12 / 171
第一章 出会い
それぞれの夜(3)
しおりを挟む
ビスたちを見送る。さてどうしたものか、
と考えているとペルから話しかけてきた。
「ディグニ様にビス様の魔力のこと、お伝えしました。」
「ありがとう。わたしだとうまく伝えられないから。で、どんな反応してた?」
「手がかりが増えた、ありがとうと。」
ディグニらしいというか、なんというか。
「そう。」
「ただ、平静を保ってはいましたが、内心戸惑っているようでした。」
逆に謎が増えた、そんなところかしら。
それともう一つ気になることがある。
「ねぇ、ペル。魔力測定器を持っていたのはなんで?
もしかして、ルトになんか言われたの?」
ペルは眉一つ動かさず「はい。」と言う。
「じゃあ、ビスのこともルトから聞いていたのね。」
「ええ。大体は。それで念のためビスの魔力を測っておいてくれと。」
あの人はどこまで策を練っているのか。畏怖しかない。
ペルにやらせたのも敢えてだろう。おそらくこの後の展開も予想して。
反発したい気持ちもあるが、そんな気になれない。
そのことも分かっているのでしょうね。嫌になるわ。
それより、一番確認したいことが残っている。
「じゃあ、あの時魔法を使ったのは、
ビスの興味を引くため?ビスの魔力を図るために。」
ペルの目をじっと見る。逃がすものかと。
「いえ、魔法をかけるまでそのことを忘れてしまっていました。
あの日のことが頭をよぎって。ダメですね。」
嘘はついていない、と思う。ダメなんていうけれど私はそうは思わない。
いつも完璧で感情をひた隠すペルがたまに見せる人間らしさが安心するし、
堪らなく愛おしい。体が勝手に動き、ペルを抱き締めていた。
傍からみたら抱き着いているように見えるだろうが。
どれぐらいそうしていただろうか。その沈黙は私のくしゃみで破られた。
「クシュン。」
「そろそろ寒くなってきましたし、中に入りますか。夕食も近いですし。」
「そうね。」
風邪を引く前に食堂に向かう。それまでに体は温まっているだろう。
食堂に向かう途中玉座を通る時、お父様とあいつの言い合いが聞こえてきた。
夕食は一人で食べる。お父様はお仕事。
お母様は私を生んですぐに亡くなったらしい。
顔すら覚えていない。写真を見せられるが、ピンとこない。
あいつは今日も部屋で夕食をとるとタドが告げにくる。
ツァール兄様がいた時は兄弟で一緒に食べていた。
まあそれといって会話らしい会話はなかったが。
それでも一人で食べるよりましだった。
カシャ、カシャとなる音だけが食堂に木霊する。
食事を終え、寝る準備を整える。
お風呂から部屋に戻ると部屋の前にペルがいる。
髪の手入れをしに来てくれるのだ。ペルが髪にクリームを塗りに。
部屋に入り椅子へと向かう。ペルが髪の手入れをしている間に
私はいつもの絵本を読む。小さい頃からずっと読んできた。夜の日課だ。
この本はどこにでもあるような勇者が魔王を倒す物語。
勇者が魔王を倒す瞬間、小さいながら勇者と魔王のやりとりに違和感を覚えた。
私が食いついたのは魔王の
「手を組まないか。手を組んだら、世界の半分をお前にやろう。」
って言葉。大半の子どもは、なんて強情なんだとか、
そんな誘惑に負けないでとか、思うのかしら。
わたしはひねくれているからそんなことは思わない。
強者の切実な願いが込められていたのではないかと私は思った。
その後勇者は魔王を倒した功績が認められ王女と結婚。
そして王となりハッピーエンドで終わる。
今売られているこの本はここまでで物語は終わっている。
でも、私の持っているものは続きがある。
次のページには荒れ果てた国の絵が描かれていた。
文字もなく、その絵だけが。作者も私と同じでひねくれているのだろう。
そのページが子どもには不評ですぐに回収され、
そのページが取り払われ売られている。
まあ、回収しきれなかったものもあって間違って買ってしまう人も
いるみたいだけど。絵本を読み終わるのと同時に髪の手入れも終わる。
――――――――――――――――――
「それでは、私はこれで。」
ペルが部屋から出ていこうとする。
「待って。私が寝るまで一緒にいてくれない?」
一瞬ペルは固まったが、
すぐにニコッとして「はい。仰せのままに。」と答える。
ペルはさっきまで私が座っていたイスに座ろうとする。
「そこじゃなくて、ペルもベッドに入るの。」
「さすがにそれは。ベッドが汚れてしまいますし、それに・・・」
ペルの言葉を遮って発する。
「ああ、もういいからこっち来なさい。命令よ。」
ペルはしぶしぶベッドに入る。ペルの匂いがする。私はペルに抱き着く。
小さい頃はよくこうしていた。いつからだろうしなくなったのは。
誰かが注意したわけでもなく、止めようといったわけでもない。
自然としなくなったのだ。
「ペル。あの時は本当にごめんなさい。」
「謝るようなことではないですよ。それに私の方が悪いですから。」
この話題になると、必ずこのやり取りになる。
押し問答になるがわかりきっているので、
ここでやめ、寝ることに集中する。
―――――――――――――――――――――
私が七歳ぐらいの頃今まで以上にやんちゃだった。
城を走り回ったり、木の上に登ったり。傭兵や使用人にいたずらもした。
今思えばお父様たちの気を引こうとしていたのかもしれない。
そんなことばかりしていてからか、ある日私はやらかした。
木の上から落ちて手足の骨を折ってしまう。
ペルも一緒にいたが、いつものことだから
大丈夫だと高をくくっていたのか、それ以上に過信があったのかもしれない。
ペルは、なんでもすぐにできていたらしい。
それも完璧に近い形で。だから私なら何が起きても対処できると。
私が落ちた時ペルは何か魔法を唱えて助けようとしていた。
でも、それは失敗に終わり、地面に叩きつけられる。
ペルはすぐに私に駆け寄って治癒魔法をかける。
ペルが何か大声をあげているのと大勢の足音が近づいてくるのが
聞こえたところで私は意識を手放した。
私が目を覚ましたのは二日後のことだったらしい。手足に痛みはない。
その場にいた使用人がお父様たちを足早に呼びに行く。
部屋に大勢の人が集まる。でも、辺りを見回してもペルの姿が見えなかった。
「ペルはどこ?」
「ペルは休暇をいただいております。」
ルトが答える。
その時は魔法を使いすぎて疲れたのかなぐらいしか思っていなかった。
周りの雰囲気が張り詰めていたことに気付かずに。
それから一日、二日、五日経ってもペルは私の前に姿を現さなかった。
おかしい。おかしすぎる。私は、お父様を問い詰めた。
最初はルトがいっていたことを繰り返していた。
それでも、私が何度も何度もしつこく聞いたら観念したのか、
本当のことを教えてくれた。
私に治癒魔法をかけて終わり、
骨が治っていることを確認してペルが倒れたこと、
意識は戻っているが今も苦しそうにしていることを。
なぜそうなったのかも教えてくれた。
魔法は代償を払う必要があるものだと。
普段は魔力を代償としてできるが、
魔力を使い切ると他のものを代償にもっていかれるらしい。
「他の物って?」
お父様は首を振る。
ペルの体を調べたが外的な症状も内的な症状も見られなかったみたいで、
想像でしかないが寿命を代償にしたのでは、ということらしい。
私はぞっとした。いつもペルに魔法を見せてとねだっていて、
ペルはそれを快く魔法を使ってみせてくれていたからだ。
そのことを察してかお父様は、
「そんなに簡単には魔力はなくならないから大丈夫だよ。」
といってくれたが、その時の私には気休めでしかなかった。
私はペルに会わせてもらえるように頼んだ。
お父様は最初渋ったが、なにをいっても聞かないことを悟ったのか
「少しだけだぞ。」と許してくれた。
ペルがいる部屋まで案内してくれ、私だけが部屋に入る。
そこには弱弱しいペルが寝ていた。手は氷のように冷たかった。
なぜこうなっているのかは、私たちでは何もわからない。
ペルは譫言のように私の名前を呼んでいた。
私は自分自身への怒りと無知さへの悔しさでいっぱいになり、
目から涙がこぼれ落ちた。
ペルが正常に戻ったのはそれから一週間後のことだった。
朝私の部屋にやってきて何も言わず抱き合った。
その時肩に暖かい涙が落ち来るのを感じながら。
私たちはそれ以来変わった。ペルはより完璧を目指しているようだった。
日に日にペルの本心が分からなくなっていった。その場に合った仮面を纏う。
いつかその仮面が取れなくなってしまうのではと恐怖すら感じるほどに。
だから私の前では嘘をつかないで、とお願いをした。
ペル自身を見失わないように。
当の私は、本を貪った。弱者から強者になるために。
それと剣術も習い始めた。これは、お父様たちには内緒である。師匠はルト。
稽古は厳しいってものじゃない。時には吐くまでやらされる。
ただ、それがルトなりの優しさだとわかる。
中途半端が一番ダメだとわかっているのだ。
毎日ではないがルトの時間が空いている時に稽古を頼む。
それ以外は本を読むことに没頭した。
周りからはよく大人しくなったといわれる。
陰では変人呼ばわりされている。
そんなことどうでもいい。
私は自分の信じた道を歩くだけだ。そう決意した。
―――――――――――――――――――――――
目が覚めると、ペルはすでにいなかった。
なんだか、外が騒がしい。
部屋から出ると、その理由がわかった。
あいつが城を出たらしい。
と考えているとペルから話しかけてきた。
「ディグニ様にビス様の魔力のこと、お伝えしました。」
「ありがとう。わたしだとうまく伝えられないから。で、どんな反応してた?」
「手がかりが増えた、ありがとうと。」
ディグニらしいというか、なんというか。
「そう。」
「ただ、平静を保ってはいましたが、内心戸惑っているようでした。」
逆に謎が増えた、そんなところかしら。
それともう一つ気になることがある。
「ねぇ、ペル。魔力測定器を持っていたのはなんで?
もしかして、ルトになんか言われたの?」
ペルは眉一つ動かさず「はい。」と言う。
「じゃあ、ビスのこともルトから聞いていたのね。」
「ええ。大体は。それで念のためビスの魔力を測っておいてくれと。」
あの人はどこまで策を練っているのか。畏怖しかない。
ペルにやらせたのも敢えてだろう。おそらくこの後の展開も予想して。
反発したい気持ちもあるが、そんな気になれない。
そのことも分かっているのでしょうね。嫌になるわ。
それより、一番確認したいことが残っている。
「じゃあ、あの時魔法を使ったのは、
ビスの興味を引くため?ビスの魔力を図るために。」
ペルの目をじっと見る。逃がすものかと。
「いえ、魔法をかけるまでそのことを忘れてしまっていました。
あの日のことが頭をよぎって。ダメですね。」
嘘はついていない、と思う。ダメなんていうけれど私はそうは思わない。
いつも完璧で感情をひた隠すペルがたまに見せる人間らしさが安心するし、
堪らなく愛おしい。体が勝手に動き、ペルを抱き締めていた。
傍からみたら抱き着いているように見えるだろうが。
どれぐらいそうしていただろうか。その沈黙は私のくしゃみで破られた。
「クシュン。」
「そろそろ寒くなってきましたし、中に入りますか。夕食も近いですし。」
「そうね。」
風邪を引く前に食堂に向かう。それまでに体は温まっているだろう。
食堂に向かう途中玉座を通る時、お父様とあいつの言い合いが聞こえてきた。
夕食は一人で食べる。お父様はお仕事。
お母様は私を生んですぐに亡くなったらしい。
顔すら覚えていない。写真を見せられるが、ピンとこない。
あいつは今日も部屋で夕食をとるとタドが告げにくる。
ツァール兄様がいた時は兄弟で一緒に食べていた。
まあそれといって会話らしい会話はなかったが。
それでも一人で食べるよりましだった。
カシャ、カシャとなる音だけが食堂に木霊する。
食事を終え、寝る準備を整える。
お風呂から部屋に戻ると部屋の前にペルがいる。
髪の手入れをしに来てくれるのだ。ペルが髪にクリームを塗りに。
部屋に入り椅子へと向かう。ペルが髪の手入れをしている間に
私はいつもの絵本を読む。小さい頃からずっと読んできた。夜の日課だ。
この本はどこにでもあるような勇者が魔王を倒す物語。
勇者が魔王を倒す瞬間、小さいながら勇者と魔王のやりとりに違和感を覚えた。
私が食いついたのは魔王の
「手を組まないか。手を組んだら、世界の半分をお前にやろう。」
って言葉。大半の子どもは、なんて強情なんだとか、
そんな誘惑に負けないでとか、思うのかしら。
わたしはひねくれているからそんなことは思わない。
強者の切実な願いが込められていたのではないかと私は思った。
その後勇者は魔王を倒した功績が認められ王女と結婚。
そして王となりハッピーエンドで終わる。
今売られているこの本はここまでで物語は終わっている。
でも、私の持っているものは続きがある。
次のページには荒れ果てた国の絵が描かれていた。
文字もなく、その絵だけが。作者も私と同じでひねくれているのだろう。
そのページが子どもには不評ですぐに回収され、
そのページが取り払われ売られている。
まあ、回収しきれなかったものもあって間違って買ってしまう人も
いるみたいだけど。絵本を読み終わるのと同時に髪の手入れも終わる。
――――――――――――――――――
「それでは、私はこれで。」
ペルが部屋から出ていこうとする。
「待って。私が寝るまで一緒にいてくれない?」
一瞬ペルは固まったが、
すぐにニコッとして「はい。仰せのままに。」と答える。
ペルはさっきまで私が座っていたイスに座ろうとする。
「そこじゃなくて、ペルもベッドに入るの。」
「さすがにそれは。ベッドが汚れてしまいますし、それに・・・」
ペルの言葉を遮って発する。
「ああ、もういいからこっち来なさい。命令よ。」
ペルはしぶしぶベッドに入る。ペルの匂いがする。私はペルに抱き着く。
小さい頃はよくこうしていた。いつからだろうしなくなったのは。
誰かが注意したわけでもなく、止めようといったわけでもない。
自然としなくなったのだ。
「ペル。あの時は本当にごめんなさい。」
「謝るようなことではないですよ。それに私の方が悪いですから。」
この話題になると、必ずこのやり取りになる。
押し問答になるがわかりきっているので、
ここでやめ、寝ることに集中する。
―――――――――――――――――――――
私が七歳ぐらいの頃今まで以上にやんちゃだった。
城を走り回ったり、木の上に登ったり。傭兵や使用人にいたずらもした。
今思えばお父様たちの気を引こうとしていたのかもしれない。
そんなことばかりしていてからか、ある日私はやらかした。
木の上から落ちて手足の骨を折ってしまう。
ペルも一緒にいたが、いつものことだから
大丈夫だと高をくくっていたのか、それ以上に過信があったのかもしれない。
ペルは、なんでもすぐにできていたらしい。
それも完璧に近い形で。だから私なら何が起きても対処できると。
私が落ちた時ペルは何か魔法を唱えて助けようとしていた。
でも、それは失敗に終わり、地面に叩きつけられる。
ペルはすぐに私に駆け寄って治癒魔法をかける。
ペルが何か大声をあげているのと大勢の足音が近づいてくるのが
聞こえたところで私は意識を手放した。
私が目を覚ましたのは二日後のことだったらしい。手足に痛みはない。
その場にいた使用人がお父様たちを足早に呼びに行く。
部屋に大勢の人が集まる。でも、辺りを見回してもペルの姿が見えなかった。
「ペルはどこ?」
「ペルは休暇をいただいております。」
ルトが答える。
その時は魔法を使いすぎて疲れたのかなぐらいしか思っていなかった。
周りの雰囲気が張り詰めていたことに気付かずに。
それから一日、二日、五日経ってもペルは私の前に姿を現さなかった。
おかしい。おかしすぎる。私は、お父様を問い詰めた。
最初はルトがいっていたことを繰り返していた。
それでも、私が何度も何度もしつこく聞いたら観念したのか、
本当のことを教えてくれた。
私に治癒魔法をかけて終わり、
骨が治っていることを確認してペルが倒れたこと、
意識は戻っているが今も苦しそうにしていることを。
なぜそうなったのかも教えてくれた。
魔法は代償を払う必要があるものだと。
普段は魔力を代償としてできるが、
魔力を使い切ると他のものを代償にもっていかれるらしい。
「他の物って?」
お父様は首を振る。
ペルの体を調べたが外的な症状も内的な症状も見られなかったみたいで、
想像でしかないが寿命を代償にしたのでは、ということらしい。
私はぞっとした。いつもペルに魔法を見せてとねだっていて、
ペルはそれを快く魔法を使ってみせてくれていたからだ。
そのことを察してかお父様は、
「そんなに簡単には魔力はなくならないから大丈夫だよ。」
といってくれたが、その時の私には気休めでしかなかった。
私はペルに会わせてもらえるように頼んだ。
お父様は最初渋ったが、なにをいっても聞かないことを悟ったのか
「少しだけだぞ。」と許してくれた。
ペルがいる部屋まで案内してくれ、私だけが部屋に入る。
そこには弱弱しいペルが寝ていた。手は氷のように冷たかった。
なぜこうなっているのかは、私たちでは何もわからない。
ペルは譫言のように私の名前を呼んでいた。
私は自分自身への怒りと無知さへの悔しさでいっぱいになり、
目から涙がこぼれ落ちた。
ペルが正常に戻ったのはそれから一週間後のことだった。
朝私の部屋にやってきて何も言わず抱き合った。
その時肩に暖かい涙が落ち来るのを感じながら。
私たちはそれ以来変わった。ペルはより完璧を目指しているようだった。
日に日にペルの本心が分からなくなっていった。その場に合った仮面を纏う。
いつかその仮面が取れなくなってしまうのではと恐怖すら感じるほどに。
だから私の前では嘘をつかないで、とお願いをした。
ペル自身を見失わないように。
当の私は、本を貪った。弱者から強者になるために。
それと剣術も習い始めた。これは、お父様たちには内緒である。師匠はルト。
稽古は厳しいってものじゃない。時には吐くまでやらされる。
ただ、それがルトなりの優しさだとわかる。
中途半端が一番ダメだとわかっているのだ。
毎日ではないがルトの時間が空いている時に稽古を頼む。
それ以外は本を読むことに没頭した。
周りからはよく大人しくなったといわれる。
陰では変人呼ばわりされている。
そんなことどうでもいい。
私は自分の信じた道を歩くだけだ。そう決意した。
―――――――――――――――――――――――
目が覚めると、ペルはすでにいなかった。
なんだか、外が騒がしい。
部屋から出ると、その理由がわかった。
あいつが城を出たらしい。
0
あなたにおすすめの小説
貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
冤罪で殺された聖女、生まれ変わって自由に生きる
みおな
恋愛
聖女。
女神から選ばれし、世界にたった一人の存在。
本来なら、誰からも尊ばれ大切に扱われる存在である聖女ルディアは、婚約者である王太子から冤罪をかけられ処刑されてしまう。
愛し子の死に、女神はルディアの時間を巻き戻す。
記憶を持ったまま聖女認定の前に戻ったルディアは、聖女にならず自由に生きる道を選択する。
悪役令嬢、休職致します
碧井 汐桜香
ファンタジー
そのキツい目つきと高飛車な言動から悪役令嬢として中傷されるサーシャ・ツンドール公爵令嬢。王太子殿下の婚約者候補として、他の婚約者候補の妨害をするように父に言われて、実行しているのも一因だろう。
しかし、ある日突然身体が動かなくなり、母のいる領地で療養することに。
作中、主人公が精神を病む描写があります。ご注意ください。
作品内に登場する医療行為や病気、治療などは創作です。作者は医療従事者ではありません。実際の症状や治療に関する判断は、必ず医師など専門家にご相談ください。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる