ヒレイスト物語

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第四章 不変

新たな出会い、そして

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俺は今玉座にいる。そこには、ツァール、クラフト、アシオン、メイユがいた。


「ビスもう一度確認するが、モーヴェ王国には戻らないんだな?そしてすぐにでも出発すると。」


「はい、俺戻れないんです。約束した人たちがいるんです。それを果たせないで帰ったらぶっ殺されます。それに帰るのが遅れれば遅れるほどあとあと怖いですから。」


「そんな物騒なことをするやつがいるんだな。」


「いますよ。クラフトさんもご存じの方たちだと思うんですけど。」


そう言うとクラフトは考え込んだ。記憶のなかを探しているのだろう。ただ、辿り着くだろうか。と思ったが、辿り着いたらしい。それが誰だがわからないが。


「ああ、あいつらか。確かにあいつらはやりそうだな。」


“あいつら”か。多分片方は気付いたのだろう。ただ、もう片方は気付いていないみたいだ。


「んん。」


「あっ。申し訳ありません。」


「ビス君の言い分はわかった。ただ、ビス君の話しを聞く限りこの二人を信じていいのか私はわからない。寧ろ信じていけないと思うのだが。」


「なんだと‼オレたちのことたいして知りもしねぇ癖に口出すんじゃねぇよ‼」


「アシオン‼やめなさい。」


行き場のない怒り、そんなものがアシオンから感じられる。そして、ツァールに飛びつかんばかりのところをメイユに抑え込まれていた。俺が力を貸す必要もないだろう。


「大丈夫です。この二人は強いですから。」


もう伝えられることはツァールに伝えたのだ。この言葉だけで十分なはずだ。



「答えになってないぞ、ビス君。・・・はあ、そこまで頑なか。わかった。ただ、条件付きだ。これだけは譲れない。」


「俺はレーグル王国の傭兵になった覚えはないのですが。」


自分でも驚くぐらいドスの効いた声が出る。ただ、その声にツァールはたじろぐことはなかった。


「これはレーグル王国の王としてではない。君の友として、そしてシェーンの兄としての言葉だ。だから決して譲れない。」


何故そこでシェーンが出てくるのだろうか。しかし、ツァールも折れる気がないらしい。これでは話が進まない。一向に出発出来ないことを示していた。


「・・・わかりました。ただ、これだけは覚えていてください。使えないようなら切り捨てますから。」


「ビス君にそれができるとは思わないけどね。まあ、心配しないで欲しい。実力は折り紙付きだから、二人とも入っておいで。」


”二人とも”?てっきり一人なのかと思っていた。バアンと扉が開かれる音がした。振り返るとそこには二人の姿があった。こいつらがどういうやつなのか。この時点では何とも言えない。俺はこいつらを信じることは出来るのだろうか。不安に駆られながら俺はそいつらに自己紹介をする。


「俺はビス、これから宜しくな。」


「ふぇぇ。よろしくお願いしますぅぅ。」


「ええ、こちらこそ、よろしくお願いします。」
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