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第二章
《学ぶ 2》
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「困ったわ。」
「……。」
丁度クエストを受けようと四人がギルドに来た時、受付の人が一枚の紙を見ながら本当に困ったような顔をしていた。
「セイラ。」
「セイラ様。」
「セイラ様。」
「えっと……。」
三人は何故かセイラの服を掴み、これ以上前に行かないように引き留めた。
「三人とも、これは何?」
「お前、絶対首を突っ込むだろう。」
「そうです。」
「トラブルの元です。」
「……。」
三人の言葉にセイラは頭を抱えたくなる。
一体三人に自分はどんなトラブルメーカーだと思われているのだろう。
「大丈夫よ。」
「そう言って巻き込まれるんだろう。」
「問題が起こります。」
「そう言っているのはフラグの元です。」
「……。」
セイラはどうしてものかと考えていると他の人が受付の人に声をかけた。
「あの偏屈爺が水属性の女の子を派遣しろって依頼してきたの。」
「あのやぶ医者が?」
「やぶではないんだけどね。」
「わりぃな、うちは水属性は男しかいねぇや。」
「そうなのよ、ここに登録にしている子って新人以外じゃ、皆あの偏屈爺に嫌われた子ばっかりだから。」
「だよな……。」
互いに苦虫を噛み潰したような顔をしている人たちにセイラは首を振った。
「セイラ様?」
「確かにあの件は私には首を突っ込めないわ。」
「……。」
「………あの、セイラ様。」
「何かな?」
ものすごく言いにくそうなミラにセイラは首を傾げる。
「わたしが受けましょうか?」
「えっ?」
「セイラ様はこちらでは土属性で登録されておりますが、わたしは水属性なので受けれます。」
「駄目よ。」
「何でですか?」
「聞こえたでしょ、相手は気難し方みたいなのよ。」
「そうですね。」
「そうですねって、ミラ。」
「セイラ様は気になっておられるんでしょ?」
「……。」
「でしたら、わたしが適任だと思います。」
「ミラ…。」
「大丈夫ですよ、それにお医者様の何かを手伝うくらいでしょうし、うまくいけば貴女様の役に立てるかもしれません。」
「……分かった。」
ミラの言葉にセイラは何かを決意したのか、受付の人の元まで向かう。
「あの、そのクエスト、受けさせてください。」
「えっ?セイラちゃんが?」
「私ひとりじゃありません、私とミラで受けます。」
「でも…。」
「派遣できる人がいないんですよね、ミラ一人だと私も送り出せません、ですが、私も一緒なら私たちも受けれらます。」
「……。」
「新人しかとおっしゃっておられましたが、それってミラの事でしょう?」
「……。」
「判断はお任せします、私たちはこの依頼は受けますので。」
「……ありがとう、追って連絡をするわ。」
本当に困っていたんだろう、本当ならこんな子供にこんな件を任せられないはずなのに、彼女はそう答えたのだった。
そして、三日後、セイラとミラはこの町に二つしかない医者の元に向かったのだった。
「……。」
丁度クエストを受けようと四人がギルドに来た時、受付の人が一枚の紙を見ながら本当に困ったような顔をしていた。
「セイラ。」
「セイラ様。」
「セイラ様。」
「えっと……。」
三人は何故かセイラの服を掴み、これ以上前に行かないように引き留めた。
「三人とも、これは何?」
「お前、絶対首を突っ込むだろう。」
「そうです。」
「トラブルの元です。」
「……。」
三人の言葉にセイラは頭を抱えたくなる。
一体三人に自分はどんなトラブルメーカーだと思われているのだろう。
「大丈夫よ。」
「そう言って巻き込まれるんだろう。」
「問題が起こります。」
「そう言っているのはフラグの元です。」
「……。」
セイラはどうしてものかと考えていると他の人が受付の人に声をかけた。
「あの偏屈爺が水属性の女の子を派遣しろって依頼してきたの。」
「あのやぶ医者が?」
「やぶではないんだけどね。」
「わりぃな、うちは水属性は男しかいねぇや。」
「そうなのよ、ここに登録にしている子って新人以外じゃ、皆あの偏屈爺に嫌われた子ばっかりだから。」
「だよな……。」
互いに苦虫を噛み潰したような顔をしている人たちにセイラは首を振った。
「セイラ様?」
「確かにあの件は私には首を突っ込めないわ。」
「……。」
「………あの、セイラ様。」
「何かな?」
ものすごく言いにくそうなミラにセイラは首を傾げる。
「わたしが受けましょうか?」
「えっ?」
「セイラ様はこちらでは土属性で登録されておりますが、わたしは水属性なので受けれます。」
「駄目よ。」
「何でですか?」
「聞こえたでしょ、相手は気難し方みたいなのよ。」
「そうですね。」
「そうですねって、ミラ。」
「セイラ様は気になっておられるんでしょ?」
「……。」
「でしたら、わたしが適任だと思います。」
「ミラ…。」
「大丈夫ですよ、それにお医者様の何かを手伝うくらいでしょうし、うまくいけば貴女様の役に立てるかもしれません。」
「……分かった。」
ミラの言葉にセイラは何かを決意したのか、受付の人の元まで向かう。
「あの、そのクエスト、受けさせてください。」
「えっ?セイラちゃんが?」
「私ひとりじゃありません、私とミラで受けます。」
「でも…。」
「派遣できる人がいないんですよね、ミラ一人だと私も送り出せません、ですが、私も一緒なら私たちも受けれらます。」
「……。」
「新人しかとおっしゃっておられましたが、それってミラの事でしょう?」
「……。」
「判断はお任せします、私たちはこの依頼は受けますので。」
「……ありがとう、追って連絡をするわ。」
本当に困っていたんだろう、本当ならこんな子供にこんな件を任せられないはずなのに、彼女はそう答えたのだった。
そして、三日後、セイラとミラはこの町に二つしかない医者の元に向かったのだった。
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