280 / 730
第280話 エリーの経緯
しおりを挟む
口ではああ言ってしまったけど。
(……あたしの得意分野って、『冒険者』だけなのよね?)
ランクはBだけど……器用に試験をこなしてきたと言ってもいい。
腕っぷしも、女としてはまあある。去年から友達になった……Cランクに昇格出来た、シェリーには負けるけど。
あの子は、今恋人でパーティーのリーダーに追いつくために頑張ってきたんだもん。あたしとは違う。
あたしは。
お世話になっている、ロイズさんが……老化の呪いにかかって。
Aランク冒険者を引退しないと……って事態を聞いて。
『あたしは、手伝いたい!』。
豪族として、不自由な生活をしていなかったんだけど。
もともと……ロイズさんにちゃんばらついでの仕込みはしてもらってた。
だから……彼が退かなきゃいけないのが、とても悔しくて。
若いし、使ってもらえるかもって。がむしゃらに依頼をこなして。
数年で……Bランクに昇格は出来たけど。
ロイズさんが持ってた。
『A』は遠い。
めちゃくちゃ遠いの。
考えられるとすれば……あたしは『ソロ活動』しているから。
たまに、一時的なパーティーが組むけど……それだけ。
誰かと共に行動するのを……少し拒絶していた。
もし万が一……ロイズさんの呪いのように巻き込んで、引退なんてさせたくないから。
あたしの……変な戒めだった。
だから……ひとりで頑張ってきたの。
それを……変えてくれたケントと出会うまでは。
(……ケントはすごいわ)
あの日。
ほんと、たまたま弁当を家に忘れて。
慌てて依頼をこなしたりは出来たけど……朝ご飯も忘れるくらい動いてたせいで。
空腹が限界で、ランクの低い冒険者のような……失態を彼に見せた。ロイズさんの呪いが解けるかもって……半分ガセネタをつかまされたのよね。それで倒れるって、ほんとバカ。
それを……分け隔てなく、介抱してくれて。
作りたての……最初のポーションパンを食べさせてくれた。あの味は……今でも覚えている。
下手な高級パン屋より、ずっとずっと美味しかった。
(……それが、まさかねぇ?)
色々あったけど……ケントは陛下に認められ友達だけでなく。
あたしの……大切な恋人にもなってくれた。
結婚……とかは、早すぎないわけじゃないけど。
父さん達から、『早く紹介して』とか言われているのよね?
異世界人抜きにしても……ケントは自分の立ち位置をちゃんと出来ているし。
あたし自身も……もっともっと冒険者としては強くならなきゃだけど。
将来的には……一緒に居たいと思える相手だわ。料理の腕前については、ケントに絶対負けてるけど。
だから……創始の大精霊であるラティストが居ても。
あたしだって、ケントを守りたいんだから!!
(……あたしの得意分野って、『冒険者』だけなのよね?)
ランクはBだけど……器用に試験をこなしてきたと言ってもいい。
腕っぷしも、女としてはまあある。去年から友達になった……Cランクに昇格出来た、シェリーには負けるけど。
あの子は、今恋人でパーティーのリーダーに追いつくために頑張ってきたんだもん。あたしとは違う。
あたしは。
お世話になっている、ロイズさんが……老化の呪いにかかって。
Aランク冒険者を引退しないと……って事態を聞いて。
『あたしは、手伝いたい!』。
豪族として、不自由な生活をしていなかったんだけど。
もともと……ロイズさんにちゃんばらついでの仕込みはしてもらってた。
だから……彼が退かなきゃいけないのが、とても悔しくて。
若いし、使ってもらえるかもって。がむしゃらに依頼をこなして。
数年で……Bランクに昇格は出来たけど。
ロイズさんが持ってた。
『A』は遠い。
めちゃくちゃ遠いの。
考えられるとすれば……あたしは『ソロ活動』しているから。
たまに、一時的なパーティーが組むけど……それだけ。
誰かと共に行動するのを……少し拒絶していた。
もし万が一……ロイズさんの呪いのように巻き込んで、引退なんてさせたくないから。
あたしの……変な戒めだった。
だから……ひとりで頑張ってきたの。
それを……変えてくれたケントと出会うまでは。
(……ケントはすごいわ)
あの日。
ほんと、たまたま弁当を家に忘れて。
慌てて依頼をこなしたりは出来たけど……朝ご飯も忘れるくらい動いてたせいで。
空腹が限界で、ランクの低い冒険者のような……失態を彼に見せた。ロイズさんの呪いが解けるかもって……半分ガセネタをつかまされたのよね。それで倒れるって、ほんとバカ。
それを……分け隔てなく、介抱してくれて。
作りたての……最初のポーションパンを食べさせてくれた。あの味は……今でも覚えている。
下手な高級パン屋より、ずっとずっと美味しかった。
(……それが、まさかねぇ?)
色々あったけど……ケントは陛下に認められ友達だけでなく。
あたしの……大切な恋人にもなってくれた。
結婚……とかは、早すぎないわけじゃないけど。
父さん達から、『早く紹介して』とか言われているのよね?
異世界人抜きにしても……ケントは自分の立ち位置をちゃんと出来ているし。
あたし自身も……もっともっと冒険者としては強くならなきゃだけど。
将来的には……一緒に居たいと思える相手だわ。料理の腕前については、ケントに絶対負けてるけど。
だから……創始の大精霊であるラティストが居ても。
あたしだって、ケントを守りたいんだから!!
23
あなたにおすすめの小説
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
おっさん料理人と押しかけ弟子達のまったり田舎ライフ
双葉 鳴
ファンタジー
真面目だけが取り柄の料理人、本宝治洋一。
彼は能力の低さから不当な労働を強いられていた。
そんな彼を救い出してくれたのが友人の藤本要。
洋一は要と一緒に現代ダンジョンで気ままなセカンドライフを始めたのだが……気がつけば森の中。
さっきまで一緒に居た要の行方も知れず、洋一は途方に暮れた……のも束の間。腹が減っては戦はできぬ。
持ち前のサバイバル能力で見敵必殺!
赤い毛皮の大きなクマを非常食に、洋一はいつもの要領で食事の準備を始めたのだった。
そこで見慣れぬ騎士姿の少女を助けたことから洋一は面倒ごとに巻き込まれていく事になる。
人々との出会い。
そして貴族や平民との格差社会。
ファンタジーな世界観に飛び交う魔法。
牙を剥く魔獣を美味しく料理して食べる男とその弟子達の田舎での生活。
うるさい権力者達とは争わず、田舎でのんびりとした時間を過ごしたい!
そんな人のための物語。
5/6_18:00完結!
本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜
あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい!
ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット”
ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで?
異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。
チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。
「────さてと、今日は何を読もうかな」
これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。
◆小説家になろう様でも、公開中◆
◆恋愛要素は、ありません◆
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
最底辺の転生者──2匹の捨て子を育む赤ん坊!?の異世界修行の旅
散歩道 猫ノ子
ファンタジー
捨てられてしまった2匹の神獣と育む異世界育成ファンタジー
2匹のねこのこを育む、ほのぼの育成異世界生活です。
人間の汚さを知る主人公が、動物のように純粋で無垢な女の子2人に振り回されつつ、振り回すそんな物語です。
主人公は最強ですが、基本的に最強しませんのでご了承くださいm(*_ _)m
#密売じゃありません!ミツバイギフトで最高に美味しい果物作ったら、領主令息が夫になった件について
国府知里
ファンタジー
「がんばっても報われなかったあなたに」“スローライフ成り上がりファンタジー”
人生に疲れ果てた北村めぐみは、目覚めると異世界の農村で少女グレイスとして転生していた。この世界では6歳で神から“ギフト”を授かるという。グレイスが得た謎の力「ミツバイ」は、果物を蜜のように甘くするという奇跡の力だった!村を、領地を、やがて王国までも変えていく果樹栽培の物語がいま始まる――。美味しさが未来を育てる、異世界農業×スローライフ・ファンタジー!
私生児聖女は二束三文で売られた敵国で幸せになります!
近藤アリス
恋愛
私生児聖女のコルネリアは、敵国に二束三文で売られて嫁ぐことに。
「悪名高い国王のヴァルター様は私好みだし、みんな優しいし、ご飯美味しいし。あれ?この国最高ですわ!」
声を失った儚げ見た目のコルネリアが、勘違いされたり、幸せになったりする話。
※ざまぁはほんのり。安心のハッピーエンド設定です!
※「カクヨム」にも掲載しています。
【完結】巻き込まれたけど私が本物 ~転移したら体がモフモフ化してて、公爵家のペットになりました~
千堂みくま
ファンタジー
異世界に幼なじみと一緒に召喚された17歳の莉乃。なぜか体がペンギンの雛(?)になっており、変な鳥だと城から追い出されてしまう。しかし森の中でイケメン公爵様に拾われ、ペットとして大切に飼われる事になった。公爵家でイケメン兄弟と一緒に暮らしていたが、魔物が減ったり、瘴気が薄くなったりと不思議な事件が次々と起こる。どうやら謎のペンギンもどきには重大な秘密があるようで……? ※恋愛要素あるけど進行はゆっくり目。※ファンタジーなので冒険したりします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる