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第五章
第五章「文化祭」25
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「そう、君の所為だよ。」
京也はジッとその澄んだ目を見る。
「僕は変わっていく君を見ている事しか出来なかった。」
「京也?」
「そして、僕は何もできなかったし、しなかった。」
涼也は今にも泣きそうな京也を見て戸惑う。
「でも、君の姿を見て、僕は駄目だと思ったんだよ。」
「駄目?」
京也はあの日病院のベッドの上で目を覚ました今の彼を思い出す。
どこか傷ついている彼。
そして、同時に何かを考えているような彼。
最後には何かを決意した彼。
さらに変わってしまったと、ショックを受けた。
「危ういと思った。」
「危ういか、俺はお前が思っているようなドジじゃないと思うが。」
「そっちの意味じゃないよ。」
危うい。
まるで、自分の命を軽視しているような危うさ。
護る事だけに集中しすぎて、見えていない彼。
多分、彼女もその危うさに気づいた、真っ先にーー。
「君は何を見て、そして、何でそうも一生懸命になっているのか、僕には分からなかった、でも、離れていて気づいたんだ。」
離れて気づいた。
いつも一緒だった彼。
一緒だったのにもかかわらず、その変化を受け入れられなかったのに、離れて彼の変化が分からなくなった。
物理的にも、精神的にも離れてしまったような気がした。
双子なのに。
絆だってあったと思ったのに。
それなのに、遠くに感じる。
家族といえど、他人なのだと気づかされた。
「僕は君が分からないんだって」
いつでも交わせた言葉。
いつでも交わった視線。
それが無くなり、学校でも生活が変わり毎日会う事なくなった。
離れて初めて、分からなくなった。
「後悔したよ、何でいつでも会える時に聞かなかったんだって、だから、僕は君に会いに行ったんだよ。」
「京也。」
「ねぇ、涼也、僕は君の力になりたい。」
「……。」
「話せないのかな?」
「悪い。これ以上は話せない。」
謝る涼也に京也はやはりと零した。
「やっぱダメか。」
「話したら確実に俺の知っている未来が崩れる、だけど、それは駄目だと思ったんだ、お前の将来を奪ってしまう。」
「話してみないと分からないじゃないか。」
「分かるよ。」
どこか諦めにも見た笑みを浮かべる涼也に京也はギュッと手を握る。
「分かる、お前は俺の事を思って絶対にやるだろう。」
「何を?」
「さあな。」
これ以上涼也はこの話に関しては口を割らないだろう。
それを分かったのか京也は息を吐いた。
「これ以上は聞かないけど、それも一つだけ言わせてくれ。」
「ああ。」
「君は一人じゃない、僕もいる。頼りないかもしれないけど、君とは普通の兄弟以上の絆があると思っていた……ううん、思っている。」
違う次元の彼だとしても、京也と涼也は双子の兄弟だ。
それはきっと変わる事のない真実だろう。
「だから、雪美だけじゃなく、僕にも話してくれ、十分な力にはなれないかもしれないけど、それでも、僕は君の力になりたいんだよ。」
「分かった。」
小さく頷く涼也に京也は本当に分かってくれたのだろうかと、少し不安に思ったが、その時は無理やりでも聞き出そう、と心に決めたのだった。
京也はジッとその澄んだ目を見る。
「僕は変わっていく君を見ている事しか出来なかった。」
「京也?」
「そして、僕は何もできなかったし、しなかった。」
涼也は今にも泣きそうな京也を見て戸惑う。
「でも、君の姿を見て、僕は駄目だと思ったんだよ。」
「駄目?」
京也はあの日病院のベッドの上で目を覚ました今の彼を思い出す。
どこか傷ついている彼。
そして、同時に何かを考えているような彼。
最後には何かを決意した彼。
さらに変わってしまったと、ショックを受けた。
「危ういと思った。」
「危ういか、俺はお前が思っているようなドジじゃないと思うが。」
「そっちの意味じゃないよ。」
危うい。
まるで、自分の命を軽視しているような危うさ。
護る事だけに集中しすぎて、見えていない彼。
多分、彼女もその危うさに気づいた、真っ先にーー。
「君は何を見て、そして、何でそうも一生懸命になっているのか、僕には分からなかった、でも、離れていて気づいたんだ。」
離れて気づいた。
いつも一緒だった彼。
一緒だったのにもかかわらず、その変化を受け入れられなかったのに、離れて彼の変化が分からなくなった。
物理的にも、精神的にも離れてしまったような気がした。
双子なのに。
絆だってあったと思ったのに。
それなのに、遠くに感じる。
家族といえど、他人なのだと気づかされた。
「僕は君が分からないんだって」
いつでも交わせた言葉。
いつでも交わった視線。
それが無くなり、学校でも生活が変わり毎日会う事なくなった。
離れて初めて、分からなくなった。
「後悔したよ、何でいつでも会える時に聞かなかったんだって、だから、僕は君に会いに行ったんだよ。」
「京也。」
「ねぇ、涼也、僕は君の力になりたい。」
「……。」
「話せないのかな?」
「悪い。これ以上は話せない。」
謝る涼也に京也はやはりと零した。
「やっぱダメか。」
「話したら確実に俺の知っている未来が崩れる、だけど、それは駄目だと思ったんだ、お前の将来を奪ってしまう。」
「話してみないと分からないじゃないか。」
「分かるよ。」
どこか諦めにも見た笑みを浮かべる涼也に京也はギュッと手を握る。
「分かる、お前は俺の事を思って絶対にやるだろう。」
「何を?」
「さあな。」
これ以上涼也はこの話に関しては口を割らないだろう。
それを分かったのか京也は息を吐いた。
「これ以上は聞かないけど、それも一つだけ言わせてくれ。」
「ああ。」
「君は一人じゃない、僕もいる。頼りないかもしれないけど、君とは普通の兄弟以上の絆があると思っていた……ううん、思っている。」
違う次元の彼だとしても、京也と涼也は双子の兄弟だ。
それはきっと変わる事のない真実だろう。
「だから、雪美だけじゃなく、僕にも話してくれ、十分な力にはなれないかもしれないけど、それでも、僕は君の力になりたいんだよ。」
「分かった。」
小さく頷く涼也に京也は本当に分かってくれたのだろうかと、少し不安に思ったが、その時は無理やりでも聞き出そう、と心に決めたのだった。
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