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第十五章 眞島の場合⑧
第4話 家族の受け入れ
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「へー? 姉貴の彼氏?」
「顔は……ちょっとカッコいい感じ?」
実家に帰ったら帰ったで、家族から早速質問攻めになったのだ。集まった家族達……主に両親へ裕司との同棲を許可してもらうために言ったら、両親もだが兄弟達にも裕司の写真を見せることになった。
今、怜のスマホはテーブルの上で家族らが占拠してしまっているわけだが。
「ほーん? 高校ん時と違って、しっかりした感じの子じゃないの~? なに~? 向こうのご両親に会う前に、先におじいさん達に会わせてもらったんだってー?」
「…………美味しいところてん、食べさせてもらったから」
「「「ところてん嫌いだったあんた/姉貴が!!?」」」
「怜、克服したのかい?」
「こも……裕司、君のお陰で」
「言い難いようなら、普段の呼び名にしなさい……」
「うん……」
いい加減名前呼びしろとも、皐月とかには言われているが……どうも定着し過ぎたのだ。父親には少し呆れられたが今更だと受け止めてくれた。
「え? オトンの真似して、名前に『やん』つけてんの?」
「うう……小森が名字だから、こもやんって」
「姉貴、付き合ってどんだけ?」
「そろそろ……一年ちょい」
「……まだ名前呼びしてないの?」
「芽依も凛もうっさい!」
弟達は、心配性な部分もあるが基本的に姉思いなところが目立つ。シスコンではないと思っているが、それぞれにも彼女がきちんといるので、姉の方も心配なだけかもしれないが。
「中途半端な付き合いしてたあんたがねぇ……? その彼氏君はいい子だねぇ? 一年待って、家族にも会わせるようにプラン立ててくれるんなら……うちも盛大に迎えてあげようじゃないか?」
「そんな、めっちゃ豪華じゃなくていいから」
「なーに言ってんの? ある意味嫁に出すようなもんじゃない? ねぇ、お父さん」
「そうだね。……怜がついに」
「オトンもオカンもまだ気が早い!!」
たしかに、裕司の隣に立つのが嬉しくないわけではない。まだまだ数年……もしくは、裕司の修行の関係でもっと先になるかもしれないが……それでも、怜も裕司以外の隣に立つ未来は考えたくなかった。
「まあまあ、賑やかで。れーちゃんの彼氏くんはそんなにもいい子なのかい?」
「「「あ、ばーちゃん」」」
「そうなんですよ、お義母さん! 怜をいずれ嫁に欲しいって!」
「言っても言われてもないから!!?」
「あらあら」
「なんだぁ? 俺の知らんとこで何騒いどるん?」
父方の実家で勢揃いになるにつれ……怜と裕司の同棲の話題が盛るに盛られてしまい。結果、裕司は怜の婿だと認定されてしまったわけである。
「……てな訳になったのだよ」
『……俺が、怜やんの旦那?』
「うん。……三ヶ日後の予定、どう?」
『それは大丈夫。……うちの母さんらが両家挨拶しようかとも言い出したけど』
「え?」
カウントダウン目前に、怜は自分が寝泊まりする部屋で裕司と通話していた。内容のほとんどがそれぞれの実家での反応だったが。
『じいちゃんとこでの写真見せたら……俺と怜やんに異論なきゃ、もう婚約でもいいんじゃないかって』
「き、気が早いのでは??」
『俺もそう言っといた。俺としては嬉しいけど』
「こもやん……。私もそれは嬉しいよ?」
『けど、通話じゃなくて直接言わせてな?』
「ほーい」
ここはまだ聞くべき段階ではない。
お互いの胸に留めておくことにして、除夜の鐘が鳴ったらカウントダウンも並行するのだった。
「顔は……ちょっとカッコいい感じ?」
実家に帰ったら帰ったで、家族から早速質問攻めになったのだ。集まった家族達……主に両親へ裕司との同棲を許可してもらうために言ったら、両親もだが兄弟達にも裕司の写真を見せることになった。
今、怜のスマホはテーブルの上で家族らが占拠してしまっているわけだが。
「ほーん? 高校ん時と違って、しっかりした感じの子じゃないの~? なに~? 向こうのご両親に会う前に、先におじいさん達に会わせてもらったんだってー?」
「…………美味しいところてん、食べさせてもらったから」
「「「ところてん嫌いだったあんた/姉貴が!!?」」」
「怜、克服したのかい?」
「こも……裕司、君のお陰で」
「言い難いようなら、普段の呼び名にしなさい……」
「うん……」
いい加減名前呼びしろとも、皐月とかには言われているが……どうも定着し過ぎたのだ。父親には少し呆れられたが今更だと受け止めてくれた。
「え? オトンの真似して、名前に『やん』つけてんの?」
「うう……小森が名字だから、こもやんって」
「姉貴、付き合ってどんだけ?」
「そろそろ……一年ちょい」
「……まだ名前呼びしてないの?」
「芽依も凛もうっさい!」
弟達は、心配性な部分もあるが基本的に姉思いなところが目立つ。シスコンではないと思っているが、それぞれにも彼女がきちんといるので、姉の方も心配なだけかもしれないが。
「中途半端な付き合いしてたあんたがねぇ……? その彼氏君はいい子だねぇ? 一年待って、家族にも会わせるようにプラン立ててくれるんなら……うちも盛大に迎えてあげようじゃないか?」
「そんな、めっちゃ豪華じゃなくていいから」
「なーに言ってんの? ある意味嫁に出すようなもんじゃない? ねぇ、お父さん」
「そうだね。……怜がついに」
「オトンもオカンもまだ気が早い!!」
たしかに、裕司の隣に立つのが嬉しくないわけではない。まだまだ数年……もしくは、裕司の修行の関係でもっと先になるかもしれないが……それでも、怜も裕司以外の隣に立つ未来は考えたくなかった。
「まあまあ、賑やかで。れーちゃんの彼氏くんはそんなにもいい子なのかい?」
「「「あ、ばーちゃん」」」
「そうなんですよ、お義母さん! 怜をいずれ嫁に欲しいって!」
「言っても言われてもないから!!?」
「あらあら」
「なんだぁ? 俺の知らんとこで何騒いどるん?」
父方の実家で勢揃いになるにつれ……怜と裕司の同棲の話題が盛るに盛られてしまい。結果、裕司は怜の婿だと認定されてしまったわけである。
「……てな訳になったのだよ」
『……俺が、怜やんの旦那?』
「うん。……三ヶ日後の予定、どう?」
『それは大丈夫。……うちの母さんらが両家挨拶しようかとも言い出したけど』
「え?」
カウントダウン目前に、怜は自分が寝泊まりする部屋で裕司と通話していた。内容のほとんどがそれぞれの実家での反応だったが。
『じいちゃんとこでの写真見せたら……俺と怜やんに異論なきゃ、もう婚約でもいいんじゃないかって』
「き、気が早いのでは??」
『俺もそう言っといた。俺としては嬉しいけど』
「こもやん……。私もそれは嬉しいよ?」
『けど、通話じゃなくて直接言わせてな?』
「ほーい」
ここはまだ聞くべき段階ではない。
お互いの胸に留めておくことにして、除夜の鐘が鳴ったらカウントダウンも並行するのだった。
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