参加できないのが残念ですが。いっそこの期間だけ休学して、お祭り気分を味わいませんか?」
俺の提案にクリスティアナ様は小さくため息をついた。
「またそんなことを言って。現実逃避はいけませんわ」
「そうだよ、シリウス。そのうち良いこともあるよ」
フェオが励ましてくれるが、正直あんまり嬉しくない。
そう、俺は、というか、俺たちは選ばれたのだ。学園対抗戦のメンバーに。
学園対抗戦は剣術と魔法をそれぞれの学園の代表者が競い合うというのがメインのイベントだ。そしてそこに、各クラブの成果を公表したり、別の学園のクラブと比較したりする場が加わったり、さらには新しく考案された魔道具のお披露目会なんかもあったりする。
そんな中で俺は剣術と魔法の対抗戦に、クリスティアナ様は魔法の対抗戦にそれぞれ出場することになっているのだ。何で俺だけ両方に、と思っていたのだが、どうやらエリオットも両方に出場することになっているらしい。
利用できるものはたとえ他国の王子でも利用する。この王立学園のしたたかさを垣間見た瞬間である。
エリオットが許されないなら、当然俺が許されるはずはないわな。うん、諦めよう。諦めて、この学園対抗戦が終わったらクリスティアナ様にベッドの中で慰めてもらおう。
学園対抗戦は一週間という期間で行われる。そしてその中でももっとも人気が高い剣術の対抗戦と魔法の対抗戦は毎日開催され、トーナメント戦ではなく総当り戦となっている。なんだそれ、トーナメント戦にしろよ。
俺とエリオットが剣術と魔法の両方に登録されているのはそのためである。とにかく試合数が多いので、人数がいるのだ。人数が足りなくて困るなら試合数を減らせばいいのに……。
学園対抗戦は各学園の面子がかかっているので、かなりガチな試合となっている。手加減なしで行われるそれは、まるでコロッセオで行われていた試合のようである。
ガチでやっていいと言うことだったので、俺も手加減せずにやらせてもらうことにした。そうしたらどうだ。今度は少し手加減してくれときたもんだ。俺は完全にふてくされた。
「まあまあ、シリウス様、落ち着いて下さいませ。シリウス様が本気で戦ったら、対峙した方がみんな自信をなくしてしまいますわ。ここは王者としての貫禄を見せるところですわ」
「王者の貫禄ですか? 手加減しながら戦って勝つのは、全力で戦って勝つよりも大変なんですけどね……」
はぁぁ、と深いため息をつくと、フェオが顔に張り付いて慰めてくれた。
「シリウスはよく頑張ってるよ。あたしが褒めてげるわ! 良い子良い子」
「フェオはほんとに良い子やな……」
そう言ってフェオに頬ずりしていると、クリスティアナ様とエクスも一緒になって慰めてくれた。
「私もシリウス様が大変なことは重々承知しておりますわ」
「マスターはいつも大変。いつも頑張ってる」
二人も頭を撫でてくれた。よし、少し元気が出てきたぞ。たかが一週間。終わればみんなのご褒美が待っているはず。
そして本日も魔法対抗戦の行われるグラウンドに立った。
魔法対抗戦は五対五で行われるが、勝ち抜き戦ではないため、一戦すれば終わりである。これは剣術対抗戦でも同じであり、勝っても負けても一回戦えばいいが、必ず一回は戦う必要があった。
本日のお相手はルーウェンと言う名前らしい。眼鏡をかけた眼鏡男子であり、なかなかのイケメンである。同じ学校の生徒だろうか? 後ろで女の子達がキャーキャーと黄色い声援を送っている。しかし当の本人は全く気にしていない様子で、俺の出方をうかがっていた。
特に小細工をする気もなかったので、試合が始まるとすぐに適当な魔法を放った。ルーウェンは俺が使った火の魔法を防御結界のようなもので防いだ。そして今度は俺に向かって氷の魔法を撃ち返してきた。
俺はその魔法をそっくりそのまま防御結界で跳ね返した。自分の使った魔法がそのまま戻ってきたことに驚いたルーウェンは、再びさっきの防御結界を使おうとしたが、そこに俺が火の魔法を追加しておいた。
倍返しのようになった魔法をさばききれず、ルーウェンは俺の魔法をもろに食らってあえなくダウンした。どうやらルーウェンの使った防御結界は一属性しか防ぐことができなかったようである。まだまだ修行が足りなかったな。俺は余裕の足取りで応援席にいるフェオとエクスの元に戻った。
なお、クリスティアナ様は俺の前の試合で戦っており、圧倒的な火力で相手を瞬殺していた。どうやら俺はクリスティアナ様に手加減のやり方を教えていなかったようである。この対抗戦が終わったら、しっかりと教え込んでおきたいと思う。
魔法対抗戦が終わると、次は剣術対抗戦である。本当に忙しい。これではゆっくりと嫁達とデートができないではないか。
「シリウス様、私が治せるからと言って、ワザと怪我などなしないで下さいよ」
「そうだよ。クリピーが治せるから、ガツンとやっちゃっていいんだからね!」
「マスター、私を使う?」
「いや、さすがにエクスを使うのは反則なんじゃないかな?」
三人からの声援を受けて、俺は競技場に立った。
本日の俺の相手はオルト少年。とても同じ年齢とは思えないほどの童顔で、顔だけでなく、体格も子供のようである。これはゲームで言うところのショタ枠だな。なんか剣で叩くのが可哀想な気がする。
しかもこのオルト少年、どうやら俺に負けることを想定して出てきたようである。俺は相手を見ただけで大体の強さが分かるので、オルト少年がチームの中で中の下くらいの実力であることがすぐに分かった。
試合開始の合図がなり、果敢に俺に挑んでくるオルト。それを余裕でさばいていくのだが、剣で叩くのがなんだか可哀想で上手く攻撃できないでいた。周りの観客もオルト頑張れという空気になっており、ますます戦い難い。
そうこうしている間にオルトの体力がなくなったのか、オルトの足下がふらついてきた。これ以上長引くと可哀想なので、心を鬼にして軽い一撃を入れておいた。
そのままふらふらと倒れたオルト。試合には勝利したが、なんだか後味の悪さを感じてしまった。俺が悪いわけではないのに、どうして……。
色々と思うところがあった学園対抗戦は無事に王立学園が総合一位で幕を閉じた。
俺とクリスティアナ様は全戦全勝という素晴らしい記録を打ち立てることができ、最優秀選手として表彰された。
俺は別にどうでも良かったのだが、クリスティアナ様にさらに箔がついたので、その点だけは良かったと思う。
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