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第一章
天然
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「あの。」
サクサクと道を辿って歩いていると遠慮がちにコーラルが話しかけてくる。
「どうしたの?」
「気になっていたんですけど。」
「何を?」
「そちらの赤ちゃんがマラカイトさんのお子さんですか?」
「………。」
「………。」
コーラルの言葉に私だけではなくジェダイドも足を止める。
「えっと、そのマラカイトさんとジェダイド様にそっくりなので、お二人のお子さんかと……。」
しどろもどろに言うコーラルに私は頭を抱えたくなる。その時、私の視界に何故か喜色を浮かべるジェダイドが映っていたが、今は無視をする。
「コーラルさん。」
「はっ、はい。」
「残念ながらこの子、セラフィナイトは私とジェダイドの子どもではありません。」
「えっ、でも…。」
「そっくりかもしれませんが、違います。」
「……。」
「そもそも、私は初潮を迎えておりません。」
「えっ?」
「なので、子どもを産む事は出来ません。」
私の説明にコーラルが顔を真っ赤にしている事に少し不思議に思いますが、私はそれを無視する。
「なので、セラフィナイトは私の子どもではありませんし、それに、もし、初潮を迎えていたとしても、彼と出会ったのはつい最近ですので、その短時間で子どもを作って産む事は自然の摂理に反します。」
「……。」
「そもそも、私なんかが相手なんて彼に失礼に値します。」
「……。」
「えっと……。」
コーラルは何かもの言いたげにジェダイドを見ており、私はそちらに視線を向ければ何故か手をついて落ち込んでいる彼の姿があった。
「ジェダイド、どうしたの?」
「いや……分かっていた、分かっていたんだが、何でこうも俺の気持ちを一ミリ単位でも分かってくれないのかと思ってな。」
「ジェダイドの気持ちを汲み取っていないつもりはないけど、何か間違いがあったの?」
「……すまないが、少しマラカイトは黙ってくれないか?」
「ええ。」
あまりにも真剣な表情で言われたので、私は黙るしかなかった。
「う…すみません、わたしが余計な事を言った所為で…。」
「いや…、こいつにどう思われていたのかはよく知っていたのに、落ち込んでいる俺が間抜けなんだろうな。」
「本当にすみません。」
「頼むからお前も黙っていてくれ。」
「すみません、すみません。」
謝り続けるコーラルと黙り込んで落ち込んでいるジェダイドというあまりにもカオスな光景に私はどうしようかと考えながらセラフィナイトを見る。
「あー。」
どこか呆れたような顔をするセラフィナイトに私は苦笑する。
「何処で掛け間違えてしまったのかしら?」
「あーうー。」
何を言っているのかは分からないけど、取り敢えずセラフィナイトは私の独り言に応えてくれているようだった。
「ねぇ、セラフィナイト。」
「あー?」
「……私ね、彼だけが生きてさえすれば、他の人を犠牲にしてもいいと思っている…ううん、思っていたわ。」
「あーうー…。」
どこか悲しそうな声を出すセラフィナイトに私はクスリと笑う。
「うん、ごめんなさいね、でも、心配してくれてありがとう。」
「うー…。」
「でも、彼女、コーラルを見て思ったの、今だったら、私は選ぶことができるんじゃないかって。」
「うー?」
「無駄に殺さない道を行くのか、それとも、犠牲と思って助けられる命を助けないのがいいのか。」
「……あー。」
「選ばないといけないのね。」
私はきっとあの白昼夢が何らかの意味を示しているのだと分かっている。
でも、今の私はその踏ん切りがつかない。
ジェダイドを救いたい。
それは彼の行く道に落ちている小石すらも払っておきたい。
でも、それは必要な事だろうか?
何もない道で彼は幸せになれるのだろうか。
小石だって用途によっては必要な道具となる、それは自分と言う小石だって同じはずだ。
難しく考える必要はないのかもしれない、でも、私には分からない。
私はぼんやりと今の光景を見ながら、自問自答する。
彼の幸せとは何なんだろう?
サクサクと道を辿って歩いていると遠慮がちにコーラルが話しかけてくる。
「どうしたの?」
「気になっていたんですけど。」
「何を?」
「そちらの赤ちゃんがマラカイトさんのお子さんですか?」
「………。」
「………。」
コーラルの言葉に私だけではなくジェダイドも足を止める。
「えっと、そのマラカイトさんとジェダイド様にそっくりなので、お二人のお子さんかと……。」
しどろもどろに言うコーラルに私は頭を抱えたくなる。その時、私の視界に何故か喜色を浮かべるジェダイドが映っていたが、今は無視をする。
「コーラルさん。」
「はっ、はい。」
「残念ながらこの子、セラフィナイトは私とジェダイドの子どもではありません。」
「えっ、でも…。」
「そっくりかもしれませんが、違います。」
「……。」
「そもそも、私は初潮を迎えておりません。」
「えっ?」
「なので、子どもを産む事は出来ません。」
私の説明にコーラルが顔を真っ赤にしている事に少し不思議に思いますが、私はそれを無視する。
「なので、セラフィナイトは私の子どもではありませんし、それに、もし、初潮を迎えていたとしても、彼と出会ったのはつい最近ですので、その短時間で子どもを作って産む事は自然の摂理に反します。」
「……。」
「そもそも、私なんかが相手なんて彼に失礼に値します。」
「……。」
「えっと……。」
コーラルは何かもの言いたげにジェダイドを見ており、私はそちらに視線を向ければ何故か手をついて落ち込んでいる彼の姿があった。
「ジェダイド、どうしたの?」
「いや……分かっていた、分かっていたんだが、何でこうも俺の気持ちを一ミリ単位でも分かってくれないのかと思ってな。」
「ジェダイドの気持ちを汲み取っていないつもりはないけど、何か間違いがあったの?」
「……すまないが、少しマラカイトは黙ってくれないか?」
「ええ。」
あまりにも真剣な表情で言われたので、私は黙るしかなかった。
「う…すみません、わたしが余計な事を言った所為で…。」
「いや…、こいつにどう思われていたのかはよく知っていたのに、落ち込んでいる俺が間抜けなんだろうな。」
「本当にすみません。」
「頼むからお前も黙っていてくれ。」
「すみません、すみません。」
謝り続けるコーラルと黙り込んで落ち込んでいるジェダイドというあまりにもカオスな光景に私はどうしようかと考えながらセラフィナイトを見る。
「あー。」
どこか呆れたような顔をするセラフィナイトに私は苦笑する。
「何処で掛け間違えてしまったのかしら?」
「あーうー。」
何を言っているのかは分からないけど、取り敢えずセラフィナイトは私の独り言に応えてくれているようだった。
「ねぇ、セラフィナイト。」
「あー?」
「……私ね、彼だけが生きてさえすれば、他の人を犠牲にしてもいいと思っている…ううん、思っていたわ。」
「あーうー…。」
どこか悲しそうな声を出すセラフィナイトに私はクスリと笑う。
「うん、ごめんなさいね、でも、心配してくれてありがとう。」
「うー…。」
「でも、彼女、コーラルを見て思ったの、今だったら、私は選ぶことができるんじゃないかって。」
「うー?」
「無駄に殺さない道を行くのか、それとも、犠牲と思って助けられる命を助けないのがいいのか。」
「……あー。」
「選ばないといけないのね。」
私はきっとあの白昼夢が何らかの意味を示しているのだと分かっている。
でも、今の私はその踏ん切りがつかない。
ジェダイドを救いたい。
それは彼の行く道に落ちている小石すらも払っておきたい。
でも、それは必要な事だろうか?
何もない道で彼は幸せになれるのだろうか。
小石だって用途によっては必要な道具となる、それは自分と言う小石だって同じはずだ。
難しく考える必要はないのかもしれない、でも、私には分からない。
私はぼんやりと今の光景を見ながら、自問自答する。
彼の幸せとは何なんだろう?
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