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第二部伍 怜の場合③
第1話 家族関係
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メアリーとの対面は、素敵な出会いとなった。
あのお人形さんのように、綺麗な顔立ちもだが……ハーフでもやはり、日本人の気質を受け継いでいるからかとても親しみやすい。
仕事先の同僚である、王とも全然違う。言葉遣いももちろんだが、人間性の滲み出ている感じがだ。そこはやはり……言葉の壁が大きかった。メアリーは幼少期から、ずっと日本語を話せるのであれだけ巧みに扱えるのだ。王がこれまで培ってきたものとは全然違う。
(……メアリーちゃんが……ひょっとしたら、『お義姉ちゃん』になるかもしれない?)
裕司に聞いたが、彼の双子の兄である秀司は……二卵性のために、裕司と似ず顔立ちもどちらかと言えばイケメン寄り。
だからか、恋愛観も事なかれ主義だったために割とオープンだったらしい。そんな彼が……裕司が怜と付き合い出して、ほとんど婚約手前まで関係を進めたことで考え出したのか。救助がきっかけでも、メアリーと出会い……今まで関係が築けているのは、裕司が言うには様変わりしたくらいだと言っていた。
であれば……向こうもまだだとしても、婚約を結ぶ日も遠くないかもしれない。そして、お互い結婚すれば『小森』と言う家族の輪に入れる。
それは……とても嬉しかった。
「うふふ~……」
メアリーの容姿もだが、中身についても怜は彼女のことをとても気に入っていた。歳も同じだから、もし義姉になるとしても少しくすぐったいが……正直言うと、歳下の子が上になるより全然良い。少しだけだが、それはほっとしている。歳下が全面的に嫌なわけではないが、気を遣うのもされるのもいくらか嫌なのだった。
「機嫌がいいね、怜やん?」
小森家に一泊してから帰宅後。
裕司とのマイホームに戻ってきてからは、怜はずっとニマニマしていた。将来、義妹になる真衣香ともだが……義姉になるかもしれないメアリーと出会えたことで、気分はほくほく。終始笑顔になるのも仕方がない。
「いや~~、真衣香ちゃんにもだけど。メアリーちゃんにも会えたからさ?」
「ああ。嬉しかったんだね?」
「こもやんは嬉しくないの?」
「嬉しくないわけじゃないけど……兄貴がちょい心配」
「ほへ?」
「あの兄貴を尻に敷かせられる女性がいたってことがさ? けど……まあ、嫌がっていなかったし」
「男の子にも、恋すれば変わるのは通じるのだよ?」
「そういうもんかね?」
「多分ね~?」
怜も、裕司と出会って……色々変わった箇所は多い。裕司は自分が変わったことを思い出したのか、少し考えてから頷いてくれた。
「んじゃ、昼飯になんか作るか?」
洗濯物などを、怜が担当する間に裕司がお昼ご飯を作ってくれる。怜よりもずっとずっと美味しい料理を作ってくれる、裕司の腕は間違いない。
これが……もし、結婚しても続くのであれば。それ以外の家事を担当するのは全然苦じゃないと思えるのだった。
あのお人形さんのように、綺麗な顔立ちもだが……ハーフでもやはり、日本人の気質を受け継いでいるからかとても親しみやすい。
仕事先の同僚である、王とも全然違う。言葉遣いももちろんだが、人間性の滲み出ている感じがだ。そこはやはり……言葉の壁が大きかった。メアリーは幼少期から、ずっと日本語を話せるのであれだけ巧みに扱えるのだ。王がこれまで培ってきたものとは全然違う。
(……メアリーちゃんが……ひょっとしたら、『お義姉ちゃん』になるかもしれない?)
裕司に聞いたが、彼の双子の兄である秀司は……二卵性のために、裕司と似ず顔立ちもどちらかと言えばイケメン寄り。
だからか、恋愛観も事なかれ主義だったために割とオープンだったらしい。そんな彼が……裕司が怜と付き合い出して、ほとんど婚約手前まで関係を進めたことで考え出したのか。救助がきっかけでも、メアリーと出会い……今まで関係が築けているのは、裕司が言うには様変わりしたくらいだと言っていた。
であれば……向こうもまだだとしても、婚約を結ぶ日も遠くないかもしれない。そして、お互い結婚すれば『小森』と言う家族の輪に入れる。
それは……とても嬉しかった。
「うふふ~……」
メアリーの容姿もだが、中身についても怜は彼女のことをとても気に入っていた。歳も同じだから、もし義姉になるとしても少しくすぐったいが……正直言うと、歳下の子が上になるより全然良い。少しだけだが、それはほっとしている。歳下が全面的に嫌なわけではないが、気を遣うのもされるのもいくらか嫌なのだった。
「機嫌がいいね、怜やん?」
小森家に一泊してから帰宅後。
裕司とのマイホームに戻ってきてからは、怜はずっとニマニマしていた。将来、義妹になる真衣香ともだが……義姉になるかもしれないメアリーと出会えたことで、気分はほくほく。終始笑顔になるのも仕方がない。
「いや~~、真衣香ちゃんにもだけど。メアリーちゃんにも会えたからさ?」
「ああ。嬉しかったんだね?」
「こもやんは嬉しくないの?」
「嬉しくないわけじゃないけど……兄貴がちょい心配」
「ほへ?」
「あの兄貴を尻に敷かせられる女性がいたってことがさ? けど……まあ、嫌がっていなかったし」
「男の子にも、恋すれば変わるのは通じるのだよ?」
「そういうもんかね?」
「多分ね~?」
怜も、裕司と出会って……色々変わった箇所は多い。裕司は自分が変わったことを思い出したのか、少し考えてから頷いてくれた。
「んじゃ、昼飯になんか作るか?」
洗濯物などを、怜が担当する間に裕司がお昼ご飯を作ってくれる。怜よりもずっとずっと美味しい料理を作ってくれる、裕司の腕は間違いない。
これが……もし、結婚しても続くのであれば。それ以外の家事を担当するのは全然苦じゃないと思えるのだった。
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