ヒレイスト物語

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第五章 旅立ち

良い判断

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立ち去ることを考えておいてなんだが、ここまでされると逆に気乗りしない。里のことは里の者で片付けるということか。そして、来るまでの道のりがあんなにも複雑だったのはこのためか。道を覚えさせないためにわざとああいう道を通らせたのかもしれない


「だよな。そうされると逆に残りたくなるぜ」

「だからあんたはいつまでたってもラオダムにもタドにも勝てないのよ」

「何だと⁉」

「ここで喧嘩するな」

「ビスどうするの?」

「・・・ここまでお膳立てされてるんだ。もし誰かが襲ってきたら逃げるぞ。俺たちの目的は違うところにある」

「ふーん。わかった、ビスに従う」

「ワタクシもよ」

「ただあの二人はどうするんだ?今から話に行くのか?」

「いや、行かない。二人ともサジュさんから話は聞いているだろう。ソエルは・・・わからないが。まあ、サジュさんが言わなくてもレスプケ様が言っている気がする。二人が別の選択をしたらここに置いていく」

「無慈悲だな。あいつら死ぬかもしれないぜ。それにレーグルの王様にあの二人を頼まれたんじゃないのか」

「そんなんじゃないさ。それに俺はちゃんと言っただろ」


非情にならなければ、この先進んでいけない。相手も強くなってくるのだ。一個一個の決断が重くのしかかってくる


「そうだったな・・・じゃあこの件はこれで終わりだ。こんな空気じゃ飯がまずくなる」

「ああ」


視線をテーブルに移すと、一番ゆっくり食べていたメイユが最初に食べ終わっていた


「じゃあ、ワタクシはそろそろ戻るわね」

「一人で帰れるのか?」

「ええ大丈夫よ、道は覚えたから」


そういうとメイユは部屋を出て行ってしまう。まあ、別にさっきの会話で気を悪くしたわけではなさそうだったが。ただ単に会話が終わったから帰っていったというだけだろう


「おい、待てよメイユ。オレも行く」


そう言ってアシオンは残ったものをかっこんで食べて、メイユを追いかけていった


「待てアシオン今から行ったんじゃメイユはもう・・・いっちゃったか。いちおうサジュさん呼んどくか」


俺は、木の根を引っ張りサジュさんに連絡する。本当にこれで来るのだろうか




数分後、サジュさんが部屋にやってきた。本当にあれだけでわかるのだな。何だかサジュさんの後ろに誰かいるような気がする。迷っていたところをサジュさんに見つかってここまで連れて来られたというところか。まあ、姿は見せづらいよな。今回は突っ込まないことにしよう


「・・・アシオンさんたちから出口のことは聞きましたか?」

「はい」

「良い決断を期待しています。それでは」


サジュさんは食器を持ち、部屋を去っていった。それにしても、サジュさんの言う“よい決断”とはどっちのことだろうか
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