王宮まかない料理番は偉大 見習いですが、とっておきのレシピで心もお腹も満たします

櫛田こころ

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番外編②

第134話 洗顔方法も



「スキンケアももちろん大事ですが、洗顔も大事ですよ?」


 イツキのところへお邪魔して、陛下が化粧水をいたく褒めていらしたと告げても特に驚かれませんでした。そのくらいは、リュシアーノ様と義姉上の反応を見たのもあって、あまり驚くこともなかったのでしょう。

 しかし、洗顔の方法?とは、で僕も口を挟みました。


「普通に洗うだけでは?」
「水とお湯でも違います。これも個人差があるので、毛穴の汚れを落とすのは大変ですね」
「……そんな、差が?」
「私は冷たいのが好きなので、いつも水ですが。今軽くお化粧してますけど吹き出物……ありませんよね?」
「……ないですね」


 化粧水で手入れはあくまで、あとづけ。

 真の手入れに等しいのは、顔については洗顔が問題だったようです。イツキの肌にはたしかにニキビのようなものはありません。その差が大きければ大きいほど、化粧水で補えない肌荒れが出てしまうのでしょうか?

 リュシアーノ様にもお聞きしたいですが、もう学園の長期休暇が終わられたので戻ってしまったのが痛い!!


「専用の石鹸みたいなもので顔を洗う方法もあるにはあるんですが。さすがに作ったことがないので……わかりませんね」
「いえ。さきほどの二つだけでも、洗顔の意識を改善するには充分かと」
「いえいえ。吹き出物の対策としては不十分ですから」
「……では、どうしましょうか?」
「皮膚にとって刺激の少ない泡……としか、私もわからないですね。おそらく、リュシアーノ様にお聞きしても同じような返答になってしまうでしょう」
「刺激の少ない? アレルギーに近い反応がないような?」
「そうですね。それくらいが基準だと大丈夫かと」
「……となると、身体を洗う石鹸の改良からでも」
「ふふ。私、作るのは料理が多いですのに。ネルヴィスさんとこんな話ができるとは思いませんでした」
「ええ。僕もそう思います」
「楽しいですね」


 近しい関係でも、今は彼女の夫の上司である僕ですが。普段は気にせずにもとからの『友人』として色々おしゃべりしたいですからね。お互い丁寧な口調になってしまうのは今更ですが、それはもう日常ですのでしかたがない。

 とりあえず、城へ戻ってから独身寮にて実験してみました。普段は、部屋の浴室で使うときの石鹸を泡立てて顔を洗うためです。僕くらいの公爵家の人間であれば、もっと上質な香油とか色々ありますが……野営には邪魔とか理由をつけて、部屋にはほかの隊員らと変わらない調度品や支給品を使っているんです。


「……お湯でまずは試してみましょう」


 魔法で軽く温めたたらいの中の水を顔にかけ、すっきりはしますがこのまま拭くのではありません。片手に持った石鹸で泡を作り、顔に塗布するようにしましたが……少し、ぴりぴりしましたのでもう一度たらいの水で顔を洗いました。痛みみたいなのは一瞬だったので、もう大丈夫ですが。


「これは……洗顔もですが、石鹸で過敏になってしまうのですね?」


 専用の以前に、まずは石鹸づくりからやり直した方が早いかもしれません。アーネストやレクサスにも念のため聞けば、肌がかさつくことがしばしばあった模様。これは……化粧水に並ぶ一大事ですね。
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