ヒレイスト物語

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第五章 旅立ち

本題

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「世間話はこれぐらいにして本題に入っていいですか?」


「ん?ああ、そういえば話があるってここに呼ばれていたんだったな」


忘れていたな、この人。クラフトに聞いて大丈夫だろうか。まあ、他に聞く人など思い浮かばなかったのだから仕方ない。ツァールに大方のことは聞いたが、整合性を確かめるためにも他の人に聞くべきだと思ったのだ。何せこれから一緒に旅をする仲間だ、周りからの評判も聞いておいて損はないだろう


「あの二人のことなんですが」


「あの二人?ああ、ソエルとパヴィのことか。でも、ツァール様から聞いたんじゃないのか」


「そうなんですけど、クラフトさんの意見も聞いてみたくて。別にツァール様を疑ってるわけじゃないですよ」


「それはわかってるさ。うーん、でもツァール様と同じことしか言えないと思うぞ」


「クラフトさんの忌憚のない意見が聞きたいんです」


ソエルはエルフで弓矢が得意で中距離型、魔法はあまり使わないらしい。訓練にも欠かさず顔を出す真面目な少年。パヴィはサテュロスで回復系補助系の魔法が得意。攻撃系の魔法は不得意らしい。率先して人の傷を治す心優しい少女。ツァールが言った情報をまとめるとこんな感じか。これに対してクラフトはどう思っているのだろうか




「そうだな、二人とも実力は申し分ないと思う。まあ、いい点についてはツァール様に聞いたと思うから省くな。ソエルは真面目過ぎることと頑固なところがたまに傷かな。それで他の傭兵ともぶつかることがあるみたいだな。

パヴィはそうだな、引っ込み思案であんまり前に出ようとはしない。まあ、回復系魔法を使うってのもあるとは思うが。もうちょっと前に出てもいいと思うんだがな。それに本人は攻撃系魔法を不得意と言ってるが、俺に言わせれば他のものと比べても引けを取らないと思う。二人に関してはこのぐらいかな」


真面目過ぎて頑固、そして引っ込み思案か。ツァールもそのことは承知の上だと思う。隠しているつもりはなかったのかもしれない。表裏一体と言ってもいい部分だからな、あの時は本人たちもいたし、気を使ったのだろう。

俺ならわかると思ったのか、それともクラフトに聞くことを見越していたか。どちらにせよ、なぜツァールはその二人を俺につけようとしたのかわからない。それにしても、二人に関してはか。まあ、俺もその点についてはなんとなくわかる。



「ソエルたちがアシオンたちと合わないってところですか?」


「ん?あ、ああ、よくわかったな。まあ、アシオンたちについてはよく知らんから勘でしかないがな」


「俺もソエルたちのことそんなに知りませんが、聞いた感じだと合わないと思います・・・はあ、なんでツァール様はあの二人をつけることにしたんだか」


俺の旅を邪魔するため、というわけではないだろう。そう思いたい。それにそんなことをしたら本末転倒。考えられることは一つだけか。でも、あのツァール様がそんなことをするなんてな



「だからって真逆な二人をつけなくたっていいじゃないか」
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