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第五章
第五章「文化祭」47
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「はあ、満足した~。」
「……。」
碧は満たされたお腹を撫でる。
「美味かったな。」
「……。」
黙り込む樹に碧は不思議になって彼の顔を覗き込めば、彼は何故か自分のお腹を凝視していた。
「な、何だよ。」
「あの量がどうやったら納まるのだと思ってな。」
「普通だろ。」
碧はパチパチと目を瞬く。
「普通…。」
たこ焼きのパックが二つ、お好み焼きのパックが一つ、カレー一皿、ワッフルが味違いで三つ、アイスは五種類、クレープは二種類ほど完食した碧に樹はまるで、化け物を見るような顔をしている。
「何だよ美味いもんは入るだろうが。」
「限度というものがあるだろうが。」
「甘いものは別腹だし。」
「女子かっ!」
「つーか、お前はいいのかよ。」
「何がだよ。」
碧は樹の前に置かれたたこ焼きの一パックを見て顔を顰める。
「足りるのかよ。」
「十分だろ。」
「えー。」
碧は自分までとはいかないが、それでも、他のつるんでいる連中はもっと食うぞ、と思うのだが、人それぞれなのかもしれないと、言葉を噤む。
「それで、食ったし、これからどうする?」
「そうだな。」
碧はパンフレットを開き、クラスのイベントを見る。
「んー、あっ!このストラックアウトとか面白そうだな。」
「……。」
「んー、すげー、金魚すくいとかもある。」
「……。」
「なあ、お前は何したい?」
「……。」
碧は目を輝かせて樹を見て、そして、その表情を見て固まる。
碧はきっと樹は煩そうに自分を見ているか、それか、どこか呆れたような顔をしているのではないかと思っていた。
だけど、碧が実際目にしたのはその予想外の表情でーー。
いつもは不愛想な表情しか浮かべない彼の目元がどこか優しく下がっていたのだ。
「――っ!」
碧はその表情を見た瞬間、自分の体温が上がるのを感じていた。
「どうした?」
「い、いや…。」
碧が急に顔を真っ赤にさせたので、樹はいつもの表情に戻った。
「つーか、お前でもそんな顔出来たんだな。」
「どんなんだよ。」
「いや……。」
碧は急に言ってもいいものかと悩みだす。
もし、言ったらもう二度と樹のそんな表情を拝めない気がしたのだ。
だから、碧はそれを誤魔化す為に、ごみをかき集める。
「時間もやべーし移動しようぜ。」
「ああ?」
「ほら、ほら。」
両手にゴミを持つ碧に樹は呆れて手を出す。
「何?」
「今にも落としそうだからな、少しよこせ。」
「大丈夫だって、このくら……っと。」
一番上に乗っていたプラスチックのパックがバランスを崩した拍子に重力に従って落ちそうになる。
「言っている傍から、お前は。」
呆れた声音の樹の手にはしっかりと碧が落としたプラスチックのパックが掴まれていた。
「あははは。」
笑って誤魔化そうとする碧に樹は溜息を零す。
「本当にお前は大雑把だな。」
「あん?」
樹の言葉にカチンときた碧は彼を睨む。
「もっと考えればちゃんと持てるだろうが。」
「いいじゃん、すぐに捨てるんだし。」
「それが大雑把なんだよ。」
「いいんだよ。」
「そんなんだから、お前は。」
「そういうお前は細かすぎ。」
「どこがだ。」
「全部だよ。」
指をびしっと刺された樹は顔を顰めている。
「お前が大雑把だからそう思うんだろうが。」
「俺は普通。」
「お前が普通なら世の中の人間全員几帳面になる。」
「んな事ない。」
「ある。」
「ない。」
「ある。」
傍から見ればバカップルのじゃれ合いのように思うのだが、残念ながらこの二人は知り合い以上友達未満の関係なのだが、それを知る者はここにはいなかった。
「……。」
碧は満たされたお腹を撫でる。
「美味かったな。」
「……。」
黙り込む樹に碧は不思議になって彼の顔を覗き込めば、彼は何故か自分のお腹を凝視していた。
「な、何だよ。」
「あの量がどうやったら納まるのだと思ってな。」
「普通だろ。」
碧はパチパチと目を瞬く。
「普通…。」
たこ焼きのパックが二つ、お好み焼きのパックが一つ、カレー一皿、ワッフルが味違いで三つ、アイスは五種類、クレープは二種類ほど完食した碧に樹はまるで、化け物を見るような顔をしている。
「何だよ美味いもんは入るだろうが。」
「限度というものがあるだろうが。」
「甘いものは別腹だし。」
「女子かっ!」
「つーか、お前はいいのかよ。」
「何がだよ。」
碧は樹の前に置かれたたこ焼きの一パックを見て顔を顰める。
「足りるのかよ。」
「十分だろ。」
「えー。」
碧は自分までとはいかないが、それでも、他のつるんでいる連中はもっと食うぞ、と思うのだが、人それぞれなのかもしれないと、言葉を噤む。
「それで、食ったし、これからどうする?」
「そうだな。」
碧はパンフレットを開き、クラスのイベントを見る。
「んー、あっ!このストラックアウトとか面白そうだな。」
「……。」
「んー、すげー、金魚すくいとかもある。」
「……。」
「なあ、お前は何したい?」
「……。」
碧は目を輝かせて樹を見て、そして、その表情を見て固まる。
碧はきっと樹は煩そうに自分を見ているか、それか、どこか呆れたような顔をしているのではないかと思っていた。
だけど、碧が実際目にしたのはその予想外の表情でーー。
いつもは不愛想な表情しか浮かべない彼の目元がどこか優しく下がっていたのだ。
「――っ!」
碧はその表情を見た瞬間、自分の体温が上がるのを感じていた。
「どうした?」
「い、いや…。」
碧が急に顔を真っ赤にさせたので、樹はいつもの表情に戻った。
「つーか、お前でもそんな顔出来たんだな。」
「どんなんだよ。」
「いや……。」
碧は急に言ってもいいものかと悩みだす。
もし、言ったらもう二度と樹のそんな表情を拝めない気がしたのだ。
だから、碧はそれを誤魔化す為に、ごみをかき集める。
「時間もやべーし移動しようぜ。」
「ああ?」
「ほら、ほら。」
両手にゴミを持つ碧に樹は呆れて手を出す。
「何?」
「今にも落としそうだからな、少しよこせ。」
「大丈夫だって、このくら……っと。」
一番上に乗っていたプラスチックのパックがバランスを崩した拍子に重力に従って落ちそうになる。
「言っている傍から、お前は。」
呆れた声音の樹の手にはしっかりと碧が落としたプラスチックのパックが掴まれていた。
「あははは。」
笑って誤魔化そうとする碧に樹は溜息を零す。
「本当にお前は大雑把だな。」
「あん?」
樹の言葉にカチンときた碧は彼を睨む。
「もっと考えればちゃんと持てるだろうが。」
「いいじゃん、すぐに捨てるんだし。」
「それが大雑把なんだよ。」
「いいんだよ。」
「そんなんだから、お前は。」
「そういうお前は細かすぎ。」
「どこがだ。」
「全部だよ。」
指をびしっと刺された樹は顔を顰めている。
「お前が大雑把だからそう思うんだろうが。」
「俺は普通。」
「お前が普通なら世の中の人間全員几帳面になる。」
「んな事ない。」
「ある。」
「ない。」
「ある。」
傍から見ればバカップルのじゃれ合いのように思うのだが、残念ながらこの二人は知り合い以上友達未満の関係なのだが、それを知る者はここにはいなかった。
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