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第五章 旅立ち
都合よくいかないこと
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木々が燃えた臭い。そしてわずかに漂ってくる鉄の臭いが混じっている。間に合ったのは間に合ったのだが、リュミエは血だらけで地面に片膝をついていた。どうやら、あの時リュミエがかけた一部始終返されているようだ
「リュミエさん‼」
「ビス様⁉来てはダメです。これは罠です」
罠?リュミエに向い何か攻撃を仕掛けようとするラオダム。何か妙だ、遠くから見えた時からあの姿だった気がする。リュミエの視線が俺から上へと移った。必死に何か合図を送るように・・・しまった‼俺はリュミエに向い走り出そうとしたら目の前にラオダムが現れた
「“ルシクル”・・・飛んで火にいる夏の虫とはこのことだな。わざわざ殺されにやってくるとは。まあ、手間が省けて吾輩は良かったのだが」
体に得体のしれない何かがのしかかってきて、リュミエと同じ格好になり、対面する形になっている。そして、目の前に仁王立ちしているラオダムの肩には梟らしきものがいた。あいつが知らせたのか
「かかかっ、滑稽だな。逃げる時間を稼ぎ、逃げおおせると豪語したのにも関わらず、自分も捕まり、挙句の果てに逃がした相手が戻ってくるとは」
「くっ」
ラオザムの言葉が刺さる。俺の行動は間違っていたのか・・・違う。間違いじゃなく正解にしなければいけないのだ。この最悪な状況で
「それにしても、ここまで吾輩を邪魔してくれたのだ。苦しませずに殺すのは癪だな・・・そうだ。こうしよう、片方を痛めつけそれを片方に見せつける。いい音が聞けそうだ」
今思いついたかの如く言葉を発しているが、俺が来る前から決めていたのだろう。そして、ラオダムは俺とリュミエのちょうど真ん中のところに立つ。それも、俺たちの視界を遮らないように
「下衆が・・・攻撃するなら私にしなさい‼」
「!?俺を攻撃しろ‼」
「攻撃を受けたいとは、二人ともドМか。安心しろ、交互にしてやるから。そうだな、最初は・・・リュミエお前からだ‼“エクプロ”」
「っ‼」
小さな爆発がリュミエを襲う。あの弱い攻撃で俺たちをなぶり殺す気だ。俺も今にでも叫びたかったが、リュミエも我慢しているのだ、俺が声を出すわけにはいかない。そうすることはラオダムの思うつぼだから
「つまらない。まあ、いつまで耐えられるか見ものだな。今度はビスお前だ。“エクプロ”」
唇を噛み締め、声が出ないように必死で耐える。肌が焼け体の内部にまで熱が襲い掛かってくる。これではいつまで持つか・・・ラオダムに気付かれないように体の内部だけ治そう。その間に策を考えるのだ
「お前もか。ふん。まあ、いい。その内声を出すだろう」
「リュミエさん‼」
「ビス様⁉来てはダメです。これは罠です」
罠?リュミエに向い何か攻撃を仕掛けようとするラオダム。何か妙だ、遠くから見えた時からあの姿だった気がする。リュミエの視線が俺から上へと移った。必死に何か合図を送るように・・・しまった‼俺はリュミエに向い走り出そうとしたら目の前にラオダムが現れた
「“ルシクル”・・・飛んで火にいる夏の虫とはこのことだな。わざわざ殺されにやってくるとは。まあ、手間が省けて吾輩は良かったのだが」
体に得体のしれない何かがのしかかってきて、リュミエと同じ格好になり、対面する形になっている。そして、目の前に仁王立ちしているラオダムの肩には梟らしきものがいた。あいつが知らせたのか
「かかかっ、滑稽だな。逃げる時間を稼ぎ、逃げおおせると豪語したのにも関わらず、自分も捕まり、挙句の果てに逃がした相手が戻ってくるとは」
「くっ」
ラオザムの言葉が刺さる。俺の行動は間違っていたのか・・・違う。間違いじゃなく正解にしなければいけないのだ。この最悪な状況で
「それにしても、ここまで吾輩を邪魔してくれたのだ。苦しませずに殺すのは癪だな・・・そうだ。こうしよう、片方を痛めつけそれを片方に見せつける。いい音が聞けそうだ」
今思いついたかの如く言葉を発しているが、俺が来る前から決めていたのだろう。そして、ラオダムは俺とリュミエのちょうど真ん中のところに立つ。それも、俺たちの視界を遮らないように
「下衆が・・・攻撃するなら私にしなさい‼」
「!?俺を攻撃しろ‼」
「攻撃を受けたいとは、二人ともドМか。安心しろ、交互にしてやるから。そうだな、最初は・・・リュミエお前からだ‼“エクプロ”」
「っ‼」
小さな爆発がリュミエを襲う。あの弱い攻撃で俺たちをなぶり殺す気だ。俺も今にでも叫びたかったが、リュミエも我慢しているのだ、俺が声を出すわけにはいかない。そうすることはラオダムの思うつぼだから
「つまらない。まあ、いつまで耐えられるか見ものだな。今度はビスお前だ。“エクプロ”」
唇を噛み締め、声が出ないように必死で耐える。肌が焼け体の内部にまで熱が襲い掛かってくる。これではいつまで持つか・・・ラオダムに気付かれないように体の内部だけ治そう。その間に策を考えるのだ
「お前もか。ふん。まあ、いい。その内声を出すだろう」
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