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第一章
優しさに…
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私は外套のフードを深くかぶり直し、隣に立つジェダイドを見つめた。
ここは村の出入り口の一つ、このまま行けば森に入る。
本当は別の道もあったかもしれないが、精霊のセラフィナイトの事を考えればここの道の方がいいと二人で話し合った。
ジェダイドは心配そうに私を見つめる。
私はそれに笑みを浮かべて、頷く。
彼は溜息を零し、仕方ないという目で見つめてくる。
「ジェダイド?」
「無茶をするなよ。」
「大丈夫。」
私がそう答えるとジェダイドは先ほどよりも大きな溜息を吐いた。
「行こう。」
どちらがそう言ったか分からないけど、私たちは同時に一歩踏み出す。
「マラカイトっ!」
私たちが数歩歩いた時、後ろからマギーおばさんの声が聞こえ、私たちは足を止める。
「間に合ってよかったよ。」
「どうして……?」
私は驚きを隠せなかった、何故、あんなにも村人たちに嫌われていた私に対してここまで追ってきてくれたのだろう。
「本当にすまなかったね。」
「……。」
「あいつらのした事は謝ったところで、許してもらえないと思う、けど、もし、マラカイトが許してくれるのならいつでも、ここに来てはくれないかい?」
「……。」
私はゆるゆると首を振れば、マギーおばさんは悲しそうな顔をして、そして、諦めを宿した目で私を見つめている。
「きっとこの村の人は私という存在は災厄として記憶します、それなのに、私が再びこの地に足を踏み入れば彼らの平穏はきっと崩れてしまいます。」
「……。」
私の言葉にマギーおばさんは何か言おうととするが、私はその言葉をフードからわずかに見える緑色の瞳で制する。
「マギーおばさん、私は大丈夫です、私をちゃんと理解してくれる人が一人でもいるのなら、私は大丈夫なんです。」
「……謝らせてはもらえないんだね。」
「謝る必要性はないですよ。」
「……。」
「だって、彼らは間違っていないのだから、行き成りの人災に対して、手引きをした人がいると思っても可笑しくはない、それなら、誰を疑う?
信頼している同じ村の人か、外から来た怪しい子どもか、考えるまでもないですよ。」
「……。」
マギーおばさんは何を思ったのか、私を抱きしめる。
「本当に、何で……こんな小さい子どもに悲しい事を考えさせてしまったんだろうね、あたしたち大人が……不甲斐ないばっかりにね。」
「マギーおばさん。」
「お前さんのその考えは、自分だけじゃなく、人を傷つけているんだよ、早く気づきな……。」
「えっ?」
「……本当はもっと話をしたいが、こんな事が他の者たちにばれればお前さんたちが傷つくからね、これは旅中にでも食べなさい。」
マギーおばさんは私を離すと、私の掌にそっと干し肉を置いた。
「色気のないもので悪いと思ったが、今すぐに用意できるものがそれしかなかったんだよ。」
「いいえ、十分です。」
私が笑うと、マギーおばさんは驚いた顔をして、ジェダイドを何故か見た。
「…………マラカイトを頼んだよ。」
「はい。」
しっかりと結ばれたマギーおばさんとジェダイドの視線の意味は私には分からなかったが、彼女たちが分かっているのだからいいのかと思った。
私が彼女たちから視線を離すとスイッと私の視界の中に緑色の光が入ってくる。
「あっ…。」
それは私の肩に落ち着くと、私は困った顔をする。
「あなたはここの精霊でしょ?」
リンと、少し戸惑ったような音色が私の耳に入る。私はどうしたらいいのかと思うが、精霊の想いを無下には出来ないと思い、言葉を紡ぐ。
「……しょうがないな、この森の途中までだからね。」
リン、リンと嬉しそうな音色に苦笑を漏らす。
「マラカイト?」
精霊の見えないジェダイドとマギーおばさんは不思議そうな顔をしていた。
「何でもないです、さあ、行きましょう。」
「いってらっしゃい。」
「行ってきます。」
優しい人の見送りに私たちは再び旅路に着いた。
ここは村の出入り口の一つ、このまま行けば森に入る。
本当は別の道もあったかもしれないが、精霊のセラフィナイトの事を考えればここの道の方がいいと二人で話し合った。
ジェダイドは心配そうに私を見つめる。
私はそれに笑みを浮かべて、頷く。
彼は溜息を零し、仕方ないという目で見つめてくる。
「ジェダイド?」
「無茶をするなよ。」
「大丈夫。」
私がそう答えるとジェダイドは先ほどよりも大きな溜息を吐いた。
「行こう。」
どちらがそう言ったか分からないけど、私たちは同時に一歩踏み出す。
「マラカイトっ!」
私たちが数歩歩いた時、後ろからマギーおばさんの声が聞こえ、私たちは足を止める。
「間に合ってよかったよ。」
「どうして……?」
私は驚きを隠せなかった、何故、あんなにも村人たちに嫌われていた私に対してここまで追ってきてくれたのだろう。
「本当にすまなかったね。」
「……。」
「あいつらのした事は謝ったところで、許してもらえないと思う、けど、もし、マラカイトが許してくれるのならいつでも、ここに来てはくれないかい?」
「……。」
私はゆるゆると首を振れば、マギーおばさんは悲しそうな顔をして、そして、諦めを宿した目で私を見つめている。
「きっとこの村の人は私という存在は災厄として記憶します、それなのに、私が再びこの地に足を踏み入れば彼らの平穏はきっと崩れてしまいます。」
「……。」
私の言葉にマギーおばさんは何か言おうととするが、私はその言葉をフードからわずかに見える緑色の瞳で制する。
「マギーおばさん、私は大丈夫です、私をちゃんと理解してくれる人が一人でもいるのなら、私は大丈夫なんです。」
「……謝らせてはもらえないんだね。」
「謝る必要性はないですよ。」
「……。」
「だって、彼らは間違っていないのだから、行き成りの人災に対して、手引きをした人がいると思っても可笑しくはない、それなら、誰を疑う?
信頼している同じ村の人か、外から来た怪しい子どもか、考えるまでもないですよ。」
「……。」
マギーおばさんは何を思ったのか、私を抱きしめる。
「本当に、何で……こんな小さい子どもに悲しい事を考えさせてしまったんだろうね、あたしたち大人が……不甲斐ないばっかりにね。」
「マギーおばさん。」
「お前さんのその考えは、自分だけじゃなく、人を傷つけているんだよ、早く気づきな……。」
「えっ?」
「……本当はもっと話をしたいが、こんな事が他の者たちにばれればお前さんたちが傷つくからね、これは旅中にでも食べなさい。」
マギーおばさんは私を離すと、私の掌にそっと干し肉を置いた。
「色気のないもので悪いと思ったが、今すぐに用意できるものがそれしかなかったんだよ。」
「いいえ、十分です。」
私が笑うと、マギーおばさんは驚いた顔をして、ジェダイドを何故か見た。
「…………マラカイトを頼んだよ。」
「はい。」
しっかりと結ばれたマギーおばさんとジェダイドの視線の意味は私には分からなかったが、彼女たちが分かっているのだからいいのかと思った。
私が彼女たちから視線を離すとスイッと私の視界の中に緑色の光が入ってくる。
「あっ…。」
それは私の肩に落ち着くと、私は困った顔をする。
「あなたはここの精霊でしょ?」
リンと、少し戸惑ったような音色が私の耳に入る。私はどうしたらいいのかと思うが、精霊の想いを無下には出来ないと思い、言葉を紡ぐ。
「……しょうがないな、この森の途中までだからね。」
リン、リンと嬉しそうな音色に苦笑を漏らす。
「マラカイト?」
精霊の見えないジェダイドとマギーおばさんは不思議そうな顔をしていた。
「何でもないです、さあ、行きましょう。」
「いってらっしゃい。」
「行ってきます。」
優しい人の見送りに私たちは再び旅路に着いた。
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