109 / 122
第二章
46
しおりを挟む
メイヤの体調を見て、私たちは戻ってきた。
「急にいなくなるなんて何考えているのよ。」
プリプリと怒る彼女に私は静々と頭を下げる。
「申し訳ございません。」
「ふん、今回は許してあげるとけど、次はないからね。」
「……。」
私は何とか表情を作って耐えているが、後ろからの圧が凄い。
色々と思うところはある。
だけど、こんな小娘に時間を割くのも面倒だった。
もし、これが実の娘だったら叱るだろう。
しかし、彼女は、精神面は除くと、私と同い年の少女だ。
元の立場で言えば多少の苦言程度は言えるかもしれないが、ミナの立場の私が彼女に何か言うのはまずいだろう。
しかも、メイヤやメイカ以外の人に見られれば何を言われるのかは分かり切っている。
ひとしきり文句を言い終わった彼女は私の目の前からいなくなる。
ホッと息を吐きだすが、油断はできない。
「……何もしないでね。」
「取り敢えずはな。」
「……。」
全然安心できない答えに私はこっそりとため息を吐く。
「もう。」
「しょうがないだろう、というか、あいつ、このままでいいと思っているのか?」
「さあ、何を考えているのか分からないけど、彼女の親は何を考えているのでしょうね。」
「分からん。」
「……。」
「あり得ないと思うけど、俺達の誰かに押し付ける気とか?」
「……。」
まさか、と言いたかったが、彼女の親だ、まさかの考えを持っている可能性があった。
「…本当に頭が痛い話ね。」
「ああ。」
「このままいっそ逃げてしまいましょうか。」
「俺は構わないけど?」
「……。」
メイヤの家族を思うと確かに彼は何の躊躇もなく捨てるだろう、だけど、イザベラである私は少し困ってしまう。
「まあ、それは最終手段だがな。」
「……。」
メイヤを見た。もし、私が許可をすれば今すぐにでも私を連れて全てを放棄するだろうと判断が出来た。
まあ、それも一つの選択だろう。
私たちがこの「国」もしくは、「世界」を見捨てる。
それは一つの道であるのだ。
でも、それは今じゃない。
「うん、そうね。今はあの子を助けたい。」
「ああ、分かっている。」
優しく微笑むメイヤ。
もし、ここにマヒルが居れば確実にこういうだろう。
兄貴の世界の中心は本当にルナで出来ているんだろうな、と、そして、それは私もそう思ってしまう。
「どうしたんだ?」
「ううん、もし、ここにマヒルが居れば貴方の世界は私を中心として回っているのだというだろうな、と思っただけ。」
私の言葉にメイヤは一瞬、虚を突かれたような顔をするが、すぐに、首を横に振った。
「それは違うな。」
「えっ?」
否定する彼に、もしかして、自覚がないのかと顔を強張らせる。
「前」の時に鈍い鈍いと言われ続けた私が気づいているのだから、多分間違いはないはずなのに、彼は自覚がないのだろうか。
そうならば鈍いのは私ではなくメイヤになるのでは…。
「俺の世界はお前そのものだぞ。」
「へ?」
「お前が居なければ俺はいない。中心何てそんな生ぬるいものじゃない。」
「……。」
どうしよう、想像以上にメイヤの中の私の比率が大きすぎた。
想像上の義弟と親友が何故か残念な子を見るような目で私を見て首を振っている。
「ついでに言えば、昔あいつに同じ事を言われたから、同じように返しておいたぞ。」
「……。」
もうすでに、義弟は知っていたようだ。
「その時のマヒルは何か言っていた?」
「ものすごーく、何か言いたげな顔をして、そして、諦めたように首を振ってたな。」
「そ、そう。」
「ルナ。」
「何?」
「お前はこの発言を聞いてどう思っている訳?」
「そうね、想像以上で驚いているかな。」
「ふーん。」
「どうしたの?」
「ドン引きしたり、気持ち悪いとは思わないんだな。」
「えっ?規模は想像よりも超えていたけど、今更よね?」
「今更か。」
「ええ、今更。」
私の言葉を聞いて少しホッとしているメイヤに本当に今更なのにと、私は不思議に思う。
昔の方がもっとすごい言葉を言っていた時があったのに忘れたのだろうか?
まあ、覚えていないのなら仕方ない、まあ、多分彼だから私は受け入れられているのだろう。
これが彼じゃない誰かに言われるのなら確実に嫌悪感が私を襲っていただろうな。
「ルナ?」
「何でもない、ただ、そうね。」
「何だ?」
私は口元に指を当て、そして、口元を歪ませる。
「もし、私以外の人に言ったのなら、私はきっと貴方を殺してしまいそう。」
「あり得ない話だな。」
「そう?」
「ああ、俺はルナしか愛してないし、お前意外に言うつもりはない。」
「どうかしら、もし、私よりも前の人が居たら同じ事を言うんじゃないかしら?」
少し冗談のつもりで言った言葉に私はだんだん不安になる。
「それはないな。」
「どうしてそう言い切れるの?」
「前のお前たちを愛していたのはそれぞれ前の俺たちだ、今ここに居る俺は懐かしむことはあっても、そこまでの愛情はないな。」
「……。」
「お前も少し記憶があるから分かるだろう、懐かしく思っても、それはあくまでもその時の自分であって今の自分じゃない感じが。」
「そうね。」
分かっている、分かっているけど、それでも、不安になる気持ちは抑えられないのだ。
「お前の話がもし、あり得たとしたら俺は今頃お前が作り出したミナまで愛している事になるんだぞ。」
「えっ?」
「だけど、それはあり得ないし、あいつを愛しているのはメイカであって、俺ではない。」
「……。」
「まあ、それでも不安になるのなら口にしろ、拭いきる事が出来るかは分からないが、それでも、お前が安心できるように頑張ってみるからな。」
「……。」
メイヤはそう言って私の頭を撫でる。
確かにメイヤがいうようにもし、昔の彼が現れたとしても、私自身は彼らをそこまで愛する事はないだろう。
今ここで共に過ごし、同じ記憶を共有する彼だけを愛しているのだから。
きっとそれは彼も同じなのだろう。
でも、今ここで納得はしていても、また不安になるだろう。
それはきっと仕方のない事なのだ。
多くの記憶を抱えている私たちならではの悩みなのだ。
「もう少しだけ、こうしていてもいい?」
「ああ、勿論だ。」
私の感情が落ち着く僅かな時間だけでも、私は彼を独り占めしていた。
「急にいなくなるなんて何考えているのよ。」
プリプリと怒る彼女に私は静々と頭を下げる。
「申し訳ございません。」
「ふん、今回は許してあげるとけど、次はないからね。」
「……。」
私は何とか表情を作って耐えているが、後ろからの圧が凄い。
色々と思うところはある。
だけど、こんな小娘に時間を割くのも面倒だった。
もし、これが実の娘だったら叱るだろう。
しかし、彼女は、精神面は除くと、私と同い年の少女だ。
元の立場で言えば多少の苦言程度は言えるかもしれないが、ミナの立場の私が彼女に何か言うのはまずいだろう。
しかも、メイヤやメイカ以外の人に見られれば何を言われるのかは分かり切っている。
ひとしきり文句を言い終わった彼女は私の目の前からいなくなる。
ホッと息を吐きだすが、油断はできない。
「……何もしないでね。」
「取り敢えずはな。」
「……。」
全然安心できない答えに私はこっそりとため息を吐く。
「もう。」
「しょうがないだろう、というか、あいつ、このままでいいと思っているのか?」
「さあ、何を考えているのか分からないけど、彼女の親は何を考えているのでしょうね。」
「分からん。」
「……。」
「あり得ないと思うけど、俺達の誰かに押し付ける気とか?」
「……。」
まさか、と言いたかったが、彼女の親だ、まさかの考えを持っている可能性があった。
「…本当に頭が痛い話ね。」
「ああ。」
「このままいっそ逃げてしまいましょうか。」
「俺は構わないけど?」
「……。」
メイヤの家族を思うと確かに彼は何の躊躇もなく捨てるだろう、だけど、イザベラである私は少し困ってしまう。
「まあ、それは最終手段だがな。」
「……。」
メイヤを見た。もし、私が許可をすれば今すぐにでも私を連れて全てを放棄するだろうと判断が出来た。
まあ、それも一つの選択だろう。
私たちがこの「国」もしくは、「世界」を見捨てる。
それは一つの道であるのだ。
でも、それは今じゃない。
「うん、そうね。今はあの子を助けたい。」
「ああ、分かっている。」
優しく微笑むメイヤ。
もし、ここにマヒルが居れば確実にこういうだろう。
兄貴の世界の中心は本当にルナで出来ているんだろうな、と、そして、それは私もそう思ってしまう。
「どうしたんだ?」
「ううん、もし、ここにマヒルが居れば貴方の世界は私を中心として回っているのだというだろうな、と思っただけ。」
私の言葉にメイヤは一瞬、虚を突かれたような顔をするが、すぐに、首を横に振った。
「それは違うな。」
「えっ?」
否定する彼に、もしかして、自覚がないのかと顔を強張らせる。
「前」の時に鈍い鈍いと言われ続けた私が気づいているのだから、多分間違いはないはずなのに、彼は自覚がないのだろうか。
そうならば鈍いのは私ではなくメイヤになるのでは…。
「俺の世界はお前そのものだぞ。」
「へ?」
「お前が居なければ俺はいない。中心何てそんな生ぬるいものじゃない。」
「……。」
どうしよう、想像以上にメイヤの中の私の比率が大きすぎた。
想像上の義弟と親友が何故か残念な子を見るような目で私を見て首を振っている。
「ついでに言えば、昔あいつに同じ事を言われたから、同じように返しておいたぞ。」
「……。」
もうすでに、義弟は知っていたようだ。
「その時のマヒルは何か言っていた?」
「ものすごーく、何か言いたげな顔をして、そして、諦めたように首を振ってたな。」
「そ、そう。」
「ルナ。」
「何?」
「お前はこの発言を聞いてどう思っている訳?」
「そうね、想像以上で驚いているかな。」
「ふーん。」
「どうしたの?」
「ドン引きしたり、気持ち悪いとは思わないんだな。」
「えっ?規模は想像よりも超えていたけど、今更よね?」
「今更か。」
「ええ、今更。」
私の言葉を聞いて少しホッとしているメイヤに本当に今更なのにと、私は不思議に思う。
昔の方がもっとすごい言葉を言っていた時があったのに忘れたのだろうか?
まあ、覚えていないのなら仕方ない、まあ、多分彼だから私は受け入れられているのだろう。
これが彼じゃない誰かに言われるのなら確実に嫌悪感が私を襲っていただろうな。
「ルナ?」
「何でもない、ただ、そうね。」
「何だ?」
私は口元に指を当て、そして、口元を歪ませる。
「もし、私以外の人に言ったのなら、私はきっと貴方を殺してしまいそう。」
「あり得ない話だな。」
「そう?」
「ああ、俺はルナしか愛してないし、お前意外に言うつもりはない。」
「どうかしら、もし、私よりも前の人が居たら同じ事を言うんじゃないかしら?」
少し冗談のつもりで言った言葉に私はだんだん不安になる。
「それはないな。」
「どうしてそう言い切れるの?」
「前のお前たちを愛していたのはそれぞれ前の俺たちだ、今ここに居る俺は懐かしむことはあっても、そこまでの愛情はないな。」
「……。」
「お前も少し記憶があるから分かるだろう、懐かしく思っても、それはあくまでもその時の自分であって今の自分じゃない感じが。」
「そうね。」
分かっている、分かっているけど、それでも、不安になる気持ちは抑えられないのだ。
「お前の話がもし、あり得たとしたら俺は今頃お前が作り出したミナまで愛している事になるんだぞ。」
「えっ?」
「だけど、それはあり得ないし、あいつを愛しているのはメイカであって、俺ではない。」
「……。」
「まあ、それでも不安になるのなら口にしろ、拭いきる事が出来るかは分からないが、それでも、お前が安心できるように頑張ってみるからな。」
「……。」
メイヤはそう言って私の頭を撫でる。
確かにメイヤがいうようにもし、昔の彼が現れたとしても、私自身は彼らをそこまで愛する事はないだろう。
今ここで共に過ごし、同じ記憶を共有する彼だけを愛しているのだから。
きっとそれは彼も同じなのだろう。
でも、今ここで納得はしていても、また不安になるだろう。
それはきっと仕方のない事なのだ。
多くの記憶を抱えている私たちならではの悩みなのだ。
「もう少しだけ、こうしていてもいい?」
「ああ、勿論だ。」
私の感情が落ち着く僅かな時間だけでも、私は彼を独り占めしていた。
0
あなたにおすすめの小説
世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
異世界転生した女子高校生は辺境伯令嬢になりましたが
初
ファンタジー
車に轢かれそうだった少女を庇って死んだ女性主人公、優華は異世界の辺境伯の三女、ミュカナとして転生する。ミュカナはこのスキルや魔法、剣のありふれた異世界で多くの仲間と出会う。そんなミュカナの異世界生活はどうなるのか。
転生したみたいなので異世界生活を楽しみます
さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。
誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。
感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
農家の四男に転生したルイ。
そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。
農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。
十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。
家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。
ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる!
見切り発車。不定期更新。
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!
ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。
ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!?
「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」
理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。
これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!
悪徳領主の息子に転生しました
アルト
ファンタジー
悪徳領主。その息子として現代っ子であった一人の青年が転生を果たす。
領民からは嫌われ、私腹を肥やす為にと過分過ぎる税を搾り取った結果、家の外に出た瞬間にその息子である『ナガレ』が領民にデカイ石を投げつけられ、意識不明の重体に。
そんな折に転生を果たすという不遇っぷり。
「ちょ、ま、死亡フラグ立ち過ぎだろおおおおお?!」
こんな状態ではいつ死ぬか分かったもんじゃない。
一刻も早い改善を……!と四苦八苦するも、転生前の人格からは末期過ぎる口調だけは受け継いでる始末。
これなんて無理ゲー??
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる