今世ではのんびりしたいのですが…無理ですか…

弥生 桜香

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第二章

《〇〇の秋 7》

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「セイラちゃん、たんと食べなさい。」
「えっ、でも…。」
「いいから。」

 ニッコリと笑い、セイラの言葉を制すルミナに全員が押し黙る。

 ミラとルミナが出会った後、しばらくしてから、セイラが戻ってきた。
 そして、ルミナはセイラの手を掴み、ミラに残りの二人を自分の家に連れてくるようにお願いをし、セイラを連行したのだった。

 セイラを連れてきたルミナはセイラと一緒に六人分の食事の準備を進め、出来上がる事にはカルム、ミラ、レラが飛び込むように家に入ってきたのだった。
 カルムは暴挙に出た母に怒りをぶつけるが、息子の喚きなんて子犬の鳴き声のようだと思いながらルミナはそれを聞き流す。
 カルムが怒鳴り疲れたころを見計らって、ルミナはさっさと手を洗ってきなさいと言い捨てると、すぐさま、卓の上にセイラと食った料理を並べるのだった。
 全員が揃い、食事を始めたのだったが、セイラは少量で済ませようとするものだから、ルミナがすかさず彼女の皿に料理を増やす。

「あの、本当に…。」

 困惑しているセイラにルミナはニッコリと笑う。

「い、頂きます…。」

 無言の圧力にセイラは負け、もぐもぐと食べ進める。

「ちゃんと食べないと、体がもたないわよ。」
「ちゃんと食べてます。
「でも、お肉とか避けているよね?」
「……。」
「何か嫌いな味付けとかあったかしら?」
「いえ…。」
「だったら、どんな理由があるのかしら?」
「……。」

 ぐっと、押し黙るセイラにルミナは笑い、追い打ちをかける。

「セイラちゃん?」
「最近、少し体が重くなったので。」

 ルミナはパチクリと瞬きをして、セイラを見つめる。

「成長期なのだから、当然じゃないかしら?」
「そうかもしれませんけど。」
「もしかして、誰かに言われたの?」

 鋭い言葉にセイラは黙り込み、俯いてしまう。

「誰が言ったの、か、し、ら?」

 涼しい季節になったというのに、セイラはまるで真夏の太陽の下に立つ人のように大量の汗を掻き始める。
 そんな時、愚者が声を上げてしまった。

「もしかして、俺の所為か?」
「カルムっ!」
「「「「……。」」」」

 セイラは慌てて彼の名前を呼ぶが、その口から洩れてしまった言葉は戻る事はなかった。

 ミラは冷めた目でカルムを見。

 レラは分かっていないのか、首を傾げ。

 何となく事態を察してしまった、カルムの父は自分から地獄に片足を突っ込んだ息子に天を仰ぎ。

 ルミナは般若のような顔で愚息を見る。

「そう、血は争えないのね。」

 ルミナから発した言葉は冷たく、背筋が凍り付くようだと、セイラは思ったのだった。
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